小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ

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第十二章 再びの帝国との紛争

第八百七十二話 ジョセフさんが帝国に出発しました

 いよいよ、ジョセフさんたちが捕虜の将校を連れて帝国に帰る日になりました。
 僕たちも、ジョセフさんを見送るために朝早くから身支度を整えます。

「サンダーランド辺境伯、本当に世話になった。おかげで、不自由ない滞在だった」
「こちらこそ、殿下のお役に立てて何よりです。こうして、平和に停戦合意が出来て私もホッとしております」

 朝食後に皆で玄関に移動し、出発の準備を整えます。
 ジョセフさんとボーガン様は、お互いに良い表情でガッチリと握手をしていました。
 殆どトラブルもなく、順調に交渉が進んだもんね。

「今度は、王都でお会いしましょう。順調な旅になることをお祈り申します」

 続いて、チャーリーさんがジョセフさんとにこやかに握手をしました。
 そういえば、よく考えると半年後にまたジョセフさんと会うんだよね。
 そのためにも、ジョセフさんが無事に皇都につかないといけないね。

「殿下が、とても誠実な方で本当に良かった。帝国の政治が良い方向に進むことをねがいます」

 最後に、マンデラ様とジョセフさんが握手をしました。
 今回は、サンダーランド辺境伯領ではなくディフェンダーズ伯爵領の国境が主戦場だったもんね。
 それに、帝国が平和にならないと僕たちも安心しないもんね。
 因みに、僕とブランドルさんはジョセフさんたちと一緒に国境まで向かいます。
 将校を護送するための軍とは、領都郊外で合流する予定です。
 僕たちも馬車に乗って、いざ出発です。

「何だか、あっという間に時間が過ぎていった気がします」
「私も、レオ君と同じだ。それだけ、とても濃密な時間だったのだろう」

 僕は、馬車の中でジョセフさんと色々とお話をします。
 停戦交渉をするためにジョセフさんと会って、実際には結構な時間が過ぎていました。
 僕も初めてのことばかりで、とても良い経験になりました。
 因みに、護送する将校を乗せた護送馬車の周囲には、ズラリと多くの兵が護衛していました。
 万が一襲撃とかがあっても大丈夫な様に、厳重警戒をしています。
 もちろん、僕も時々広範囲探索魔法を使って周囲の状況を確認していました。
 厳重警戒したのもあり、無事に国境に到着しました。
 ここからは、将校たちを帝国側に引き渡します。

「殿下、無事に将校の引き受けが完了いたしました」
「ご苦労」

 帝国軍の幹部が、敬礼してからジョセフさんに報告をします。
 帝国軍も、多くの兵を付けて将校を皇都まで運ぶそうです。
 ここから長旅になるけど、頑張って欲しいですね。

「貴殿からも、多くのことを学ばせて貰った。帝国民のための軍に生まれ変わらせるために、今後も努力する」
「国民を思う殿下なら、きっと軍だけでなく多くの改革をなし得るだろう。再び会えるのを楽しみにしておりますぞ」

 ジョセフさんは、ブランドルさんとガッチリと握手をしていました。
 まだまだやることはたくさんあるけど、きっとジョセフさんならできるはずですね。
 そして、ジョセフさんは僕にも話しかけてくれました。

「レオ君に会えて、本当に良かったと思った。流行していた病気の対処法も見つけてくれたおかげで、多くの帝国民を救うことができた。兵もレオ君を凄いと言うが、それはレオ君が真摯に目の前のことに向き合っているからだ。私も、多くのことを学ばせて貰った」

 僕も、ジョセフさんからたくさんのことを教えてもらいました。
 またジョセフさんに会えるのがとても楽しみです。
 ジョセフさんたちは、歩いて帝国の国境にある基地に向かいます。

「ジョセフさん、気を付けて。いってらっしゃい!」
「ああ、行ってくるよ」

 ジョセフさんは、とてもいい笑顔で僕に手を振りました。
 やっぱり、僕はさよならは嫌です。
 だから、直ぐの再会を祈っていつも通りにお見送りしました。
 ジョセフさんから僕の頭に乗ったシロちゃん、そしてピーちゃんとソラちゃんもジョセフさんを見送ります。
 とてもいい人と出会えて、僕は本当に良かったと思いました。
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