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第六章 バーボルド伯爵領
第四百六話 新人の治癒師さん?
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カンカンカンカン!
「えい、やあ!」
「そうだ、もっと打ってこい!」
明後日が安息日となったこの日も、昼食後はバッツさんと木剣で打ち合っています。
一か月前よりも打ち込めるようになっていると思うけど、それでもバッツさんはとんでもなく強いです。
実は手合わせ中に一回木剣を折っちゃったので、今僕が使っている木剣は新しいものです。
前に使っていた木剣よりも少し長くなって、取り扱いも少し難しくなっています。
カンカン!
「アン! アン! アン!」
グラウンドの少し離れたところでは、ユキちゃんがシロちゃんに向かって元気よく木剣を打ち込んでいます。
シロちゃんも丁寧にユキちゃんに剣術を教えているし、ユキちゃんの剣技も中々のものになってきました。
ただ、ユキちゃんはまだ身体能力強化の魔法を使えないので、まだまだ覚える事が沢山あります。
「ふう、今日はここまでだな。最初の頃に比べれば、大分マシになった」
「はあはあはあ、ほ、本当ですか?」
「マシになった程度だ。剣技も魔法と同じで、日々の訓練の積み重ねが必要だ。軍の連中だって、毎日剣を使っているぞ」
やっぱりバッツさんはとても強いけど、日々の地道な訓練が大切だと改めて教えてくれた。
それと共に、こんな事も言っていた。
「たまには型だけでなく、どんな相手と戦うかを想像して素振りをしろ。イメージトレーニングだと、魔法も扱う事ができるな」
「イメージトレーニング……」
「イメージトレーニングだって、立派な訓練だ。戦う相手を自在に変えることができる。人でなく、魔物だっていいぞ」
バッツさんの周りには、僕やシロちゃん、ユキちゃんだけでなく休憩中の兵も集まっていました。
やっぱりずっと前線にいたので、バッツさんは沢山の経験や訓練をしているんだね。
「という事だ。あと、軍務大臣閣下のご命令で、午前中の訓練の指導をする事になった。来月からだが、覚悟しておけよ」
「「「へっ……」」」
あっ、集まっていた兵が予想外の事を知って固まっちゃったよ。
本職はあくまでも修繕部だけど、きっとバッツさんの訓練も凄い事になりそうだね。
でも、間違いなく軍が強くなりそうだよ。
「大丈夫だ。王都から日帰りで来れるから、師団長がたまにレオに治療を頼むってよ。怪我の心配なく訓練できて、お前らは幸せだな」
いやいや、それって幸せって言わないでしょう。
実際に兵は顔が青くなっちゃったよ。
でも、この前チャーリーさんが日帰りでバーボルド伯爵領にやってきたし、きっとマイスター師団長さんが僕に治療を依頼するのって本当だろうね。
ではでは、午後のお仕事に移りましょう。
「これだけ魔石があれば、当分は大丈夫だ。後は、明日新人が来るからちまちまとやってもらおう」
「アオン?」
職人さんに魔石の確認をして貰ったら、何だかとんでもない事を言われちゃったよ。
シロちゃんとユキちゃんも、思わず首を傾げちゃった。
新人さんって、いったいどういう事ですか?
すると、話を聞いたバッツさんが顔を見せてきました。
「そういえば、明日だっけな。レオと同じく治癒師らしいが、勉強の為に魔石に魔力を補充する作業もやらせる。確か十五歳の男だって聞いたぞ」
「バッツさん、そういう大事な事は早めに言って下さいよ!」
「ははは、すっかり忘れていた。新人っても王都部隊からの転属だし、既に三ヶ月の経験がある。まあ、大丈夫だろうな」
バッツさんが気軽に話したけど、僕が軍の施設に行くのは明日までだから一日で教えられるかな?
そんな事を思っていたら、お仕事が終わって屋敷に戻ったらその治癒師が屋敷に泊まりに来ていました。
さっそく、応接室で対面する事になりました。
「皆さま、初めまして。ナンシー侯爵家のオーガスタと申します。どうぞ、よろしくお願いいたします」
応接室にいたのは、緑色の長髪で身長が高く如何にも優しそうな男性でした。
でも、確かナンシー侯爵家ってどこかで聞いた事があるよ。
すると、オーガスタさんが僕にペコリと頭を下げてきました。
「レオ君、以前兄がレオ君に勝手に勝負を挑みました。本当に申し訳ないです」
「あっ、やっぱりコバルトブルーレイク直轄領で会った人の弟さんなんですね」
「はい、その節はご迷惑をおかけしました。実は兄は昔から横暴で、あの怖い父ですら扱いに困っていました」
おおう、まさかの事に僕もシロちゃんもビックリです。
でも、ユキちゃんは状況を知らないから首をこてんと傾げています。
「兄は前線に派遣された後、異動を名目に再教育を受けております。レオ君に完敗した事で、兄も少し大人しくなりました」
「そうですか。立ち直ってくれれば良いですね」
「そう言って頂けると、本当に助かります。先日あった貴族子弟による事件もあり、父も一度レオ君に会いたいと言っておりました」
確かナンシー侯爵ってバリバリの貴族主義の人って聞いたけど、実際にはどんな感じなんだろう?
こればっかりは会ってみないと分からないね。
オーガスタさんは今日はバーボルト伯爵家に泊まって、明日から軍の施設に泊まるそうです。
「えい、やあ!」
「そうだ、もっと打ってこい!」
明後日が安息日となったこの日も、昼食後はバッツさんと木剣で打ち合っています。
一か月前よりも打ち込めるようになっていると思うけど、それでもバッツさんはとんでもなく強いです。
実は手合わせ中に一回木剣を折っちゃったので、今僕が使っている木剣は新しいものです。
前に使っていた木剣よりも少し長くなって、取り扱いも少し難しくなっています。
カンカン!
「アン! アン! アン!」
グラウンドの少し離れたところでは、ユキちゃんがシロちゃんに向かって元気よく木剣を打ち込んでいます。
シロちゃんも丁寧にユキちゃんに剣術を教えているし、ユキちゃんの剣技も中々のものになってきました。
ただ、ユキちゃんはまだ身体能力強化の魔法を使えないので、まだまだ覚える事が沢山あります。
「ふう、今日はここまでだな。最初の頃に比べれば、大分マシになった」
「はあはあはあ、ほ、本当ですか?」
「マシになった程度だ。剣技も魔法と同じで、日々の訓練の積み重ねが必要だ。軍の連中だって、毎日剣を使っているぞ」
やっぱりバッツさんはとても強いけど、日々の地道な訓練が大切だと改めて教えてくれた。
それと共に、こんな事も言っていた。
「たまには型だけでなく、どんな相手と戦うかを想像して素振りをしろ。イメージトレーニングだと、魔法も扱う事ができるな」
「イメージトレーニング……」
「イメージトレーニングだって、立派な訓練だ。戦う相手を自在に変えることができる。人でなく、魔物だっていいぞ」
バッツさんの周りには、僕やシロちゃん、ユキちゃんだけでなく休憩中の兵も集まっていました。
やっぱりずっと前線にいたので、バッツさんは沢山の経験や訓練をしているんだね。
「という事だ。あと、軍務大臣閣下のご命令で、午前中の訓練の指導をする事になった。来月からだが、覚悟しておけよ」
「「「へっ……」」」
あっ、集まっていた兵が予想外の事を知って固まっちゃったよ。
本職はあくまでも修繕部だけど、きっとバッツさんの訓練も凄い事になりそうだね。
でも、間違いなく軍が強くなりそうだよ。
「大丈夫だ。王都から日帰りで来れるから、師団長がたまにレオに治療を頼むってよ。怪我の心配なく訓練できて、お前らは幸せだな」
いやいや、それって幸せって言わないでしょう。
実際に兵は顔が青くなっちゃったよ。
でも、この前チャーリーさんが日帰りでバーボルド伯爵領にやってきたし、きっとマイスター師団長さんが僕に治療を依頼するのって本当だろうね。
ではでは、午後のお仕事に移りましょう。
「これだけ魔石があれば、当分は大丈夫だ。後は、明日新人が来るからちまちまとやってもらおう」
「アオン?」
職人さんに魔石の確認をして貰ったら、何だかとんでもない事を言われちゃったよ。
シロちゃんとユキちゃんも、思わず首を傾げちゃった。
新人さんって、いったいどういう事ですか?
すると、話を聞いたバッツさんが顔を見せてきました。
「そういえば、明日だっけな。レオと同じく治癒師らしいが、勉強の為に魔石に魔力を補充する作業もやらせる。確か十五歳の男だって聞いたぞ」
「バッツさん、そういう大事な事は早めに言って下さいよ!」
「ははは、すっかり忘れていた。新人っても王都部隊からの転属だし、既に三ヶ月の経験がある。まあ、大丈夫だろうな」
バッツさんが気軽に話したけど、僕が軍の施設に行くのは明日までだから一日で教えられるかな?
そんな事を思っていたら、お仕事が終わって屋敷に戻ったらその治癒師が屋敷に泊まりに来ていました。
さっそく、応接室で対面する事になりました。
「皆さま、初めまして。ナンシー侯爵家のオーガスタと申します。どうぞ、よろしくお願いいたします」
応接室にいたのは、緑色の長髪で身長が高く如何にも優しそうな男性でした。
でも、確かナンシー侯爵家ってどこかで聞いた事があるよ。
すると、オーガスタさんが僕にペコリと頭を下げてきました。
「レオ君、以前兄がレオ君に勝手に勝負を挑みました。本当に申し訳ないです」
「あっ、やっぱりコバルトブルーレイク直轄領で会った人の弟さんなんですね」
「はい、その節はご迷惑をおかけしました。実は兄は昔から横暴で、あの怖い父ですら扱いに困っていました」
おおう、まさかの事に僕もシロちゃんもビックリです。
でも、ユキちゃんは状況を知らないから首をこてんと傾げています。
「兄は前線に派遣された後、異動を名目に再教育を受けております。レオ君に完敗した事で、兄も少し大人しくなりました」
「そうですか。立ち直ってくれれば良いですね」
「そう言って頂けると、本当に助かります。先日あった貴族子弟による事件もあり、父も一度レオ君に会いたいと言っておりました」
確かナンシー侯爵ってバリバリの貴族主義の人って聞いたけど、実際にはどんな感じなんだろう?
こればっかりは会ってみないと分からないね。
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