小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ

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第八章 帝国との紛争

第五百二十七話 出発の準備

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 翌朝、僕たちは早く起きて準備を進めて部屋を片付けます。
 暫く不在になるから、キチンとしないと駄目だよね。
 忘れ物がないように確認してっと。
 シロちゃんも忘れ物確認をしたので、これで大丈夫ですね。
 服も、宮廷魔術師のものを着ます。
 そして、朝食時にギルバートさんから話がありました。

「やはり、治療班だけでも早く現地に来てほしいとのことだ。なので、レオ君達はこの後出立することになった」
「「えー」」

 僕ではなく、クリスちゃんとマヤちゃんが非難の声を上げていた。
 気持ちは分からなくもないけど、ちょっと落ち着きましょう。
 でも、それだけ怪我人がとても多いってことなんですね。

「サンダーランド辺境伯家に頼めば、手紙のやり取りもできるだろう」
「じゃあ、頑張って文字を書く勉強をしないとね」
「「うん!」」

 モニカさんの提案に二人は頷いているけど、マヤちゃんはまだ文字は書けないからクリスちゃんが代筆するのかな。
 いずれにせよ、全くやり取りがないわけじゃないのはありがたいです。
 ササッと食べて、ギルバートさんとともに席を立ちました。
 すると、まだ食べ途中だけど他の人たちも玄関についてきました。

「レオ君、道中気をつけてね」
「僕も、レオ君に手紙を書くよ」

 ウェンディさんとアレックスさんも、僕と握手した後に抱きしめてくれました。
 妹のことがあるから平然を装っていたけど、やっぱり僕たちが戦地に向かうと聞いて不安なんだろうね。

「おにいさま、無事に帰ってきてね」
「かえってきてね」

 もちろんクリスちゃんとマヤちゃんとも、ハグをしています。
 もう二人は涙目になっていますね。

「レオ君、大変だけどしっかりとやるのよ。体に気をつけてね」
「無事に帰ってくるのが、何よりの報告よ。怪我をしないようにね」

 モニカさんとターニャさんも、ちょっと涙目になりながら僕たちを抱きしめて頭を撫でていました。
 そうだよね、しっかりと帰ってくるのが何よりだもんね。
 僕は、改めてみんなに向かいました。

「無事に帰ってきます。行ってきます」
「アオン!」
「「「いってらっしゃーい!」」」

 みんなに見送られながら、僕たちはギルバートさんと一緒に馬車に乗り込みました。
 僕もみんなも、お互いに姿が見えなくなるまで手を振りました。
 そして、はあってため息をついちゃいました。

「やっぱり別れは辛いものだが、レオ君は短時間で家族に溶け込んだね」
「皆さん、とても良くしてくれていますから。僕も、とっても安心していますよ」
「安心出来る場所があるのは、とても良いことだ。なら、私は安心できる国を作って行かないとならないな」

 ギルバートさんは国の要職にいるから、きっと色々なことを考えているんですね。
 僕も、ギルバートさんの助けになるようにサンダーランド辺境伯領で頑張らないと。
 そして、王城に着くとたくさんの資材が玄関前に積まれていました。
 食料品以外にも、たくさんの物があるんですね。
 周囲には多くの兵がいて、アイリーンさんたちも待っていました。
 僕たちも、馬車から降りてアイリーンさんのところに向かいます。

「皆さん、おはようございます」
「アン!」
「おはよう、レオ君。ちゃんと眠れたかしら」

 アイリーンさんは、手に資料を持ちながら僕に話しかけてきました。
 そして、更に追加の荷物が届きました。

「じゃあ、早速で悪いけどレオ君とシロちゃんで荷物を魔法袋とアイテムボックスに入れてくれないかしら」
「じゃあ、ちょうど僕とシロちゃんで半分になるようにしまいますね」
「お願いね。私は、もう少しやることがあるのよ」

 ということで、僕とシロちゃんで荷物をどんどんとしまっていきます。
 ユキちゃんのポーチ型魔法袋には、僕たちの道中の食料品をしまってもらいます。

 シュン、シュン、シュン。

「すげー、あれだけの荷物が一瞬で無くなったぞ」
「これが、新たな宮廷魔術師の力なのか」
「連れている従魔も、とんでもないぞ」

 あっという間に荷物をしまったら、兵が啞然としちゃいました。
 でも、シロちゃんとユキちゃんはお友達であって従魔じゃないんだよね。
 そう思いながら、どんどんと追加で運ばれてきた荷物をしまっていきました。
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