12 / 17
ep3
しおりを挟む
だけれど、ここで愚直にせっかくのお誘いに断りを入れようものならば少なからず木下さんのステイタスに支障をきたすことになるかもしれない。
"パッとしない男子に断られた"
可愛い子に誘われたけど断ってやったぜなんてこと、実に勘違い甚だしいことこの上ない。
言い換えるならこっちが親切心で言ってあげてるのにと、なに真に受けてるんだなんて思われかねない。
であるならばここは一つ、穏便に済ませるためにも約束の日時を指定せずに答えることが最善の選択になるだろう。
互いに嫌な思いをすることなく終えることが円満の秘訣なのだ。
「じゃあ、また今度お願いしようかなぁ」
「うん!」
木下さんは僕の返事に短く応えると、満面の笑みを浮かべながら厨房へと歩を返した。
数歩進んだところでくるりとこちらへ振り返り「斉藤さん、絶対。だからね?」と、念を押されてしまった。
その微妙にかがんだ様なポージングに一種の萌え的なインセンティブが働く。
あぁ、でももしその時が来るのであれば要も連れて行こうと思う。そうすれば彼氏さんはきっと僕なんかよりも要に目をやるに違いないからだ。
諦め半分期待半分に木下さんの行動はいちいち可愛いなと、厨房へ消えていく背中を見送りながら思い浸る。
自分を良く見せる方法を知っているというか、あれが天然であるならばとんでもないジゴレットである。僕の心は徐々に掴まれつつあるよ木下さん。
それでも僕は己の感情よりも君の体裁を守りたいと思う。
任しておきなよ、これでも僕は割と気が利くほうなのさ。
――カランカラン
ニヒルな思考を抱きながら厨房へ消えていく木下さんの背中を見送ったところで、店のドアが開かれる音がした。
どうやらお客様が来たようである。
「いらっしゃいま――げっ」
振り返りながらもてなしの言葉をかけるが、相手を見ると最後まで言葉は続かなかった。
それもそのはず見知った顔がそこにはあったから。
「客に向かって"げ"はないだろ、一樹。ほら、笑顔笑顔」
「なんかあの店員かなり嫌そうな顔してるけど、要君、本当にこのお店で良いの?駅中のメトロの方が良いと思うけどなぁ」
ニコニコとしながら僕に店員としての在り方を説く男性、要と大学で何度か要といるところを見かけた事がある女子が二名。
つまり計三名のお客様がお越しになったわけだ。
客が少なく静かだった店内に少しの温もりが出来た様な気がしないでもないが是非ともお帰り願いたい。
しかし、僕は店員。彼らはお客様なのだからそうは言っていられない。
であれば、店員として出来うる限りの抵抗をしてみせようではないか。
「三名様で宜しいですか?あちらの"隅"のお席へどうぞ」
スッと右手で奥のほうへ手をやって、あっちに行けと誘導する。
「じゃあ、ここで」
カウンターからは視界に入らない角のテーブル席をオススメするが要はカウンター席に堂々と腰を下ろし、女子たちも続いて座った。
この野郎。
僕の額にはほんのり青筋が浮かんでいるのではないだろうか。
「やぁ、要君。一ついいかい」
仕方なく僕の立つカウンターの前に座った要に声をかける。
ええい、相も変わらずニコニコと爽やかな笑顔をしているな君は。
「一樹、俺、珈琲。いつもの微糖で頼む。君たちはどうする?」
「じゃあ私はカプチーノで」
「私もソレでいいかなー」
ところが僕の言葉に耳を貸すこともなく勝手に注文を始める好き勝手なお客様たち。ちょっと、まだメモ取る準備してないんだけど?
「店長、珈琲とカプチーノ2つ。珈琲は微糖にカプチーノは少し甘めでお願いします」
「おう」
注文を覚えている内に厨房に向かってオーダーを伝えると店長から受領の返事が返ってきた。
「はぁ……、ねぇ要。僕の認識が間違っていなければ君は月曜日の今時分、事業構想概論の講義を受けていないとおかしい時間帯だと思うのだけれど?」
時刻は午後14時を回ろうかというところ。
今頃大学ではお昼休憩が終わり3時限目が折り返し地点に入った頃合となっているはずである。
しかしその授業を受けているはずの人間が今、喫茶店のカウンターに座っているのだから如何なものか。
大きく分かりやすい溜め息をついて、カウンターで頬が緩んでいる要に僕は現実を突きつけたのだが、彼はあっけらかんとしてこう答えたのだ。
「あぁ、レポート提出は先週だったからピッしてきた」
"ピッしてきた"
このワード、今の大学生であれば大抵の人に通じる言葉なのではないだろうか。
どうやら要の受けている講義のレポート提出イベントは先週行われたとのことで今週は休んでも安全であると踏んだようである。
ピッとは学生に手渡されている身分証明カードを各教室に設置してある専用の機器に翳す事で出席確認を行う行為である。
講義開始前に学生がカードを通す事でその授業に来たというデータが自動的にシステムに残るという寸法だ。
しかしこれには色々と穴が多く、今現在目の前にいるサボリ魔たちのように出席履歴だけを残して講義を受けない学生が多発しているのだ。
だからこそ、教員側からの対策として突発的なレポート提出イベントが組み込まれているのだけれど。
「で、なんでわざわざ休んだのにここに来るのさ」
頬杖をつきながらカウンター越しで要に言う。
「ここの珈琲が一番おいしいから」
「あぁ、そう……」
ニコニコと言って見せるイケメンの顔にどうでも良くなって適当な言葉を僕は吐いた。
前々からここの珈琲が美味しいとは言っていたから本当のことなんだろうけど、わざわざ僕のバイトの時間に合わせてこなくてもいいじゃないか。
見ている側としては楽しいかもしれないけれど、働く側としては業務がやりにくい。ただただそれだけである。
「ねぇ要君、その店員さんと知り合いなの?」
店員としてあるまじき態度で接しているからか、同じくカウンターに座っている女子の一人が要に問うた。
「あぁ、こいつとはいつも俺と一緒に講義を受けている仲なんだ」
その紹介はどうかと思うがね、要君。
時折感じるのだけれどまるで恋人を紹介するような扱いはやめてもらえないだろうか、とその都度思っている。
「えー、そんな人居たっけ?」
「さぁ?」
僕の顔を再確認するように二人はまじまじと見つめてくる。
やだ、正面切って見られるとか恥ずかしい。
しかしどうやら僕の羞恥心もお構い無しに彼女達からしてみると僕は眼中に無かったようで、全く記憶に無いといった様子である。
「ほら、いつもジャージにパーカーの奴だよ。見覚えない?」
「「あー」」
これにはピンと来た様で二人して残念そうな声を上げた。
僕のトレードマークはジャージにパーカーですよね、そうですよね。
別に意図してやっていることだから良いのだけれど、肩を落としてまで落胆することなのかい。
やめて、まるで僕が残念な人みたいじゃないか。
「カズ、珈琲とカプチーノ置いとくぞ。それとお喋りもほどほどにな」
カチャンと食器が置かれる音と共に厨房の窓から店長の腕だけが伸びてトレーに並べられた綺麗なコーヒーカップが3つ。
もくもくと上がる湯気から広がる香ばしい香りが鼻をくすぐる。
「あ、はい。すみません、ありがとうございます」
トレーを受け取り、要と女子二名へと振り返る。
「珈琲とカプチーノ、お待たせいたしました」
ほらよ。と渡してやってもいいのだけれど後で怒られてしまうからね、仕方ないよね。
淹れ立てでカップも熱々であることを気にもせず、要は取っ手を摘んで一口飲んだ。
「あぁ、うん。やっぱりここの珈琲が一番美味しい」
ふぅ、と脱力するように要は呟く。
このイケてるメンズは本当に何をやらせても様になっているな。
その様子を見ていた女子たちも一先ず出されたのだからとカプチーノを手に取りズズッと一口含む。
「わっ、何これ!!甘くておいしーい!!」
「ねー!可愛い絵が描かれたものなら飲んだことあるけどこっちのが美味しい!」
ふふん、そうだろうそうだろう。
シナモンやキャラメルで香りや味を甘くしているカプチーノも存在するが、うちの店では香りを殺さないよう専用のハチミツで甘さを引き立てているのだ。
おそらく彼女達はキャラメルマキアート的なものを連想していたのだろうけれど、普通にカプチーノと頼んでしまうとただ苦いエスプレッソに泡立てたミルクが乗っているだけなのである。
それもそれで美味しいが、おそらく彼女達が望んでいる物がそれではないとなんとなく察した僕は甘目をチョイスしたのである。
これまでに何度か女性の方が想定していた味と違ってカプチーノに砂糖をガンガン入れているところを見たことがあるからね。
それでは本来の味を殺してしまうことになるし、せっかくの淹れ立てが勿体無い。
苦いから。と残されてしまっては、頼んだのはそちらの方だろうと言いたくもなるが再び厨房へ返す時に残念な気持ちになってしまうのだよ。
もう少しちゃんとオーダーを取っていれば良かったなってね。
まぁ、それをしていい相手かどうか見極めないと駄目だから一概には言えないのだけれど。あまりにお節介が過ぎると親切心から来るありがた迷惑というやつになってしまうのだ。
「ははは、一樹が甘めにしといてくれたんだよ。普通のカプチーノはそこまで甘くはないからさ」
通常のカプチーノの味を知っている要が嬉しそうに珈琲を二口、三口と含みながら彼女達に言った。
「へー」
一度僕の事を思い出したこともあって、意外なことだったのか少し感嘆とした声を漏らしながら僕に目を向けた。
こんな時、どや顔していればいいのだろうか。
"パッとしない男子に断られた"
可愛い子に誘われたけど断ってやったぜなんてこと、実に勘違い甚だしいことこの上ない。
言い換えるならこっちが親切心で言ってあげてるのにと、なに真に受けてるんだなんて思われかねない。
であるならばここは一つ、穏便に済ませるためにも約束の日時を指定せずに答えることが最善の選択になるだろう。
互いに嫌な思いをすることなく終えることが円満の秘訣なのだ。
「じゃあ、また今度お願いしようかなぁ」
「うん!」
木下さんは僕の返事に短く応えると、満面の笑みを浮かべながら厨房へと歩を返した。
数歩進んだところでくるりとこちらへ振り返り「斉藤さん、絶対。だからね?」と、念を押されてしまった。
その微妙にかがんだ様なポージングに一種の萌え的なインセンティブが働く。
あぁ、でももしその時が来るのであれば要も連れて行こうと思う。そうすれば彼氏さんはきっと僕なんかよりも要に目をやるに違いないからだ。
諦め半分期待半分に木下さんの行動はいちいち可愛いなと、厨房へ消えていく背中を見送りながら思い浸る。
自分を良く見せる方法を知っているというか、あれが天然であるならばとんでもないジゴレットである。僕の心は徐々に掴まれつつあるよ木下さん。
それでも僕は己の感情よりも君の体裁を守りたいと思う。
任しておきなよ、これでも僕は割と気が利くほうなのさ。
――カランカラン
ニヒルな思考を抱きながら厨房へ消えていく木下さんの背中を見送ったところで、店のドアが開かれる音がした。
どうやらお客様が来たようである。
「いらっしゃいま――げっ」
振り返りながらもてなしの言葉をかけるが、相手を見ると最後まで言葉は続かなかった。
それもそのはず見知った顔がそこにはあったから。
「客に向かって"げ"はないだろ、一樹。ほら、笑顔笑顔」
「なんかあの店員かなり嫌そうな顔してるけど、要君、本当にこのお店で良いの?駅中のメトロの方が良いと思うけどなぁ」
ニコニコとしながら僕に店員としての在り方を説く男性、要と大学で何度か要といるところを見かけた事がある女子が二名。
つまり計三名のお客様がお越しになったわけだ。
客が少なく静かだった店内に少しの温もりが出来た様な気がしないでもないが是非ともお帰り願いたい。
しかし、僕は店員。彼らはお客様なのだからそうは言っていられない。
であれば、店員として出来うる限りの抵抗をしてみせようではないか。
「三名様で宜しいですか?あちらの"隅"のお席へどうぞ」
スッと右手で奥のほうへ手をやって、あっちに行けと誘導する。
「じゃあ、ここで」
カウンターからは視界に入らない角のテーブル席をオススメするが要はカウンター席に堂々と腰を下ろし、女子たちも続いて座った。
この野郎。
僕の額にはほんのり青筋が浮かんでいるのではないだろうか。
「やぁ、要君。一ついいかい」
仕方なく僕の立つカウンターの前に座った要に声をかける。
ええい、相も変わらずニコニコと爽やかな笑顔をしているな君は。
「一樹、俺、珈琲。いつもの微糖で頼む。君たちはどうする?」
「じゃあ私はカプチーノで」
「私もソレでいいかなー」
ところが僕の言葉に耳を貸すこともなく勝手に注文を始める好き勝手なお客様たち。ちょっと、まだメモ取る準備してないんだけど?
「店長、珈琲とカプチーノ2つ。珈琲は微糖にカプチーノは少し甘めでお願いします」
「おう」
注文を覚えている内に厨房に向かってオーダーを伝えると店長から受領の返事が返ってきた。
「はぁ……、ねぇ要。僕の認識が間違っていなければ君は月曜日の今時分、事業構想概論の講義を受けていないとおかしい時間帯だと思うのだけれど?」
時刻は午後14時を回ろうかというところ。
今頃大学ではお昼休憩が終わり3時限目が折り返し地点に入った頃合となっているはずである。
しかしその授業を受けているはずの人間が今、喫茶店のカウンターに座っているのだから如何なものか。
大きく分かりやすい溜め息をついて、カウンターで頬が緩んでいる要に僕は現実を突きつけたのだが、彼はあっけらかんとしてこう答えたのだ。
「あぁ、レポート提出は先週だったからピッしてきた」
"ピッしてきた"
このワード、今の大学生であれば大抵の人に通じる言葉なのではないだろうか。
どうやら要の受けている講義のレポート提出イベントは先週行われたとのことで今週は休んでも安全であると踏んだようである。
ピッとは学生に手渡されている身分証明カードを各教室に設置してある専用の機器に翳す事で出席確認を行う行為である。
講義開始前に学生がカードを通す事でその授業に来たというデータが自動的にシステムに残るという寸法だ。
しかしこれには色々と穴が多く、今現在目の前にいるサボリ魔たちのように出席履歴だけを残して講義を受けない学生が多発しているのだ。
だからこそ、教員側からの対策として突発的なレポート提出イベントが組み込まれているのだけれど。
「で、なんでわざわざ休んだのにここに来るのさ」
頬杖をつきながらカウンター越しで要に言う。
「ここの珈琲が一番おいしいから」
「あぁ、そう……」
ニコニコと言って見せるイケメンの顔にどうでも良くなって適当な言葉を僕は吐いた。
前々からここの珈琲が美味しいとは言っていたから本当のことなんだろうけど、わざわざ僕のバイトの時間に合わせてこなくてもいいじゃないか。
見ている側としては楽しいかもしれないけれど、働く側としては業務がやりにくい。ただただそれだけである。
「ねぇ要君、その店員さんと知り合いなの?」
店員としてあるまじき態度で接しているからか、同じくカウンターに座っている女子の一人が要に問うた。
「あぁ、こいつとはいつも俺と一緒に講義を受けている仲なんだ」
その紹介はどうかと思うがね、要君。
時折感じるのだけれどまるで恋人を紹介するような扱いはやめてもらえないだろうか、とその都度思っている。
「えー、そんな人居たっけ?」
「さぁ?」
僕の顔を再確認するように二人はまじまじと見つめてくる。
やだ、正面切って見られるとか恥ずかしい。
しかしどうやら僕の羞恥心もお構い無しに彼女達からしてみると僕は眼中に無かったようで、全く記憶に無いといった様子である。
「ほら、いつもジャージにパーカーの奴だよ。見覚えない?」
「「あー」」
これにはピンと来た様で二人して残念そうな声を上げた。
僕のトレードマークはジャージにパーカーですよね、そうですよね。
別に意図してやっていることだから良いのだけれど、肩を落としてまで落胆することなのかい。
やめて、まるで僕が残念な人みたいじゃないか。
「カズ、珈琲とカプチーノ置いとくぞ。それとお喋りもほどほどにな」
カチャンと食器が置かれる音と共に厨房の窓から店長の腕だけが伸びてトレーに並べられた綺麗なコーヒーカップが3つ。
もくもくと上がる湯気から広がる香ばしい香りが鼻をくすぐる。
「あ、はい。すみません、ありがとうございます」
トレーを受け取り、要と女子二名へと振り返る。
「珈琲とカプチーノ、お待たせいたしました」
ほらよ。と渡してやってもいいのだけれど後で怒られてしまうからね、仕方ないよね。
淹れ立てでカップも熱々であることを気にもせず、要は取っ手を摘んで一口飲んだ。
「あぁ、うん。やっぱりここの珈琲が一番美味しい」
ふぅ、と脱力するように要は呟く。
このイケてるメンズは本当に何をやらせても様になっているな。
その様子を見ていた女子たちも一先ず出されたのだからとカプチーノを手に取りズズッと一口含む。
「わっ、何これ!!甘くておいしーい!!」
「ねー!可愛い絵が描かれたものなら飲んだことあるけどこっちのが美味しい!」
ふふん、そうだろうそうだろう。
シナモンやキャラメルで香りや味を甘くしているカプチーノも存在するが、うちの店では香りを殺さないよう専用のハチミツで甘さを引き立てているのだ。
おそらく彼女達はキャラメルマキアート的なものを連想していたのだろうけれど、普通にカプチーノと頼んでしまうとただ苦いエスプレッソに泡立てたミルクが乗っているだけなのである。
それもそれで美味しいが、おそらく彼女達が望んでいる物がそれではないとなんとなく察した僕は甘目をチョイスしたのである。
これまでに何度か女性の方が想定していた味と違ってカプチーノに砂糖をガンガン入れているところを見たことがあるからね。
それでは本来の味を殺してしまうことになるし、せっかくの淹れ立てが勿体無い。
苦いから。と残されてしまっては、頼んだのはそちらの方だろうと言いたくもなるが再び厨房へ返す時に残念な気持ちになってしまうのだよ。
もう少しちゃんとオーダーを取っていれば良かったなってね。
まぁ、それをしていい相手かどうか見極めないと駄目だから一概には言えないのだけれど。あまりにお節介が過ぎると親切心から来るありがた迷惑というやつになってしまうのだ。
「ははは、一樹が甘めにしといてくれたんだよ。普通のカプチーノはそこまで甘くはないからさ」
通常のカプチーノの味を知っている要が嬉しそうに珈琲を二口、三口と含みながら彼女達に言った。
「へー」
一度僕の事を思い出したこともあって、意外なことだったのか少し感嘆とした声を漏らしながら僕に目を向けた。
こんな時、どや顔していればいいのだろうか。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる