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仙界にて
20 仙界での生活の始まり1
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二人は、それぞれ体を拭いて、新しい着物を着て、部屋に入った。
「さて、昨日から何も食しておらぬじゃろう? まず、腹ごしらえせぬか」
との、部屋で待っていた祥子の発言と同時に、
グー!
最高のタイミングで、結構豪快に腹の虫の音が鳴る。
祥子と慎也は、音の主、舞衣を見た。
「やだ~。恥ずかしい……」
舞衣は、顔を両手で覆い隠した。
祥子は笑いながら、慎也と舞衣に釣竿とエサを渡す。
エサは、芋を練った物のようである。海はすぐそこ、とのこと。二人一緒に食材の魚を釣りに行くことになった。
「慎也さんは、釣りしたことあるのよね。私、初めて!」
「祥子様の話では、簡単に釣れるようだけど、どんな魚がいるのかな」
海に着き、慎也は針にエサを付けて舞衣に渡した。
「やってみて」
「はい」
竿を跳ね上げるようにして、舞衣はエサを海に上手に入れた。
「うまいじゃない。……あ、あれっ、もう引いてる?」
「うあ、凄い、引っ張られる!」
舞衣は、両手で力いっぱい竿を引き上げようと踏ん張る。竿が大きく撓る。大物だ。それも、エサを入れていきなり!?
慎也は、海に引っ張りこまれてしまいそうな舞衣を助け、二人で一緒に引き上げた。
凄い。クロダイだ。三十センチほどの。
続けて三匹、合計四匹のクロダイを、二人は難なく釣り上げた。
エサを入れるなりすぐ食いついてきて、合わせもへったくれもない。これなら誰でも釣れる。
獲物は籠に入れて、持ち帰る。
ちなみに、この籠も祥子が蔓で編んだものということだ。何もかも自給自足である。
釣りに行っている間に、木製のテーブルと椅子が三つ用意されていた。外で食べるということか。
調理は祥子の部屋の裏で出来るようになっていた。
祥子は持ち帰られたクロダイを見て頷き、すぐに捌いた。
物凄く手際よい。鱗を取り、ハラワタを出す。
一番大きい一匹は刺身に。後は塩焼きに。
他にも、既に二品用意されていた。
一つは大皿に盛られた芋のような物。あと一品は、何種類かの野菜のような物の煮物。これに、さっきの、クロダイの刺身と塩焼きだ。
朝食というには遅い時間。昼食といった方がよいか?が始まった。
「頂きます」
大皿に盛られた芋のような物。まさに芋だ。山芋に近いか?
ここでは米も麦も無く、これが主食ということである。薄い味付け。しかし、ほんのり甘味があり、けっこう美味い。
「さて、昨日から何も食しておらぬじゃろう? まず、腹ごしらえせぬか」
との、部屋で待っていた祥子の発言と同時に、
グー!
最高のタイミングで、結構豪快に腹の虫の音が鳴る。
祥子と慎也は、音の主、舞衣を見た。
「やだ~。恥ずかしい……」
舞衣は、顔を両手で覆い隠した。
祥子は笑いながら、慎也と舞衣に釣竿とエサを渡す。
エサは、芋を練った物のようである。海はすぐそこ、とのこと。二人一緒に食材の魚を釣りに行くことになった。
「慎也さんは、釣りしたことあるのよね。私、初めて!」
「祥子様の話では、簡単に釣れるようだけど、どんな魚がいるのかな」
海に着き、慎也は針にエサを付けて舞衣に渡した。
「やってみて」
「はい」
竿を跳ね上げるようにして、舞衣はエサを海に上手に入れた。
「うまいじゃない。……あ、あれっ、もう引いてる?」
「うあ、凄い、引っ張られる!」
舞衣は、両手で力いっぱい竿を引き上げようと踏ん張る。竿が大きく撓る。大物だ。それも、エサを入れていきなり!?
慎也は、海に引っ張りこまれてしまいそうな舞衣を助け、二人で一緒に引き上げた。
凄い。クロダイだ。三十センチほどの。
続けて三匹、合計四匹のクロダイを、二人は難なく釣り上げた。
エサを入れるなりすぐ食いついてきて、合わせもへったくれもない。これなら誰でも釣れる。
獲物は籠に入れて、持ち帰る。
ちなみに、この籠も祥子が蔓で編んだものということだ。何もかも自給自足である。
釣りに行っている間に、木製のテーブルと椅子が三つ用意されていた。外で食べるということか。
調理は祥子の部屋の裏で出来るようになっていた。
祥子は持ち帰られたクロダイを見て頷き、すぐに捌いた。
物凄く手際よい。鱗を取り、ハラワタを出す。
一番大きい一匹は刺身に。後は塩焼きに。
他にも、既に二品用意されていた。
一つは大皿に盛られた芋のような物。あと一品は、何種類かの野菜のような物の煮物。これに、さっきの、クロダイの刺身と塩焼きだ。
朝食というには遅い時間。昼食といった方がよいか?が始まった。
「頂きます」
大皿に盛られた芋のような物。まさに芋だ。山芋に近いか?
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