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いざ、マキナス共和国へ
ラナの意思
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(ラナ、お前は強くなりたいか?)
私を助け、新たな名前をくれたこの魔物は何を言ってるんだろう。
私に強くなりたいかだって?
こんな小さな身体で、一体何が出来るというのか。
先程まで、頭が良くて力のある魔物だと感じていたが、私なんかが訓練しても強くなんかなれないのにこんな事聞いてくるなんて、嫌な怪物としか思えない。
(強くなれるかどうかはこの際どうでもいい。弱いまま強者に嬲られ続けるのか、もしくは抗うのかを聞いてるんだ。)
私が固まったまま、何も答えなかったからだろう。
目の前の魔物からまた問われた。
抗うのかそれとも嬲られ続けるか。
そんなの決まって嬲られ蔑まれ貶められるのはもう沢山だ。
目の前の魔物はその答えを満足気な顔をしながら聴いていた。
~~~~~~
俺はかなり満足している。
何故かって?
そんな事決まっている。
ラナが前に進む決意を固めたからだ。
先程まで魔物の恐怖から、死んだ目をして小刻みに震え震えていたラナはもういない。
今俺の目の前には強い意思を持った目をしたラナがいる。
さて、問題はどうやってラナを鍛えるかだな。
(ラナはどんな戦い方をしたい?)
鍛えるにしてもどういう方向に鍛えるかによって鍛錬の方法が異なる。
例えば、魔法遠距離型にするなら魔力量を増やす鍛錬や魔力操作の鍛錬などを行う必要がある。また、近接戦闘を行うなら、魔法の鍛錬より持久力や筋力をつける鍛錬がメインになってくる。
その為、ラナにはどうなりたいか確認しなければならないのだ。
「わ、わからない…です。」
俯向きながらそう答える。
別に怒っているわけでは無いんだがなぁ。
だが今までが今までだから仕方がないだろう。
人は変わろうとして直ぐに変われる訳ではないのだから。
(焦らなくていい、今日は疲れただろうからまた明日考えればいいさ。)
そう言って焼けたであろうオークの肉を差し出した。
某人気漫画の海賊船長が良く食べているような肉の塊だ、うまいに違いない。
なんせ先程まで落ち込んでいたラナが、肉を食べ始めると同時に、先程の顔が嘘の様に満面の笑みを浮かべているのだから。
俺は早速自分の分を取り一口、二口と食べ始め理解した。
前世で食べたどんな肉(スーパーの100g=164円)よりもはるかに美味しい。
そして、一度食べたら止まらないというのは、まさにこの事を言うのだと。
《ユヅル様、食事をお楽しみになってるところ申し訳無いのですが、一つお聞きしてもよろしいですか? ラナちゃんを鍛えるおつもりなのは理解出来ますが、どうやって鍛えるおつもりですか? もしかして何も考えてないなんて事、ありませんよね? 宜しければ詳しい内容をお聴きしたいのですが、構いませんか?》
(ラナちゃんて・・・・・・ぷぷっ!)
ナビィのラナに対するちゃん付けに思わず笑ってしまった。
だって今まで俺には違和感ありありな様付けを使うのに、ラナに対していきなりちゃんって、キャラぶれ過ぎだろう。
そんな事を考えていると低い声で聞こえてきた。
《・・・死にたい様だな訓練兵よ、貴様、もしや自分は一人前だとでも勘違いしているのか? 良いだろう、今から貴様に自分がどれ程未熟者なのか教えてやろう。》
どうやら俺は今夜限りの命なのかも知れない。
(さようならラナ、強く生きるんだぞ?)
《何を馬鹿なこと言っているのだ訓練兵。死なせるなぞ、生温いことはせんよ。 だから安心して逝け》
(ユウキ、異世界での生活頑張るんだぞ。 兄ちゃんは遠くから応援してるからな?)
《だから死なせんといったでろう!》
罵声と共に訪れる頭痛に苦しみながら、食事を終え、眠るのだった。
~~~~~~
え?俺?軍曹が寝かせてくれる訳ないじゃないか。
(徹夜で訓練をしましたよ、途中でラナの近接武器(簡易)を作らされたりしましたよ。 落ちそうになる度頭痛がするんだから眠れないのなんのって。)
《二等兵、何か文句でもあるのか? ん?》
(文句などございません! 軍曹)
俺の返事に納得したのか、ナビィからの圧が収まった。
ラナ? ラナならさっきから俺の羽を掛け布団の様にして寝息を立てながら寝ていますよ。
なんて幸せそうな顔をして寝てんだこのやろう、起こせる訳ないやん畜生め!
とまあラナの寝顔を堪能しながら、こんなことになった理由を説明しよう。
石を枕にしてラナが眠り始めた頃、俺はナビィ軍曹からの叱責と罰を受けていたんだが、途中からナビィをどう鍛えるかという話になり、取り敢えず始めは武器を使って戦う事に慣れさせるという事で話が終わり、寝ようとした際に何処からか呻き声が聞こえたのだ。
それで声の正体を探してみると、呻き声の正体は夢に魘されているラナだったのだ。
それを見て思ってね。
何があっても、必ず守ってやるって。
で話は戻るが、魘されていたラナをついつい抱きしめてしまって、そのまま落ち着くまで側に居てあげた。
その結果、魘された上に寒そうであった為、今度は優しく羽を被せてあげました。
ほんと可愛いのでずっと愛でていたいが、俺は決してロリコンではないと念のため明言しておこう。
私を助け、新たな名前をくれたこの魔物は何を言ってるんだろう。
私に強くなりたいかだって?
こんな小さな身体で、一体何が出来るというのか。
先程まで、頭が良くて力のある魔物だと感じていたが、私なんかが訓練しても強くなんかなれないのにこんな事聞いてくるなんて、嫌な怪物としか思えない。
(強くなれるかどうかはこの際どうでもいい。弱いまま強者に嬲られ続けるのか、もしくは抗うのかを聞いてるんだ。)
私が固まったまま、何も答えなかったからだろう。
目の前の魔物からまた問われた。
抗うのかそれとも嬲られ続けるか。
そんなの決まって嬲られ蔑まれ貶められるのはもう沢山だ。
目の前の魔物はその答えを満足気な顔をしながら聴いていた。
~~~~~~
俺はかなり満足している。
何故かって?
そんな事決まっている。
ラナが前に進む決意を固めたからだ。
先程まで魔物の恐怖から、死んだ目をして小刻みに震え震えていたラナはもういない。
今俺の目の前には強い意思を持った目をしたラナがいる。
さて、問題はどうやってラナを鍛えるかだな。
(ラナはどんな戦い方をしたい?)
鍛えるにしてもどういう方向に鍛えるかによって鍛錬の方法が異なる。
例えば、魔法遠距離型にするなら魔力量を増やす鍛錬や魔力操作の鍛錬などを行う必要がある。また、近接戦闘を行うなら、魔法の鍛錬より持久力や筋力をつける鍛錬がメインになってくる。
その為、ラナにはどうなりたいか確認しなければならないのだ。
「わ、わからない…です。」
俯向きながらそう答える。
別に怒っているわけでは無いんだがなぁ。
だが今までが今までだから仕方がないだろう。
人は変わろうとして直ぐに変われる訳ではないのだから。
(焦らなくていい、今日は疲れただろうからまた明日考えればいいさ。)
そう言って焼けたであろうオークの肉を差し出した。
某人気漫画の海賊船長が良く食べているような肉の塊だ、うまいに違いない。
なんせ先程まで落ち込んでいたラナが、肉を食べ始めると同時に、先程の顔が嘘の様に満面の笑みを浮かべているのだから。
俺は早速自分の分を取り一口、二口と食べ始め理解した。
前世で食べたどんな肉(スーパーの100g=164円)よりもはるかに美味しい。
そして、一度食べたら止まらないというのは、まさにこの事を言うのだと。
《ユヅル様、食事をお楽しみになってるところ申し訳無いのですが、一つお聞きしてもよろしいですか? ラナちゃんを鍛えるおつもりなのは理解出来ますが、どうやって鍛えるおつもりですか? もしかして何も考えてないなんて事、ありませんよね? 宜しければ詳しい内容をお聴きしたいのですが、構いませんか?》
(ラナちゃんて・・・・・・ぷぷっ!)
ナビィのラナに対するちゃん付けに思わず笑ってしまった。
だって今まで俺には違和感ありありな様付けを使うのに、ラナに対していきなりちゃんって、キャラぶれ過ぎだろう。
そんな事を考えていると低い声で聞こえてきた。
《・・・死にたい様だな訓練兵よ、貴様、もしや自分は一人前だとでも勘違いしているのか? 良いだろう、今から貴様に自分がどれ程未熟者なのか教えてやろう。》
どうやら俺は今夜限りの命なのかも知れない。
(さようならラナ、強く生きるんだぞ?)
《何を馬鹿なこと言っているのだ訓練兵。死なせるなぞ、生温いことはせんよ。 だから安心して逝け》
(ユウキ、異世界での生活頑張るんだぞ。 兄ちゃんは遠くから応援してるからな?)
《だから死なせんといったでろう!》
罵声と共に訪れる頭痛に苦しみながら、食事を終え、眠るのだった。
~~~~~~
え?俺?軍曹が寝かせてくれる訳ないじゃないか。
(徹夜で訓練をしましたよ、途中でラナの近接武器(簡易)を作らされたりしましたよ。 落ちそうになる度頭痛がするんだから眠れないのなんのって。)
《二等兵、何か文句でもあるのか? ん?》
(文句などございません! 軍曹)
俺の返事に納得したのか、ナビィからの圧が収まった。
ラナ? ラナならさっきから俺の羽を掛け布団の様にして寝息を立てながら寝ていますよ。
なんて幸せそうな顔をして寝てんだこのやろう、起こせる訳ないやん畜生め!
とまあラナの寝顔を堪能しながら、こんなことになった理由を説明しよう。
石を枕にしてラナが眠り始めた頃、俺はナビィ軍曹からの叱責と罰を受けていたんだが、途中からナビィをどう鍛えるかという話になり、取り敢えず始めは武器を使って戦う事に慣れさせるという事で話が終わり、寝ようとした際に何処からか呻き声が聞こえたのだ。
それで声の正体を探してみると、呻き声の正体は夢に魘されているラナだったのだ。
それを見て思ってね。
何があっても、必ず守ってやるって。
で話は戻るが、魘されていたラナをついつい抱きしめてしまって、そのまま落ち着くまで側に居てあげた。
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