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プロローグ:困った主さま
「主様、貴方はどうしていつも私達を守るのですか? まさか、私達の主である自覚がない訳ではありませんよね?」
「いい加減にしろよ、主サマ。主が従者を守るなって何度、言ったら分かるんだ?」
大きな屋敷の書斎。そこのソファに座る屋敷の主は、目の前に立つ二人の従者に詰められていた。
主は貴族であるヴェール家の次男で、治癒能力が使える魔法医師のシファ。従者はシファの幼なじみで、毒属性の魔法が使えるニーヴ家の双子の兄弟、ウィリスとティアスだ。
病院からシファの屋敷に帰るまでの、人通りの少ない夜道で、ニーヴ兄弟が見知らぬ男に襲撃された。その際、シファは反射的にニーヴ兄弟の前に立って彼らを守り、もろに何かしらの魔法を受けてしまった。故にシファは従者二人に叱られているのだが……あまり響いていないようだ。力こぶを作りながら、「男は捕まえたし、心身共に異常はないから良いだろ」などと、呑気な声で言った。
彼の言う通り、襲撃してきた男は即座に捕え、専門の機関に引き渡した。魔法を食らった筈のシファはいつも通りで、確かに何ともないのだが……ニーヴ兄弟からすれば、そういう問題ではない。
「全く……困った主様ですね……。しかし、守られてしまった私達の落ち度でもあるので、そこは反省しています」
「あぁ……」
「え、別に反省なんかしなくていいぞ? これからも二人の事はオレが守るし」
シファは頭を抱えるニーヴ兄弟を見上げながら、小首を傾げる。そんな彼を見て、ニーヴ兄弟は同時に深いため息をつく。
「ですから……主である貴方が従者を……」
「いーの! オレがウィリスとティアスを守りたいだけだから! 二人は気にしなくていいんだって!」
シファはウィリスの言葉を遮ると、胸を張ってそんな事を宣言する。
「たくっ……んな事ばっかやってたら、いつか痛い目見んぞ?」
ティアスは完全に呆れたように言いながらシファを見下ろす。
「だいじょーぶ! オレは強いからな!」
シファはニコッと笑った後、「それより……」と言いながらソファから立ち上がると、ニーヴ兄弟をぎゅっと抱きしめた。
「ウィリスとティアスが無事で良かった」
シファのその言動に、ニーヴ兄弟は少し照れくさそうに黙り込む。二人はシファの笑顔とこの行動に弱い。シファに抱きしめられてしまうと、ニーヴ兄弟はもう何も言えなくなってしまう。
「いい加減にしろよ、主サマ。主が従者を守るなって何度、言ったら分かるんだ?」
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彼の言う通り、襲撃してきた男は即座に捕え、専門の機関に引き渡した。魔法を食らった筈のシファはいつも通りで、確かに何ともないのだが……ニーヴ兄弟からすれば、そういう問題ではない。
「全く……困った主様ですね……。しかし、守られてしまった私達の落ち度でもあるので、そこは反省しています」
「あぁ……」
「え、別に反省なんかしなくていいぞ? これからも二人の事はオレが守るし」
シファは頭を抱えるニーヴ兄弟を見上げながら、小首を傾げる。そんな彼を見て、ニーヴ兄弟は同時に深いため息をつく。
「ですから……主である貴方が従者を……」
「いーの! オレがウィリスとティアスを守りたいだけだから! 二人は気にしなくていいんだって!」
シファはウィリスの言葉を遮ると、胸を張ってそんな事を宣言する。
「たくっ……んな事ばっかやってたら、いつか痛い目見んぞ?」
ティアスは完全に呆れたように言いながらシファを見下ろす。
「だいじょーぶ! オレは強いからな!」
シファはニコッと笑った後、「それより……」と言いながらソファから立ち上がると、ニーヴ兄弟をぎゅっと抱きしめた。
「ウィリスとティアスが無事で良かった」
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