生意気Ωは運命を信じない

羊野迷路

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翠鳳高校

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おれ達は今混乱している。正確にはおれだけなのかもしれないが。

「よぉ、しん。お前がこっち入れるとは思わんかったわ。」

と言うコイツの後ろ、小学生以降は挨拶程度でほぼ絡むことのなかった、"かい" がいる。まだ3年しか経ってないのに、いや、一応大会で見かけた事はあるし、半年ぶりくらいか?そう考えると成長しすぎでは?

かいは、魁理かいりは見かけることすらなかったこの半年程で、周りより頭一つ以上は抜けている。おそらく15cmくらいは身長は伸び、顔も更に端正で磨きがかってかっこよくなっていた。何よりも、なぜか以前よりキラキラが増して、ものすごい大人な色気とやらを感じる。
コイツ、もしや彼女できたんか!などど思っていると、邪魔なヤツが再度話しかけて来た。

「おいこらシカトすんなや。」

邪魔なコイツは、小・中学校全て違うものの、同じくサッカー部であり、同じ塾のAクラス(おれはBクラスだった)で、よく絡んでくるのでウザいとしか言いようのないα(中学最後の試合の時にαだったと自慢された)だ。

「お前嫌われてるんだから近づくなって。」

そう言って勝が割って入ってくれた。嫌いというか苦手な!そう思って言葉を発しようとしたその時

「久しぶり。同じ高校に入れて嬉しいな。」

かいこと魁理である。芸能人でも滅多にいないくらい、キラキラの "美丈夫" という言葉がピッタリなのが魁理なのである。それにしても、同じ高校に入れて嬉しいらしい。

「久しぶり。かい、りはなんかでっかくなったね。今何センチくらいなん?」

久しぶりに話しかけられたおれは思わず最初に思った事を聞いていた。

「分からんけど190はいってないと思うよ。」

そう言うかいはキラキラした、微笑みとも笑顔とも違う顔をしていた。

「だから俺だけシカトすんなって。別に嫌いではないっしょ?」

何もなかった様に話しかけてきてるが、おれは、お前が、本当に、苦手だ!
ぱっと勝を見ると、庇ってくれそうだったのでひとまず勝の背に隠れた。

「こんなうざ絡みしてくるヤツ、普通嫌いだろ。」
「えーしんがシカトするからじゃーん!勝もそんな威嚇しなくていーじゃんか!」

やんややんや言い合う二人をよそに、魁理はそろそろ行くなと言って去ってしまった。そんな魁理におれがあっけに取られている間に言い合いは終わったらしく。

「なな、しんはクラスなんだった?」

ヤツが珍しくまともなことを聞きながら歩き出した。

「…たしか4組だったと思うよ。」

言いながらおれと勝も歩き出す。

「そっかぁ、ちょっと遠いな。おれとかいは10組だった。」

由緒ある翠鳳高校は、結構大きい校舎と、周りに多くの飲食店やカフェのようなものが多い事、その多くの飲食店で翠鳳高生割が利くという何ともありがたい学校(周りの飲食店を経営してる方々ありがとう)なのである。
その大きい校舎のおかげでおれのクラスである4組は端っこにあり、魁理達のクラスは真反対のほぼ端っこになってしまう。

「しんはさ、やっぱサッカー部入るん?」
「当然。小中やってんだから今さら他は考えられねーよ。」
「ならさ、一緒に部活行かね?」
「魁理と行けよ。おれは一人で「「それはだめ」」」

階段を上りながら一人で行くと言おうとしたら、二人が口を揃えてダメだと言っているが、コイツと二人でなんて絶対に嫌なので、勝手に魁理を巻き込んで三人で行くことにした。勝は高校でも部活はやらんみたいだ。
話してたら1年の階に着いたことで"邪魔なヤツ"こと藤也とうやは、反対だしここでお別れだね、と言って自分のクラスへ向かった。


「しーん!4組だろ?たぶん俺隣だからよろしくなー!」

教室の前に着いた途端そう言ってやって来たのは、同中のりょうだった。りょうは、まだβなのに可愛い系な為、同じ中学のα共から"絶対Ωだから!"と物理的に追いかけられてた所をおれが蹴散らしてやった事もあって、おれに懐いているかわいいヤツだ。
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