『まやりん☆』よりも、オレを推せっ!!!

そらも

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14 ――…ほんとのほんとに、

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「……はむっ、んんっやっぱり美味しいよ♡ 真哉くんの手作りたまごサンド♡」
「そ、そっか…へへっ♡ っと、おいすぐる、ここたまご付いてんぞ…ったくよぉ、ペロ♡」
「っ、ありがとう真哉くん♡ ……はは、何だか今のやり取り、新婚さんみたいで良かったね♡」
「なっ!!? 新婚さっ………っ、お、オレの料理前より美味しくなった? あ、あなた…♡♡」
「――…っ、僕のお嫁さんがかわいすぎてヤバい…♡♡」
「おっお嫁って…!?」
「ね、もう一回ちゅうしていいですか? 僕のお嫁さん♡♡」
「っ、口ん中…たまご味だけど、」
「僕も一緒だよ、むしろキスの時同じ味がしちゃうとか…それこそ夫婦みたいな気がしない?」
「! …そうかもな、ははっ何それ最高じゃん♡♡」
「…真哉くん♡♡♡」
「すぐる…♡♡♡」


そうして、お風呂でたっぷりイチャイチャしながら互いの身体を洗い流したのち。
いつもより遅い……というかもう既に昼飯に近いような時間帯に、
オレたちはリビングの真ん中の机に向かい合いながら座り、一緒に仲良くオレの手作りのたまごサンドを食べ始めた。


――…ほんとのほんとに、すぐると『夫婦』になれたらいいのに…♡♡♡


そんな、夢心地で最高潮な幸せ気分のまま、
オレはスッと目を閉じ、『旦那さん』なすぐるとたまごサンド味のキスをしようとした

瞬間。


♪~♪♪~♪

「…あ、まやりん☆」
「!?」

突如として、オレとすぐるの甘い空間をまるで邪魔するかのように、
すぐるの手元に置いてあったスマホから『まやりん☆まじかるんっ!!』のオープニングテーマ曲が、
軽快に流れてきたのであった。

……すぐるがこの曲を着信音として設定している相手は、=(イコール)同じオタク仲間の『まや☆まじっ』が大好きな奴らなワケで。

「……っ」
「………」

チラッ、チラッ、
数秒前まで甘いキスをしようとしていたにも関わらず、
意識は今も鳴り響いているスマホに向かっていることはいっそわかりやすいほどに確実なすぐるは、
顔はこちらに向けたままだが――視線はもうオレをまったく見てはおらず。

「っ……いいぜ、電話…出ろよすぐる」
「えっ、でっでも真哉く…」
「何か用があるからこうして連絡がきてるんだろ、オレはいいから早く出ろって」
「あっありがとう…! じゃあちょっと、ごめんねっ…」


――ああ、ヤバい。そうは言ったけど……何か、確実に嫌な予感がする。

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