それでも俺たちは前に進み続ける

第３節 ミニゲーム

「今の君たちは弱小サッカー部の控えだつまり下の下、他校のBチーム戦にすら勝てないチームだ」
中田監督はストレートに厳しく正直な感想をレギュラー候補組に伝えた
「だが、このメンバーならまず負けないそう思ったから俺は君たちをえらんだ、それじゃあスタメンを発表する」
GK ゴールキーパー
21 伊藤 賢太(いとう けんた)
DF ディフェンダー
右SB(サイドバック)
2 渡辺 航(わたなべ わたる)
CB (センターバック)
3 吉田 浩太(よしだ こうた)
4 橋本  学(はしもと まなぶ)
左SB
5 若林 誠(わかばやし まこと)
MF ミッドフィルダー
トップ下
11前田 貴斗(まえだ たかと)
右サイド
15羽本 剛(はねもと つよし)
左サイド
20後藤 猛(ごとう たける)
FW フォワード
CF(センターフォワード)
10五十嵐 拓未(いがらし たくみ)
ST(セカンドトップ)
17岡田 純也(おかだ じゅんや)
9吉村 瑠衣(よしむら るい)
中田監督は選手達に作戦を伝え
 いよいよ前半戦が始まる
相手チームからのキックオフだ
選手達は監督の作戦を思い出しながらプレーをする「いいかまずは守備面は前線からガンガン相手にプレッシャーをかけていけ、奪えなくてもいいプレッシャーを与え続けることで相手はどこかしらでミスプレーを犯し始める、そこから先はもう君たちのペースで試合が進んでいく」
その後、選手達は再び監督の指示を思い出した「攻撃の時はただパスを回しまくれ、ただしワンタッチプレーは禁止だからな、俺がワンタッチプレー解禁って言うまでダメだからな」
試合が始まった瞬間にレギュラー候補組の選手は容赦なく前線からプレスをかけに行った、前半の頭の方は相手チームが圧倒的にボールを支配していたが後半になるにつれて相手チームのパスミスなどが徐々に目立ち始めてきた。 
「おい、どこに蹴ってるんだよ!」など相手チームが仲間割れを始めた瞬間に中田監督からワンタッチプレー解禁の合図が出た瞬間にみんなワンタッチプレーになり相手のスタミナが切れているおかげで下手でもパスが通る様になりまるでバルセロナのパスワークを見ている様に感じた。
自分たちは普通にパスを繋いでいるだけなのだが、自分たちでもこんなに簡単にパスが繋がる気持ちよさを覚えた。
パスをワンタッチで繋いで気付けばもうゴール前まで来ていた、最初のシュートは左サイドの猛がアーリークロスをあげてクロスに合わせたのはエースの拓未が上手く合わせボレーシュートを放った、しかし惜しくも相手キーパーに上手く弾かれ惜しくもゴールとはならなかったが溢れ玉に瑠衣がいち早く反応してダイビングヘッドで候補組が前半の32分に先制点をあげた。
キャプテンの航は「さあ切り替えて追加点を取るぞ！」と言い再び前線からプレスをかけに行きパスミスからボールを奪いカウンターを仕掛けたが相手もオフサイドトラップを仕掛けて見事に引っかかってしまった。
しかしせっかくのチャンスだというのに疲れているせいかFKからパスミスをしてしまいエースの拓未にボールを奪われそのままドリブルでゴール前まで持って行かれ、拓未に撃たれたシュートはそのままゴールに吸い込まれていき、あっという間に2-0になり結局、前半のゴールが決勝点となり候補組の勝利で終わった。
「勝った…俺たちが勝ったー」
「これで納得してくれたかな？」と中田監督はAチームに質問した。
「納得…しました…」
「よかった、まぁ君たちにも努力次第でレギュラーになれるかもしれから頑張ってくれ、それでは今日の練習はこれにて終了」
「ありがとうございました」
挨拶をしてみんなは帰る。
しかし今年から都道府県リーグに加入した事によりこれからリーグ戦が始まることを中田監督以外はまだ知らない。