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4章 港湾都市アイラ編
143話 都市連合
──シーラッド都市連合──
サザント大陸の南西、中部海岸線沿いに広がる連合都市群。
連合は、5つの都市を1単位とした6つの都市群から構成されておりそれぞれ、
都市群中央に据えられた行政を取り仕切る「政都」
海側に作られた「港湾都市」
森林・山岳方面に作られた「採集都市」
隣接する各都市群を繋ぐ2つの「行路都市」
と区分され、それに大小様々な集落が付随することにより都市群は、それ一つで大規模な自治都市圏を形成している。
各政都のトップは一般的に領主と呼ばれ、6人の領主は持ち回りで3年間、都市連合の代表を務める事になっている。呼び方は特に決まって無く単に「代表」などと呼ばれているが、住民からは「領王」などと呼ばれることもある。
第4都市群の政都コーンウェル、その中央、交通の便が良い1等地に建てられた「タラスト商会」から出てきたシンは実に爽やかな笑顔をしている。
街へ入って夜を明かし、道案内の通りに歩いて商会を訪ねると、支店長がシンの来店を手ぐすね引いて待っていた。
量が量だけに買い叩かれるかと思ったマッド・ビーの素材だったが、防具の素材に使える外殻は使い勝手が良いうえ、余っても港から出る交易船で各支店へ流すらしく、また傷の無い高品質の物ばかりなので相場よりも高く買い取ってもらえた。
支店長の「流石です」の言葉の意味は良く分からなかったシンだったが……
特に「蜂蜜」は大層喜ばれ、抱きつかれてダンスまで踊らされた。
なんでもシーラッド都市連合は結束を強めるために、ありえない政策を執っているとの事。
シーラッドは各都市群ごとに、生活必需品の6品目を独占流通させている。
第1都市群から順に「砂糖」「塩」「酢」「醤油」「味噌」そして「油」と、災害や外敵の侵略等、本来なら危険回避の観点から全都市群に分散させるべき生活の要に当たる品をあえて高リスクに置く事で各都市群の団結と、裏切りや抜け駆けに対して下されるであろう激しい制裁への恐怖を植えつけている。
また、過度なダンピング合戦を起こさない為でもあるらしい。
実際、過去に他の都市群の小集落に声をかけ、秘密裏に安価な製品を作らせてそれを自分達の都市群に流通させ、処罰された領主も存在したそうだ。
そんなある種ご禁制にも似た扱いの生活必需品ではあるが、なんにでも抜け道はあるそうで、その代表例が「蜂蜜」との事。
砂糖よりも高価で、秘匿技術扱いのため養蜂が確立していない南大陸で蜂蜜は、それこそ冒険の果てに手に入れるお宝のようなもので、だからこそ価格も需要も高く、生活必需品ではなく「嗜好品」扱いとなっている。
常に品薄の蜂蜜はそれこそ都市群に存在する金持ちの上から順に催促が来るほどで、いくらあっても困らないそうだ。
そんなこんなで思わぬ厚遇とおもてなし、そして各地で何が必要とされているか等のトレンドを聞き、店を出る頃には心も懐もホクホクのシンの出来上がりだった。
なものだから、
「あ~、そういえば、隊長サンから代金を徴収しておかないとなあ……ついでに今日の間に訪ねておくか」
別に判断として何も間違っていない、ただし、間違っていないからと言って正解とは限らないのが人生というもので……。
──────────────
──────────────
くっ、殺せ! 主に1時間前に存在していた暢気な俺を──!!
行政府近くに建てられた「コーンウェル守備隊本部」へ赴き衛兵に用向きを伝えると、そのまま「第2守備隊・隊長室」なる部屋へ通され、実にお早い再会を果たす。
書類上の手続きは済んでいるので代金が用意されるまでの少しの間、という事で俺は隊長さんと茶を飲みながら雑談でもすることに。
「困ったことに報告書が一向に纏まらん、アレをどうやって書いたものか……」
「命を落とした部下の遺族に手紙を認めるよりは楽な仕事かと思われますがね」
「そうでも無いさ。あっちは定型文で済む、心は痛んでも悩む所はどこにも無くてね」
「お役所仕事ですねぇ」
「全く、出世などするものでは無いな。現場で使われている方がいっそ気が楽だ」
「とはいえ上が馬鹿だと下は悲惨ですからね、隊長さんのような方が上で、彼らも幸せですね」
「やれやれ、本当にキミは17歳かね」
……どうなんだろうね、前世と今生の年齢を足せば50の大台に乗りそうだが、そんな事をしてもしょうがない。
知識や経験は継承しても、感情はこの肉体に引きずられる事の方が多い、というか喜怒哀楽は基本、17歳の若者のそれと違わない。多少老成している気はするけどな。
おかげ様でというべきか、年長者からは話が通じる見所のある若者と思われがちなのはまあ、利点といえるか。上手いこと騙してヒトのもんを掠め取ろうとする輩には生きたまま地獄を見てもらうがな。
「一応そうなっておりますね。なにせ気侭な一人旅ですので、商売や仕事相手には言葉使いに気をつけておりますし、時には野盗など、ひとの私物に手を出そうとする輩もおりますので荒事やそれに相応しい言葉遣いも、まあ」
「……それについてはこちらの監督不行き届きだ、返す返すも申し訳ない」
「もう気にしてなどいませんよ。アチラの要望も叶えて下さるとの事ですので」
「コーンウェルをはじめ、第4都市群滞在の間はいかなる騒動・揉め事においても罪に問われない不逮捕特権──だったか……訳を聞いても?」
「先ほども申したとおり、街中や旅の道中、品行方正な方ばかりではありませんので、とくに相手が若造一人と見れば突っかかってくる者も少なくは無いんですよ。そんな時、いくら正当防衛を主張しても「ギルド未所属」の薬師の言い分など役人は聞いてくれませんので」
まったく理不尽な話だ、極力荒事を避け、それでも仕方が無いときに限り実力行使をしているものの、それすらお役所仕事は認めてくれない。まあ、手が後ろにまわった事など一度も無いが。
とはいえ、兵士からしてアレでは今後の生活に一抹の不安がよぎるのも事実、ならばこの際このコネを使ってちょっとした安全策を講じたところで誰も責めはしないだろう、むしろ褒めて欲しい。
「その件に関しては我等は何も言えないからな……とりあえずシン、先に手を出さない限り、君の主張は全面的に通る、仮に先に手を出した場合でも、逃亡の恐れが無い限り検証が終わるまで君の自由は保証される、これでいいかな?」
「ありがとうございます」
何の問題も無い、そもそも俺は揉め事を起こすつもりなど無いのだから。
そう、何かあったら向こうに文句を言ってくれ、俺は常に被害者側のスタンスだ!
──コンコン
「失礼します──隊長、準備が整いました」
秘書だろうか、キリッとした目つきの美女が隊長に向かって報告をする。
準備? ああ、薬の代金か。
「そうか、やっとお出でになったか──シン、悪いが少し来てくれ、あまり人目に付く訳にはいかないのでな」
「構いませんよ」
確かにそうだろう、自分達の失態のせいで一般人に迷惑料を払うなど、あまりどころかかなり恥ずかしい出来事だ。
秘書と隊長の後を歩き、着いた所は応接室。
カチャリ────
「失礼します──お連れいたしました、こちらがシン殿でございます」
ピシリ──────
俺は一瞬で凍りついた──
扉の向こう側、そこで待っていたのは、
ソファの後ろで立ったまま姿勢を崩さない、常夏の大陸南方でも長袖丈を崩さないヴィクトリアンスタイルのメイド服、その上には髪留めで纏めたブラウンのロングヘアーが記憶に新しい、アンナと呼ばれた美人のお姉さんの頭が乗っている。そして、
「良かった、無事だったのですね!!」
豪奢なドレスに身を包み見事な金髪をたなびかせる、若干幼さの残るものの将来の仕上がりに希望しか見えない美少女が元気良く立ち上がりシンに向かって安堵した表情と、そして喜びの声を上げる。
「………………………………」
すっかり忘れてたわ……
「あ、あのう……お2人は姉妹だったのでは?」
そしてあまりの不意打ちに、普段では決して聞かない阿呆な質問をしてしまった俺がいる。
その問いにメイドさんが答えをくれる。
「その節はお嬢様を救っていただき感謝に堪えません。見ての通り、あの場では身分を偽っておりましたが私はアンナ、この第4都市群の領主であるヒューバート様のお屋敷に仕えるメイドでございます。そしてこちらのお嬢様はヒューバート様の次女ミレイヌ様でございます」
「ミレイヌと申します、シン様、先だっては危ない所を助けていただき有り難うございました!」
はいアウトーー!!
「ヒューバート様も直接感謝の言葉を伝えたいと申しております、いきなりこのような事を言うのも失礼ですがシン様、どうぞお屋敷の方までご足労願います」
「あ、はい……喜んで」
「有り難うございます、馬車は表に用意しておりますので早速参りましょう」
えーそーですね! 拒否なんか出来ませんよね! ハナから決定事項ですよね!?
俺は隊長さんに目を向ける。
「良かったな」
良くねーよ!!
サザント大陸の南西、中部海岸線沿いに広がる連合都市群。
連合は、5つの都市を1単位とした6つの都市群から構成されておりそれぞれ、
都市群中央に据えられた行政を取り仕切る「政都」
海側に作られた「港湾都市」
森林・山岳方面に作られた「採集都市」
隣接する各都市群を繋ぐ2つの「行路都市」
と区分され、それに大小様々な集落が付随することにより都市群は、それ一つで大規模な自治都市圏を形成している。
各政都のトップは一般的に領主と呼ばれ、6人の領主は持ち回りで3年間、都市連合の代表を務める事になっている。呼び方は特に決まって無く単に「代表」などと呼ばれているが、住民からは「領王」などと呼ばれることもある。
第4都市群の政都コーンウェル、その中央、交通の便が良い1等地に建てられた「タラスト商会」から出てきたシンは実に爽やかな笑顔をしている。
街へ入って夜を明かし、道案内の通りに歩いて商会を訪ねると、支店長がシンの来店を手ぐすね引いて待っていた。
量が量だけに買い叩かれるかと思ったマッド・ビーの素材だったが、防具の素材に使える外殻は使い勝手が良いうえ、余っても港から出る交易船で各支店へ流すらしく、また傷の無い高品質の物ばかりなので相場よりも高く買い取ってもらえた。
支店長の「流石です」の言葉の意味は良く分からなかったシンだったが……
特に「蜂蜜」は大層喜ばれ、抱きつかれてダンスまで踊らされた。
なんでもシーラッド都市連合は結束を強めるために、ありえない政策を執っているとの事。
シーラッドは各都市群ごとに、生活必需品の6品目を独占流通させている。
第1都市群から順に「砂糖」「塩」「酢」「醤油」「味噌」そして「油」と、災害や外敵の侵略等、本来なら危険回避の観点から全都市群に分散させるべき生活の要に当たる品をあえて高リスクに置く事で各都市群の団結と、裏切りや抜け駆けに対して下されるであろう激しい制裁への恐怖を植えつけている。
また、過度なダンピング合戦を起こさない為でもあるらしい。
実際、過去に他の都市群の小集落に声をかけ、秘密裏に安価な製品を作らせてそれを自分達の都市群に流通させ、処罰された領主も存在したそうだ。
そんなある種ご禁制にも似た扱いの生活必需品ではあるが、なんにでも抜け道はあるそうで、その代表例が「蜂蜜」との事。
砂糖よりも高価で、秘匿技術扱いのため養蜂が確立していない南大陸で蜂蜜は、それこそ冒険の果てに手に入れるお宝のようなもので、だからこそ価格も需要も高く、生活必需品ではなく「嗜好品」扱いとなっている。
常に品薄の蜂蜜はそれこそ都市群に存在する金持ちの上から順に催促が来るほどで、いくらあっても困らないそうだ。
そんなこんなで思わぬ厚遇とおもてなし、そして各地で何が必要とされているか等のトレンドを聞き、店を出る頃には心も懐もホクホクのシンの出来上がりだった。
なものだから、
「あ~、そういえば、隊長サンから代金を徴収しておかないとなあ……ついでに今日の間に訪ねておくか」
別に判断として何も間違っていない、ただし、間違っていないからと言って正解とは限らないのが人生というもので……。
──────────────
──────────────
くっ、殺せ! 主に1時間前に存在していた暢気な俺を──!!
行政府近くに建てられた「コーンウェル守備隊本部」へ赴き衛兵に用向きを伝えると、そのまま「第2守備隊・隊長室」なる部屋へ通され、実にお早い再会を果たす。
書類上の手続きは済んでいるので代金が用意されるまでの少しの間、という事で俺は隊長さんと茶を飲みながら雑談でもすることに。
「困ったことに報告書が一向に纏まらん、アレをどうやって書いたものか……」
「命を落とした部下の遺族に手紙を認めるよりは楽な仕事かと思われますがね」
「そうでも無いさ。あっちは定型文で済む、心は痛んでも悩む所はどこにも無くてね」
「お役所仕事ですねぇ」
「全く、出世などするものでは無いな。現場で使われている方がいっそ気が楽だ」
「とはいえ上が馬鹿だと下は悲惨ですからね、隊長さんのような方が上で、彼らも幸せですね」
「やれやれ、本当にキミは17歳かね」
……どうなんだろうね、前世と今生の年齢を足せば50の大台に乗りそうだが、そんな事をしてもしょうがない。
知識や経験は継承しても、感情はこの肉体に引きずられる事の方が多い、というか喜怒哀楽は基本、17歳の若者のそれと違わない。多少老成している気はするけどな。
おかげ様でというべきか、年長者からは話が通じる見所のある若者と思われがちなのはまあ、利点といえるか。上手いこと騙してヒトのもんを掠め取ろうとする輩には生きたまま地獄を見てもらうがな。
「一応そうなっておりますね。なにせ気侭な一人旅ですので、商売や仕事相手には言葉使いに気をつけておりますし、時には野盗など、ひとの私物に手を出そうとする輩もおりますので荒事やそれに相応しい言葉遣いも、まあ」
「……それについてはこちらの監督不行き届きだ、返す返すも申し訳ない」
「もう気にしてなどいませんよ。アチラの要望も叶えて下さるとの事ですので」
「コーンウェルをはじめ、第4都市群滞在の間はいかなる騒動・揉め事においても罪に問われない不逮捕特権──だったか……訳を聞いても?」
「先ほども申したとおり、街中や旅の道中、品行方正な方ばかりではありませんので、とくに相手が若造一人と見れば突っかかってくる者も少なくは無いんですよ。そんな時、いくら正当防衛を主張しても「ギルド未所属」の薬師の言い分など役人は聞いてくれませんので」
まったく理不尽な話だ、極力荒事を避け、それでも仕方が無いときに限り実力行使をしているものの、それすらお役所仕事は認めてくれない。まあ、手が後ろにまわった事など一度も無いが。
とはいえ、兵士からしてアレでは今後の生活に一抹の不安がよぎるのも事実、ならばこの際このコネを使ってちょっとした安全策を講じたところで誰も責めはしないだろう、むしろ褒めて欲しい。
「その件に関しては我等は何も言えないからな……とりあえずシン、先に手を出さない限り、君の主張は全面的に通る、仮に先に手を出した場合でも、逃亡の恐れが無い限り検証が終わるまで君の自由は保証される、これでいいかな?」
「ありがとうございます」
何の問題も無い、そもそも俺は揉め事を起こすつもりなど無いのだから。
そう、何かあったら向こうに文句を言ってくれ、俺は常に被害者側のスタンスだ!
──コンコン
「失礼します──隊長、準備が整いました」
秘書だろうか、キリッとした目つきの美女が隊長に向かって報告をする。
準備? ああ、薬の代金か。
「そうか、やっとお出でになったか──シン、悪いが少し来てくれ、あまり人目に付く訳にはいかないのでな」
「構いませんよ」
確かにそうだろう、自分達の失態のせいで一般人に迷惑料を払うなど、あまりどころかかなり恥ずかしい出来事だ。
秘書と隊長の後を歩き、着いた所は応接室。
カチャリ────
「失礼します──お連れいたしました、こちらがシン殿でございます」
ピシリ──────
俺は一瞬で凍りついた──
扉の向こう側、そこで待っていたのは、
ソファの後ろで立ったまま姿勢を崩さない、常夏の大陸南方でも長袖丈を崩さないヴィクトリアンスタイルのメイド服、その上には髪留めで纏めたブラウンのロングヘアーが記憶に新しい、アンナと呼ばれた美人のお姉さんの頭が乗っている。そして、
「良かった、無事だったのですね!!」
豪奢なドレスに身を包み見事な金髪をたなびかせる、若干幼さの残るものの将来の仕上がりに希望しか見えない美少女が元気良く立ち上がりシンに向かって安堵した表情と、そして喜びの声を上げる。
「………………………………」
すっかり忘れてたわ……
「あ、あのう……お2人は姉妹だったのでは?」
そしてあまりの不意打ちに、普段では決して聞かない阿呆な質問をしてしまった俺がいる。
その問いにメイドさんが答えをくれる。
「その節はお嬢様を救っていただき感謝に堪えません。見ての通り、あの場では身分を偽っておりましたが私はアンナ、この第4都市群の領主であるヒューバート様のお屋敷に仕えるメイドでございます。そしてこちらのお嬢様はヒューバート様の次女ミレイヌ様でございます」
「ミレイヌと申します、シン様、先だっては危ない所を助けていただき有り難うございました!」
はいアウトーー!!
「ヒューバート様も直接感謝の言葉を伝えたいと申しております、いきなりこのような事を言うのも失礼ですがシン様、どうぞお屋敷の方までご足労願います」
「あ、はい……喜んで」
「有り難うございます、馬車は表に用意しておりますので早速参りましょう」
えーそーですね! 拒否なんか出来ませんよね! ハナから決定事項ですよね!?
俺は隊長さんに目を向ける。
「良かったな」
良くねーよ!!
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