78 / 231
4章 港湾都市アイラ編
144話 歓談
「ほほう、シン君はそんなに強いのかね」
「それはもう! 絶体絶命の危機に颯爽と現れて一瞬のうちに向こうの半数をのしてしまったんですもの!!」
「いえ、確かに半数ですが不意打ちで2人に傷を負わせただけですので……」
第4都市群を束ねる領主フラッド=ヒューバートは、一見すると丸々と太った人の良さそうな大富豪、といった外見をしていた。
体型に合わせた見事な仕立てのジュストコールに身を包み、指には大きな宝石の付いた指輪がいくつもはめられている。
湿度が低いとはいえ常夏の大陸南部でこのような着こなしをするあたり、エアコン代わりの魔道具でも身に付けているのだろう、そして相手がその辺りを気づくか、同時に試しているのかもしれない。
鼻下とアゴに髭をチョンと生やして愛嬌のある顔は、娘の語るシンの自慢話とそれを訂正するシンの横槍、そんな会話を楽しそうに聞いていた。
「それにその後は多勢に無勢、早々に降参をした後は討伐隊の方々が救出に来てくださるまで大人しく捕まっていただけですから、お恥ずかしい限りです」
そんな話で締めくくろうとするシンにミレイヌが若干不満そうな表情になる。自分を救ってくれた英雄はもっとカッコイイのだと、納得しがたいようだ。
そんな中、
「そうは言っているけど、シン君はどこも怪我などしていないように見えるね。『黒狼団』と言えば女子供は人買いに売り飛ばし、男は問答無用で切り捨てる危険な盗賊団と聞いているよ?」
「それは……」
領主の思わぬ追求にシンが口ごもると、
「もしかして、わざと捕まった風を装って敵のアジトに潜り込み、隙を見て壊滅させる計画でも立てていたのかな? なにせ、討伐隊が派遣されたにしても解決があまりにも早すぎたからね」
「そうです! きっとそうに違いありませんわ、流石はシン様ですの!!」
父のフォローにミレイヌは、あたかもそれが真実であるかのように歓喜の声を上げる。
娘の笑顔をニコニコと嬉しそうに眺めるフラッドの姿は、娘可愛さに話を盛った親バカの様でもあるが、流石は領主というべきであろうか、違和感に気づいていはいるようだ。
「いやはや、ともあれ娘を守ってくれて感謝の言葉も無い。謝礼に関しては後で何か考えるとして、今はただ父としてありがとうと述べさせてくれたまえ」
「いえ、先ほども申した通り、大した事はしておりませんので」
「ははは、シン君は謙虚だねえ。ミレイヌ、そろそろ勉強の時間じゃないかな?」
「お父様!? せめて今日くらいは……」
「ダメだよ~。アンナ、ミレイヌを連れて行ってくれるかい、私はシン君と大事な話があるからね」
「畏まりました。さ、お嬢様、あんまり我侭を言っているとシン様に笑われますよ?」
「うぅ~……」
アンナに連行されていくミレイヌをフラッドは優しい眼差しで見送りながら、その扉が閉まると指をパチンと鳴らし、別の扉から使用人を招き入れる。
使用人の手には屋敷に入る際、入り口で預けた炭化タングステンの棒が大事そうに抱えられており、シンの側までやって来た使用人はソレをシンの手に戻す。
やがて使用人が退室すると、フラッドの顔には相変わらずの笑顔が浮かんでいるが、さっきとは違いある種の緊張感が生まれる。
「……これはどう解釈するべきでしょうか?」
「信頼の表れと思ってくれたまえ。あとはそうだねえ、キミと敵対するつもりは私には無い、そう受け取ってもらえるとありがたいかな」
「…………………………」
初対面の男に何故これほどまでの態度をとるのか、シンには俄かに理解しがたい、逆にシンは警戒心を強める。
が、次の言葉でそれを理解する。
「なに、ウチの手の者が盗賊団に潜り込んでいてね、あの日あそこで何が起きたか、報告は受けているんだよ」
「ああ、なるほど……」
その言葉を受けてシンは逆に警戒を解く。
「シン君、いや、邪道士ニールセンだったかな?」
フラッドは笑顔を崩す事無くそう言ってきた。
──────────────
──────────────
やれやれ、たかだか一盗賊団にスパイを送り込んでいたとはこのオッサン、侮れないと見るべきか、それとも極度の臆病者と見るべきか。
「用意周到ですね」
「いやあ、憔悴しきった顔で話してくれたよ、「見つかったら確実に殺されるから必死で身を隠した」って、彼のあんな顔、初めて見たよ」
「それはまあ、盗賊を生かしておいて得になる事なんか一つもありませんからねぇ」
国だったり大都市、大商人であれば特殊な使い方もあるかもしれないが、あいにく庶民の俺は盗賊に生きる価値を求めない、むしろ根絶やしにしたい側の人間だ。
「そんな彼がキミが邪道士ニールセンなんて名前を出すもんだからビックリしたよ。傭兵国家のカドモスを大地の魔竜と一緒に滅ぼしたっていうアレ、流石に肝が冷えたよ」
「普通は騙りだと思いませんかね?」
すっとぼける俺に、それでもフラッドは楽しそうにしている。
「数ヶ月前に彼の地で起きた事については色々情報を集めていてね、何しろ同じサザント大陸で起きた出来事だ、過敏になるなというほうがおかしな話さ。まあ私はたまたまあの近くに知り合いが、そう、バラガの街の「先代都市代表」と懇意にしていたのでね」
「じいさまかよ!!」
思わず声を張り上げた俺を見て、イタズラが決まったような顔でキャッキャと笑うフラッドの顔は、確かにあのじいさまとある種の共通点が見られる。
ダメだ、コイツ、あのじいさまと同じ種類の人間だ。
「先代都市代表の名誉の為に言っておくけど彼は何もしゃべっていないからね。彼から教えてもらった事は、カドモスを滅ぼしたのは邪道士ニールセンっていう正体不明の人物だという事と、旅の薬師のシンという、付き合うと面白い若者がいたって事だけさ」
付き合うと面白いね……オブラートに包んじゃいるが、確実にオモチャとか言ってやがったな、あのジジイ。
「盗賊団のアジトに邪道士ニールセンを名乗る旅の薬師、結び付けないほうが難しいよね?」
「悪名を利用したとは思いませんか?」
「利用するには危険すぎる名前だよねぇ、盗賊団もよく気が付かなかったものだよ」
それは確かに、脅しのつもりで名乗ったのに肩透かしを喰らったもんだわ、あの時は。
「ちなみに国家間とAランク冒険者に限定されてるけど彼、首にかなりの額の賞金がかけられてるんだよね、ウチにも回状が届いてたよ。そんな危険な相手、ウチでどうにかできる訳無いのにね」
「忠告、感謝いたします……」
今後、使う場面は吟味するとしよう。
それにしても……。
「どうしてそんな話を私に?」
「最初に言ったよ、信頼の表れだって。彼の手紙にも書いてあったからね、一緒にバカをやる分には楽しい遊び相手だけど、一方的に利用しようとすれば喉笛を噛み切られる、ボク、賭け事嫌いなんだよね♪」
手札は常にオープンだ、とばかりに両手を広げてこっちに向けてくる。
おどけるフラッドを見て、「ああ、やっぱりアレと同類か……」と思わずにはいられない。
だったらまあ、ある程度胸襟を開いても大丈夫そうではあるか。
「旅先で新しい友達を作るのは好きですよ、長居するつもりは無いので深い繋がりを作る事は出来ませんが」
「ウチの子、あと数年もすれば誰もが見惚れる美女になると思うんだけど?」
だからヤメテ! そこはじいさまとは明確に違うな、このオッサン。
「そういう事でしたら早めに街からお暇させていただきますので……」
「冗談冗談、正直言うとシン、キミにお願いしたい事があってね」
「お願い?」
やな予感しかしねえな。
「お願いというか依頼かな? 薬師という事だから知識も豊富だろうし、各地を旅しているからこの土地以外の事も知ってそうだしね」
前置きが長えよ、結論から言えって!
「で?」
「シン君、お金儲けに興味ない?」
「は?」
「だからお金儲け。ちょっとウチの街の一つが経営難に陥っててね、一発逆転を考えているんだけど、いいネタが無いんだよね」
オッサン、ギャンブルは嫌いじゃなかったのかよ?
「それはもう! 絶体絶命の危機に颯爽と現れて一瞬のうちに向こうの半数をのしてしまったんですもの!!」
「いえ、確かに半数ですが不意打ちで2人に傷を負わせただけですので……」
第4都市群を束ねる領主フラッド=ヒューバートは、一見すると丸々と太った人の良さそうな大富豪、といった外見をしていた。
体型に合わせた見事な仕立てのジュストコールに身を包み、指には大きな宝石の付いた指輪がいくつもはめられている。
湿度が低いとはいえ常夏の大陸南部でこのような着こなしをするあたり、エアコン代わりの魔道具でも身に付けているのだろう、そして相手がその辺りを気づくか、同時に試しているのかもしれない。
鼻下とアゴに髭をチョンと生やして愛嬌のある顔は、娘の語るシンの自慢話とそれを訂正するシンの横槍、そんな会話を楽しそうに聞いていた。
「それにその後は多勢に無勢、早々に降参をした後は討伐隊の方々が救出に来てくださるまで大人しく捕まっていただけですから、お恥ずかしい限りです」
そんな話で締めくくろうとするシンにミレイヌが若干不満そうな表情になる。自分を救ってくれた英雄はもっとカッコイイのだと、納得しがたいようだ。
そんな中、
「そうは言っているけど、シン君はどこも怪我などしていないように見えるね。『黒狼団』と言えば女子供は人買いに売り飛ばし、男は問答無用で切り捨てる危険な盗賊団と聞いているよ?」
「それは……」
領主の思わぬ追求にシンが口ごもると、
「もしかして、わざと捕まった風を装って敵のアジトに潜り込み、隙を見て壊滅させる計画でも立てていたのかな? なにせ、討伐隊が派遣されたにしても解決があまりにも早すぎたからね」
「そうです! きっとそうに違いありませんわ、流石はシン様ですの!!」
父のフォローにミレイヌは、あたかもそれが真実であるかのように歓喜の声を上げる。
娘の笑顔をニコニコと嬉しそうに眺めるフラッドの姿は、娘可愛さに話を盛った親バカの様でもあるが、流石は領主というべきであろうか、違和感に気づいていはいるようだ。
「いやはや、ともあれ娘を守ってくれて感謝の言葉も無い。謝礼に関しては後で何か考えるとして、今はただ父としてありがとうと述べさせてくれたまえ」
「いえ、先ほども申した通り、大した事はしておりませんので」
「ははは、シン君は謙虚だねえ。ミレイヌ、そろそろ勉強の時間じゃないかな?」
「お父様!? せめて今日くらいは……」
「ダメだよ~。アンナ、ミレイヌを連れて行ってくれるかい、私はシン君と大事な話があるからね」
「畏まりました。さ、お嬢様、あんまり我侭を言っているとシン様に笑われますよ?」
「うぅ~……」
アンナに連行されていくミレイヌをフラッドは優しい眼差しで見送りながら、その扉が閉まると指をパチンと鳴らし、別の扉から使用人を招き入れる。
使用人の手には屋敷に入る際、入り口で預けた炭化タングステンの棒が大事そうに抱えられており、シンの側までやって来た使用人はソレをシンの手に戻す。
やがて使用人が退室すると、フラッドの顔には相変わらずの笑顔が浮かんでいるが、さっきとは違いある種の緊張感が生まれる。
「……これはどう解釈するべきでしょうか?」
「信頼の表れと思ってくれたまえ。あとはそうだねえ、キミと敵対するつもりは私には無い、そう受け取ってもらえるとありがたいかな」
「…………………………」
初対面の男に何故これほどまでの態度をとるのか、シンには俄かに理解しがたい、逆にシンは警戒心を強める。
が、次の言葉でそれを理解する。
「なに、ウチの手の者が盗賊団に潜り込んでいてね、あの日あそこで何が起きたか、報告は受けているんだよ」
「ああ、なるほど……」
その言葉を受けてシンは逆に警戒を解く。
「シン君、いや、邪道士ニールセンだったかな?」
フラッドは笑顔を崩す事無くそう言ってきた。
──────────────
──────────────
やれやれ、たかだか一盗賊団にスパイを送り込んでいたとはこのオッサン、侮れないと見るべきか、それとも極度の臆病者と見るべきか。
「用意周到ですね」
「いやあ、憔悴しきった顔で話してくれたよ、「見つかったら確実に殺されるから必死で身を隠した」って、彼のあんな顔、初めて見たよ」
「それはまあ、盗賊を生かしておいて得になる事なんか一つもありませんからねぇ」
国だったり大都市、大商人であれば特殊な使い方もあるかもしれないが、あいにく庶民の俺は盗賊に生きる価値を求めない、むしろ根絶やしにしたい側の人間だ。
「そんな彼がキミが邪道士ニールセンなんて名前を出すもんだからビックリしたよ。傭兵国家のカドモスを大地の魔竜と一緒に滅ぼしたっていうアレ、流石に肝が冷えたよ」
「普通は騙りだと思いませんかね?」
すっとぼける俺に、それでもフラッドは楽しそうにしている。
「数ヶ月前に彼の地で起きた事については色々情報を集めていてね、何しろ同じサザント大陸で起きた出来事だ、過敏になるなというほうがおかしな話さ。まあ私はたまたまあの近くに知り合いが、そう、バラガの街の「先代都市代表」と懇意にしていたのでね」
「じいさまかよ!!」
思わず声を張り上げた俺を見て、イタズラが決まったような顔でキャッキャと笑うフラッドの顔は、確かにあのじいさまとある種の共通点が見られる。
ダメだ、コイツ、あのじいさまと同じ種類の人間だ。
「先代都市代表の名誉の為に言っておくけど彼は何もしゃべっていないからね。彼から教えてもらった事は、カドモスを滅ぼしたのは邪道士ニールセンっていう正体不明の人物だという事と、旅の薬師のシンという、付き合うと面白い若者がいたって事だけさ」
付き合うと面白いね……オブラートに包んじゃいるが、確実にオモチャとか言ってやがったな、あのジジイ。
「盗賊団のアジトに邪道士ニールセンを名乗る旅の薬師、結び付けないほうが難しいよね?」
「悪名を利用したとは思いませんか?」
「利用するには危険すぎる名前だよねぇ、盗賊団もよく気が付かなかったものだよ」
それは確かに、脅しのつもりで名乗ったのに肩透かしを喰らったもんだわ、あの時は。
「ちなみに国家間とAランク冒険者に限定されてるけど彼、首にかなりの額の賞金がかけられてるんだよね、ウチにも回状が届いてたよ。そんな危険な相手、ウチでどうにかできる訳無いのにね」
「忠告、感謝いたします……」
今後、使う場面は吟味するとしよう。
それにしても……。
「どうしてそんな話を私に?」
「最初に言ったよ、信頼の表れだって。彼の手紙にも書いてあったからね、一緒にバカをやる分には楽しい遊び相手だけど、一方的に利用しようとすれば喉笛を噛み切られる、ボク、賭け事嫌いなんだよね♪」
手札は常にオープンだ、とばかりに両手を広げてこっちに向けてくる。
おどけるフラッドを見て、「ああ、やっぱりアレと同類か……」と思わずにはいられない。
だったらまあ、ある程度胸襟を開いても大丈夫そうではあるか。
「旅先で新しい友達を作るのは好きですよ、長居するつもりは無いので深い繋がりを作る事は出来ませんが」
「ウチの子、あと数年もすれば誰もが見惚れる美女になると思うんだけど?」
だからヤメテ! そこはじいさまとは明確に違うな、このオッサン。
「そういう事でしたら早めに街からお暇させていただきますので……」
「冗談冗談、正直言うとシン、キミにお願いしたい事があってね」
「お願い?」
やな予感しかしねえな。
「お願いというか依頼かな? 薬師という事だから知識も豊富だろうし、各地を旅しているからこの土地以外の事も知ってそうだしね」
前置きが長えよ、結論から言えって!
「で?」
「シン君、お金儲けに興味ない?」
「は?」
「だからお金儲け。ちょっとウチの街の一つが経営難に陥っててね、一発逆転を考えているんだけど、いいネタが無いんだよね」
オッサン、ギャンブルは嫌いじゃなかったのかよ?
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。