90 / 231
4章 港湾都市アイラ編
156話 父子の会話
──時は大結界から987年、そして帝国暦985年8月末──
──つまるところ夏も終わりに近付く頃──
フラッド=ヒューバートの朝は早い。
第4都市群を束ねる長として、主要5都市のみならず周辺町村に至るまで情報を収集、部下に分析させ、気になる変化、見過ごせない事案のみを報告させながらここ数日、上がってくる報告量の増加に睡眠時間の減少に頭を悩ます日々。
とはいえ現在、最近頭を悩ませていた農村から流出する若い働き手、漁民達が減少する収入の補填として漁獲量を増やしながらも、飽和する海産物による市場価格の下落からの突発的な不漁による品不足、悪い事は続けてやってくるを体現するような案件に改善の兆しが見えていることが、最近の彼に笑顔が増えてきた要因と言える。
「仕事が速いねえ、彼。正直、あと2ヶ月くらいはかかると思ってたんだけど」
シンがアイラの街で動き始めてから3ヶ月近く、アイラの街とその周辺から上げられてくる報告に頬を緩ませながらフラッドは独りごちる。
シンの提案に乗る形で始められた「歯の卵」なる画期的な虫歯の治療薬の販売は滑り出しこそ緩やかだったものの、現在は注文に生産が追いつかない状態だと、報告書には記載されている。
それと同時期に、市場に出回り始めた「フカヒレ」料理、フカとは一体なんなのか? 名前に疑問符は付くがその独特の食感と調理法により自在に変化する味わい、なによりその美容効果に貴族の女性、とくに盛りを過ぎた奥方達の心に火をつけた。
同時期、下がりきった価格を以前のものに戻そうとして値上げに踏み切って販売量が減っていた醤油も、フカヒレ料理が出回る当初、醤油ベースの味付けをしていた事が功を奏し、販売量も増え、値を戻した分収益も増えている。
始まりの地でもある漁村は、一瞬脚光を浴びたものの「歯の卵」「フカヒレ」の原料がガイランシャークなるサメであることを隠すような事はしなかった為、他の漁村もサメ漁に乗り出す。ただ、人を襲う危険種でもあるために小型船での漁は心許なく、大型船をアイラの行政府やマーブルの様な商人から借入れる等して一攫千金に乗り出す。
また内陸の農村地域も、かつて醤油生産に携わった経験のある村全てに醤油の生産工場が作られることになり、現在薄給で生産業務に追われている農家も、生産量・卸値を以前のものに戻し、以前の生活を以前よりはるかに楽な作業で賄う事が出来る事に安堵する。
農家の者達はたくましく、余力が出来れば農地の開墾や近くの森で木を伐採したり獣を狩ったりと、忙しいながらもその顔には生気がみなぎっているとの事。
工場が揃うまで醤油の流通量が下がる事になるが、出所不明なれどどこからか流れた「醤油や他の生活品の値段が近々、昔の水準に戻るらしい」との噂のおかげで、市民は事前に買い溜めていたことで生活にたいした支障はきたさず、フカヒレ効果で醤油を求める業者の動きもあり値上げ後も一定の需要が確保され、工場が揃い、流通量が戻る数ヵ月後にはそのまま値段が定着する事になる。
悪い時には悪い事が続くように、良い時には全てが上手く回る。「歯の卵」と「フカヒレ」、アイラ発祥となる2つの新商品が世界に定着するまで、おそらく2年ほどはバブル景気に湧くだろうとの報告を受けてフラッドは満足そうに頷く。
「「好事魔多し」とはいうけれど、ここまで良い事続きだと、どこに気を付ければいいのか分からないね……そういえばシンへの報酬を考えてないよなあ……ウチの領主の座とか、受け取ってもらえないものかなあ」
「早速不用意な発言に気をつけるべきではないのか、父上?」
「本気なんだけど?」
「あの男が受けるはずが無いだろう、機嫌を損ねた挙句、今の好景気に冷水を浴びせて出て行く事になるぞ、例えば「歯の卵」の製法とか」
今のところ「歯の卵」「フカヒレ」がガイランシャークを原料にする事までは周知されている。
フカヒレに関しては村に足を運べばすぐに分かるが、歯の卵の製法に関しては一部の人間しか知らない。シンが最初の村の住人にしか伝えていないからだ。
この製法が他所に知れ渡れば今の好景気がガラガラと崩れる事になる、シンの忠告を漁民は守り、決して誰にも話すことは無かった。
タレイアやクレイスも事の重要さは理解しており、村周辺の警備をそれとなく強化し、不埒な輩を排除している。
シンがギルド未所属のモグリでレシピの公開義務が無い事もあり、今のところ安心ではあるものの、うっかりシンが公表でもしようものならアイラの好景気が根元から崩れる。
「……するかな?」
「どうしてしないと思えるのだ、父上?」
「だよねえ……それはそうとアリオス、グレートオーシャンクラブを討伐したんだって? 父は鼻が高いよ」
息子の偉業にニヤニヤする父にアリオスは不満顔を浮かべると、
「アレで討伐と言われてもな……武器とポーションに助けられてやっと勝てた相手だったからな。まあ、貴重な素材を防衛隊に回してもらえたし、俺個人は剣と体術のスキルが同時に上がって万々歳だったが」
アリオスはカニ討伐によって入手した素材を防衛隊の方で買い取るよう、船を下りて早々に早馬を走らせ、現代表のお膝元であり防衛隊の本部のある第2都市群に向かった。
当初、グレートオーシャンクラブまる一体分のキレイな素材と聞いて半信半疑だった本部の隊員も、アリオスの取り出した爪先の一部を見てその話を信じ、アリオスが討伐したと聞いて再度、全員が疑わしげな眼差しに変わるという事態に見舞われる。
結果、それを証明する為に訓練場で模擬戦をやらされた挙句、隊長クラスを三人抜きして信じさせたりと一悶着あった。
とはいえアリオスも、協力者であるシンと魔剣の事に関しては頑として口を割らなかった。話したら最後、どこをどう思案しても不幸な未来しか見えなかった為である。
結果、アリオスは今月行われた部隊の再編において、第6遊撃隊という大事なのかそうでないのか良く分からない、隊長権限で自由に動かせる部隊の隊長に抜擢された。恐らく1時的な人事ではあろうが、上のほうも第4都市群の情勢と領主の血縁、今回の件を勘案して何か持ってるアリオスに押しつけた形とも言える。
「隊長就任おめでとう、彷徨いてちゃダメじゃない?」
「連係の訓練や書類仕事は副官に任せてあるし、俺の一番の仕事はここにある……イヤ、いるからな」
アリオスはこの場にいない若い薬師の事を思い浮かべる。
アイラの経済状況が上向きに転じている現状、当初シーラッド連合防衛隊本部が抱いていた懸念──港湾都市アイラの離反、ひいては第4都市群の離脱と内戦──は思い過ごしであり、当初寄せられた情報は流言飛語の類と判断された。
しかし、万が一を考えるのがトップの役割であり、現場を知るアリオスに力と権限を与えて、いざと言う時に即応させようと言う判断に誤りは無い。
隊長職に就いたアリオスではあるものの、実態はパシリのそれとあまり違いは無かった……いや、重要な役割であるのは間違いないのだが。
「で、その本人は最近なにしてるの?」
「報告に上がってないのか? 面識のある守備隊の周辺警邏に同行したり、アイラとコーンウェルの酒場を行ったり来たり、飲み歩いてるよ」
「……頓狂な事してるねえ、どうせならウチの年頃の娘とも遊んでくれればいいのに」
「子供に興味は無いそうだ」
「大人の娘もいるはずだけど?」
「胸のサイズが子供だから遠慮するとさ、大きいほうが好みらしい。ミレイヌの3年後に期待でもするか?」
「名家の娘が成人するまで許婚もいないなんて無理だよ……仕方が無いね、ここは男同士の友情に期待をするよ」
「無茶を言わんでくれ、アレに付き合うのは訓練でしごかれるよりも疲れるんだからな」
ゲンナリするアリオスを見ながらもフラッドは、2人が良好な関係を保っている様で満足する。少なくとも息子を振り回す程度には密な間柄と言う訳だ。
「……にしても何で飲み歩き?」
「稼いだ金で豪遊と、”祭り”の準備だとさ」
「祭りねぇ……」
祭り──どう考えても血祭り、もしくは祭りとしか思えない2人はそっとため息をつく。
2人の仕草をシンや使用人が見れば「ああ──親子か」と呟いた事だろう。
──つまるところ夏も終わりに近付く頃──
フラッド=ヒューバートの朝は早い。
第4都市群を束ねる長として、主要5都市のみならず周辺町村に至るまで情報を収集、部下に分析させ、気になる変化、見過ごせない事案のみを報告させながらここ数日、上がってくる報告量の増加に睡眠時間の減少に頭を悩ます日々。
とはいえ現在、最近頭を悩ませていた農村から流出する若い働き手、漁民達が減少する収入の補填として漁獲量を増やしながらも、飽和する海産物による市場価格の下落からの突発的な不漁による品不足、悪い事は続けてやってくるを体現するような案件に改善の兆しが見えていることが、最近の彼に笑顔が増えてきた要因と言える。
「仕事が速いねえ、彼。正直、あと2ヶ月くらいはかかると思ってたんだけど」
シンがアイラの街で動き始めてから3ヶ月近く、アイラの街とその周辺から上げられてくる報告に頬を緩ませながらフラッドは独りごちる。
シンの提案に乗る形で始められた「歯の卵」なる画期的な虫歯の治療薬の販売は滑り出しこそ緩やかだったものの、現在は注文に生産が追いつかない状態だと、報告書には記載されている。
それと同時期に、市場に出回り始めた「フカヒレ」料理、フカとは一体なんなのか? 名前に疑問符は付くがその独特の食感と調理法により自在に変化する味わい、なによりその美容効果に貴族の女性、とくに盛りを過ぎた奥方達の心に火をつけた。
同時期、下がりきった価格を以前のものに戻そうとして値上げに踏み切って販売量が減っていた醤油も、フカヒレ料理が出回る当初、醤油ベースの味付けをしていた事が功を奏し、販売量も増え、値を戻した分収益も増えている。
始まりの地でもある漁村は、一瞬脚光を浴びたものの「歯の卵」「フカヒレ」の原料がガイランシャークなるサメであることを隠すような事はしなかった為、他の漁村もサメ漁に乗り出す。ただ、人を襲う危険種でもあるために小型船での漁は心許なく、大型船をアイラの行政府やマーブルの様な商人から借入れる等して一攫千金に乗り出す。
また内陸の農村地域も、かつて醤油生産に携わった経験のある村全てに醤油の生産工場が作られることになり、現在薄給で生産業務に追われている農家も、生産量・卸値を以前のものに戻し、以前の生活を以前よりはるかに楽な作業で賄う事が出来る事に安堵する。
農家の者達はたくましく、余力が出来れば農地の開墾や近くの森で木を伐採したり獣を狩ったりと、忙しいながらもその顔には生気がみなぎっているとの事。
工場が揃うまで醤油の流通量が下がる事になるが、出所不明なれどどこからか流れた「醤油や他の生活品の値段が近々、昔の水準に戻るらしい」との噂のおかげで、市民は事前に買い溜めていたことで生活にたいした支障はきたさず、フカヒレ効果で醤油を求める業者の動きもあり値上げ後も一定の需要が確保され、工場が揃い、流通量が戻る数ヵ月後にはそのまま値段が定着する事になる。
悪い時には悪い事が続くように、良い時には全てが上手く回る。「歯の卵」と「フカヒレ」、アイラ発祥となる2つの新商品が世界に定着するまで、おそらく2年ほどはバブル景気に湧くだろうとの報告を受けてフラッドは満足そうに頷く。
「「好事魔多し」とはいうけれど、ここまで良い事続きだと、どこに気を付ければいいのか分からないね……そういえばシンへの報酬を考えてないよなあ……ウチの領主の座とか、受け取ってもらえないものかなあ」
「早速不用意な発言に気をつけるべきではないのか、父上?」
「本気なんだけど?」
「あの男が受けるはずが無いだろう、機嫌を損ねた挙句、今の好景気に冷水を浴びせて出て行く事になるぞ、例えば「歯の卵」の製法とか」
今のところ「歯の卵」「フカヒレ」がガイランシャークを原料にする事までは周知されている。
フカヒレに関しては村に足を運べばすぐに分かるが、歯の卵の製法に関しては一部の人間しか知らない。シンが最初の村の住人にしか伝えていないからだ。
この製法が他所に知れ渡れば今の好景気がガラガラと崩れる事になる、シンの忠告を漁民は守り、決して誰にも話すことは無かった。
タレイアやクレイスも事の重要さは理解しており、村周辺の警備をそれとなく強化し、不埒な輩を排除している。
シンがギルド未所属のモグリでレシピの公開義務が無い事もあり、今のところ安心ではあるものの、うっかりシンが公表でもしようものならアイラの好景気が根元から崩れる。
「……するかな?」
「どうしてしないと思えるのだ、父上?」
「だよねえ……それはそうとアリオス、グレートオーシャンクラブを討伐したんだって? 父は鼻が高いよ」
息子の偉業にニヤニヤする父にアリオスは不満顔を浮かべると、
「アレで討伐と言われてもな……武器とポーションに助けられてやっと勝てた相手だったからな。まあ、貴重な素材を防衛隊に回してもらえたし、俺個人は剣と体術のスキルが同時に上がって万々歳だったが」
アリオスはカニ討伐によって入手した素材を防衛隊の方で買い取るよう、船を下りて早々に早馬を走らせ、現代表のお膝元であり防衛隊の本部のある第2都市群に向かった。
当初、グレートオーシャンクラブまる一体分のキレイな素材と聞いて半信半疑だった本部の隊員も、アリオスの取り出した爪先の一部を見てその話を信じ、アリオスが討伐したと聞いて再度、全員が疑わしげな眼差しに変わるという事態に見舞われる。
結果、それを証明する為に訓練場で模擬戦をやらされた挙句、隊長クラスを三人抜きして信じさせたりと一悶着あった。
とはいえアリオスも、協力者であるシンと魔剣の事に関しては頑として口を割らなかった。話したら最後、どこをどう思案しても不幸な未来しか見えなかった為である。
結果、アリオスは今月行われた部隊の再編において、第6遊撃隊という大事なのかそうでないのか良く分からない、隊長権限で自由に動かせる部隊の隊長に抜擢された。恐らく1時的な人事ではあろうが、上のほうも第4都市群の情勢と領主の血縁、今回の件を勘案して何か持ってるアリオスに押しつけた形とも言える。
「隊長就任おめでとう、彷徨いてちゃダメじゃない?」
「連係の訓練や書類仕事は副官に任せてあるし、俺の一番の仕事はここにある……イヤ、いるからな」
アリオスはこの場にいない若い薬師の事を思い浮かべる。
アイラの経済状況が上向きに転じている現状、当初シーラッド連合防衛隊本部が抱いていた懸念──港湾都市アイラの離反、ひいては第4都市群の離脱と内戦──は思い過ごしであり、当初寄せられた情報は流言飛語の類と判断された。
しかし、万が一を考えるのがトップの役割であり、現場を知るアリオスに力と権限を与えて、いざと言う時に即応させようと言う判断に誤りは無い。
隊長職に就いたアリオスではあるものの、実態はパシリのそれとあまり違いは無かった……いや、重要な役割であるのは間違いないのだが。
「で、その本人は最近なにしてるの?」
「報告に上がってないのか? 面識のある守備隊の周辺警邏に同行したり、アイラとコーンウェルの酒場を行ったり来たり、飲み歩いてるよ」
「……頓狂な事してるねえ、どうせならウチの年頃の娘とも遊んでくれればいいのに」
「子供に興味は無いそうだ」
「大人の娘もいるはずだけど?」
「胸のサイズが子供だから遠慮するとさ、大きいほうが好みらしい。ミレイヌの3年後に期待でもするか?」
「名家の娘が成人するまで許婚もいないなんて無理だよ……仕方が無いね、ここは男同士の友情に期待をするよ」
「無茶を言わんでくれ、アレに付き合うのは訓練でしごかれるよりも疲れるんだからな」
ゲンナリするアリオスを見ながらもフラッドは、2人が良好な関係を保っている様で満足する。少なくとも息子を振り回す程度には密な間柄と言う訳だ。
「……にしても何で飲み歩き?」
「稼いだ金で豪遊と、”祭り”の準備だとさ」
「祭りねぇ……」
祭り──どう考えても血祭り、もしくは祭りとしか思えない2人はそっとため息をつく。
2人の仕草をシンや使用人が見れば「ああ──親子か」と呟いた事だろう。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。