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6章 ライゼン・獣人連合編
287話 オウカ・中編
ガインとシンのやり取りがあってから三日──。
パチパチ……パキッ!
外敵から『オウカ』を護る城壁に設置された篝火が、見張りの兵の身体を温めると同時に周囲を照らす中、冬の冷気を纏った風が兵士の顔を叩いた。
見張りの兵士は、冷気とは別の、生暖かくも刺すような気配をその頬に受け、眼下に広がる夜の都市外を睨みつける。
「ちっ、トカゲどもが──」
相手の姿が見えない睨み合いは、既に四半時を過ぎようとしていた──。
「つくづく煩わせてくれる奴らよ」
オウカ中央に建つ、要塞を連想させる石造りの城の中で、城塞都市オウカの代官であるゴウライ=オウカは、忌々しげに毒づくと、酒盃をあおる。
二日前、暗兵を使って調べていた男の疑いが晴れ、改めて今回の流行り病を収束させた報酬を渡す際に、その男の口からもたらされた有力な情報。
「──私があの集落から逃げる前、この耳で確かに聞きました。『ゆるさんぞ、オウカめ』と」
兵の擬装がバレたのは失態ではあったが、想定外と言うほどでも無い。獣人連合のライゼンに対する敵愾心さえ植えつける事が出来れば、それがオウカだろうとコウエンだろうとたいした差はない。今回の作戦の第一段階としては成功だったのだから。
──しかし、さすがに今回の事は想定外と言えた。
「まさか、オウカに直接、戦を仕掛けてくるとは」
「よもやの冬季攻勢とは、怒りで何も見えなくなったか。所詮はケダモノの類よな──」
件の行商人の言葉を聞き、念のためにと放った斥候からもたらされた情報に、ゴウライをはじめ、オウカの上層部は獣人に対して、呆れと共に嘲りの感情を隠そうともしない。
冬場に動きの鈍る蜥蜴人、せいぜいがコウエンを通じて中央に抗議、ないしは街道封鎖と獣人連合の『上』を動かすくらいしか選択肢は無いとふんでいた。それがここに来てまさか蜥蜴人単独での進軍、しかも直接オウカに向けてとは予想外、いや、選択肢に上げる事すら馬鹿馬鹿しいほどの愚策である。
しかし、今回はそれがオウカに災いした──しかけた。
「このタイミングで流行り病とはな、しかも遠方の」
「まったく、よもや獣人どもが病原菌をばら撒いたのではなかろうな?」
──当たらずとも遠からずだった。
「とはいえ、女神は我等にこそ祝福をお与えになった。このような危機においても、偶然その病を治せる者が城下に滞在しておるのだからな」
「左様、まさに間一髪」
オウカの街は現在も伝染病──ラトリア熱が蔓延しており、都市機能は著しく低下している。
そこへ来て、保護の名目で軟禁していた行商人がたまたま治療薬の製法を知っており、現在は代官ならびに都市首脳部、そして軍の6割程が行動可能という状況まで復旧していた。
今は一般市民にまで手が回らないものの、治療薬の製法は教えてもらっているので、それを元に医者や薬師の手によって、やがてオウカも活気を取り戻すだろう。
「此度の件が無事落着すれば、御用商人の末席に加えるくらいの褒美は必要ですな」
「ニールセンか。初めはその名で警戒をしたものの、今後は逆にその名を上手く利用して各地を回らせてみようかの。対外交渉の賭け札にも使えそうじゃ」
「お抱え商人が国外で害されたとあっては、我等も座視する訳にはまいりませんからな。いやはや、お代官様もお人が悪い」
「なんの、名前で苦労するであろうあ奴に、後ろ盾を作ってやろうとの配慮よ」
ガチャガチャガチャ──!
病み上がりとはいえ、冬の戦で蜥蜴人に勝ち目などありはしない。その余裕から口元も自然と緩む。彼等の元へ慌しい足音が聞こえてきたのは、そんな時だった。
「──ご報告します!」
「何事か?」
「北門が……突破されました」
「なんだとっ──!?」
驚愕の表情を浮かべながら、その場にいた全員が立ち上がった。
北門突破の報が届く少し前──。
「──敵の先頭がラインを越えました!」
「よし、弓隊および投射隊、一斉に射てぇ!!」
指揮官の号令一下、蜥蜴人に向かって矢と石が放たれる。
雨のように降り注ぐ矢の中に時折混じる、スキル持ちの弓兵によって放たれた貫通力の高い矢によって、蜥蜴人の数人が腕や足を射抜かれその場に膝をつく。他にも、カタパルトから撃ち出された岩を盾で受け止めようとして、受け止めきれずにそのまま弾き飛ばされたりもするが、前衛部隊は戦列を崩さず城門を目指して突撃を続けた。
「チッ、止まらんか。第二射用意──くっ!?」
ドガァン!!
危険を察知した指揮官がその場を飛び退いた瞬間、今まで男のいた場所は爆炎に包まれ、破壊された壁の一部が周囲に飛び散る。
「くそう、忌々しいトカゲ共が!」
敵の魔道士による攻撃を受け、指揮官は苛立つ様子を隠しもしない。
指揮官の苛立ちは、魔法による攻撃もそうだがそれ以前に、魔法による攻撃を事前に察知できなかった事に原因がある。
──現在、オウカの兵士達は一切の魔法、いや、魔力行使が出来ない状態にあった。
それに気付いたのは、蜥蜴人侵攻の報を受けて軍を展開させた後の事で、偵察に出た斥候が、身体能力向上のために魔力展開しようとして、なぜか出来なかった時である。
他の兵士達も同様に魔力展開が行えず、まさか、ラトリア熱の治療薬にそんな副作用があるとは知らない現場の司令官はやむなく、当初予定していた野戦から、城壁を背にした局地戦に切り替えた。いささか消極的な戦術ではあるが、オウカの彼等にとって、本番の戦を前に、今回の戦闘で戦力を減らすわけにはいかなかったからだ。
しかし、オウカの北門前に展開した重装歩兵で蜥蜴人の突撃を受け止めつつ、頭上からの投射で徐々に戦力を削る当初の予定は、敵の想定外の突進力ですでに圧されつつある。
夏場の全盛時のような力強さを見せる蜥蜴人の猛攻は、獣が牙を突き立てる様にオウカの部隊を三つに分断、城壁に辿り着くと即座に太い梯子をかけて登り始めた。
「くっ、壁に張り付かれたか! 弓兵、集中してアレを狙え。絶対に上に来させるな!!」
ビシュッ! バシュン──!!
キン、ガィィン──ドスッ。
「ぐむっ……なんのぉ!!」
金属鎧に全身を包んだ蜥蜴人は、太腿や脇腹に矢が刺さりながらも、梯子の中腹にしがみ付いたまま気合の声をあげ、己を奮い立たせる。
埒が明かないと、一人の兵士が弓の代わりに槍を掴むと、渾身の力で蜥蜴人に向かって投擲した。すると槍は蜥蜴人の肩に深々と突き刺さり、そのまま地面に落下する。
「よし、もう一丁──ぐぁ!!」
もう一人──そう思って壁上にいる兵士の視線が残った蜥蜴人に集中した直後、突如蜥蜴人の周囲が強烈な光で覆われ、それを直視した兵士達は少しの間、視力を奪われる。
──そして
「うわあっ!」
「おい、どうし──ギャアア!!」
攻撃が止んだその間に、軽装備の蜥蜴人が梯子を使わず直接城壁を這い登り、壁上の兵士を引き落としたり、短剣で喉笛を切り裂き、次々と無力化してゆく。
魔力の操れないオウカの兵士達は身体能力向上も出来ず、寒露飴によって活性化した蜥蜴人を前に、成す術無く倒れてゆく。
やがて、城壁の上に立っているのは、十数人の蜥蜴人と、指揮をとっていたオウカの部隊長のみとなっていた。
「くぅ、トカゲどもが……伝令!! 上をとられた、門を開けて騎馬隊投入。敵本体と分断させろ──!!」
ドサッ──
その言葉が、その男の最後の言葉となった。
そして
ギイイイィィィィ──
オウカの重装歩兵が死守していた門扉が音を上げて開くと、門の中から騎馬隊が飛び出す。
戦局は総力戦の様相を帯びてきた──。
パチパチ……パキッ!
外敵から『オウカ』を護る城壁に設置された篝火が、見張りの兵の身体を温めると同時に周囲を照らす中、冬の冷気を纏った風が兵士の顔を叩いた。
見張りの兵士は、冷気とは別の、生暖かくも刺すような気配をその頬に受け、眼下に広がる夜の都市外を睨みつける。
「ちっ、トカゲどもが──」
相手の姿が見えない睨み合いは、既に四半時を過ぎようとしていた──。
「つくづく煩わせてくれる奴らよ」
オウカ中央に建つ、要塞を連想させる石造りの城の中で、城塞都市オウカの代官であるゴウライ=オウカは、忌々しげに毒づくと、酒盃をあおる。
二日前、暗兵を使って調べていた男の疑いが晴れ、改めて今回の流行り病を収束させた報酬を渡す際に、その男の口からもたらされた有力な情報。
「──私があの集落から逃げる前、この耳で確かに聞きました。『ゆるさんぞ、オウカめ』と」
兵の擬装がバレたのは失態ではあったが、想定外と言うほどでも無い。獣人連合のライゼンに対する敵愾心さえ植えつける事が出来れば、それがオウカだろうとコウエンだろうとたいした差はない。今回の作戦の第一段階としては成功だったのだから。
──しかし、さすがに今回の事は想定外と言えた。
「まさか、オウカに直接、戦を仕掛けてくるとは」
「よもやの冬季攻勢とは、怒りで何も見えなくなったか。所詮はケダモノの類よな──」
件の行商人の言葉を聞き、念のためにと放った斥候からもたらされた情報に、ゴウライをはじめ、オウカの上層部は獣人に対して、呆れと共に嘲りの感情を隠そうともしない。
冬場に動きの鈍る蜥蜴人、せいぜいがコウエンを通じて中央に抗議、ないしは街道封鎖と獣人連合の『上』を動かすくらいしか選択肢は無いとふんでいた。それがここに来てまさか蜥蜴人単独での進軍、しかも直接オウカに向けてとは予想外、いや、選択肢に上げる事すら馬鹿馬鹿しいほどの愚策である。
しかし、今回はそれがオウカに災いした──しかけた。
「このタイミングで流行り病とはな、しかも遠方の」
「まったく、よもや獣人どもが病原菌をばら撒いたのではなかろうな?」
──当たらずとも遠からずだった。
「とはいえ、女神は我等にこそ祝福をお与えになった。このような危機においても、偶然その病を治せる者が城下に滞在しておるのだからな」
「左様、まさに間一髪」
オウカの街は現在も伝染病──ラトリア熱が蔓延しており、都市機能は著しく低下している。
そこへ来て、保護の名目で軟禁していた行商人がたまたま治療薬の製法を知っており、現在は代官ならびに都市首脳部、そして軍の6割程が行動可能という状況まで復旧していた。
今は一般市民にまで手が回らないものの、治療薬の製法は教えてもらっているので、それを元に医者や薬師の手によって、やがてオウカも活気を取り戻すだろう。
「此度の件が無事落着すれば、御用商人の末席に加えるくらいの褒美は必要ですな」
「ニールセンか。初めはその名で警戒をしたものの、今後は逆にその名を上手く利用して各地を回らせてみようかの。対外交渉の賭け札にも使えそうじゃ」
「お抱え商人が国外で害されたとあっては、我等も座視する訳にはまいりませんからな。いやはや、お代官様もお人が悪い」
「なんの、名前で苦労するであろうあ奴に、後ろ盾を作ってやろうとの配慮よ」
ガチャガチャガチャ──!
病み上がりとはいえ、冬の戦で蜥蜴人に勝ち目などありはしない。その余裕から口元も自然と緩む。彼等の元へ慌しい足音が聞こえてきたのは、そんな時だった。
「──ご報告します!」
「何事か?」
「北門が……突破されました」
「なんだとっ──!?」
驚愕の表情を浮かべながら、その場にいた全員が立ち上がった。
北門突破の報が届く少し前──。
「──敵の先頭がラインを越えました!」
「よし、弓隊および投射隊、一斉に射てぇ!!」
指揮官の号令一下、蜥蜴人に向かって矢と石が放たれる。
雨のように降り注ぐ矢の中に時折混じる、スキル持ちの弓兵によって放たれた貫通力の高い矢によって、蜥蜴人の数人が腕や足を射抜かれその場に膝をつく。他にも、カタパルトから撃ち出された岩を盾で受け止めようとして、受け止めきれずにそのまま弾き飛ばされたりもするが、前衛部隊は戦列を崩さず城門を目指して突撃を続けた。
「チッ、止まらんか。第二射用意──くっ!?」
ドガァン!!
危険を察知した指揮官がその場を飛び退いた瞬間、今まで男のいた場所は爆炎に包まれ、破壊された壁の一部が周囲に飛び散る。
「くそう、忌々しいトカゲ共が!」
敵の魔道士による攻撃を受け、指揮官は苛立つ様子を隠しもしない。
指揮官の苛立ちは、魔法による攻撃もそうだがそれ以前に、魔法による攻撃を事前に察知できなかった事に原因がある。
──現在、オウカの兵士達は一切の魔法、いや、魔力行使が出来ない状態にあった。
それに気付いたのは、蜥蜴人侵攻の報を受けて軍を展開させた後の事で、偵察に出た斥候が、身体能力向上のために魔力展開しようとして、なぜか出来なかった時である。
他の兵士達も同様に魔力展開が行えず、まさか、ラトリア熱の治療薬にそんな副作用があるとは知らない現場の司令官はやむなく、当初予定していた野戦から、城壁を背にした局地戦に切り替えた。いささか消極的な戦術ではあるが、オウカの彼等にとって、本番の戦を前に、今回の戦闘で戦力を減らすわけにはいかなかったからだ。
しかし、オウカの北門前に展開した重装歩兵で蜥蜴人の突撃を受け止めつつ、頭上からの投射で徐々に戦力を削る当初の予定は、敵の想定外の突進力ですでに圧されつつある。
夏場の全盛時のような力強さを見せる蜥蜴人の猛攻は、獣が牙を突き立てる様にオウカの部隊を三つに分断、城壁に辿り着くと即座に太い梯子をかけて登り始めた。
「くっ、壁に張り付かれたか! 弓兵、集中してアレを狙え。絶対に上に来させるな!!」
ビシュッ! バシュン──!!
キン、ガィィン──ドスッ。
「ぐむっ……なんのぉ!!」
金属鎧に全身を包んだ蜥蜴人は、太腿や脇腹に矢が刺さりながらも、梯子の中腹にしがみ付いたまま気合の声をあげ、己を奮い立たせる。
埒が明かないと、一人の兵士が弓の代わりに槍を掴むと、渾身の力で蜥蜴人に向かって投擲した。すると槍は蜥蜴人の肩に深々と突き刺さり、そのまま地面に落下する。
「よし、もう一丁──ぐぁ!!」
もう一人──そう思って壁上にいる兵士の視線が残った蜥蜴人に集中した直後、突如蜥蜴人の周囲が強烈な光で覆われ、それを直視した兵士達は少しの間、視力を奪われる。
──そして
「うわあっ!」
「おい、どうし──ギャアア!!」
攻撃が止んだその間に、軽装備の蜥蜴人が梯子を使わず直接城壁を這い登り、壁上の兵士を引き落としたり、短剣で喉笛を切り裂き、次々と無力化してゆく。
魔力の操れないオウカの兵士達は身体能力向上も出来ず、寒露飴によって活性化した蜥蜴人を前に、成す術無く倒れてゆく。
やがて、城壁の上に立っているのは、十数人の蜥蜴人と、指揮をとっていたオウカの部隊長のみとなっていた。
「くぅ、トカゲどもが……伝令!! 上をとられた、門を開けて騎馬隊投入。敵本体と分断させろ──!!」
ドサッ──
その言葉が、その男の最後の言葉となった。
そして
ギイイイィィィィ──
オウカの重装歩兵が死守していた門扉が音を上げて開くと、門の中から騎馬隊が飛び出す。
戦局は総力戦の様相を帯びてきた──。
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