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第六章 ダンジョン編
第87話 水の散弾
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一週間前。博士の邸宅に手紙が届いた。その手紙の送り主は邸宅の二階の部屋を留守にしているワイルド・レオという三人組のパーティーだった。三人は今、都市ヨゴオートノにいると書かれていたようだ。
スレーム・ガングの5人は今、都市ヨゴオートノに向かっている道中だ。
ワイルド・レオのリーダーのレオが持っていた大剣が破損したとのことで新しい大剣を届けるお使いみたいなものだ。届ける大剣はバンの大剣より更に重い。馬次郎の負担を考えてまた交代で歩いている状況だ。
バンは当面三刃爪と3種のロッドを使うことにしたらしい。バンの大剣まで持っていくと荷台が更に重くなるのでメルクベルの邸宅に置いてきたようだ。
それと、手紙にはダンジョン3に入りたいからバンとロッカの二人がいるなら使いで寄こせとも書いてあったらしい。
トウマ、セキトモ、イズハの三人はヨゴオートノ見物で同伴という感じだ。
一同がメルクベルを出発してから三日は経っているのにロッカはまだ怒っていた。
「ったくレオのやつ。何で私たちが武器届けなきゃいけなくなんのよ!
せっかく冷蔵庫載せても前より荷台軽くなったのにまた歩きになるなんて」
「彼らの連絡が滞っていたのはダンジョン1、2に入っていたからだそうですね」
「絶対忘れてただけだって。あっちの邸宅には戻ってるんでしょ?」
「ヨゴオートノにいるロラックは余り干渉しない方のようですからね。
彼から連絡があればもっと早く所在が分かったと思いますが」
「その三人って強いんですか?」
「まー、実力はあるわ。私たちより年上組よ。あ、セキトモよりは下ね」
「僕が一番年上になるのか。実力伴ってないからちょっと複雑だよ・・・」
博士は皆がメルクベルを出発する前までにすべての要望に応えた。
トウマの2スロットタイプの剣は改良された。スライド式切り替えではなく電気照明のON/OFFスイッチみたいなものになった。スイッチはぶつけたときに切り替わらないように枠の内側に入れてある。指一本での切り替えは変わらずだ。それとは別にトウマは武器防具屋雷神の店主ガライに頼んで盾を腕の籠手に装着できるようにして貰った。
セキトモの武器はバトルアックスからグレイブに戻った。両刃になったのでグレイブと言ってよい物か疑わしいが呼び名はそのままにしてある。両刃になったことで重心が安定したのか重撃飛槍の威力まで上がったようだ。少し重くなったのも影響しているのだろう。
バンの三刃爪も改良された。要望は出していなかったようだが刃の厚みが増して片方が二刃、片方が一刃になり両方合わせて三刃になった。上下、左右で同時に攻撃すれば挟んで嚙合わせることができる。二刃のほうで抑えて逆側から一刃で攻撃でもいい。バンのリーチで挟める範囲なら獰猛な牙と化すだろう。一刃のほうなら関節を狙えるので関節を狙えないというデメリットを解消した感じだ。
イズハは刺突剛糸が二つになった。時折、両腕で糸を巻きつける練習をしているが、それぞれ異なる動きで巻きつけているあたりすぐにでも実戦で機能しそうだ。
そして、ロッカも新しい短剣。いや双剣と言ったほうがいい2スロットタイプの武器を貰った。2本とも片刃だ。ロッカには武器の説明があったようだが、まだ真魔玉を着けた付与能力については皆にお披露目されていない。
「ロッカ、貰った双剣使ってみないの?」
「雑魚に使ってもね。斬丸1号、2号があるし。今、双剣の名前考えてるところよ」
まだ短剣をその名前で呼んでるんだ・・・。双剣にも変な名前つけそうだな。
俺も剣二つ持ってるから俺の剣じゃなくて1スロットタイプと2スロットタイプの剣って言うようになったけど、2スロットタイプの剣はやっぱ炎熱剣かな?
でもなぁ~、博士から追加で真魔玉【青】貰っちゃったんだよなぁ。
冷蔵庫にも二つ使われてるし、博士何個仕入れたんだよ。
もしかして俺にくれたの余ったからか?
真魔玉【赤】を使った炎熱剣と相反する真魔玉【青】を使った凍結剣というものがあるのだがトウマの剣はそれとは違う付与能力らしい。
博士の話では『水飛剣』とのことだ。水飛剣は剣の刃に抗魔玉の力が乗った水滴ができ、剣を振りぬくことで水滴を散弾のように飛ばせる。
猟銃の弾を何発も同時に飛ばすようなものだ。
弱いモンスターになら散弾を当てるだけで浄化できるはずって言ってたけど、モンスター的には酸を浴びせられた感じなのかな?
でも、的に向けて水滴を飛ばすのって難しい。まだ散弾を上手くモンスターに当てられないんだよな~。
おっと、思考が横に逸れた。剣の名前だったな。炎熱剣と水飛剣って付与能力の技名みたいなもんだしな。
う~む、二つ合わせて俺の剣は炎水剣ってのはどうだろう? 安易すぎるか。
◇◇
一同は都市ヨゴオートノ管轄区域の一つ手前のオドブレイクに到着した。
「この辺ならクエスト受けてもヨゴオートノのギルドで報告できそうよね?
難易度C以上をやって行こうよ」
「ロッカ、今回は大剣を届けるのが目的なのですよ」
「いいの、いいの。あいつらちょっとくらい待たせても大丈夫でしょ。
手紙の感じからして私たちもダンジョンに行くことになりそうだし」
「俺たちもダンジョンに行くんですか?」
「どうでしょう? 人数制限があるようなので何人まで大丈夫なのか次第ですね」
「定員オーバーなら二手に別れて中で合流でもいいんじゃない?」
「その手は使えるかもですね」
「俺ダンジョン行ってみたいです!」
「自分もっす」
「僕も」
「皆、興味深々ね。まったく~」
「だってお宝置いてあるんでしょ? 冒険みたいで楽しそうじゃないですか?」
「ダンジョン1,2は踏破されているのでお宝はもう無いそうです。
代わりに入るときに鍵を渡されて最深部の該当する宝箱から証明書を取り出して持ってきたら踏破賞金が出るようになっているとか」
「そうなんだ。でもこれから入るって言ってるのダンジョン3ですよね?
まだお宝残ってるかもしれないですよ。ワクワクしますね」
「モンスターも出るということを忘れないで下さいよ」
◇◇
翌日---。
スレーム・ガングで受けたクエストは難易度Cの『巨大烏』だ。
街道近くの見晴らしのいい丘の頂上付近に人が訪れると、どこからともなく飛来して襲ってくるらしい。
鳥系のモンスターは少ない。飛んでいたり、木の上に止まっていたりでそもそもスライムに襲われる可能性が低いからだ。スライムに取り込まれたやつは余程運が悪かったのだろう。
ロッカは久しぶりのクエストで上機嫌だ。
「飛ぶやつだからね。逃がさないようにしないと」
今回、くじ引きでハズレたセキトモとイズハは馬車の護衛役になった。丘から少し下った見える場所にはいるのだが馬次郎が襲われた場合の対策で待機している。
「イズハは馬車のほうだから投擲で落としてもらえないですよ。
降りてきたところを迎え撃つんですか?」
「遠距離攻撃ならトウマの水飛剣とバンの炎の球があるじゃない」
「私のは飛んでいるモンスターに当てるのは難しいですよ」
「ならトウマの水飛剣ね。散弾だし、どっかに当たれば落ちるでしょ」
「マジ? 俺まだ狙って放てないんですけど」
「ここで習得すればいいわ。
フォローは私たちがするから何発でも放っちゃいなよ」
「何発でもって。よくて10発までが限度ですよ」
「なら10発以内で仕留めるのね。的は大きいから当たるって」
「やってみますけど、保証はしませんからね」
三人がしばらく丘の頂上で待っていると、巨大な黒いカラスが飛んで来て上空で旋回し出した。
あのカラス、相当大きいぞ。
俺たちが気づいているの分かってそうだけど、逃げる気はなしか。
トウマは剣に真魔玉【青】を装着した。
剣を鞘から抜いて水飛剣に切り替え、抜刀の構えをとる。刀身は薄青い輝きを放っている。
炎熱剣は当たったときの衝撃で発動するが水飛剣は剣を振り抜くと同時に発動だ。振る速さが遅すぎると水滴は飛ばせない。
水滴を溜める時間が短いと溜まる水滴量は少ない。長いと逆に滴って無駄になる。約1分、刀身に水滴を溜めるのが最大効率のようだ。いつ放ってもいいが真魔玉は10回まで、抗魔玉は10分なので折り合いも難しい。
一発目!
"ブン!”
トウマが放った水の散弾は上空のカラスとは全然違う方向に飛んで行った。
ダメか~。
次! 二発目も失敗したが狙う方向は少し近づいた。
「あはは。残念~。早くしないとあのカラス襲って来るわよ。
トウマ、私たちに当てないでよね。水でも多少は痛いんだから」
当たったこともないくせにプレッシャーかけんなよ。もう。
二人ともあれが襲ってきたらホントにフォローしてくれるんだろうな?
スレーム・ガングの5人は今、都市ヨゴオートノに向かっている道中だ。
ワイルド・レオのリーダーのレオが持っていた大剣が破損したとのことで新しい大剣を届けるお使いみたいなものだ。届ける大剣はバンの大剣より更に重い。馬次郎の負担を考えてまた交代で歩いている状況だ。
バンは当面三刃爪と3種のロッドを使うことにしたらしい。バンの大剣まで持っていくと荷台が更に重くなるのでメルクベルの邸宅に置いてきたようだ。
それと、手紙にはダンジョン3に入りたいからバンとロッカの二人がいるなら使いで寄こせとも書いてあったらしい。
トウマ、セキトモ、イズハの三人はヨゴオートノ見物で同伴という感じだ。
一同がメルクベルを出発してから三日は経っているのにロッカはまだ怒っていた。
「ったくレオのやつ。何で私たちが武器届けなきゃいけなくなんのよ!
せっかく冷蔵庫載せても前より荷台軽くなったのにまた歩きになるなんて」
「彼らの連絡が滞っていたのはダンジョン1、2に入っていたからだそうですね」
「絶対忘れてただけだって。あっちの邸宅には戻ってるんでしょ?」
「ヨゴオートノにいるロラックは余り干渉しない方のようですからね。
彼から連絡があればもっと早く所在が分かったと思いますが」
「その三人って強いんですか?」
「まー、実力はあるわ。私たちより年上組よ。あ、セキトモよりは下ね」
「僕が一番年上になるのか。実力伴ってないからちょっと複雑だよ・・・」
博士は皆がメルクベルを出発する前までにすべての要望に応えた。
トウマの2スロットタイプの剣は改良された。スライド式切り替えではなく電気照明のON/OFFスイッチみたいなものになった。スイッチはぶつけたときに切り替わらないように枠の内側に入れてある。指一本での切り替えは変わらずだ。それとは別にトウマは武器防具屋雷神の店主ガライに頼んで盾を腕の籠手に装着できるようにして貰った。
セキトモの武器はバトルアックスからグレイブに戻った。両刃になったのでグレイブと言ってよい物か疑わしいが呼び名はそのままにしてある。両刃になったことで重心が安定したのか重撃飛槍の威力まで上がったようだ。少し重くなったのも影響しているのだろう。
バンの三刃爪も改良された。要望は出していなかったようだが刃の厚みが増して片方が二刃、片方が一刃になり両方合わせて三刃になった。上下、左右で同時に攻撃すれば挟んで嚙合わせることができる。二刃のほうで抑えて逆側から一刃で攻撃でもいい。バンのリーチで挟める範囲なら獰猛な牙と化すだろう。一刃のほうなら関節を狙えるので関節を狙えないというデメリットを解消した感じだ。
イズハは刺突剛糸が二つになった。時折、両腕で糸を巻きつける練習をしているが、それぞれ異なる動きで巻きつけているあたりすぐにでも実戦で機能しそうだ。
そして、ロッカも新しい短剣。いや双剣と言ったほうがいい2スロットタイプの武器を貰った。2本とも片刃だ。ロッカには武器の説明があったようだが、まだ真魔玉を着けた付与能力については皆にお披露目されていない。
「ロッカ、貰った双剣使ってみないの?」
「雑魚に使ってもね。斬丸1号、2号があるし。今、双剣の名前考えてるところよ」
まだ短剣をその名前で呼んでるんだ・・・。双剣にも変な名前つけそうだな。
俺も剣二つ持ってるから俺の剣じゃなくて1スロットタイプと2スロットタイプの剣って言うようになったけど、2スロットタイプの剣はやっぱ炎熱剣かな?
でもなぁ~、博士から追加で真魔玉【青】貰っちゃったんだよなぁ。
冷蔵庫にも二つ使われてるし、博士何個仕入れたんだよ。
もしかして俺にくれたの余ったからか?
真魔玉【赤】を使った炎熱剣と相反する真魔玉【青】を使った凍結剣というものがあるのだがトウマの剣はそれとは違う付与能力らしい。
博士の話では『水飛剣』とのことだ。水飛剣は剣の刃に抗魔玉の力が乗った水滴ができ、剣を振りぬくことで水滴を散弾のように飛ばせる。
猟銃の弾を何発も同時に飛ばすようなものだ。
弱いモンスターになら散弾を当てるだけで浄化できるはずって言ってたけど、モンスター的には酸を浴びせられた感じなのかな?
でも、的に向けて水滴を飛ばすのって難しい。まだ散弾を上手くモンスターに当てられないんだよな~。
おっと、思考が横に逸れた。剣の名前だったな。炎熱剣と水飛剣って付与能力の技名みたいなもんだしな。
う~む、二つ合わせて俺の剣は炎水剣ってのはどうだろう? 安易すぎるか。
◇◇
一同は都市ヨゴオートノ管轄区域の一つ手前のオドブレイクに到着した。
「この辺ならクエスト受けてもヨゴオートノのギルドで報告できそうよね?
難易度C以上をやって行こうよ」
「ロッカ、今回は大剣を届けるのが目的なのですよ」
「いいの、いいの。あいつらちょっとくらい待たせても大丈夫でしょ。
手紙の感じからして私たちもダンジョンに行くことになりそうだし」
「俺たちもダンジョンに行くんですか?」
「どうでしょう? 人数制限があるようなので何人まで大丈夫なのか次第ですね」
「定員オーバーなら二手に別れて中で合流でもいいんじゃない?」
「その手は使えるかもですね」
「俺ダンジョン行ってみたいです!」
「自分もっす」
「僕も」
「皆、興味深々ね。まったく~」
「だってお宝置いてあるんでしょ? 冒険みたいで楽しそうじゃないですか?」
「ダンジョン1,2は踏破されているのでお宝はもう無いそうです。
代わりに入るときに鍵を渡されて最深部の該当する宝箱から証明書を取り出して持ってきたら踏破賞金が出るようになっているとか」
「そうなんだ。でもこれから入るって言ってるのダンジョン3ですよね?
まだお宝残ってるかもしれないですよ。ワクワクしますね」
「モンスターも出るということを忘れないで下さいよ」
◇◇
翌日---。
スレーム・ガングで受けたクエストは難易度Cの『巨大烏』だ。
街道近くの見晴らしのいい丘の頂上付近に人が訪れると、どこからともなく飛来して襲ってくるらしい。
鳥系のモンスターは少ない。飛んでいたり、木の上に止まっていたりでそもそもスライムに襲われる可能性が低いからだ。スライムに取り込まれたやつは余程運が悪かったのだろう。
ロッカは久しぶりのクエストで上機嫌だ。
「飛ぶやつだからね。逃がさないようにしないと」
今回、くじ引きでハズレたセキトモとイズハは馬車の護衛役になった。丘から少し下った見える場所にはいるのだが馬次郎が襲われた場合の対策で待機している。
「イズハは馬車のほうだから投擲で落としてもらえないですよ。
降りてきたところを迎え撃つんですか?」
「遠距離攻撃ならトウマの水飛剣とバンの炎の球があるじゃない」
「私のは飛んでいるモンスターに当てるのは難しいですよ」
「ならトウマの水飛剣ね。散弾だし、どっかに当たれば落ちるでしょ」
「マジ? 俺まだ狙って放てないんですけど」
「ここで習得すればいいわ。
フォローは私たちがするから何発でも放っちゃいなよ」
「何発でもって。よくて10発までが限度ですよ」
「なら10発以内で仕留めるのね。的は大きいから当たるって」
「やってみますけど、保証はしませんからね」
三人がしばらく丘の頂上で待っていると、巨大な黒いカラスが飛んで来て上空で旋回し出した。
あのカラス、相当大きいぞ。
俺たちが気づいているの分かってそうだけど、逃げる気はなしか。
トウマは剣に真魔玉【青】を装着した。
剣を鞘から抜いて水飛剣に切り替え、抜刀の構えをとる。刀身は薄青い輝きを放っている。
炎熱剣は当たったときの衝撃で発動するが水飛剣は剣を振り抜くと同時に発動だ。振る速さが遅すぎると水滴は飛ばせない。
水滴を溜める時間が短いと溜まる水滴量は少ない。長いと逆に滴って無駄になる。約1分、刀身に水滴を溜めるのが最大効率のようだ。いつ放ってもいいが真魔玉は10回まで、抗魔玉は10分なので折り合いも難しい。
一発目!
"ブン!”
トウマが放った水の散弾は上空のカラスとは全然違う方向に飛んで行った。
ダメか~。
次! 二発目も失敗したが狙う方向は少し近づいた。
「あはは。残念~。早くしないとあのカラス襲って来るわよ。
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