いすみーのけっぱれ!

いすみ 静江

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4 もふ!うさうさクラブ

『おかま伝説』佐祐ちゃん、姫ちゃん

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 佐祐ちゃんは姫ちゃんより一年先にうちに迎え入れられました。

 佐祐ちゃんはホーランドロップイヤーラビットの男の子です。
 ですから、お嫁さんにと、ペットショップで、ホーランドロップイヤーラビットの女の子を捜していました。

 そうしたら、ブロークントートの可愛い子がいるではありませんか。
 まだ、鼻の先と背中が少し茶色いだけの白地がメインの可愛い子でした。
 ペットショップの女性の店員さんに、尋ねました。
「お嫁さんが欲しいのですが。男の子ですか女の子ですか?」
「分からないけれど、男の子です」ときっぱり言った後で、「女の子でした」と撤回されました。
 夫も覗いていたのですが、分からないとのことでした。
 お股を見ても毛がふさふさだし、その子は、暴れまくってました。

 結局、その子を買って来て、帰りの車の中で『姫ちゃん』と名付けました。
 気が早いですが、どう見ても『姫ちゃん』だったのです。

 ママも夫も、姫ちゃんは女の子だと思っていて、佐祐ちゃんとは、別のケージで暮らさせ、お散歩の時間もずらしていました。
 ケージ越しにお見合いをさせると、佐祐ちゃんも姫ちゃんもどきどきする程気が合うようでした。
「これはいける!」
 私一人、きらきらしていました。
「可愛い赤ちゃんを無事に産んでください」
 そっとお願いしました。

「もう、会わせても良いでしょう?」
 夫にせがんで、姫ちゃんが我が家に来てから半年程経ちましたので、ケージから出しました。
 マウンティングの嵐です。
 お互いにマウンティングをし合うので、ぐるぐると回ります。

 女の子もするからと思って楽しんでいたのですが、夫が疑念を持ったようです。
「引っ繰り返してみよう」
 夫の見立てでも十分立派な男の子でした。

 夫は大笑いをしましたが、特にママのそのショックは隠し切れませんでした。

 男の子だと判明しても、考えても考えても、『姫ちゃん』は『姫ちゃん』です。
 餌をやる時はママは『お姫』、遊ぶ時は夫は『姫すけ』と呼んでいます。

 佐祐ちゃんは、姫ちゃんをお嫁さんだと思ってますか?
 姫ちゃんは自分を男の子だと思ってますか?


 どちらにしても、ママは佐祐ちゃんも姫ちゃんも好きです……。
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