壊れたあとでまた始めよう

赤月紅葉

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幸せが崩れる音がした

EP1 裏切り

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「いやーやっぱかっこいいねぇ」




高層ビルに付いてる大画面モニターに映し出されているのは今や日本中で人気の私の推しでもあるアイドルグループ



ーーShineの広告。




せっかくオシャレをしたからと、私はアイドルグッズを売っているお店がたくさん集まっている街にやってきた。





こういう時は大好きなアイドルのグッズを大量買いでもして嫌な事は忘れちゃおう!




早速お店に入ってグッズ探し。




「ひえーこのキーホルダー可愛い!」




手に取ったのはグループの中でも推しメンである、レンの顔が印刷されたアクリルキーホルダー。




これは買わずにはいられない!




そうやってどんどんカゴの中に入れて色々なお店を回り、それなりに買い物を楽しんだ。




一段落着いたところでレストランに入り、昼食を済ませる。



「はぁ~!おなかいっぱい幸せ~」




ショップ巡りもお腹を満たすことも満喫した事だしそろそろ帰ろう。




リョウとデートはできなかったけど、良い気分転換になったななんて思いながら
店を出ようと腰をあげると、同時にお店のドアベルが鳴り、私は何となく視線を向けた。




「え」




視線の先ではリョウがかわいい女の子と手を繋いで入ってくる所だった。



「何…で…?」





仕事じゃなかったの?




隣の女は誰?




今すぐ駆け寄って問い詰めたいのに足が床に貼り付けられたみたいに離れない。





そのまま固まっているとリョウがだんだん私の席の方に近づいてくる。



まずい、、!私がいる事がバレる…!




座り直して顔を伏せていればバレないかもしれない



…いや待てよ?





なんで私が隠れるようなことをしなきゃならない訳?




悪いのは向こうだ。




私には後ろめたくなる理由なんてないはずなのに。





咄嗟にそんな考えが浮かんで葛藤してるうちにリョウと目が合ってしまった。




リョウは目を見開いたあとすぐに視線をそらし、隣の女に他の店にしようと促した。




「…待って、、リョウ!!」




その場を足早に去ろうとする彼に向かって私はやっと声を張り上げて引き止める。





「…知り合い?」





隣の女が私の顔を怪訝そうな表情で見る。




「…いや、知らない」




「……は?」




「…でもリョウって、、」




「うーん、、俺達どっかで会ったっけ?」




意味が分からない。



さっきから何言ってんの?




「…ふざけないでよっ!一体どういうことよ…?!今日は仕事だって言ってたくせに!」




「……なんの事?」




この男…



完全にしらばっくれるつもりだ。





「えー、なんか気持ち悪い~!リョウ、他の店行こ?」




リョウの反応を信じてる女は私の事を妄言女などと思っているだろう。




リョウがしらばっくれている以上、どう足掻いてもそれを裏付けることができないのが悔しい。





裏切られた。





その言葉が私の中で駆け巡る。




「そうだな、他へ行こう」





そう言って遠ざかる背中を追いかけられない自分に腹が立つ。




なんで、、




あんなにメイクに気合い入れて、何時間もあの人の為に洋服選びに悩んだりして、馬鹿みたい。





どれだけ着飾ったって意味なんてなかった。




だってあの人の心の中に私などいなかったのだから
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