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鳥の声と共に目を覚ますと、目の前には渋面を作った美しい顔立ちがあった。
ぱちぱちと重い瞼を持ち上げては閉じ、それが現実であることを認識する。重い頭を押さえながら、その顔を見つめた。
「おはようございます?」
「おはよう。…………昨日は散々だったぞ」
「んー……。勃ってたの治まった?」
「…………一応な」
両手で顔を掴まれ、額同士をぐりぐりと押し付けられる。鈍い頭にそれをされ、一気に覚醒へと近付いた。容赦がなくなったのは、僕が昨日、無体を働いた所為だろうか。
酔っていたとはいえ、あんなことをされれば遠慮も失せるだろう、加害者ながら相手が気の毒に思った。
「あの……、ごめん」
「まあ、俺も美味しい思いをしたから、今日のところはもういい」
何が美味しかったの? と尋ねてみるが、逆側に寝返りを打たれた。背にくっついて答えを促すが、応じる気は無さそうだった。
あまりにも二人してごろごろしていたら、お互いに二度寝をしそうになる。示し合わせて起き上がり、食卓に向かった。
だが、昨日買った食事も買い置きの食材も、昨日の自分達にあらかた食い尽くされていた。ごそごそと棚を漁っていたクレフも、諦めて扉を閉める。
「食材の買い出しもしたいし、朝市で食事にしないか?」
「いいな。行く」
身支度の前にまず風呂に入ろうということになったのだが、一緒に入るか一応聞いてみても黙って首を振られた。その反応に満足して浴室に向かう。
服を脱ぎ、身体を洗って湯に浸かった。浴槽は家主の身体が大きい所為か、今の官舎よりも広いものだ。
存分に広い湯船を堪能し、ほこほこになった髪を拭いながらクレフを呼びに行く。
「クレフ。お風呂どうぞ」
「ああ」
「お湯、張り替えてないけど気にする?」
「気にはしない。…………君以外なら」
横をすり抜けていく姿を見送り、言葉を噛み砕く。意味を察したときには、もうその大きな身体は浴室に消えていた。
今からでも湯を抜きに行くべきか、迷って面倒だと諦めた。結い紐を取りに行き、魔術で乾かした髪を丁寧に梳いて結う。髪もそろそろ切るつもりでいたが、クレフの好きな髪型にするのもいいかもしれない。
服を整えていると、すぐに着替えたクレフが現れた。髪が少し湿っていたので、魔術を綴って起動すると、短い髪はすぐに乾いた。
「魔術か、助かる。もう出られるか?」
「ん。行こっか」
連れ立って家を出て、玄関の前で伸びをする。飲酒翌日の倦怠感はあれど、寝心地が良かったためか身体の調子は悪くない。クレフの身体が納まる寝台なら、僕が一緒でも寝られるものだ。
並んで見上げるクレフの服の色味は落ち着いているが、彼自身の赤毛が鮮やかなために丁度よく見える。僕も落ち着いた色の服を選びがちだが、傷んだ髪に輝きがないため素直に地味だ。服もそうだが、まず髪質の改善を図るべきだろう。
隣で歩いて、番だと誤解されるくらいには整えたいものだった。
「ネーベル、こっち」
朝市は人が多く、まっすぐ歩くのが難しい。押し流されそうになって、道を戻ったクレフに確保される。ちらちらとこちらを見て歩幅も合わせてくれようとしているのだが、目の前の人にぶつからないよう視線を向ける必要もあり、忙しなかった。
僕は腕を伸ばし、長身の服の裾を掴む。このまま歩いてくれ、と目配せするが、クレフは指先を見下ろして、それを掴んで一旦外した。
僕が目を丸くしていると、指先に相手の指が絡んだ。彼にしては珍しい行動だと思ったが、その直後に押し流されかけ、腕を引かれれば納得もする。この人並みを縫うためには手を繋いだ方が良さそうだ。
「何を食べようか?」
「昨日の串焼きある? 食べたい」
クレフが店を指差し、腕が引かれて屋台まで案内された。一つずつ渡されたそれを、屋台の近くで囓る。
「熱いから気をつけ……」
「あっづい!」
僕とクレフの言葉はほぼ同時で、言わんこっちゃない、とクレフの眉が下がった。はふはふ、と冷ましながら飲み込み、じんわりとした痛みに目を細める。
「平気か?」
「うん……、大丈夫」
まだ焼きたてのそれを、冷ましつつ肉汁を落とさないように口に運んだ。食べ終えると、店主が串を預かってくれる。両手が空くと、またクレフがこちらに手を差し出してきた。その手を、深く考えることなく取る。
ふと思い付いて、少し魔力を流してみた。見上げた先の肩が震え、こちらを見返してくる。
「何をしたんだ?」
「魔力をちょっと流してみた。クレフの雷管石に触った時よりいい感じかも」
混ざり始める魔力が、嵐よりもゆるやかな風に思えるようになっていた。魔力の質は性格由来なところがあるが、どちらかが変化しているということだろうか。
ちょくちょく食事を取りながら、日用品などの売り物も見て回る。途中、調製した髪用の油を取り扱っている露店があり、手を引いて立ち止まった。
店主は試用の瓶の蓋を開け、僕の手に中身を落としてくれる。髪の先に塗り込むと、表面がさらりと滑らかになり、指の上を過ぎていった。鼻先に指を近づけても匂いは感じられない。
「クレフ、これ匂う?」
指先を近づけると、高い鼻筋が近寄った。
「いや。匂いはしないが」
「そっか、良かった」
アルファは匂いに敏感な人も多く、それらが多くいる王宮では香りを纏わないようにしている。ちょうど髪質を整えたかったし買ってしまおうか、そう思って店主に差し出しかけると、横から品物が掠め取られた。
「これを一つ」
「ありがとうございます」
わたわたしている間に店主とクレフの間でお金と品物がやり取りされ、袋に入った品物が僕の手に返ってきた。
品物を握り締め、贈り主の顔を見上げる。
「ありがと。大事に使うよ」
勢いよく視線が逸らされ、不思議に思いながら顔を覗き込む。身長差がある所為で、避けられてしまえば表情は窺えなかった。
僕が品物を鞄に仕舞い込むと、また改めて手が取られる。けれど、触れる場所から流れてくる魔力の波はこれまでよりも大きな高低差で波打っていて、感情が揺れているのが伝わってきた。
「照れてる?」
「………………いや」
くい、と戯れに手を引っぱると、からかうなと言うように強く手を引き返された。それから先も品物をいくつか見て回ったのだが、ぜんぶ買い与えようとするので、流石に次からは辞退することにした。
そうやって朝市を楽しみ、反対側の端に近付きかけた時、横から声が掛かる。
「あ、隊長! おはようございます!」
「おはよう。ウィクトーは今日は昼番だったな。朝食の買い出しか?」
「そうっす! …………ね……」
ウィクトーと呼ばれた、これまた美形の青年には王宮で見覚えがあった。彼らの会話からしても、近衛での上司と部下といったところだろう。
ウィクトーは僕とクレフの間で繋がれた手に気づき、言葉を失っている。手を離した方がいいだろうか、とクレフを窺うが、手が離れる気配はなかった。
「隊長と、ネーベルさんはどんなご関係で?」
名前を知られていたことに僅かに目を見開き、またクレフに視線をやる。これからも部下と付き合いが続くのは彼のほうなのだから、都合のいいように言ってもらって構わなかった。
視線を受けたクレフは、平然と包み隠さず述べる。
「神殿の鑑定士に紹介を受けてな」
「てことは、番候補なんですね……?」
「あくまで友人だがな。今は」
今は、の言葉に力が篭もっていたような気がしたが、言及する場面ではないと口を閉じる。ウィクトーは不躾なほど丁寧に僕を上から下まで眺めると、力の抜けた声で言った。
「勿体ないなあ……。まあ、好みは人それぞれですしね」
「は?」
クレフの低音が地の底を這った。
「怒らないでくださいよ! お邪魔しましたね、ちゃんと仕事してきます!」
ウィクトーはそう言い捨てると、では、と早足でその場を去って行った。
彼が言うように、基本的にはクレフのほうが番としては引っ張りだこなんだろう。僕と魔力の相性がいいことに執着しているきらいはあるが、正直、魔力の相性が合う人間が一人いたら、もう一人くらいは同じような魔力の人間がいるはずだ。
「あいつの言うことは気にしなくていい」
「あはは、もう忘れちゃったよ」
途端に、鞄の中の贈り物がずしりと重くなった。好意を与えられるのは、本当に僕で良かったのだろうか。
同居をするとしたら、この好意を日常的に受けることになるのだ。もし、彼と釣り合う別の誰かのほうを向かれたら、僕は彼を手放して平気でいられるのだろうか。
自身の好意が重たくなってきつつあることを自覚して、その不安を笑みに隠した。
ぱちぱちと重い瞼を持ち上げては閉じ、それが現実であることを認識する。重い頭を押さえながら、その顔を見つめた。
「おはようございます?」
「おはよう。…………昨日は散々だったぞ」
「んー……。勃ってたの治まった?」
「…………一応な」
両手で顔を掴まれ、額同士をぐりぐりと押し付けられる。鈍い頭にそれをされ、一気に覚醒へと近付いた。容赦がなくなったのは、僕が昨日、無体を働いた所為だろうか。
酔っていたとはいえ、あんなことをされれば遠慮も失せるだろう、加害者ながら相手が気の毒に思った。
「あの……、ごめん」
「まあ、俺も美味しい思いをしたから、今日のところはもういい」
何が美味しかったの? と尋ねてみるが、逆側に寝返りを打たれた。背にくっついて答えを促すが、応じる気は無さそうだった。
あまりにも二人してごろごろしていたら、お互いに二度寝をしそうになる。示し合わせて起き上がり、食卓に向かった。
だが、昨日買った食事も買い置きの食材も、昨日の自分達にあらかた食い尽くされていた。ごそごそと棚を漁っていたクレフも、諦めて扉を閉める。
「食材の買い出しもしたいし、朝市で食事にしないか?」
「いいな。行く」
身支度の前にまず風呂に入ろうということになったのだが、一緒に入るか一応聞いてみても黙って首を振られた。その反応に満足して浴室に向かう。
服を脱ぎ、身体を洗って湯に浸かった。浴槽は家主の身体が大きい所為か、今の官舎よりも広いものだ。
存分に広い湯船を堪能し、ほこほこになった髪を拭いながらクレフを呼びに行く。
「クレフ。お風呂どうぞ」
「ああ」
「お湯、張り替えてないけど気にする?」
「気にはしない。…………君以外なら」
横をすり抜けていく姿を見送り、言葉を噛み砕く。意味を察したときには、もうその大きな身体は浴室に消えていた。
今からでも湯を抜きに行くべきか、迷って面倒だと諦めた。結い紐を取りに行き、魔術で乾かした髪を丁寧に梳いて結う。髪もそろそろ切るつもりでいたが、クレフの好きな髪型にするのもいいかもしれない。
服を整えていると、すぐに着替えたクレフが現れた。髪が少し湿っていたので、魔術を綴って起動すると、短い髪はすぐに乾いた。
「魔術か、助かる。もう出られるか?」
「ん。行こっか」
連れ立って家を出て、玄関の前で伸びをする。飲酒翌日の倦怠感はあれど、寝心地が良かったためか身体の調子は悪くない。クレフの身体が納まる寝台なら、僕が一緒でも寝られるものだ。
並んで見上げるクレフの服の色味は落ち着いているが、彼自身の赤毛が鮮やかなために丁度よく見える。僕も落ち着いた色の服を選びがちだが、傷んだ髪に輝きがないため素直に地味だ。服もそうだが、まず髪質の改善を図るべきだろう。
隣で歩いて、番だと誤解されるくらいには整えたいものだった。
「ネーベル、こっち」
朝市は人が多く、まっすぐ歩くのが難しい。押し流されそうになって、道を戻ったクレフに確保される。ちらちらとこちらを見て歩幅も合わせてくれようとしているのだが、目の前の人にぶつからないよう視線を向ける必要もあり、忙しなかった。
僕は腕を伸ばし、長身の服の裾を掴む。このまま歩いてくれ、と目配せするが、クレフは指先を見下ろして、それを掴んで一旦外した。
僕が目を丸くしていると、指先に相手の指が絡んだ。彼にしては珍しい行動だと思ったが、その直後に押し流されかけ、腕を引かれれば納得もする。この人並みを縫うためには手を繋いだ方が良さそうだ。
「何を食べようか?」
「昨日の串焼きある? 食べたい」
クレフが店を指差し、腕が引かれて屋台まで案内された。一つずつ渡されたそれを、屋台の近くで囓る。
「熱いから気をつけ……」
「あっづい!」
僕とクレフの言葉はほぼ同時で、言わんこっちゃない、とクレフの眉が下がった。はふはふ、と冷ましながら飲み込み、じんわりとした痛みに目を細める。
「平気か?」
「うん……、大丈夫」
まだ焼きたてのそれを、冷ましつつ肉汁を落とさないように口に運んだ。食べ終えると、店主が串を預かってくれる。両手が空くと、またクレフがこちらに手を差し出してきた。その手を、深く考えることなく取る。
ふと思い付いて、少し魔力を流してみた。見上げた先の肩が震え、こちらを見返してくる。
「何をしたんだ?」
「魔力をちょっと流してみた。クレフの雷管石に触った時よりいい感じかも」
混ざり始める魔力が、嵐よりもゆるやかな風に思えるようになっていた。魔力の質は性格由来なところがあるが、どちらかが変化しているということだろうか。
ちょくちょく食事を取りながら、日用品などの売り物も見て回る。途中、調製した髪用の油を取り扱っている露店があり、手を引いて立ち止まった。
店主は試用の瓶の蓋を開け、僕の手に中身を落としてくれる。髪の先に塗り込むと、表面がさらりと滑らかになり、指の上を過ぎていった。鼻先に指を近づけても匂いは感じられない。
「クレフ、これ匂う?」
指先を近づけると、高い鼻筋が近寄った。
「いや。匂いはしないが」
「そっか、良かった」
アルファは匂いに敏感な人も多く、それらが多くいる王宮では香りを纏わないようにしている。ちょうど髪質を整えたかったし買ってしまおうか、そう思って店主に差し出しかけると、横から品物が掠め取られた。
「これを一つ」
「ありがとうございます」
わたわたしている間に店主とクレフの間でお金と品物がやり取りされ、袋に入った品物が僕の手に返ってきた。
品物を握り締め、贈り主の顔を見上げる。
「ありがと。大事に使うよ」
勢いよく視線が逸らされ、不思議に思いながら顔を覗き込む。身長差がある所為で、避けられてしまえば表情は窺えなかった。
僕が品物を鞄に仕舞い込むと、また改めて手が取られる。けれど、触れる場所から流れてくる魔力の波はこれまでよりも大きな高低差で波打っていて、感情が揺れているのが伝わってきた。
「照れてる?」
「………………いや」
くい、と戯れに手を引っぱると、からかうなと言うように強く手を引き返された。それから先も品物をいくつか見て回ったのだが、ぜんぶ買い与えようとするので、流石に次からは辞退することにした。
そうやって朝市を楽しみ、反対側の端に近付きかけた時、横から声が掛かる。
「あ、隊長! おはようございます!」
「おはよう。ウィクトーは今日は昼番だったな。朝食の買い出しか?」
「そうっす! …………ね……」
ウィクトーと呼ばれた、これまた美形の青年には王宮で見覚えがあった。彼らの会話からしても、近衛での上司と部下といったところだろう。
ウィクトーは僕とクレフの間で繋がれた手に気づき、言葉を失っている。手を離した方がいいだろうか、とクレフを窺うが、手が離れる気配はなかった。
「隊長と、ネーベルさんはどんなご関係で?」
名前を知られていたことに僅かに目を見開き、またクレフに視線をやる。これからも部下と付き合いが続くのは彼のほうなのだから、都合のいいように言ってもらって構わなかった。
視線を受けたクレフは、平然と包み隠さず述べる。
「神殿の鑑定士に紹介を受けてな」
「てことは、番候補なんですね……?」
「あくまで友人だがな。今は」
今は、の言葉に力が篭もっていたような気がしたが、言及する場面ではないと口を閉じる。ウィクトーは不躾なほど丁寧に僕を上から下まで眺めると、力の抜けた声で言った。
「勿体ないなあ……。まあ、好みは人それぞれですしね」
「は?」
クレフの低音が地の底を這った。
「怒らないでくださいよ! お邪魔しましたね、ちゃんと仕事してきます!」
ウィクトーはそう言い捨てると、では、と早足でその場を去って行った。
彼が言うように、基本的にはクレフのほうが番としては引っ張りだこなんだろう。僕と魔力の相性がいいことに執着しているきらいはあるが、正直、魔力の相性が合う人間が一人いたら、もう一人くらいは同じような魔力の人間がいるはずだ。
「あいつの言うことは気にしなくていい」
「あはは、もう忘れちゃったよ」
途端に、鞄の中の贈り物がずしりと重くなった。好意を与えられるのは、本当に僕で良かったのだろうか。
同居をするとしたら、この好意を日常的に受けることになるのだ。もし、彼と釣り合う別の誰かのほうを向かれたら、僕は彼を手放して平気でいられるのだろうか。
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※全四話、予約投稿済み。
本編に攻めの名前が出てこないの書き終わってから気が付いた。3/16タイトル少し変更しました。
※後日談を3/25に投稿予定←しました。Rを書くかはまだ悩み中