きさらぎ駅

水野華奈

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匠と沙耶 

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匠の作ってくれた朝食。
いつも作ろう、作ろうって思いながら起きれずに作って貰う始末。


毎度ながらお礼と謝罪を言えば、クスリと笑われた。




「随分律儀だな」


「………………」




爆笑するのを我慢してるらしくて顔を覆いながら顔を逸らして肩を震わせる匠。


いつもの朝。


変わらない。


だけどしこたま笑った後、匠は真面目に私を見据えてきた。




「沙耶が寝てるときに少しネットを弄って調べてみたんだ。見返せば見落としてた部分がわかると思って……」


「うん。何かわかった?」


「嫌。だけど最初の投稿者”はすみ”って子は七年後に無事に帰ってきたらしい」




七年後という言葉に言葉を飲んで目を見開いた。




「まるで神隠しみたい……」




無意識に呟いたそれに、匠が一つ頷いた。




「恐らくそれに近い。彼女にとってそれは数日の事だったらしいし」


「香織……そんな場所に?」




呟いた声が震える。
無意識だ。


匠に心配かけたくはない。


こうして自分の友達のことで巻き込むのも気が引けるのに。




「それが作り話じゃなければの話だ。メッセを送ってみた、彼女が気付くかはわからないが……きさらぎ駅の伝説の創設者だから、きっと何か知ってるはず」


「……返事…くるかな?」


「待とう。今はそれしかできない」




それきり無言で、朝食を口に運ぶ。
暗い雰囲気。


でも少しだけ手掛かりが見つかった。


何が何でも”はすみ”さんとコンタクトをとること。


それがきさらぎ駅を知る一番の手掛かりだ。




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感想 1

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