不思議の国の4人のアリス

鹿尾菜 ケイ

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私はアリス

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私は白いうさぎを追いかけた

よくある物語の導入ね

だけども何かおかしいの


___


「どうしてアリスなのに服が赤色なのかしら」

金髪をおさげにした少女アリスはボソリと呟く

「アリスはいつも赤い服だよ?」

急に現れたチェシャ猫が独り言を拾う

「そうじゃなくて、アリスといえば青い服でしょ?」

「アリスの服が赤じゃないと誰が決めたの?」

チェシャ猫は不思議そうに答える

「……それは……うーん」

どうして私の服が青色じゃないといけないと思ったのかしら…?

「大変だー!女王様が言っていたよ!本物のアリスを探せって!君以外にいるわけないのに何を言っているんだろうね?」

確かに可笑しな事を言っているわね

白うさぎ達は唸る

「イカれたのか?帽子屋みたいに…」

「誰がイカれているって?」

いつもはどんちゃん騒ぎのお茶会をしているはずの帽子屋だが今日は何やら〝まとも〟な顔をしている

「俺はいつだってマトモさ!!」

「意味がわかって言っているのかね君は」

白うさぎは目を細める

「きちんと向かい合うことだ!」

ドヤ顔をしている帽子屋

「ダメだこりゃ…いつもの帽子屋だ」

「それよりアリス 女王様がお呼びだぞ?なにかしたのかな?」

「何もしていないわ……はあ きっと何か腹の立つことでもあったんでしょう」

そう言ってアリスは城を目指した








城に着くと何か様子がおかしい


城へ行く道は一本道…のはずなのに私が歩いている道を足して4本ある、それになんだかいつもと景色が違って見えるような……

「……まあ、不思議の国だしそんなこともあるわよね」

私はだいぶこの国に毒されているみたい

城内にはトランプ兵の他に見たことの無い人達がいた

「来たわね赤のアリス」

「え?どういうこと?」

〝赤の〟アリス……?今までそんな呼ばれ方した事ないんだけど

「全員揃ったけれど…青のアリス説明をしてちょうだい」

そう言われて振り向くのは私とは色違いで青色の服を着たクール系の金髪美人

「……はあ、これで3回目……なんで呼ばれたのに遅刻するんだよ」

この人が1番に着いたのね……

「仕方ないじゃない、みぃんなのんびり屋さんなんだもの ついさっきここに来るよう言われたのよ」


「…はあ…初めに 自己紹介しておく 僕は青のアリス あっちにいる身長のでかいビクビクしてるのが緑のアリス」

「ひぃっ!ごめんなさいっ!!」

少し体が大きいポニーテールの女性が頭を抱えて蹲る

「んで、あっちの子供が黄色のアリス」

「だぁるぇが子供じゃーーい!!」

がるるると言いそうなほど敵意を剥き出しにしている黄色い服を着たおかっぱの少女
スカートが短くドロワーズが見えている

「……で、君は赤のアリス……という事になっている」

「事になっている?」

変なことを言うのねこの人

「どういう事かと言うと……僕達が見ていた夢、不思議の国のアリス……それが繋がったらしい」

「…………夢?」

……夢ってあの夢?

「寝る時に見る物?それとも将来の夢の話かしら?」

こてんと首を傾げる

「…な…こいつは時間がかかる……」

…あら

「ごめんなさい…冗談よ」

「……君なぁ……」

えーっと

「簡単にまとめるとー…私とあなた達の夢が共有されてあたかも元からこんなだったかのように周りが変わってしまってハテナだらけで……今に至ると?」

ああ

「まあ……そう、理解が早いんだか…なんなんだか…」

「ごめんなさいね なんだかここにいるとフワフワしちゃって」

「まあ 夢だから…というのもあるが 単に君が変わっているのかもしれない」

「初対面なのに失礼な人……別にいいけど」


「説明、終わった?」

女王が退屈そうにあくびをする

「……一応終わりました」

「では次本題、1度だけ言うから よぉく聞くように……」

___

話が終わり 追い出されるように城から出る



女王の話……をまとめるとこうだ

この世界のどこか……それかこの中に〝本物のアリス〟がいる

それを探してこの世界の主にしろ

とても簡単……だけど難しいわ

本物ってなに?私たちは自分たちのことアリスって思っている、だって今までそう扱われてきたから

それに女王は言っていた

『アリスを見つけるまで元の世界には帰さない』…と

夢だしそんな事ありえないわよね……

…でも、もしも本当だとしたら?

寝たままでも栄養って取れるのかしら……

一生目が覚めないなんて死んでるも同然じゃない……それは嫌よ

「……あなたアリスっぽいわね」

青のアリスに投げかける、私の中の理想のアリス像なんだものこの子が本物なんだわ!!

「……僕は違う…絶対に違う…!」

否定された!

「どうして?……あ、現実世界に未練があるのね?」

「君もだろうけど …僕は現実世界の事覚えてないよ……」

あら、覚えていないのは私だけじゃないのね…良かった

「それに……」


「……それに?」

……


「……いや、なんでもない そう仲良くもない君に話すことではない事だ」

ふいっとそっぽを向く

「仲良くなったら話してくれるのね!友達になりましょう!」

「……うるさい、ならない、自分の領域にかえ……れ」

急に青のアリスの足が止まる

「どうしたの?」

青のアリスが見ている方を見ると

先に帰っていた黄色と緑のアリスがいて

そのさらに前に

城へと続いていた……1本の道、そこから見える見慣れない1つの世界

「…あ…れ?」

さっきまでなら 不思議の国だからと気にしない事だ
が思わず目を擦る

「アタシたちそれぞれの場所から来たはずだよね?」

「は、はい……そのはず……です」

「閉じ込められたのか?本当にこの世界に」

「……そ、そんな……」



これはとある物語
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