1 / 1
僕の彼女
しおりを挟む
その日僕は大切な人を失った……
「東雲ーーー!!!」
キキーッドンッ
数分前…
「空くん!もうすぐ付き合って3ヶ月目だね」
「何かお祝いとかする?」
僕達はいつものように たわいもない話をしていた
だけどそんな幸せがこんなことで壊れるなんて……
「あれ?あのおばあさん大丈夫かな?」
東雲の目線の方に目をやると おばあさんが道の真ん中で立ち止まっていた
「うわっ…車来たら不味くない…??」
「……。私行ってくる!!」
鞄を投げ走っていく
「えっ!?危ないよ!」
後を追いかけていると 遠くからトラックがやってくる
「おばあさん危ない!!」
「ふぉ?」
おばあさんを突き飛ばす形になったけど 奥に植え込みがあったので多分大丈夫だろう…救急車呼ばなきゃな~
なんて……
「東雲ーーー!!!」
キキーッドンッ
「あ、ああ……そんな……」
膝から崩れ落ちる
大切な人だった…僕にとって……
「うっ……うう……そんな…」
残酷だなぁ…死体も残らないなんて……
「空くん」
「ははっ……東雲の幻聴が聞こえる……」
本当だったら僕が行くべきだったんだ……なんで僕がここにいるんだよっ…
「空くんってば!」
「うるさい幻聴だなぁ………え?」
不機嫌に顔を上げると東雲がいた
「なん、で……?」
「言ってなかったっけ?私……残機があるの」
…ざ…残機??
ティローン♪
「あ、今ちょうど残機が1回復したわ」
いい事をすると増えるみたい
「な、何言ってるの?」
「ちなみに限度は100みたい。何回試しても100は超えないの」
ちょ……
「ちょっと待って!!どういうこと??残機とか回復とか……」
「私……死んでも生き返るの。説明、それじゃダメ?」
ダメというか……ええ…
……
「あ、うん…しゅごいね…さすが東雲だ……」
僕はきっとこの時に考えるのをやめた
「空くんならそう言ってくれると思ったよ」
彼女の満面の笑みを見て僕は何故か安堵した
東雲は東雲なんだなぁ……と
その後も何度か死んでいたが東雲は今日も元気です
「そう言えば残機あとどれくらいなの?」
「まずいわ…29しかないの」
少なっ
「え、今日何回お亡くなりに……」
「5回……くっ…私に異能力でもあればっ」
悔しそうにしている東雲を見て思う
「うーん、残機あるのって異能力じゃない?」
「違うでしょ」
えぇ……なんでそんなにハッキリ…
まあ、付き合って3ヶ月記念日は無事祝えたのでいい事にしよう
「次は付き合って1年記念にしようか」
「それまでに残機増やしとくね♡」
そんな『それまでにプレゼント買っとくね♡』みたいに言われても……
まあ……
「いっぱいあると安心だもんね。いい事いっぱいしようか」
東雲が幸せならいいか…
「東雲ーーー!!!」
キキーッドンッ
数分前…
「空くん!もうすぐ付き合って3ヶ月目だね」
「何かお祝いとかする?」
僕達はいつものように たわいもない話をしていた
だけどそんな幸せがこんなことで壊れるなんて……
「あれ?あのおばあさん大丈夫かな?」
東雲の目線の方に目をやると おばあさんが道の真ん中で立ち止まっていた
「うわっ…車来たら不味くない…??」
「……。私行ってくる!!」
鞄を投げ走っていく
「えっ!?危ないよ!」
後を追いかけていると 遠くからトラックがやってくる
「おばあさん危ない!!」
「ふぉ?」
おばあさんを突き飛ばす形になったけど 奥に植え込みがあったので多分大丈夫だろう…救急車呼ばなきゃな~
なんて……
「東雲ーーー!!!」
キキーッドンッ
「あ、ああ……そんな……」
膝から崩れ落ちる
大切な人だった…僕にとって……
「うっ……うう……そんな…」
残酷だなぁ…死体も残らないなんて……
「空くん」
「ははっ……東雲の幻聴が聞こえる……」
本当だったら僕が行くべきだったんだ……なんで僕がここにいるんだよっ…
「空くんってば!」
「うるさい幻聴だなぁ………え?」
不機嫌に顔を上げると東雲がいた
「なん、で……?」
「言ってなかったっけ?私……残機があるの」
…ざ…残機??
ティローン♪
「あ、今ちょうど残機が1回復したわ」
いい事をすると増えるみたい
「な、何言ってるの?」
「ちなみに限度は100みたい。何回試しても100は超えないの」
ちょ……
「ちょっと待って!!どういうこと??残機とか回復とか……」
「私……死んでも生き返るの。説明、それじゃダメ?」
ダメというか……ええ…
……
「あ、うん…しゅごいね…さすが東雲だ……」
僕はきっとこの時に考えるのをやめた
「空くんならそう言ってくれると思ったよ」
彼女の満面の笑みを見て僕は何故か安堵した
東雲は東雲なんだなぁ……と
その後も何度か死んでいたが東雲は今日も元気です
「そう言えば残機あとどれくらいなの?」
「まずいわ…29しかないの」
少なっ
「え、今日何回お亡くなりに……」
「5回……くっ…私に異能力でもあればっ」
悔しそうにしている東雲を見て思う
「うーん、残機あるのって異能力じゃない?」
「違うでしょ」
えぇ……なんでそんなにハッキリ…
まあ、付き合って3ヶ月記念日は無事祝えたのでいい事にしよう
「次は付き合って1年記念にしようか」
「それまでに残機増やしとくね♡」
そんな『それまでにプレゼント買っとくね♡』みたいに言われても……
まあ……
「いっぱいあると安心だもんね。いい事いっぱいしようか」
東雲が幸せならいいか…
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
女神に頼まれましたけど
実川えむ
ファンタジー
雷が光る中、催される、卒業パーティー。
その主役の一人である王太子が、肩までのストレートの金髪をかきあげながら、鼻を鳴らして見下ろす。
「リザベーテ、私、オーガスタス・グリフィン・ロウセルは、貴様との婚約を破棄すっ……!?」
ドンガラガッシャーン!
「ひぃぃっ!?」
情けない叫びとともに、婚約破棄劇場は始まった。
※王道の『婚約破棄』モノが書きたかった……
※ざまぁ要素は後日談にする予定……
続・冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
の続編です。
アンドリューもそこそこ頑張るけど、続編で苦労するのはその息子かな?
辺境から結局建国することになったので、事務処理ハンパねぇー‼ってのを息子に押しつける俺です。楽隠居を決め込むつもりだったのになぁ。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
愚者による愚行と愚策の結果……《完結》
アーエル
ファンタジー
その愚者は無知だった。
それが転落の始まり……ではなかった。
本当の愚者は誰だったのか。
誰を相手にしていたのか。
後悔は……してもし足りない。
全13話
☆他社でも公開します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる