恋の花が咲く前に

星降 暁音

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 全知全能の神は言った。
「人類が増えすぎた」
 と。
 誰かが言った。
「恋愛を制限し、増加を防がなくては」
 と。
 そして、一人の女神が、全知全能の神の爪から生み出された。
 紅の髪。漆黒の瞳。白い肌。
 見た目は、十五歳ぐらいの可愛らしい女神。
 彼女を『失恋の女神 アネモネ』と名付けた。
 アネモネの役目は、恋の象徴である『恋連花こいれんか』という花が咲いてしまうと、その人間の恋が実るので、指定された恋連花を刈り取り、恋が実らないようにする役目。
 簡単に言うと、人間の恋を実らせないようにする役目。失恋させる役目。

 これは、失恋の女神の恋物語。
 


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