負け組が勝ち組になる異世界生活

赤羽凍矢

文字の大きさ
14 / 18
七星学園編

14話 希望の光を求めて

しおりを挟む
(ルーザー)俺は今街のパトロールをしている。アリアと共に犯罪者狩りをしていたあの街に来ている。さて、読者の皆さまは覚えていますでしょうか?あの時街の連続放火事件の犯人を捕まえて更生させ、「ホムラ」というコードネームをつけたあの犯罪者の事を。

彼は街の復興の為に尽力している。実は他の街にも俺とアリアで更生させた人物が居てちゃんとコードネームもつけている。

若い女性ばかり狙う通り魔。彼には「ジャック」

老人から金を騙し取る詐欺師。彼には「ギサール」

連続銀行強盗事件を起こしたあいつ。彼には「ゴート」

とまぁその他数人の犯罪者を更生させた俺は彼らから社長ではなく、「神様」と呼ばれてしまっている。

俺の中のスキルが進化して「希望の光」となった影響で彼ら犯罪者達、あるいは負け組と呼ばれる人々からは輝いて見えるらしく、その神々しい姿は神と呼ぶに相応しいと皆そう言うのだ。

転生者同盟のメンバーも俺が輝いて見えるらしい。先日寮でパーティをした際にやたら人が集まってきたのはそのスキルの影響だった。

転生する前の俺ではあり得ない事だった。あの頃は周りに仲の良い友達が居なく、人が集まるなんて事はなかった。

思い返して見れば子供の頃よく家に人が沢山集まっていた理由はそのスキルが影響してたのかもしれない。

今もこうして街に行くとまるで自分が英雄であるかの様に街人達が集まってくる。

貴方が来てくれたおかげで街は平和になった。壊された街の復興支援してくださる方が増えたのも貴方様の力があってこそだと、物凄い崇めてもらっている。

どうやら人々にとって俺は「希望の光」らしい。

そこまで持ち上げて貰うと悪い気がしないな。

街人の皆様も是非俺が作る大きな組織の一員として働きたいと言ってくれている。学園を卒業した後の話になるのにそれまで待ってくれると言うのだ。俺はこの大いなるご期待にお応えしていかなければならない使命がある。故にこの夢を成し遂げなければならない責任がある。

世界の各地を回ってより多くの人からの信頼を得るのだ。

一つ問題を片付けて終わり!では世界に平和は訪れないのだ。七星学園のコンセプトは「世界平和に貢献する」だが、全然わかっていない。どの学生も自分達の稼ぎを目的に動くだけだ。

しかし、人界ではそれが自然の様な気がする。世界に貢献する為に仕事をするなんて真面目な考えを持った人間が果たして何人いるのか?

おそらく大半の人間は自分達の稼ぎのために仕事をするのだろう。人界ではそれが結果的に世界のバランスを保つ形となっている。

しかし、この異界では七星学園の生徒がいくら働いても潤うのは七星学園そのもので結果的に人々の心を満たせては居ないのだ。
この異界の悪い流れを分かりやすく説明するとこうだ。

異界には色々と足りない
     ↓
不満が生じて数多の事件発生
     ↓
七星学園の生徒が解決&お礼金を貰う
     ↓
七星学園にお金が入る
     ↓
七星学園の中でばかり大金が回る
     ↓
世界中に金が回らず治安が悪化
     
つまり治安が悪化するほどに七星学園が潤う。こんな事が許されて良い筈がない!俺はこの事に直ぐに気付いたが、何人がこの事に気づいているのか。

その事を先日シオン先輩に話しをしてみたんだ。

するとシオン先輩が受けていた特務というのがまさにその事絡みだと言っていた。

シオン先輩は学園総帥から七星学園を作った張本人、「グラム.ヘプター」の身辺調査を依頼されていたのだ。

学園総帥もこのアンバランスな世界をどうにかしなければと考えていたらしい。

シオン先輩いわく、学園総帥は真面目な方で悪い事を考える様な人ではない。しかし、実際に私達学生を動かしているのはあの学園総帥。

学園総帥にはグラム.ヘプター氏に逆らう事ができない理由があるのではないだろうかと話をした。

シオン先輩いわく、グラム.ヘプター氏は相当な危険人物だったらしく深追いが出来ないとのこと。
正直とんでもない特務を受けてしまったと嘆いていて助けを求められた。

俺もシオン先輩に助けてもらった恩がある。彼女が危険な目に遭っていたら助けになりたいと思う。


それにしても俺が以前立てた仮説は惜しくも外れていた。暗躍しているのは学園総帥ではなく、グラム.ヘプター氏であるという事だ。

シオン先輩が深追い出来ない程の危険人物なら俺達にとっても脅威だ。
今は下手に刺激しないほうが身の為だとシオン先輩が言っていたので俺たちは今の所は気付かないふりをして平然と学園生活を送るしかない。勿論いつの日かケリをつけるつもりだ。

さて、話は変わるがランキング戦の時といい昨晩の時といい、どうにもユリウスの元気がなくて心配なのだ。

実は今朝起きるとユリウスはいなかったのだ。早起きしてどこかへ出掛けた様なのだ。誰も行き先は聞いていないらしく、書き置きがあっただけなのだ。

内容は「修行の旅に出る、次の登校日には戻る」とのこと。

ユリウスが何か思い詰めてる様にも見えたので皆心配しているのだ。

マリンは「どうせいじけてるだけなのです」と言う。いじけてるだけなら励ますことも出来るがそんな感じではなくもっと重い雰囲気だったため、俺も声をかける事が出来なかった。

さて、場面は変わり過酷な環境下で物凄い形相で修行をするユリウス。

(ユリウス)俺は、誇り高き竜狩りだ。なのに何だこの弱さは?自分が憎い!強さが欲しい!他の全てを捨ててでも力が欲しい。


涙を流しながら自身の力の無さを嘆くユリウス。

そこに怪しい男が現れるのだった。


次回 引き裂かれた友情

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

処理中です...