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6月
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ヨーコが最近よく遊びに来る。休みの日にはいつも映子と約束するらしい。二つ違いの映子は、六年前に来たときヨーコと遊んだことをよく覚えていた。
「えっ、ヨーちゃん覚えてないって言ったの?」
映子のやつ、絶対お兄ちゃんとは言わず、ヨーちゃんと言う。だからヨーコも真似してヨーちゃんと呼ぶようになった。
「そうよ、うちが声をかけてもヨーちゃん、きょとんとしてるんじゃから」
「うそよ。東京じゃあ、ずっとヨーコちゃんのことばっかり話してたのよ。いろんなことを思い出しては話してたんだから。ヨーコちゃんと会うのだけが楽しみだって。でもヨーコちゃん、オレのことを覚えてくれてるかな、なんて言ってたもん」
「あっ、ありゃなぁ・・・。違うってば。覚えてたようで、でもはっきりじゃなくてさ・・・。覚えてなくはなかったんだけど、いや、覚えてたんだよ。でも、入学式で会った時、小さい頃の顔とぜんぜん違ってたから」
「ふーん、ヨーコちゃんがきれいになってたから緊張したんでしょう?」
「ちっ違うぞ。あれはなあ、ショウくんから最初に話しかけてきた奴には気をつけろ、って言われたからさ」
ムキになって言い訳をするヨーイチを見て、ヨーコと映子はおかしそうに笑った。
「そのあと声をかけてきたのが田嶋でさ、番長の妹には気をつけろって。でも、ショウくんが後で言ってた。本当に気をつけなきゃいけないのは田嶋だって」
「田嶋かあ。意地の悪いところはあるけど、でもね、あの子も根はそんなに悪いやつじゃないよ。屋ノ浦の子は周りから言われるほど、そんなに悪くない。口は悪いし見た目は乱暴そうだけど、みんな根はいい子なんよ。ヒロ兄だってそう。学校の先生たちはよその学校と比べては、屋ノ浦の子は悪いっていつもいうけどね」
学校の先生はよく大屋島の四校の中学校を比較する。そして、何をしても屋ノ浦が一番悪いようなことを言うのだ。屋ノ浦の生徒を良くしたいから言ってるんだろうけど、あんまり比較されると、やっぱり気持ちはよくない。
ヨーコと映子はミカン畑の坂道を西浜の方に下りて行った。
「ここのミカン畑の匂いがうちは大好き。島じゅうがいい匂いでいっぱい。この時期はいつもここに来てるの。うちの近くは干したイリコの匂いしかせんもの」
じいちゃんちの庭から見える海の景色は素敵だ。屋ノ浦湾の南には瀬戸内海が広がる。大小様々な島が点在する広い海。果てしなく広い海と、そして青い空がずっとずっと続いている。先月からミカン畑一帯は満開だ。真っ白な花が香を漂わせて咲かせている。早くも花が散って実が着き始めた枝もある。
摘花作業で忙しい時期だ。じいちゃんばあちゃんはせっかく咲いたミカンの花を間引いている。咲きすぎるのもよくないらしい。
母さんから電話があった。父さんと正式に別れたらしい。映子とはずい分長い間電話で話をしていた。
中本陽一から高田陽一になるのか。じいちゃんやショウくんと同じ高田になるのか。いや、どうもヨーイチは中本のままらしい。映子だけが高田になるみたいだ。
親が別れるのは仕方がない。父さんが悪いとか、母さんが悪いとかいうのじゃない。これまで、夫婦げんかなんかすることはなかった。父さん母さんなりに子どもの前では気を遣ったんだろう。でも、小さい頃から家族みんなで笑ったり、楽しく過ごしたことなんか覚えがない。ずっと長い間家の中が暗かった。冷たい家だったんだ。だから、別れるんなら早く別れりゃいい。暗い、冷たい家の中に一緒にいるよりはいい。清々するよ。
でも、何にも説明せずに、突然お前は中本で妹は高田だ、なんて大人の勝手だ。まるで子どもを物みたいにあっちへやったりこっちへやったりしているんだ。説明しろっていうんだよ。
違うだろうが、順番が!
ヨーイチは腹が立った。今度、お盆には母さんがこっちへ帰ってくるという。
謝ったって口を聞いてやらねえからな。
とうとう田嶋とぶつかった。
技術の時間だった。木箱造りをしていた。製作図を書いて、それに合わせて板を切り分ける。上手い者もいれば下手くそな者もいる。だから作業の進み具合もバラバラだ。特に、やる気なく適当に授業を受けているヨーイチなんか、やっと製図を仕上げて板材にけがきをする作業に入ったばかりだ。早い者はもう板を切ってかんな削りをしている。ヨーイチは二時間分ぐらい作業が遅れていた。
作業台の上で差し金を使って、やる気があるのやらないのやら、ダラダラけがきをしていた。すぐ後ろで、田嶋が切り分けた板を万力に挟んで、その角をヤスリ掛けしていた。技術の授業は好きなようで、田嶋は集中していたのだ。
「こんな箱なんか作って何になるんだよ」と、ヨーイチは差し金をぐるぐる回しながら、不満そうにけがき針を板に突き刺している。すると、
「痛っ!何をしやがるんじゃア!」
後ろにいた田嶋の頭に差し金があたったんだ。
「今お前の差し金が、オレの頭にもろに当たったどォ」
「フン、お前がボヤッとしてっからだろうが」
ヨーイチが悪いのだ。でも、田嶋に対しては素直に謝る気になれなかった。その時すぐに技術の西野先生が間に入って、結局ヨーイチが謝らされた。
「東京者は恐ろしいのォ。手にけがき針を握って、オレを狙っとる。ほんま、ヤクザものじゃあ」
と、田嶋がそんなことを言っていて、技術が終わってからも頭にきていた。
その後、給食が終わってから食器をかたづけている時、ヨーイチにわざと聞こえるように田嶋が仲間に言った。
「親の離婚かなんか知らんが、東京者が橋を渡って来るなやのォ」
「なんだとお!てめえなんぞに言われたかあねえや!」
「おおおッ、強気じゃのう。番長の妹が味方しとるもんな」
ヨーイチは田嶋の机の上におもいっきり牛乳の空瓶を投げつけた。そして教室を出て行った。
公民館の前の石段に座っていると、ユーイチが追いかけてきた。
「どうした、中本。なんかあったのか?」
「どうだっていいだろ!ヘンへにゃあ関係ねえし」
そしてヨーイチは上履きのまま商店街を駆けって家に帰っていった。
夕方、ヨーイチは自分の部屋でふて腐れてゴロゴロしていた。
縁側の方で突然ユーイチの声がした。
「まあ、小川先生。陽一がお世話になっております」
おばあちゃんの声だ。
「おーい、陽一。センセがいらっしゃったよ」
ヨーイチは返事をしようともしない。
「寝てしまったのかねえ」
「ヨーちゃんなら、ふて腐れてゴロゴロしてるよ。なんか、学校でむしゃくしゃすることがあったんじゃない?」
映子が余計なことを言う。
「ああそうか。まだ機嫌が直ってないのか。昼間、クラスで友達とちょっとトラブルがありましてね。給食を食べてからそのまま帰ってしまったんですよ」
ユーイチのおしゃべりめ。どうせオレが悪いんだよ。そんなこと分かってるんだ。
「おーいヨーイチくん、カバンとクツをここに置いておくからな。明日また元気で来いよ」
と、隠れたままのヨーイチにそう声をかけて、ユーイチ先生は帰っていった。
「まあ、学校の途中で帰ってくるなんて、どうした子じゃろ」
「スリッパのまんまで学校を飛び出したのね。恥ずかしい兄貴だ」
アーア、どうせオレの気持ちなんかだれにも分かるもんか!
でも、ヨーイチにも悪いことをしたっていう気持ちはあるのだ。
ばあちゃん、心配かけてごめんなさい。ユーイチにもごめんなさい。映子にも、いやこいつ絶対ヨーコに言いつけるだろうな。まあしょうがないか。
「えっ、ヨーちゃん覚えてないって言ったの?」
映子のやつ、絶対お兄ちゃんとは言わず、ヨーちゃんと言う。だからヨーコも真似してヨーちゃんと呼ぶようになった。
「そうよ、うちが声をかけてもヨーちゃん、きょとんとしてるんじゃから」
「うそよ。東京じゃあ、ずっとヨーコちゃんのことばっかり話してたのよ。いろんなことを思い出しては話してたんだから。ヨーコちゃんと会うのだけが楽しみだって。でもヨーコちゃん、オレのことを覚えてくれてるかな、なんて言ってたもん」
「あっ、ありゃなぁ・・・。違うってば。覚えてたようで、でもはっきりじゃなくてさ・・・。覚えてなくはなかったんだけど、いや、覚えてたんだよ。でも、入学式で会った時、小さい頃の顔とぜんぜん違ってたから」
「ふーん、ヨーコちゃんがきれいになってたから緊張したんでしょう?」
「ちっ違うぞ。あれはなあ、ショウくんから最初に話しかけてきた奴には気をつけろ、って言われたからさ」
ムキになって言い訳をするヨーイチを見て、ヨーコと映子はおかしそうに笑った。
「そのあと声をかけてきたのが田嶋でさ、番長の妹には気をつけろって。でも、ショウくんが後で言ってた。本当に気をつけなきゃいけないのは田嶋だって」
「田嶋かあ。意地の悪いところはあるけど、でもね、あの子も根はそんなに悪いやつじゃないよ。屋ノ浦の子は周りから言われるほど、そんなに悪くない。口は悪いし見た目は乱暴そうだけど、みんな根はいい子なんよ。ヒロ兄だってそう。学校の先生たちはよその学校と比べては、屋ノ浦の子は悪いっていつもいうけどね」
学校の先生はよく大屋島の四校の中学校を比較する。そして、何をしても屋ノ浦が一番悪いようなことを言うのだ。屋ノ浦の生徒を良くしたいから言ってるんだろうけど、あんまり比較されると、やっぱり気持ちはよくない。
ヨーコと映子はミカン畑の坂道を西浜の方に下りて行った。
「ここのミカン畑の匂いがうちは大好き。島じゅうがいい匂いでいっぱい。この時期はいつもここに来てるの。うちの近くは干したイリコの匂いしかせんもの」
じいちゃんちの庭から見える海の景色は素敵だ。屋ノ浦湾の南には瀬戸内海が広がる。大小様々な島が点在する広い海。果てしなく広い海と、そして青い空がずっとずっと続いている。先月からミカン畑一帯は満開だ。真っ白な花が香を漂わせて咲かせている。早くも花が散って実が着き始めた枝もある。
摘花作業で忙しい時期だ。じいちゃんばあちゃんはせっかく咲いたミカンの花を間引いている。咲きすぎるのもよくないらしい。
母さんから電話があった。父さんと正式に別れたらしい。映子とはずい分長い間電話で話をしていた。
中本陽一から高田陽一になるのか。じいちゃんやショウくんと同じ高田になるのか。いや、どうもヨーイチは中本のままらしい。映子だけが高田になるみたいだ。
親が別れるのは仕方がない。父さんが悪いとか、母さんが悪いとかいうのじゃない。これまで、夫婦げんかなんかすることはなかった。父さん母さんなりに子どもの前では気を遣ったんだろう。でも、小さい頃から家族みんなで笑ったり、楽しく過ごしたことなんか覚えがない。ずっと長い間家の中が暗かった。冷たい家だったんだ。だから、別れるんなら早く別れりゃいい。暗い、冷たい家の中に一緒にいるよりはいい。清々するよ。
でも、何にも説明せずに、突然お前は中本で妹は高田だ、なんて大人の勝手だ。まるで子どもを物みたいにあっちへやったりこっちへやったりしているんだ。説明しろっていうんだよ。
違うだろうが、順番が!
ヨーイチは腹が立った。今度、お盆には母さんがこっちへ帰ってくるという。
謝ったって口を聞いてやらねえからな。
とうとう田嶋とぶつかった。
技術の時間だった。木箱造りをしていた。製作図を書いて、それに合わせて板を切り分ける。上手い者もいれば下手くそな者もいる。だから作業の進み具合もバラバラだ。特に、やる気なく適当に授業を受けているヨーイチなんか、やっと製図を仕上げて板材にけがきをする作業に入ったばかりだ。早い者はもう板を切ってかんな削りをしている。ヨーイチは二時間分ぐらい作業が遅れていた。
作業台の上で差し金を使って、やる気があるのやらないのやら、ダラダラけがきをしていた。すぐ後ろで、田嶋が切り分けた板を万力に挟んで、その角をヤスリ掛けしていた。技術の授業は好きなようで、田嶋は集中していたのだ。
「こんな箱なんか作って何になるんだよ」と、ヨーイチは差し金をぐるぐる回しながら、不満そうにけがき針を板に突き刺している。すると、
「痛っ!何をしやがるんじゃア!」
後ろにいた田嶋の頭に差し金があたったんだ。
「今お前の差し金が、オレの頭にもろに当たったどォ」
「フン、お前がボヤッとしてっからだろうが」
ヨーイチが悪いのだ。でも、田嶋に対しては素直に謝る気になれなかった。その時すぐに技術の西野先生が間に入って、結局ヨーイチが謝らされた。
「東京者は恐ろしいのォ。手にけがき針を握って、オレを狙っとる。ほんま、ヤクザものじゃあ」
と、田嶋がそんなことを言っていて、技術が終わってからも頭にきていた。
その後、給食が終わってから食器をかたづけている時、ヨーイチにわざと聞こえるように田嶋が仲間に言った。
「親の離婚かなんか知らんが、東京者が橋を渡って来るなやのォ」
「なんだとお!てめえなんぞに言われたかあねえや!」
「おおおッ、強気じゃのう。番長の妹が味方しとるもんな」
ヨーイチは田嶋の机の上におもいっきり牛乳の空瓶を投げつけた。そして教室を出て行った。
公民館の前の石段に座っていると、ユーイチが追いかけてきた。
「どうした、中本。なんかあったのか?」
「どうだっていいだろ!ヘンへにゃあ関係ねえし」
そしてヨーイチは上履きのまま商店街を駆けって家に帰っていった。
夕方、ヨーイチは自分の部屋でふて腐れてゴロゴロしていた。
縁側の方で突然ユーイチの声がした。
「まあ、小川先生。陽一がお世話になっております」
おばあちゃんの声だ。
「おーい、陽一。センセがいらっしゃったよ」
ヨーイチは返事をしようともしない。
「寝てしまったのかねえ」
「ヨーちゃんなら、ふて腐れてゴロゴロしてるよ。なんか、学校でむしゃくしゃすることがあったんじゃない?」
映子が余計なことを言う。
「ああそうか。まだ機嫌が直ってないのか。昼間、クラスで友達とちょっとトラブルがありましてね。給食を食べてからそのまま帰ってしまったんですよ」
ユーイチのおしゃべりめ。どうせオレが悪いんだよ。そんなこと分かってるんだ。
「おーいヨーイチくん、カバンとクツをここに置いておくからな。明日また元気で来いよ」
と、隠れたままのヨーイチにそう声をかけて、ユーイチ先生は帰っていった。
「まあ、学校の途中で帰ってくるなんて、どうした子じゃろ」
「スリッパのまんまで学校を飛び出したのね。恥ずかしい兄貴だ」
アーア、どうせオレの気持ちなんかだれにも分かるもんか!
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