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本編
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良い朝だ。昨夜のどしゃ降りから打って変わって、今日は清々しい晴天。
昨夜はバカ誘に死ぬほど驚かされたものの、長年の付き合いにより、俺にはバカへの耐性が仕上がっている。夜が明けて土曜日。俺はスケッチブックに落書きしてる誘など気にせずに、休日の睡眠をゆっくり楽しんだ。
「透くん、やっと起きたか。おはようって……もう昼だよ」
俺が起きたのに気づいて、誘が床から立ち上がりいそいそと昼飯を作り始めた。
メニューは大盛りのカニカマチャーハン。スプーンで一口頬張ると一気に眠気が覚めた。旨い。誘の作るB級料理はどれも、どこかクセになるズルい味がして、無心で食ってしまう。
「まだおかわりする??」
フライパンの前から誘が聞いてくる。
「もう無理、食いすぎ。それに俺これから出かけるから……」
支度をすべく立ち上がるが、クソ、おかわりは止めればよかった。これからお見合いだっていうのに腹が苦しい……。
後悔しながら、鶴矢さんにプレゼントしてもらったブランド服に着替えて、髪も念入りにセットした。メンズメイクにも興味があるけど、今日は薄付きのリップだけ。それでも顔色がぐっとよく映える。ウン。いい感じ。
「じゃあ行ってくるけど、勝手に部屋の中あさったら殺すからな」
「ハイ、行ってらっしゃ~いっ。夜はたこ焼きパーティーだからねっ」
誘は俺よりも、溜まっていた洗濯物と部屋の掃除に集中していて、あっさりと俺を見送った。フフン、相変わらず勘の鈍い奴。俺の婚活に反対のくせに、俺がお洒落してどこに行くかは疑いもしない。
そそくさとマンションを出た。目の前の通りにに太陽の光を反射して一台のタクシーが停まっていて、その横で手を振っているのは1ヶ月ぶりの鶴矢さん。今日も見目麗しく、花のような微笑みで俺に近づいてくる。
「お迎えに参りました。ご準備はお済みですか?」
「はいっ! すみません、わざわざ来てもらっちゃって! ……あの鶴矢さん? どうかしましたか……?」
真剣な眼で俺の回りを一周しているけど、まさかどっか変? 誘のヤツは特に何にも言わなかったけど、あいつの目は節穴だからあてにならない。
はたして鶴矢さんの判定は──……熱烈な称賛だった。
「はあああぁ本当に可愛い!! 私が選んだその服が、と~ってもお似合いです!!」
「ほんとですか!? 良かった!」
この服は鶴矢さんの一番好きなブランドで、それが似合ってると言われるのは嬉しいことこの上ない。大部分はお世辞だと分かってるけど、今度自分でも買っちゃおうかな……。
「んむ!?」
ほっとしたところでアゴを掴まれた。
「もっとよく見せてください、ほらこっちを向いて……」
1ミリも動かせない俺の顔面に、鶴矢さんの圧倒的に美しい顔面が迫ってくる。あまりの迫力に本能的に後ずさるも、いつの間にか腰にも鶴矢さんの手が回っていて、防がれてしまった。
「ああああの!? 俺の顔がどうかしました!? あっ! もしかしてリップが変!? 一回帰って洗い落としてきた方がいいですかね!?」
とりあえず指先でぬぐいとろうとしたら、先に鶴矢さんに手首を掴まれた。青い瞳がぐっと近づいてくる。
「リップを塗っているんですね。どおりでいつもより可愛いと思った。思わずキスしたくなっちゃいます……」
ちょっと、近い近い近い!! まさか、ホントに……
「わーーー!!」
思わず叫んだら鶴矢さんが驚いて手を離したので、俺は急いで距離をとった。鶴矢さんは悪びれることなくキョトンとしてる。
鶴矢さんにとっては他愛のない冗談のつもりでしょうが、そんな風に俺をからかって俺が正気を保てなくなったら、困るのは鶴矢さんの方ですからねっ!!?
「こ、この色すごくイイですよね! 誰にでも似合う色だって店員さんが勧めてくれて……。さてっ、そろそろ行きましょうっ、遅刻しちゃいます!!」
「そうですね……」
鶴矢さんは曖昧に相づちを打つだけでタクシーへと向かおうとしない。青空を仰いで俺にくるりと振り返った。
「こんなにいい天気なので……。今日も私とデートしませんか?」
「へっっ?」
たしかに行楽日和だし、鶴矢さんとのデートなら何度でも行きたいけど……。
「で、でも、お見合いは?」
「今回はキャンセルで。もちろん私が責任を持ってお断りのご連絡をいたしますのでご安心ください」
「キャンセル!? いや、それはさすがに……」
「透くんが私についてきて下さるなら、この鶴矢巡、一生に一度の最高のデートをプレゼントいたします」
冗談……にしては鶴矢さんの顔は笑っていない。じーっと俺を見つめて、妙なプレッシャーをかけてくる。一体どうしたんだろう。まさか本気で俺とデートしたいわけないし、心当たりというと……。
──もしかして、前回のA.Sさんのドタキャンをまだ根に持ってる?
たしかにあの日、鶴矢さんはものすごく怒っていた。仕事熱心な人を怒らせると怖いことは墨谷さんでよく知ってるけど、同じく鶴矢さんも、A.Sさんに厳重注意したそうだ。それでA.Sさんは今日鶴矢さんに会うのを怖がってたし、鶴矢さんとしてもそこまでしちゃって、会いにくくなっているのかも知れない。
「大丈夫ですよ……」
俺は心を込めて鶴矢さんに語りかけた。
「俺、ちゃんと分かってます。鶴矢さんが何もかも全部俺のために言ってくれてるって。だからこそ、行かせてください! 俺、このお見合いに人生かけてるんです!!」
「……そうですか」
鶴矢さんがさっと前を向いた。
「そうですよね。すみません、今のは忘れてください。……それでは、参りましょうか」
俺に背を向けタクシーへ向かっていく。俺もその後ろに続いた。良かった。気を取り直してくれたみたいだ。
特に渋滞もなく、俺たちを乗せたタクシーは順調に待ち合わせのホテルがある恵比寿へと進んでいく。車中では鶴矢さんの提案で、今後についての説明を受けることになった。
「初回にご説明差し上げた内容と同じですが、重要事項のためもう一度お話しさせて下さい」
手元のタブレットには入会時に貰ったパンフレットと同じものが映っている。
「まず最初に、エトワールでは会員様のプライバシー保護を徹底しています。会員様においても当サービスを通じて得た他の会員様の氏名やその他個人情報は決して第三者に口外なさらないようにお願いいたします。SNSへの投稿も同様に不可です」
「もちろん。絶対に守ります」
俺は即座にうなずいた。
婚活を恥ずかしく思って、周りに内緒にしている人は多い。同性婚だとなおさらかもしれない。俺だって円滑な結婚退職のため、結婚が無事に決まるまでは、会社の同僚・とくに墨谷さんには、婚活していることは知られるわけにはいかない。きっとみんなそれぞれ事情があるだろう。
それではと、鶴矢さんの説明が本題に移る。
「これからお見合いをしていただくわけですが、エトワールでは効率的な婚活をご提供するため、交際は複数の方と同時に何人でも可能としております。通常の恋愛とは異なりますが、入会時、皆様にご了承いただいていることなのでご承知ください。一対一の交際を申し込めるのは婚約のみ。婚約が成立した時点で退会となります」
「はい……」
正直に言って、俺にとっての初彼氏に、他の彼氏がいるかもしれない状況はかなり辛い。俺自身は一人にするつもりだけど、ルールはルール。エトワールで婚活すると決めたからには相手に絶対に押し付けたりしない。
鶴矢さんがスマホのデモ画面を俺に向けた。
「お見合い後は、お相手の方と交際するか3日以内に決定して私にお知らせください。お二人ともが交際をご希望の場合、お二人の関係が現在の『フレンド』から『交際中』に変わり、以後、自由にお会いいただけます。そうではなかった場合は『フレンド』が解除され、以後、連絡が取れなくなります」
「分かりました。今日だめだったらもう二度と会えないんですね……」
「ええ、そうなります」
説明は以上です、と鶴矢さんはタブレットを閉じ、俺は意気込みを表して胸を叩いた。
「それでは11月22日のバースデー婚目指して頑張ります!!」
「頑張らなくていいです。……いえ、透くんはそのままで素敵ってことですよ」
鶴矢さんはまだ本音では行きたくないらしい。そのあと到着するまでずっと、ダルそうに窓の外に目を向けていた。
昨夜はバカ誘に死ぬほど驚かされたものの、長年の付き合いにより、俺にはバカへの耐性が仕上がっている。夜が明けて土曜日。俺はスケッチブックに落書きしてる誘など気にせずに、休日の睡眠をゆっくり楽しんだ。
「透くん、やっと起きたか。おはようって……もう昼だよ」
俺が起きたのに気づいて、誘が床から立ち上がりいそいそと昼飯を作り始めた。
メニューは大盛りのカニカマチャーハン。スプーンで一口頬張ると一気に眠気が覚めた。旨い。誘の作るB級料理はどれも、どこかクセになるズルい味がして、無心で食ってしまう。
「まだおかわりする??」
フライパンの前から誘が聞いてくる。
「もう無理、食いすぎ。それに俺これから出かけるから……」
支度をすべく立ち上がるが、クソ、おかわりは止めればよかった。これからお見合いだっていうのに腹が苦しい……。
後悔しながら、鶴矢さんにプレゼントしてもらったブランド服に着替えて、髪も念入りにセットした。メンズメイクにも興味があるけど、今日は薄付きのリップだけ。それでも顔色がぐっとよく映える。ウン。いい感じ。
「じゃあ行ってくるけど、勝手に部屋の中あさったら殺すからな」
「ハイ、行ってらっしゃ~いっ。夜はたこ焼きパーティーだからねっ」
誘は俺よりも、溜まっていた洗濯物と部屋の掃除に集中していて、あっさりと俺を見送った。フフン、相変わらず勘の鈍い奴。俺の婚活に反対のくせに、俺がお洒落してどこに行くかは疑いもしない。
そそくさとマンションを出た。目の前の通りにに太陽の光を反射して一台のタクシーが停まっていて、その横で手を振っているのは1ヶ月ぶりの鶴矢さん。今日も見目麗しく、花のような微笑みで俺に近づいてくる。
「お迎えに参りました。ご準備はお済みですか?」
「はいっ! すみません、わざわざ来てもらっちゃって! ……あの鶴矢さん? どうかしましたか……?」
真剣な眼で俺の回りを一周しているけど、まさかどっか変? 誘のヤツは特に何にも言わなかったけど、あいつの目は節穴だからあてにならない。
はたして鶴矢さんの判定は──……熱烈な称賛だった。
「はあああぁ本当に可愛い!! 私が選んだその服が、と~ってもお似合いです!!」
「ほんとですか!? 良かった!」
この服は鶴矢さんの一番好きなブランドで、それが似合ってると言われるのは嬉しいことこの上ない。大部分はお世辞だと分かってるけど、今度自分でも買っちゃおうかな……。
「んむ!?」
ほっとしたところでアゴを掴まれた。
「もっとよく見せてください、ほらこっちを向いて……」
1ミリも動かせない俺の顔面に、鶴矢さんの圧倒的に美しい顔面が迫ってくる。あまりの迫力に本能的に後ずさるも、いつの間にか腰にも鶴矢さんの手が回っていて、防がれてしまった。
「ああああの!? 俺の顔がどうかしました!? あっ! もしかしてリップが変!? 一回帰って洗い落としてきた方がいいですかね!?」
とりあえず指先でぬぐいとろうとしたら、先に鶴矢さんに手首を掴まれた。青い瞳がぐっと近づいてくる。
「リップを塗っているんですね。どおりでいつもより可愛いと思った。思わずキスしたくなっちゃいます……」
ちょっと、近い近い近い!! まさか、ホントに……
「わーーー!!」
思わず叫んだら鶴矢さんが驚いて手を離したので、俺は急いで距離をとった。鶴矢さんは悪びれることなくキョトンとしてる。
鶴矢さんにとっては他愛のない冗談のつもりでしょうが、そんな風に俺をからかって俺が正気を保てなくなったら、困るのは鶴矢さんの方ですからねっ!!?
「こ、この色すごくイイですよね! 誰にでも似合う色だって店員さんが勧めてくれて……。さてっ、そろそろ行きましょうっ、遅刻しちゃいます!!」
「そうですね……」
鶴矢さんは曖昧に相づちを打つだけでタクシーへと向かおうとしない。青空を仰いで俺にくるりと振り返った。
「こんなにいい天気なので……。今日も私とデートしませんか?」
「へっっ?」
たしかに行楽日和だし、鶴矢さんとのデートなら何度でも行きたいけど……。
「で、でも、お見合いは?」
「今回はキャンセルで。もちろん私が責任を持ってお断りのご連絡をいたしますのでご安心ください」
「キャンセル!? いや、それはさすがに……」
「透くんが私についてきて下さるなら、この鶴矢巡、一生に一度の最高のデートをプレゼントいたします」
冗談……にしては鶴矢さんの顔は笑っていない。じーっと俺を見つめて、妙なプレッシャーをかけてくる。一体どうしたんだろう。まさか本気で俺とデートしたいわけないし、心当たりというと……。
──もしかして、前回のA.Sさんのドタキャンをまだ根に持ってる?
たしかにあの日、鶴矢さんはものすごく怒っていた。仕事熱心な人を怒らせると怖いことは墨谷さんでよく知ってるけど、同じく鶴矢さんも、A.Sさんに厳重注意したそうだ。それでA.Sさんは今日鶴矢さんに会うのを怖がってたし、鶴矢さんとしてもそこまでしちゃって、会いにくくなっているのかも知れない。
「大丈夫ですよ……」
俺は心を込めて鶴矢さんに語りかけた。
「俺、ちゃんと分かってます。鶴矢さんが何もかも全部俺のために言ってくれてるって。だからこそ、行かせてください! 俺、このお見合いに人生かけてるんです!!」
「……そうですか」
鶴矢さんがさっと前を向いた。
「そうですよね。すみません、今のは忘れてください。……それでは、参りましょうか」
俺に背を向けタクシーへ向かっていく。俺もその後ろに続いた。良かった。気を取り直してくれたみたいだ。
特に渋滞もなく、俺たちを乗せたタクシーは順調に待ち合わせのホテルがある恵比寿へと進んでいく。車中では鶴矢さんの提案で、今後についての説明を受けることになった。
「初回にご説明差し上げた内容と同じですが、重要事項のためもう一度お話しさせて下さい」
手元のタブレットには入会時に貰ったパンフレットと同じものが映っている。
「まず最初に、エトワールでは会員様のプライバシー保護を徹底しています。会員様においても当サービスを通じて得た他の会員様の氏名やその他個人情報は決して第三者に口外なさらないようにお願いいたします。SNSへの投稿も同様に不可です」
「もちろん。絶対に守ります」
俺は即座にうなずいた。
婚活を恥ずかしく思って、周りに内緒にしている人は多い。同性婚だとなおさらかもしれない。俺だって円滑な結婚退職のため、結婚が無事に決まるまでは、会社の同僚・とくに墨谷さんには、婚活していることは知られるわけにはいかない。きっとみんなそれぞれ事情があるだろう。
それではと、鶴矢さんの説明が本題に移る。
「これからお見合いをしていただくわけですが、エトワールでは効率的な婚活をご提供するため、交際は複数の方と同時に何人でも可能としております。通常の恋愛とは異なりますが、入会時、皆様にご了承いただいていることなのでご承知ください。一対一の交際を申し込めるのは婚約のみ。婚約が成立した時点で退会となります」
「はい……」
正直に言って、俺にとっての初彼氏に、他の彼氏がいるかもしれない状況はかなり辛い。俺自身は一人にするつもりだけど、ルールはルール。エトワールで婚活すると決めたからには相手に絶対に押し付けたりしない。
鶴矢さんがスマホのデモ画面を俺に向けた。
「お見合い後は、お相手の方と交際するか3日以内に決定して私にお知らせください。お二人ともが交際をご希望の場合、お二人の関係が現在の『フレンド』から『交際中』に変わり、以後、自由にお会いいただけます。そうではなかった場合は『フレンド』が解除され、以後、連絡が取れなくなります」
「分かりました。今日だめだったらもう二度と会えないんですね……」
「ええ、そうなります」
説明は以上です、と鶴矢さんはタブレットを閉じ、俺は意気込みを表して胸を叩いた。
「それでは11月22日のバースデー婚目指して頑張ります!!」
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