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第46話 魔力糸とメイド服
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コーダ以下105名の移住が無事に完了した。住居はレイヤにお願いをして、急ぎで作ってもらった。自分の家だからと、集落の者たちが手伝い、思ったより早く終わらせることが出来た。意外に思ったのは、集落の者たちは人間で、レイヤは亜人だ。ゴーダ達は、レイヤの指示に素直に聞いて、作業に当たっていたのが、すごく不思議な感じで僕は見ていた。
ゴーダにそれとなく聞くと
「この村の方々は、裏切り者の私達を受け入れてくれて、大事な食料を分けてくれたのです。レイヤさんは、私達の家を嫌な顔一つせずに、建てくださっていて……以前のことを思い出しては恥ずかしい思いをしております。今では、亜人と人間を分けるなんて考えは微塵もありません。これは、集落のもの皆が同じ考えだと思います」
人が考えを変えるなんて並大抵のことではない。ましてや、今まで馬鹿にしていた亜人を認めるというのは難しいことだと思うが、ゴーダ達は変わった。それは、飢えと苦労があった上に成り立つことなんだと思う。それがなくして、考えが変わることはなかっただろう。これからの人間と亜人の関係は、この飢えが蔓延する世界だからこそ、いい方向に向かうことが出来るのではないかと、ゴーダ達を見て、思った。
ゴーダたちの移住が完了し、生活がすこし落ち着いた頃。ゴーダに頼み、服飾の仕事をしていた者を屋敷に呼んでもらった。
「ロッシュ村長。彼らが、領都で服飾店を営んでおりました夫婦でございます」
ゴーダに紹介されたのは、30代半ばの夫婦だった。僕の屋敷に入ってきたときは、土下座をする勢いだったので、すぐにゴーダに止めさせるように頼み、なんとか、ソファーに座ってもらえた。それから、ずっと恐縮し続けている。少し話しづらいが……仕方がないか。僕が、名前を尋ねると、男のほうが、トールで女のほうが、メトレーと名乗った。
「トールにメトレーか。実は、お前たちに服飾店をやってもらいたいと思っている。といっても、僕は、君たちの腕前を知らないので、実際に服を作ってもらえないだろうか? 」
トールが話をするようだ。メトレーは、黙って、僕の方を向いていた。
「ロッシュ村長。服を作るのは構わないのですが、私達には作るための道具も設備もございません。ですので、満足の行く仕事が出来ない以上、服を作れという命令はお受け出来ません」
それはそうだな。しかし、ゴーダから服飾が出来る者がいると知ってから、しっかり準備だけはしておいたのだ。旧都から、服飾店の設備をそのまま持っていて、空き家に移動しておいたのだ。メンテナンスが必要なところは、鍛冶工房のカーゴに頼んであり、それもすぐに完了すると報告を受けていた。僕は、それをトールに伝えた。
「そこまでして頂けるとは。もちろん、服を仕立てさせていただきます。後は、生地なのですが、妻に任せてください。糸から生地を作ることができますから。しかし、糸が……」
僕はにやりと笑い、エリスに目配せをし、糸を持ってこさせた。それは、ミヤが冬の間、屋敷に引きこもって、せっせと作り上げていた魔力糸だ。あいかわらず、無駄に光沢を出している。
これを、エリスはメトレーに手渡した。メトレーは手渡された糸を丹念に調べ上げていた。さすがにプロと言ったところか、すぐに目つきが鋭くなり、馴れた手つきで調べている。
「このような上質な糸を見たことがありません。失礼ですが、どこでこれを? 」
ここで、魔族が作っていると言っていいものか悩んだが、隠しても仕方がないことなので、正直にうち明けた。最初は、驚いていたが、この糸で作る生地を想像しているのか、魔族については大して気にもしていない様子だった。僕の杞憂だったようだ。
「この糸で是非、生地を織らせてください。素晴らしい生地になると思います!! 」
すごい熱気だ。職人気質の人はみな、熱意にあふれているよ。トールも、メトレーの姿を見て、驚いていた。いつもと違う妻の姿を見て、驚いているのだろう。
「ロッシュ村長。どのような服をお作りしましょうか? この糸で作る生地ですから、普段着用というわけにはいかないと思うのですが」
僕は、ちらっとエリスの方を向いてから、トールの方を向き直して、エリスのための新しいメイド服をお願いした。
トールは、メイド服ですか? と躊躇したが、態度をすぐに改めて、承知しました、と了承してくれた。以前のロッシュの考案したメイド服も良かったが、やはり、普通のメイド服も欲しい。
トール達は早速、メイド服づくりに着手した。ゴードンも服飾屋が出来て喜んでいた。
「ロッシュ村長。服飾が出来るものが見つかって良かったですな。正直、皆の服が限界に近かったですからな。特に作業服は、摩耗が激しくて穴の開いていない服を着ている者が少ないくらいでした。しかし、生地がないのは心配ですな。ミヤさんの作った糸では、普段用の服は作れませんから。どうしたものでしょう」
たしかにその通りだ。ミヤの糸は上等ではあるが、使いみちが限定される。もう少し、普段着に使えるものが欲しいな。綿や麻が一般的だが、今の所見たことがないから、この周辺ではないのだろう。もうそろそろ、食料以外の物にも目を向け始めなければならないか。
そうなると、調査団を作り、派遣するという手が一番か。素材となる物や資源、また、周辺の勢力だ。この周辺では、大きな勢力は確認されていないが、今後どうなるかわからない。そのためにも、調査団の結成は、必要だろう。
しばらくしてから、トール夫婦作のメイド服が完成した。すぐにエリスに試着をしてもらった。僕の認識でも標準的なメイド服だ。丈も膝上で、見えそうになることもない。これなら、皆に見せても問題ないだろう。
「ロッシュ村長。これが私達が、今出来る最高の作品となります。村長より頂いた糸より作りました生地と、魔力糸で縫製をしております。私も長く服飾に携わっていましたが、これほど美しい服は初めてでございます。本当にいい仕事をさせてもらいました。村長はお気に召していただけたでしょうか? 」
僕は、エリスが非常に気に入っている姿を見て満足した。これこそ、メイド服だ。たしかに、メイド服の割には生地が良すぎる感は否めないが、まぁいいだろう。
トール夫婦には、このまま服飾店を営んでもらい、しばらくは今ある服の補修や着れなくなった服を裁縫し直したりしてもらうことにした。店舗については、準備が出来次第着手すると約束をした。すぐにでも、生地になる素材が手に入らないものか。以前はどのようにしていたのか?
「ゴードン。服の素材はどのようにしていたのだ? 」
「大抵は商人から買っていましたが、一時、先代様が栽培を試みたことがあるらしいのですが、場所がわからないのです。綿というものを栽培していたようなのですが……」
綿が出てきたか。場所がわからないのでは、今はどうしようものないか。ただ、この領内にあることだけは確かみたいだな。しかし、なぜ領都近くで栽培しなかったのかが謎だな。僕が思案顔にふけっていると……エリスのメイド服を見に来たマグ姉が話に入ってきた。
「それって、イルス叔父様が密造をしていたのではないかしら」
「どうゆうこと? 綿は隠れて作らねばならないものなのか? 」
「綿の栽培っていうのは、すごく利益になるのよ。だから、王家が独占していて、王家の許可がなければ栽培できないようになっていたのよ。もし、密栽培がバレたら、領地没収になるかもしれない罰を受けることになるわ」
マグ姉に教えてもらえなかったら、気付けなかったことだ。だが、許可を取ればいいのに、なぜ、密造をする理由が分からないな。しかし、光明が見えてきたな。あとは、場所になるが、その栽培に携わっていた人はいないだろうか?
ゴードンに、綿の栽培に加担したものを探してもらうことにした。綿を入手すれば、生活水準も上がることだろう。それに、綿は、他にも色々と使える場面があるのだ。
後日談
「いやぁ、エリスのメイド服すごく似合っているよ。前のもいいけど、やっぱりそっちの方が僕は好きだな」
「ありがとうございます。ロッシュ様。私も前のは少し恥ずかしくて、今の方が、すごく気に入っています。着心地もすごくいいんですよ。あ、コーヒーのお代わりを持ってきますね」
機嫌よくエリスがキッチンに向かっていった。しばらくすると、キッチンの方から悲鳴が聞こえてきた。僕はびっくりして、すぐにキッチンの方に行くと、下着姿のエリスが座り込んでいた。なんで、メイド服を脱いでるんだ?
「ち、ちがうんです。メイド服が……消えたんです!! 」
そんな馬鹿な。と思ったら、うっすらとメイド服が見えてきた。しかも、段々と濃くなってきて、元のメイド服に戻った。どうゆうことだ? すぐにミヤを呼んだ。
「これ、どういうことだ? エリスがメイド服を着たら、透けてしまったぞ」
ミヤは、最初何を言っているのか分からなかったみたいだが、閃いた! みたいな顔になった。
「それは、魔力不足だわ。この糸には、特性を持たせてあるのよ。エリスのメイド服の糸には炎軽減が付与されているの。そうすれば、やけどしにくいでしょ? その効果を維持するためには魔力が必要ってわけ。着ている人や周囲に魔力が高い人がいれば、そこから吸収して、効果を維持させるんだけど、魔力が周りにない場合は、糸に入っている魔力が使われるの。そうすると、透けるような現象が起きるのよ。でも、また、近くに魔力が高い人が現れると、糸が魔力を吸って元に戻るのよ。わかった? 」
なんて、厄介なものを……そんな糸は、魔族でなければ満足に使えないではないか。せっかく、いい糸だったのに勿体なかったな。
「私も、魔力がないことを完全に失念していたわ。周りにそんな人いなかったもの。でも、特性を付与しなければ魔力消費がないから、消えることはなくなるわよ」
それを先に言え!! とりあえず、今まで作ったものはお蔵入りだな。これからは、特性のない糸を作ってもらわなくては。
「糸は、もうすこし庶民的と言うか、グレードを下げることは出来ないか? このままだと、普段着に使えないんだ」
「そんなの簡単よ。でも、私の趣味じゃないのよね」
僕はミヤにすぐにグレードを下げるように命令した。ミヤは不承不承って感じだったけど……これで、いくらか糸の調達の目処がたったな。それでも、綿の入手が急がれることには変わりはないけど。
ゴーダにそれとなく聞くと
「この村の方々は、裏切り者の私達を受け入れてくれて、大事な食料を分けてくれたのです。レイヤさんは、私達の家を嫌な顔一つせずに、建てくださっていて……以前のことを思い出しては恥ずかしい思いをしております。今では、亜人と人間を分けるなんて考えは微塵もありません。これは、集落のもの皆が同じ考えだと思います」
人が考えを変えるなんて並大抵のことではない。ましてや、今まで馬鹿にしていた亜人を認めるというのは難しいことだと思うが、ゴーダ達は変わった。それは、飢えと苦労があった上に成り立つことなんだと思う。それがなくして、考えが変わることはなかっただろう。これからの人間と亜人の関係は、この飢えが蔓延する世界だからこそ、いい方向に向かうことが出来るのではないかと、ゴーダ達を見て、思った。
ゴーダたちの移住が完了し、生活がすこし落ち着いた頃。ゴーダに頼み、服飾の仕事をしていた者を屋敷に呼んでもらった。
「ロッシュ村長。彼らが、領都で服飾店を営んでおりました夫婦でございます」
ゴーダに紹介されたのは、30代半ばの夫婦だった。僕の屋敷に入ってきたときは、土下座をする勢いだったので、すぐにゴーダに止めさせるように頼み、なんとか、ソファーに座ってもらえた。それから、ずっと恐縮し続けている。少し話しづらいが……仕方がないか。僕が、名前を尋ねると、男のほうが、トールで女のほうが、メトレーと名乗った。
「トールにメトレーか。実は、お前たちに服飾店をやってもらいたいと思っている。といっても、僕は、君たちの腕前を知らないので、実際に服を作ってもらえないだろうか? 」
トールが話をするようだ。メトレーは、黙って、僕の方を向いていた。
「ロッシュ村長。服を作るのは構わないのですが、私達には作るための道具も設備もございません。ですので、満足の行く仕事が出来ない以上、服を作れという命令はお受け出来ません」
それはそうだな。しかし、ゴーダから服飾が出来る者がいると知ってから、しっかり準備だけはしておいたのだ。旧都から、服飾店の設備をそのまま持っていて、空き家に移動しておいたのだ。メンテナンスが必要なところは、鍛冶工房のカーゴに頼んであり、それもすぐに完了すると報告を受けていた。僕は、それをトールに伝えた。
「そこまでして頂けるとは。もちろん、服を仕立てさせていただきます。後は、生地なのですが、妻に任せてください。糸から生地を作ることができますから。しかし、糸が……」
僕はにやりと笑い、エリスに目配せをし、糸を持ってこさせた。それは、ミヤが冬の間、屋敷に引きこもって、せっせと作り上げていた魔力糸だ。あいかわらず、無駄に光沢を出している。
これを、エリスはメトレーに手渡した。メトレーは手渡された糸を丹念に調べ上げていた。さすがにプロと言ったところか、すぐに目つきが鋭くなり、馴れた手つきで調べている。
「このような上質な糸を見たことがありません。失礼ですが、どこでこれを? 」
ここで、魔族が作っていると言っていいものか悩んだが、隠しても仕方がないことなので、正直にうち明けた。最初は、驚いていたが、この糸で作る生地を想像しているのか、魔族については大して気にもしていない様子だった。僕の杞憂だったようだ。
「この糸で是非、生地を織らせてください。素晴らしい生地になると思います!! 」
すごい熱気だ。職人気質の人はみな、熱意にあふれているよ。トールも、メトレーの姿を見て、驚いていた。いつもと違う妻の姿を見て、驚いているのだろう。
「ロッシュ村長。どのような服をお作りしましょうか? この糸で作る生地ですから、普段着用というわけにはいかないと思うのですが」
僕は、ちらっとエリスの方を向いてから、トールの方を向き直して、エリスのための新しいメイド服をお願いした。
トールは、メイド服ですか? と躊躇したが、態度をすぐに改めて、承知しました、と了承してくれた。以前のロッシュの考案したメイド服も良かったが、やはり、普通のメイド服も欲しい。
トール達は早速、メイド服づくりに着手した。ゴードンも服飾屋が出来て喜んでいた。
「ロッシュ村長。服飾が出来るものが見つかって良かったですな。正直、皆の服が限界に近かったですからな。特に作業服は、摩耗が激しくて穴の開いていない服を着ている者が少ないくらいでした。しかし、生地がないのは心配ですな。ミヤさんの作った糸では、普段用の服は作れませんから。どうしたものでしょう」
たしかにその通りだ。ミヤの糸は上等ではあるが、使いみちが限定される。もう少し、普段着に使えるものが欲しいな。綿や麻が一般的だが、今の所見たことがないから、この周辺ではないのだろう。もうそろそろ、食料以外の物にも目を向け始めなければならないか。
そうなると、調査団を作り、派遣するという手が一番か。素材となる物や資源、また、周辺の勢力だ。この周辺では、大きな勢力は確認されていないが、今後どうなるかわからない。そのためにも、調査団の結成は、必要だろう。
しばらくしてから、トール夫婦作のメイド服が完成した。すぐにエリスに試着をしてもらった。僕の認識でも標準的なメイド服だ。丈も膝上で、見えそうになることもない。これなら、皆に見せても問題ないだろう。
「ロッシュ村長。これが私達が、今出来る最高の作品となります。村長より頂いた糸より作りました生地と、魔力糸で縫製をしております。私も長く服飾に携わっていましたが、これほど美しい服は初めてでございます。本当にいい仕事をさせてもらいました。村長はお気に召していただけたでしょうか? 」
僕は、エリスが非常に気に入っている姿を見て満足した。これこそ、メイド服だ。たしかに、メイド服の割には生地が良すぎる感は否めないが、まぁいいだろう。
トール夫婦には、このまま服飾店を営んでもらい、しばらくは今ある服の補修や着れなくなった服を裁縫し直したりしてもらうことにした。店舗については、準備が出来次第着手すると約束をした。すぐにでも、生地になる素材が手に入らないものか。以前はどのようにしていたのか?
「ゴードン。服の素材はどのようにしていたのだ? 」
「大抵は商人から買っていましたが、一時、先代様が栽培を試みたことがあるらしいのですが、場所がわからないのです。綿というものを栽培していたようなのですが……」
綿が出てきたか。場所がわからないのでは、今はどうしようものないか。ただ、この領内にあることだけは確かみたいだな。しかし、なぜ領都近くで栽培しなかったのかが謎だな。僕が思案顔にふけっていると……エリスのメイド服を見に来たマグ姉が話に入ってきた。
「それって、イルス叔父様が密造をしていたのではないかしら」
「どうゆうこと? 綿は隠れて作らねばならないものなのか? 」
「綿の栽培っていうのは、すごく利益になるのよ。だから、王家が独占していて、王家の許可がなければ栽培できないようになっていたのよ。もし、密栽培がバレたら、領地没収になるかもしれない罰を受けることになるわ」
マグ姉に教えてもらえなかったら、気付けなかったことだ。だが、許可を取ればいいのに、なぜ、密造をする理由が分からないな。しかし、光明が見えてきたな。あとは、場所になるが、その栽培に携わっていた人はいないだろうか?
ゴードンに、綿の栽培に加担したものを探してもらうことにした。綿を入手すれば、生活水準も上がることだろう。それに、綿は、他にも色々と使える場面があるのだ。
後日談
「いやぁ、エリスのメイド服すごく似合っているよ。前のもいいけど、やっぱりそっちの方が僕は好きだな」
「ありがとうございます。ロッシュ様。私も前のは少し恥ずかしくて、今の方が、すごく気に入っています。着心地もすごくいいんですよ。あ、コーヒーのお代わりを持ってきますね」
機嫌よくエリスがキッチンに向かっていった。しばらくすると、キッチンの方から悲鳴が聞こえてきた。僕はびっくりして、すぐにキッチンの方に行くと、下着姿のエリスが座り込んでいた。なんで、メイド服を脱いでるんだ?
「ち、ちがうんです。メイド服が……消えたんです!! 」
そんな馬鹿な。と思ったら、うっすらとメイド服が見えてきた。しかも、段々と濃くなってきて、元のメイド服に戻った。どうゆうことだ? すぐにミヤを呼んだ。
「これ、どういうことだ? エリスがメイド服を着たら、透けてしまったぞ」
ミヤは、最初何を言っているのか分からなかったみたいだが、閃いた! みたいな顔になった。
「それは、魔力不足だわ。この糸には、特性を持たせてあるのよ。エリスのメイド服の糸には炎軽減が付与されているの。そうすれば、やけどしにくいでしょ? その効果を維持するためには魔力が必要ってわけ。着ている人や周囲に魔力が高い人がいれば、そこから吸収して、効果を維持させるんだけど、魔力が周りにない場合は、糸に入っている魔力が使われるの。そうすると、透けるような現象が起きるのよ。でも、また、近くに魔力が高い人が現れると、糸が魔力を吸って元に戻るのよ。わかった? 」
なんて、厄介なものを……そんな糸は、魔族でなければ満足に使えないではないか。せっかく、いい糸だったのに勿体なかったな。
「私も、魔力がないことを完全に失念していたわ。周りにそんな人いなかったもの。でも、特性を付与しなければ魔力消費がないから、消えることはなくなるわよ」
それを先に言え!! とりあえず、今まで作ったものはお蔵入りだな。これからは、特性のない糸を作ってもらわなくては。
「糸は、もうすこし庶民的と言うか、グレードを下げることは出来ないか? このままだと、普段着に使えないんだ」
「そんなの簡単よ。でも、私の趣味じゃないのよね」
僕はミヤにすぐにグレードを下げるように命令した。ミヤは不承不承って感じだったけど……これで、いくらか糸の調達の目処がたったな。それでも、綿の入手が急がれることには変わりはないけど。
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