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第402話 仲間たちと合流
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フェンリルを走らせ、王都の間近までやってきた。王都では遠目からも煙が上がっているのが見える。これが魔物によるものなのか、連合軍と王国兵の激闘の末のものなのか分からないが、とにかく急がなければ。急ごうとするとトランが肩を掴んできた。
「ロッシュ君。慌てる気持ちは分からんでもない。大切な仲間が傷ついているかも知れないと思えば、気持ちが逸ってしまうだろう。しかし、ここは冷静になるんだ。我々はまだ平気だが、ロッシュ君は万全な体調とは言い難い。ここいらで休憩をして英気を養おう」
周りを見ると、ずっと乗りっぱなしだったフェンリルは疲れ切っており、トランは大丈夫と言ったがトランの眷属達に疲労の色が見えていた。もう一度王都を見た。ルド達は無事だろうか? なんとか自分を押し殺して、休憩をすることにした。そうと決まれば、横になろう。正直、フェンリルの上に乗っているのさえキツかったのだ。トランが言い出してくれなければ、あのまま体調が悪い状態で戦いに参加しなければならないと思うとゾッとする。
「ところでトランはなぜ助けに来てくれたんだ?」
「私は助けに来たのではない。仕事に来ただけだ。魔の森の護衛だ」
ん? どういうことだ?
「ここには魔の森はないぞ」
「ん? そうか? そこにあるのは魔の森ではないのか? おかしいな。どうやら間違った情報を掴まされてしまったようだな。まぁ、もしかしたらこの先に魔の森があるかも知れない。それでいいではないか」
なんとも苦しい言い訳だな。でも、心の中でトランに感謝の言葉を告げた。こうやってトランが来てくれたのは、きっとトランの優しさなのだろう。魔族にとって人間は本当にちっぽけな存在だ。カミュが言っていたが、助けに来ること自体、信じられないことなのだろう。それでもトラン達は来てくれたのだ。すると、トランが真面目な顔に戻った。
「ロッシュ君。こんなことを言うのは無責任と言われるかも知れない。しかし、魔族として言わねばならない。我らに掟があるのは知っているな? これを私が破ることは出来ない。それゆえ、あくまでも手助けを少し出来る程度だ。最期はロッシュ君達、この世界の者たちががなんとかしてくれ」
「分かっている。ここまでトラン達が来てくれただけでも幸運だと思っている。それ以上の手助けは不要だ。ここで負ければ公国という国はそれまでと思うさ」
「ちょっと達観しすぎなような気もするが、おそらく大丈夫だろう。強力な者たちがこっちにやってきている」
強力な者? ただ、なんとなく誰のことを言っているのか分かる気がする。それからすぐに答え合わせをする時がやってくる。
「ミヤ、ルード、ドラド。無事に戻ってきてくれたな……それとカミュがなぜいるんだ?」
カミュは僕達の前から姿を消したはず。それがなぜだ? カミュはトランと顔を合わせないように視線を逸し続けている。するとミヤがカミュを叩きつけ、土下座をさせられた。
「カミュ、説明しなさい」
「はい……私はロッシュの前からいなくなったのですが、帰る方向が分からずに彷徨っていると、その……ミヤに捕まりまして。私が逃げ出した理由とか、ロッシュの状況とか全て説明させられた次第で。何度も逃げ出そうとしたのですが……この有様で」
なんて不運な子なんだ。まっすぐ東に向かえばよかったのに。しかもミヤと遭遇するなんて。
「でも、カミュを捕まえられて良かったわ。余計な回り道をしなくて済んだもの。ここでロッシュに会えたのも偶然かしら?」
「いや、トランが休憩をしようと言って……」
「そうよ!! お父様がここにいるんでしょ? どこ?」
「私はここだよ」
そういってトランがミヤの背後から抱きつこうと近づいたが、ミヤは見事にトランを投げ飛ばしたのだ。トランはきれいな放物線を描いて、岩山に当たった。岩はもろくも崩れ去り、トランは生き埋めとなってしまった。それでもトランにはなんてことはないようだ。
「ふう。ミヤは強くなったな。お父さんは嬉しいぞ」
「そうじゃないわよ。なんで、ここにいるのよ!? 魔族の掟は? 大丈夫なの?」
「それについては、ほら? ロッシュ君から護衛の仕事をもらっているから。それで、ね? まぁ、私達もそんなに深入りするつもりはないから。そんなに怖い顔をしないでくれよ」
「まあいいわ。今はどんな状況なの? カミュから聞いた話は城郭都市での話しか聞いていないから」
ミヤ達に王弟が魔族を引き連れ、王都に戻ったこと。王弟が魔獣化したことなどを説明した。特に魔獣化の下りは皆、気持ち悪そうに聞いていた。どうやら魔獣化は然程珍しくない儀式らしいが、普通は好んで行うものは少ないらしい。魔界で弱い種族などが一族全員に魔獣化を強制され、強い魔獣に変化するようだ。もっとも、元々肉体的に強い魔物だからこそ、魔獣化することで強化されるが、人間ではたかが知れているというのだ。
それ故、この先に待っている展開を楽観する雰囲気が漂っていた。すると、ミヤが急に立ち上がった。
「そろそろ行きましょうよ」
「そうだな。休憩は十分だ。それにトランが休憩を言い出した目的も達成したしな」
おそらくトランはミヤ達の到着を察知して、待つために休憩を言い出したのだろう。もちろん、僕の体を気遣ってくれたのも本音なのだろうが。
再び王都に向け出発することになった。ミヤ、シラー、ルード、ドラド、それにミヤの眷属が僕達に加わった。考えてみれば、この中で魔族以外は僕だけなのだな。なぜ、ここにいるのかが不思議でならないな。
王都に到着した僕達の前には不気味なほど静まり返った街並みだった。どこの家も固く閉ざされている。王国兵の姿もいないようだ。連合軍の姿も当然ない。どうなっているんだ? まさか魔族にやられてしまった? いや、それはないか。それならば、ここは死屍累々となった地獄絵図となっていたことだろう。僕達は慎重に焼け落ちた王城の方に向かった。やはりいたな。
王城の前の巨大な広場に魔族達の群れがあった。数はかなり減っている。最初に見たときと比べても一割程度になっているのではないだろうか? 百にも達しない数だ。ただ……気のせいだろうか? すこし魔族が大きくなっている気がする。
すると隣りにいるミヤが震えた声をしていた。
「なんなのよ。あいつら。ちょっとおかしいくらいの魔力を感じるんだけど。どういうこと?」
トランも気になっているらしい。
「確かに可怪しいな。あの魔族はここまでの力はないはずだ。どうやってここまでの力を得ているのだ?」
するとシェラがどこからともなく、僕の目の前に現れた。息を切らせて、珍しく働いている様子だ。いや、そんなことに感心している場合ではないな。シェラがここにいるということは何かが起こっているということだ。
「旦那様。まずいです!!」
「なにがだ?」
とは言わない。とにかくやばいのだろう。しかし、やっぱり気になる。シェラが言うことは信じられないことだったが、嘘を言っている様子はないな。どうやら王国にあるアウーディア石が暴走をしているようだ。それにより莫大な量の神の力が魔族に力を与えているというのだ。しかし、分からない。アウーディア石は魔の力とは対極にあるのではないのか? なぜ、魔族だけに?
「それは……カミュさんが石をいじったせいだと思います。神の力が変異して魔神の力に変わっているんです」
カミュ……またやらかしてくれたのか……。しかし、それならばミヤ達にも力が与えられてもおかしくないのでは? シェラは首を横に振った。
「アウーディア石はこの国の守護石として神から与えられたもの。その恩恵もこの国の民のみなのです。おそらく王弟が召喚したから、魔族も範囲内に入るのかも知れませんね」
「どうすればいいんだ?」
「私がどうにかしてみせます」
「でも、シェラは神の力を失っているんじゃないのか?」
「でも、これは女神!! である私!! にしか出来ないこと。例え、カミュさんがやらかしたとしても、その尻拭いは女神!! である私!! がなんとかしなければならないのです」
なんだろう。すごく良い話だと思うのに、このいやらしい感じに聞こえてしまう。シェラのセコさがにじみ出ているな。だが、シェラの思いはすぐに虚しく散ってしまう。王弟が魔族の中から姿を現したのだ。醜く顔はただれ、手も指が何本あるかわからないほどただれている。歩く度に体液が床を濡らしていく。それでも王弟は平気な顔をしている。そして、王弟の手には鈍く黒く光る珠が握られていた。見間違いをするはずがない。あれはアウーディア石だ。色が全く違うが、その珠から放たれる独特な光はまさにアウーディア石独特なものだった。
「シェラ。行けそうか?」
「旦那様ってそんなに鬼畜でしたっけ? あんな化物から奪い取れるわけないじゃないですか。それに奪ったって神の力のない私には何も出来ませんよ」
シェラ……一体、何をしに来たんだ? シェラを後方に下がらせ、回復魔法を使うために残ってもらうことにした。ここまで来たんだから、頼むぞ。
ここから最後の戦いが始まる。王弟率いる魔族百匹に対峙する僕達は、ミヤと眷属、リード、ルード、ドラド、トランと眷属。人数だけ見ればほと同数だ。それにミヤとトランの眷属は魔界では最強の強さを誇る集団だ。それに今回ばかりはドラドには本当の姿に戻ってもらうことにした。どうやら、今まで戦った魔族とは全く違いそうだ。
すると、カミュが急に詠唱を始めた。その途端、魔族側に大爆発が起きた。そしてカミュが倒れた。
「私はもう戦えません。あとはよろしく……」
そういって戦線離脱した。こいつ……一足早く、逃げやがったな。
でも、あれほどの爆発だ。きっと魔族に大きなダメージが……ない、だと? 体に負傷を負っている魔族はいるが、致命的なものは一人もいそうにない。一体、どうなっているんだ?
「行くぞ!!」
トランが声をかけるとトランの眷属が先に走り出した。
「私達も行くわよ」
ミヤもトランに続くように眷属に指示を出す。
リードとルードは互いに目を合わせ、首を縦に振ると高い場所に向かって移動を開始した。ドラドはなにやら詠唱をすると巨大なドラゴンの姿にもどった。
僕は……団扇を手にし、魔族に向かって突進していったのだ。ついに始まったのだ。
「ロッシュ君。慌てる気持ちは分からんでもない。大切な仲間が傷ついているかも知れないと思えば、気持ちが逸ってしまうだろう。しかし、ここは冷静になるんだ。我々はまだ平気だが、ロッシュ君は万全な体調とは言い難い。ここいらで休憩をして英気を養おう」
周りを見ると、ずっと乗りっぱなしだったフェンリルは疲れ切っており、トランは大丈夫と言ったがトランの眷属達に疲労の色が見えていた。もう一度王都を見た。ルド達は無事だろうか? なんとか自分を押し殺して、休憩をすることにした。そうと決まれば、横になろう。正直、フェンリルの上に乗っているのさえキツかったのだ。トランが言い出してくれなければ、あのまま体調が悪い状態で戦いに参加しなければならないと思うとゾッとする。
「ところでトランはなぜ助けに来てくれたんだ?」
「私は助けに来たのではない。仕事に来ただけだ。魔の森の護衛だ」
ん? どういうことだ?
「ここには魔の森はないぞ」
「ん? そうか? そこにあるのは魔の森ではないのか? おかしいな。どうやら間違った情報を掴まされてしまったようだな。まぁ、もしかしたらこの先に魔の森があるかも知れない。それでいいではないか」
なんとも苦しい言い訳だな。でも、心の中でトランに感謝の言葉を告げた。こうやってトランが来てくれたのは、きっとトランの優しさなのだろう。魔族にとって人間は本当にちっぽけな存在だ。カミュが言っていたが、助けに来ること自体、信じられないことなのだろう。それでもトラン達は来てくれたのだ。すると、トランが真面目な顔に戻った。
「ロッシュ君。こんなことを言うのは無責任と言われるかも知れない。しかし、魔族として言わねばならない。我らに掟があるのは知っているな? これを私が破ることは出来ない。それゆえ、あくまでも手助けを少し出来る程度だ。最期はロッシュ君達、この世界の者たちががなんとかしてくれ」
「分かっている。ここまでトラン達が来てくれただけでも幸運だと思っている。それ以上の手助けは不要だ。ここで負ければ公国という国はそれまでと思うさ」
「ちょっと達観しすぎなような気もするが、おそらく大丈夫だろう。強力な者たちがこっちにやってきている」
強力な者? ただ、なんとなく誰のことを言っているのか分かる気がする。それからすぐに答え合わせをする時がやってくる。
「ミヤ、ルード、ドラド。無事に戻ってきてくれたな……それとカミュがなぜいるんだ?」
カミュは僕達の前から姿を消したはず。それがなぜだ? カミュはトランと顔を合わせないように視線を逸し続けている。するとミヤがカミュを叩きつけ、土下座をさせられた。
「カミュ、説明しなさい」
「はい……私はロッシュの前からいなくなったのですが、帰る方向が分からずに彷徨っていると、その……ミヤに捕まりまして。私が逃げ出した理由とか、ロッシュの状況とか全て説明させられた次第で。何度も逃げ出そうとしたのですが……この有様で」
なんて不運な子なんだ。まっすぐ東に向かえばよかったのに。しかもミヤと遭遇するなんて。
「でも、カミュを捕まえられて良かったわ。余計な回り道をしなくて済んだもの。ここでロッシュに会えたのも偶然かしら?」
「いや、トランが休憩をしようと言って……」
「そうよ!! お父様がここにいるんでしょ? どこ?」
「私はここだよ」
そういってトランがミヤの背後から抱きつこうと近づいたが、ミヤは見事にトランを投げ飛ばしたのだ。トランはきれいな放物線を描いて、岩山に当たった。岩はもろくも崩れ去り、トランは生き埋めとなってしまった。それでもトランにはなんてことはないようだ。
「ふう。ミヤは強くなったな。お父さんは嬉しいぞ」
「そうじゃないわよ。なんで、ここにいるのよ!? 魔族の掟は? 大丈夫なの?」
「それについては、ほら? ロッシュ君から護衛の仕事をもらっているから。それで、ね? まぁ、私達もそんなに深入りするつもりはないから。そんなに怖い顔をしないでくれよ」
「まあいいわ。今はどんな状況なの? カミュから聞いた話は城郭都市での話しか聞いていないから」
ミヤ達に王弟が魔族を引き連れ、王都に戻ったこと。王弟が魔獣化したことなどを説明した。特に魔獣化の下りは皆、気持ち悪そうに聞いていた。どうやら魔獣化は然程珍しくない儀式らしいが、普通は好んで行うものは少ないらしい。魔界で弱い種族などが一族全員に魔獣化を強制され、強い魔獣に変化するようだ。もっとも、元々肉体的に強い魔物だからこそ、魔獣化することで強化されるが、人間ではたかが知れているというのだ。
それ故、この先に待っている展開を楽観する雰囲気が漂っていた。すると、ミヤが急に立ち上がった。
「そろそろ行きましょうよ」
「そうだな。休憩は十分だ。それにトランが休憩を言い出した目的も達成したしな」
おそらくトランはミヤ達の到着を察知して、待つために休憩を言い出したのだろう。もちろん、僕の体を気遣ってくれたのも本音なのだろうが。
再び王都に向け出発することになった。ミヤ、シラー、ルード、ドラド、それにミヤの眷属が僕達に加わった。考えてみれば、この中で魔族以外は僕だけなのだな。なぜ、ここにいるのかが不思議でならないな。
王都に到着した僕達の前には不気味なほど静まり返った街並みだった。どこの家も固く閉ざされている。王国兵の姿もいないようだ。連合軍の姿も当然ない。どうなっているんだ? まさか魔族にやられてしまった? いや、それはないか。それならば、ここは死屍累々となった地獄絵図となっていたことだろう。僕達は慎重に焼け落ちた王城の方に向かった。やはりいたな。
王城の前の巨大な広場に魔族達の群れがあった。数はかなり減っている。最初に見たときと比べても一割程度になっているのではないだろうか? 百にも達しない数だ。ただ……気のせいだろうか? すこし魔族が大きくなっている気がする。
すると隣りにいるミヤが震えた声をしていた。
「なんなのよ。あいつら。ちょっとおかしいくらいの魔力を感じるんだけど。どういうこと?」
トランも気になっているらしい。
「確かに可怪しいな。あの魔族はここまでの力はないはずだ。どうやってここまでの力を得ているのだ?」
するとシェラがどこからともなく、僕の目の前に現れた。息を切らせて、珍しく働いている様子だ。いや、そんなことに感心している場合ではないな。シェラがここにいるということは何かが起こっているということだ。
「旦那様。まずいです!!」
「なにがだ?」
とは言わない。とにかくやばいのだろう。しかし、やっぱり気になる。シェラが言うことは信じられないことだったが、嘘を言っている様子はないな。どうやら王国にあるアウーディア石が暴走をしているようだ。それにより莫大な量の神の力が魔族に力を与えているというのだ。しかし、分からない。アウーディア石は魔の力とは対極にあるのではないのか? なぜ、魔族だけに?
「それは……カミュさんが石をいじったせいだと思います。神の力が変異して魔神の力に変わっているんです」
カミュ……またやらかしてくれたのか……。しかし、それならばミヤ達にも力が与えられてもおかしくないのでは? シェラは首を横に振った。
「アウーディア石はこの国の守護石として神から与えられたもの。その恩恵もこの国の民のみなのです。おそらく王弟が召喚したから、魔族も範囲内に入るのかも知れませんね」
「どうすればいいんだ?」
「私がどうにかしてみせます」
「でも、シェラは神の力を失っているんじゃないのか?」
「でも、これは女神!! である私!! にしか出来ないこと。例え、カミュさんがやらかしたとしても、その尻拭いは女神!! である私!! がなんとかしなければならないのです」
なんだろう。すごく良い話だと思うのに、このいやらしい感じに聞こえてしまう。シェラのセコさがにじみ出ているな。だが、シェラの思いはすぐに虚しく散ってしまう。王弟が魔族の中から姿を現したのだ。醜く顔はただれ、手も指が何本あるかわからないほどただれている。歩く度に体液が床を濡らしていく。それでも王弟は平気な顔をしている。そして、王弟の手には鈍く黒く光る珠が握られていた。見間違いをするはずがない。あれはアウーディア石だ。色が全く違うが、その珠から放たれる独特な光はまさにアウーディア石独特なものだった。
「シェラ。行けそうか?」
「旦那様ってそんなに鬼畜でしたっけ? あんな化物から奪い取れるわけないじゃないですか。それに奪ったって神の力のない私には何も出来ませんよ」
シェラ……一体、何をしに来たんだ? シェラを後方に下がらせ、回復魔法を使うために残ってもらうことにした。ここまで来たんだから、頼むぞ。
ここから最後の戦いが始まる。王弟率いる魔族百匹に対峙する僕達は、ミヤと眷属、リード、ルード、ドラド、トランと眷属。人数だけ見ればほと同数だ。それにミヤとトランの眷属は魔界では最強の強さを誇る集団だ。それに今回ばかりはドラドには本当の姿に戻ってもらうことにした。どうやら、今まで戦った魔族とは全く違いそうだ。
すると、カミュが急に詠唱を始めた。その途端、魔族側に大爆発が起きた。そしてカミュが倒れた。
「私はもう戦えません。あとはよろしく……」
そういって戦線離脱した。こいつ……一足早く、逃げやがったな。
でも、あれほどの爆発だ。きっと魔族に大きなダメージが……ない、だと? 体に負傷を負っている魔族はいるが、致命的なものは一人もいそうにない。一体、どうなっているんだ?
「行くぞ!!」
トランが声をかけるとトランの眷属が先に走り出した。
「私達も行くわよ」
ミヤもトランに続くように眷属に指示を出す。
リードとルードは互いに目を合わせ、首を縦に振ると高い場所に向かって移動を開始した。ドラドはなにやら詠唱をすると巨大なドラゴンの姿にもどった。
僕は……団扇を手にし、魔族に向かって突進していったのだ。ついに始まったのだ。
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