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第5話 奴隷商、人の親切に涙する
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街に放り出された僕とエリスはしばらく門の前で蹲るように倒れていた。
王都の人たちはそれを興味深そうに見ていた。
誰か……そう、誰かが石を投げてきた。
ほんのイタズラなのかも知れない。
だけど、それは皆に伝播するように石の個数が次第に増えていった。
「この奴隷商が!」
「消えちまえ!」
そんな言葉が辺りから聞こえてきた。
石は小さいものだから、怪我をするようなことはない。
さすがに奴隷商貴族とはいえ、怪我をさせれば逮捕されてしまう。
それを心得ている王都の人たちは、心に傷を与える術を知っているみたいだ。
「死んじまえ!」
……本当に死んでしまいたい。
頬と肩が痛むが、心が引き裂かれそうなほど痛む。
でも、僕には……
「エリス。大丈夫かい?」
エリスには王都の人たちも危害を加える気がないのか、傷は負っていなかった。
夜分になると人がいなくなった。
ボロボロになった体でも彼女を背負わなければならない。
「行こうか……」
宛もなくさまよい始めた。
一体、どこに行けばいいんだろうか。
王都の人たちの反応を見れば、どこに行っても同じような目に合うのは想像できる。
それにルドベックに付けられた烙印が否が応でも目立つ結果となる。
「エリス。まずはこの王都を出よう」
「……」
背負っているエリスが何を言っているのかは分からなかった。
だけど余裕がないせいか、エリスのことは少しも考えられなかった。
王都は周りを高い外壁に囲まれた都市だ。
そのため、王都を抜け出すと何もない草原が広がっている。
その中に大きな街道が続き、どこかの街まで続いている。
「止まれ! こんな夜更けに街を出ることは許されないことは知っているだろ!」
奴隷商貴族は自由に街を移動できる権限がある。
奴隷売買は緊急性を伴うことが多いというのが理由らしい。
そう言う意味では大きな権限があるとも言える。
衛兵が門から顔を出し、僕の顔に光を当てた。
「この印は……お前が奴隷商貴族か……よし、通っていいぞ」
閉ざされていた大扉は開くことはないが、人一人が出入りできるほどの扉を開けてもらった。
僕は頭を下げ、エリスを背負い、扉を通ろうとした。
もう争いはごめんだ。
何も言わずにいると、衛兵に止められた。
これでもダメなのか……一体、どれだけ奴隷商貴族に恨みがあるんだ!
「お前、その格好で門外を歩くつもりか?」
パンツと靴だけの姿。
エリスはシャツ一枚と包帯だけだ。
普通なら呼び止められるが、奴隷商貴族にはその格好がお似合いとばかりに囃し立てる言葉しか聞いたことがない。
この衛兵もその手合なのだろう……
「ええ。これしかありませんから」
「……ちょっと待ってろ……」
そういって、持ってきたのは……服だった。
仕立ては悪いが、汚れもない。
上下服だった。
しかも、エリスの分まで……
「男物しかないから、そこの嬢ちゃんには申し訳ないがな。裸みたいな格好で歩くよりマシだろ?」
何気ない言葉……お世辞にも立派な服とは言えない。
だけど……どうして、こんなに嬉しいんだろう。
衛兵のさりげない優しさがささくれだった心をゆっくりと癒やしてくれる。
「あ、ありがとうございます。なんと、お礼を言ったら……」
僕はなけなしの一枚の金貨を取り出し、それを差し出した。
これでお返しになるかわからない……だけど、今出来ることはこれしかなかった。
「馬鹿なことはするな。それはその嬢ちゃんに暖かいものを食べさせるために使ってやれ。それとこれを持っていけ」
衛兵は小袋を手渡してきた。
「これは……」
「少ないけどな……いいか? 絶対にこれから良い事がある。変なことを考えるなよ」
袋には銀貨、銅貨が詰まっていた。
「これは受け取れません。そもそも、あなたにこれを僕に渡す理由がない」
「私には、子供がいるんだ。もちろん、君たちを子供扱いしているわけではないが、若者が苦しんでいるのに見ない振りはできなんだ」
衛兵は言った。
「これは私の我儘みたいなものだ。受け取ってくれるとありがたい」
必死に我慢していた涙が溢れてきた。
「ありがとうございます。これはいつか必ず……」
「いや、いい。君たちのことを思うと心が痛むよ。いいかい? 王都のみんなが君に敵意があるわけではない。それだけを覚えておいてくれ」
僕は頭を下げた。
「お名前を伺っても? 僕はロッシュ……ロッシュ=イルスです」
「ああ。知っているさ。王都で知らない者はいないからね。私の名前はアロンだ」
アロン……絶対に忘れることはない。
王都の外はすっかりと闇に包まれていた。
月明かりだけが地面を照らす。
エリスを背負いながら、なんとか休める場所を探すことにした。
「あそこなら……」
街道を少し歩くと、鬱蒼とした森が広がる場所に辿り着いた。
平原で休むよりはマシだろう。
とはいえ、このまま体を横たえるなんてことも出来ない。
せめて、屋根があるところがあれば……
そんなものがあるわけがないか……
森をいくら歩いても、見える景色は同じものだ。
しかたがない……大きな石と少し開けた場所を見つけ、そこを今日の寝床にすることにした。
遠くから川の音が聞こえるから、飲水には困ることはないだろう。
服は手に入ったが、食料はない。
「エリス。ここで待っていてくれるか? 食料を調達してくるよ」
エリスはゆっくりと頷く。
声も出ない彼女をここに置き去りにすることに抵抗はあるが、食料探しに彼女を連れ回すわけにはいかない。
なにせ、再び王都に戻るのだから。
歩いている途中も食料になるものを探したが、何も見つからなかった。
やはり、店で買わねばならないだろう。
アロンがいる門を再び叩く。
「なんだ。またお前か」
「食料が欲しいんだ。中に入れてくれないか?」
小さな扉がゆっくりと開いた。
「で? 何が欲しいんだ?」
「食料であれば、なんでもいい。今は腹を満たせれば」
手持ちでどれくらい買えるか分からない。
「カネを私に預けてくれないか?」
「どういうことですか?」
アロンが食料を買ってきてくれると言ってくれた。
「そんなことまでしてもらう訳には」
「動揺しているんだろ? それにこの夜分だ。何が起きるかわからないからな。私が買ってきたほうがいいだろう」
……僕は黙って全財産を渡した。
さっきの小袋も。
「三日分もあれば十分だろ? その間にこれからのことを考えるんだな。それと……」
僕は食料の入った袋と一枚の紙を持って、エリスのもとに戻った。
「エリス。済まないが、ちょっと移動するぞ。そこでご飯を食べよう」
アロンが手渡してくれた紙には地図が書かれていた。
かつて衛兵の駐屯していた小屋が近くにあるらしい。
今は誰も使っておらず、近寄ることもないので隠れるのに便利だとアロンが言っていた。
僕は恵まれている……。
本当に酷いことがあったあとには良いことがあるというのは本当だったんだな。
王都の人たちはそれを興味深そうに見ていた。
誰か……そう、誰かが石を投げてきた。
ほんのイタズラなのかも知れない。
だけど、それは皆に伝播するように石の個数が次第に増えていった。
「この奴隷商が!」
「消えちまえ!」
そんな言葉が辺りから聞こえてきた。
石は小さいものだから、怪我をするようなことはない。
さすがに奴隷商貴族とはいえ、怪我をさせれば逮捕されてしまう。
それを心得ている王都の人たちは、心に傷を与える術を知っているみたいだ。
「死んじまえ!」
……本当に死んでしまいたい。
頬と肩が痛むが、心が引き裂かれそうなほど痛む。
でも、僕には……
「エリス。大丈夫かい?」
エリスには王都の人たちも危害を加える気がないのか、傷は負っていなかった。
夜分になると人がいなくなった。
ボロボロになった体でも彼女を背負わなければならない。
「行こうか……」
宛もなくさまよい始めた。
一体、どこに行けばいいんだろうか。
王都の人たちの反応を見れば、どこに行っても同じような目に合うのは想像できる。
それにルドベックに付けられた烙印が否が応でも目立つ結果となる。
「エリス。まずはこの王都を出よう」
「……」
背負っているエリスが何を言っているのかは分からなかった。
だけど余裕がないせいか、エリスのことは少しも考えられなかった。
王都は周りを高い外壁に囲まれた都市だ。
そのため、王都を抜け出すと何もない草原が広がっている。
その中に大きな街道が続き、どこかの街まで続いている。
「止まれ! こんな夜更けに街を出ることは許されないことは知っているだろ!」
奴隷商貴族は自由に街を移動できる権限がある。
奴隷売買は緊急性を伴うことが多いというのが理由らしい。
そう言う意味では大きな権限があるとも言える。
衛兵が門から顔を出し、僕の顔に光を当てた。
「この印は……お前が奴隷商貴族か……よし、通っていいぞ」
閉ざされていた大扉は開くことはないが、人一人が出入りできるほどの扉を開けてもらった。
僕は頭を下げ、エリスを背負い、扉を通ろうとした。
もう争いはごめんだ。
何も言わずにいると、衛兵に止められた。
これでもダメなのか……一体、どれだけ奴隷商貴族に恨みがあるんだ!
「お前、その格好で門外を歩くつもりか?」
パンツと靴だけの姿。
エリスはシャツ一枚と包帯だけだ。
普通なら呼び止められるが、奴隷商貴族にはその格好がお似合いとばかりに囃し立てる言葉しか聞いたことがない。
この衛兵もその手合なのだろう……
「ええ。これしかありませんから」
「……ちょっと待ってろ……」
そういって、持ってきたのは……服だった。
仕立ては悪いが、汚れもない。
上下服だった。
しかも、エリスの分まで……
「男物しかないから、そこの嬢ちゃんには申し訳ないがな。裸みたいな格好で歩くよりマシだろ?」
何気ない言葉……お世辞にも立派な服とは言えない。
だけど……どうして、こんなに嬉しいんだろう。
衛兵のさりげない優しさがささくれだった心をゆっくりと癒やしてくれる。
「あ、ありがとうございます。なんと、お礼を言ったら……」
僕はなけなしの一枚の金貨を取り出し、それを差し出した。
これでお返しになるかわからない……だけど、今出来ることはこれしかなかった。
「馬鹿なことはするな。それはその嬢ちゃんに暖かいものを食べさせるために使ってやれ。それとこれを持っていけ」
衛兵は小袋を手渡してきた。
「これは……」
「少ないけどな……いいか? 絶対にこれから良い事がある。変なことを考えるなよ」
袋には銀貨、銅貨が詰まっていた。
「これは受け取れません。そもそも、あなたにこれを僕に渡す理由がない」
「私には、子供がいるんだ。もちろん、君たちを子供扱いしているわけではないが、若者が苦しんでいるのに見ない振りはできなんだ」
衛兵は言った。
「これは私の我儘みたいなものだ。受け取ってくれるとありがたい」
必死に我慢していた涙が溢れてきた。
「ありがとうございます。これはいつか必ず……」
「いや、いい。君たちのことを思うと心が痛むよ。いいかい? 王都のみんなが君に敵意があるわけではない。それだけを覚えておいてくれ」
僕は頭を下げた。
「お名前を伺っても? 僕はロッシュ……ロッシュ=イルスです」
「ああ。知っているさ。王都で知らない者はいないからね。私の名前はアロンだ」
アロン……絶対に忘れることはない。
王都の外はすっかりと闇に包まれていた。
月明かりだけが地面を照らす。
エリスを背負いながら、なんとか休める場所を探すことにした。
「あそこなら……」
街道を少し歩くと、鬱蒼とした森が広がる場所に辿り着いた。
平原で休むよりはマシだろう。
とはいえ、このまま体を横たえるなんてことも出来ない。
せめて、屋根があるところがあれば……
そんなものがあるわけがないか……
森をいくら歩いても、見える景色は同じものだ。
しかたがない……大きな石と少し開けた場所を見つけ、そこを今日の寝床にすることにした。
遠くから川の音が聞こえるから、飲水には困ることはないだろう。
服は手に入ったが、食料はない。
「エリス。ここで待っていてくれるか? 食料を調達してくるよ」
エリスはゆっくりと頷く。
声も出ない彼女をここに置き去りにすることに抵抗はあるが、食料探しに彼女を連れ回すわけにはいかない。
なにせ、再び王都に戻るのだから。
歩いている途中も食料になるものを探したが、何も見つからなかった。
やはり、店で買わねばならないだろう。
アロンがいる門を再び叩く。
「なんだ。またお前か」
「食料が欲しいんだ。中に入れてくれないか?」
小さな扉がゆっくりと開いた。
「で? 何が欲しいんだ?」
「食料であれば、なんでもいい。今は腹を満たせれば」
手持ちでどれくらい買えるか分からない。
「カネを私に預けてくれないか?」
「どういうことですか?」
アロンが食料を買ってきてくれると言ってくれた。
「そんなことまでしてもらう訳には」
「動揺しているんだろ? それにこの夜分だ。何が起きるかわからないからな。私が買ってきたほうがいいだろう」
……僕は黙って全財産を渡した。
さっきの小袋も。
「三日分もあれば十分だろ? その間にこれからのことを考えるんだな。それと……」
僕は食料の入った袋と一枚の紙を持って、エリスのもとに戻った。
「エリス。済まないが、ちょっと移動するぞ。そこでご飯を食べよう」
アロンが手渡してくれた紙には地図が書かれていた。
かつて衛兵の駐屯していた小屋が近くにあるらしい。
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