告白する相手を間違えました!!

「今日からお前、俺の彼女な」

あ、あれ......？
後ろ姿で先輩と思い込んだ私は、あろうことかクラスの翔真くんに間違えて告白してしまったのだ！

「あっ、えっと......違くて！」

しばらくの間、私の顔をじっと見つめ翔真くんは口を開いた。

「何が......違うの？」
「えっ？あのっ......」
「俺のこと、好きなの？」

小馬鹿にしたような口調で聞いてくる。
その途端に、顔がカアッと熱くなるのが分かった。

「わ、私......」

恥ずかしくてたまらなかった。
間違えて告白してしまうなんて......。

「え？まさか間違いとか言わないよね？」
「え......？」

真っ直ぐに見つめられ、何も言えなくなってしまう。
違うんだと、間違えたんだと、言わなくてはならないのに口が開かなかった。

有無を言わさない瞳、そんなものだった。

私が何も言えないでいると、ふうっと息を吐き翔真くんが続ける。

「まっ、どっちでもいいけどね」
「え？」

「今日からお前、俺の彼女な」