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20. 誰にも見せたくない
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そして文化祭1日目。
1日目は2年生の模擬店があり、2日目は任意の舞台発表がある。
翔がいるこのクラスは相当繁盛するだろう
と、思っていたが今日は翔を見かけていない。
(どこに行ったんだ?)
「やっぱやめようよ!」
「なんで!?すっごく可愛いのに!」
「ああそうだな、可愛いぞ翔笑」
「嘘だ!」
みんな着替え終わったはずなのに控室が騒がしい、それに翔の声が聞こえる。
「こんなの絶対引かれるって!」
「大丈夫だって」
教室の前には一目翔を見ようと沢山の生徒が並んでいた。
「八神くんいないじゃん!」
「違うとこ行く?」
そんな声を聞いてひとまず翔を呼びに行こうと、俺は控室の扉をノックした。
「入ってもいい?」
「っ!蒼馬!?だめ!!」
「加藤?入っていいぞー」
「だめだって!何言ってんの!?」
(…………結局どっちなんだ?)
考えた結果模擬店ももうすぐ始まるだろうし、一度部屋に入って声をかけようと思った。
「………一瞬入るぞ。」
「っ、だめ!」
「っ……………えっ」
「可愛いでしょ!」
そこにはメイド服を着て、ナチュラルメイクをした翔がいた。
「…………」
「………蒼馬?」
(やばいめちゃくちゃ可愛い、てかなんでメイド服?いやそれより可愛すぎる、こんなの直視出来るわけないだろ)
俺は何も言わず、翔から目を逸らしてしまった。
「っ………」
その沈黙を打ち切ったのは清水だった。
「加藤はなんか用事があったのか?」
「…ああ、そろそろ模擬店始まるから声かけに来たんだ。」
「そっか……なら先に行ってて、すぐ行くから。」
「…わかった」
(………えっ、翔もしかしてあの格好で接客すんのか?そんなの女子だけじゃなく男子まで翔の事見始めるだろ、だってあんなに可愛かったし………)
そう考えるとなんだか落ち着いていられなくなった。
そしてチャイムと同時に接客も始まった。
「いらっしゃいませー」
翔の事を考えていると気が入らなくて、接客も適当になっていた時だった。
「あの人かっこいいね!」
「私も思った!」
「あの、写真撮ってくれませんか?」
「………俺?」
「はい!」
「……良いけど」
(なんでよりによって俺なんだ?やっぱり目立つ事はしたくなかったな)
そんな事を考えている間に、なぜか俺の前には謎の列ができていた。
「……なんの列だ?」
「みんな蒼馬と写真撮りたいんだよ!」
「………そっか」
「あれ、今日は反論してこないんだね?」
俺は翔の事以外考えるのが面倒くさくて、全部どうでも良くなってしまった。
そんな事を思っていると、翔たちが控室から出てきた。
「なぁ、あの子めっちゃ可愛くね!」
「俺声かけてみる!」
そんな声が聞こえ、俺の気分は今までで1番最悪だった。
「………そうま…あのさ」
「何?」
「っ!……………えっと」
「……ごめん、今忙しいから翔と話せない、後ででも良い?」
「っ………わかった、邪魔してごめんね……」
最悪だ。翔に当たるとか何してんだ、でも今はいつも通り話せない。そう思い翔を突き放してしまったが、俺はすぐにめちゃくちゃ後悔した。何故なら今までに見た事ない表情で傷ついた翔がそこにいたからだ。
1日目は2年生の模擬店があり、2日目は任意の舞台発表がある。
翔がいるこのクラスは相当繁盛するだろう
と、思っていたが今日は翔を見かけていない。
(どこに行ったんだ?)
「やっぱやめようよ!」
「なんで!?すっごく可愛いのに!」
「ああそうだな、可愛いぞ翔笑」
「嘘だ!」
みんな着替え終わったはずなのに控室が騒がしい、それに翔の声が聞こえる。
「こんなの絶対引かれるって!」
「大丈夫だって」
教室の前には一目翔を見ようと沢山の生徒が並んでいた。
「八神くんいないじゃん!」
「違うとこ行く?」
そんな声を聞いてひとまず翔を呼びに行こうと、俺は控室の扉をノックした。
「入ってもいい?」
「っ!蒼馬!?だめ!!」
「加藤?入っていいぞー」
「だめだって!何言ってんの!?」
(…………結局どっちなんだ?)
考えた結果模擬店ももうすぐ始まるだろうし、一度部屋に入って声をかけようと思った。
「………一瞬入るぞ。」
「っ、だめ!」
「っ……………えっ」
「可愛いでしょ!」
そこにはメイド服を着て、ナチュラルメイクをした翔がいた。
「…………」
「………蒼馬?」
(やばいめちゃくちゃ可愛い、てかなんでメイド服?いやそれより可愛すぎる、こんなの直視出来るわけないだろ)
俺は何も言わず、翔から目を逸らしてしまった。
「っ………」
その沈黙を打ち切ったのは清水だった。
「加藤はなんか用事があったのか?」
「…ああ、そろそろ模擬店始まるから声かけに来たんだ。」
「そっか……なら先に行ってて、すぐ行くから。」
「…わかった」
(………えっ、翔もしかしてあの格好で接客すんのか?そんなの女子だけじゃなく男子まで翔の事見始めるだろ、だってあんなに可愛かったし………)
そう考えるとなんだか落ち着いていられなくなった。
そしてチャイムと同時に接客も始まった。
「いらっしゃいませー」
翔の事を考えていると気が入らなくて、接客も適当になっていた時だった。
「あの人かっこいいね!」
「私も思った!」
「あの、写真撮ってくれませんか?」
「………俺?」
「はい!」
「……良いけど」
(なんでよりによって俺なんだ?やっぱり目立つ事はしたくなかったな)
そんな事を考えている間に、なぜか俺の前には謎の列ができていた。
「……なんの列だ?」
「みんな蒼馬と写真撮りたいんだよ!」
「………そっか」
「あれ、今日は反論してこないんだね?」
俺は翔の事以外考えるのが面倒くさくて、全部どうでも良くなってしまった。
そんな事を思っていると、翔たちが控室から出てきた。
「なぁ、あの子めっちゃ可愛くね!」
「俺声かけてみる!」
そんな声が聞こえ、俺の気分は今までで1番最悪だった。
「………そうま…あのさ」
「何?」
「っ!……………えっと」
「……ごめん、今忙しいから翔と話せない、後ででも良い?」
「っ………わかった、邪魔してごめんね……」
最悪だ。翔に当たるとか何してんだ、でも今はいつも通り話せない。そう思い翔を突き放してしまったが、俺はすぐにめちゃくちゃ後悔した。何故なら今までに見た事ない表情で傷ついた翔がそこにいたからだ。
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