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22. もう一つの恋
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文化祭2日目は翔と話さないまま終わってしまった。
それにたぶん、避けられていた。
自業自得だしそうなる事はわかっていたのに、俺はショックとやるせ無さでどうにかなりそうだった。
「おはよー!」
「おはよ」
「ん?蒼馬元気ないね」
「そんな事ないよ」
「八神の事襲っちゃったから?」
「あれは翔が可愛すぎて……………ってなんで知ってんだよ!ってか襲ったわけじゃない」
なんで湊斗が知ってんだよ、俺湊斗に翔が好きって話した事あったか?
「八神の事好きなんだろ?見てたらわかる」
「………まじ?そんなわかりやすい?」
「やっぱそうなんだ!いや、多分俺以外は気づいてないよ」
湊斗に気づかれるくらいにはわかりやすいって事だろう。これからは気持ちがバレないように気を付けようと思った。
「昨日控室に2人でいただろ?蒼馬は慌てて帰るし、八神は放心状態で教室戻ってくるし、絶対なんかあったのは誰でもわかるよ」
「………翔どんな感じだった?」
「ん?………だから放心状態だったって、それだけ」
「そっか……」
嫌だったって事だろうな、もしかしたら昼も断られるかもしれない。その時に忘れて欲しいと、翔に伝えようと思った。
「気持ちは伝えないのか?」
「伝えないよ、翔好きな子いるって言ってたし」
「………ちゃんと八神の事見てあげたら?鈍感な蒼馬君でも気づく事あるんじゃないですか~」
「なんだよそれ」
湊斗の言っている意味が俺には全くわからなかった。
翔の事をちゃんと………。
翔は俺の事を許してくれるだろうか。
朝はおそらく避けられるだろうと思うから話すのは昼にしよう。そう決めた俺は話題を変えた。
「湊斗はどうなんだ?好きな子とかいないのか?」
「……………いるよ、最近好きになったんだ」
全然気づかなかった、それよりいつもの湊斗とはテンションが違う。
「そっか。湊斗こそ気持ち伝えたりしないのか?」
「しないよ……だって絶対脈ないもん……たまに一緒に帰るけど友達の話ばっかり…その子の事好きなんじゃないかってぐらい」
湊斗と一緒に帰ってる、そしてたまに……、
清水……か?
湊斗は根は明るいからいつも5人くらいで帰っている、でもたまに清水と2人でいるところを見かける。
「………清水」
「そうだよ。脈無しだろ?」
正直わからない。
俺は清水と仲が良いわけじゃないし、思えばちゃんと話した事もない気がする。
「………俺ができる事ならなんでもする。」
「へへっ、ありがとっ。でももう諦めよっかなって思ってる。」
俺はそれ以上何も言えなかった。
でもいつも湊斗には助けてもらっているから、俺も何かしてあげたいなと、清水に話しかけてみる事にした。
* * * * *
〈文化祭1日目の話〉
「翔?どうした、顔真っ赤だけど」
「き、きす、されちゃった」
「「「………えー!!」」」
(なんでみんながいるこの場で言っちゃうかな~、まっ、聞いたの俺だけど)
「それって両思いって事⁉︎」
「わからない…………なんでしたんだろ………」
「まぁ良かったんじゃないか?少しでも八神に気があるって事だろ?」
「………翔君って蒼馬の事好きなの?」
「っ、……好きだよ」
「ふ~ん」
この場にいる全員が美咲がいる事を忘れていた、というより美咲には未練があるかもと思っていたし、美咲は翔の気持ちを知らなかった、その事を忘れていたのだ。
「それ本気?蒼馬の事揶揄ってるとかじゃないよね?」
「揶揄ってない!ずっと前から好きだったんだ!」
「………それを言うなら、私の方が翔君より前から蒼馬の事好きだった。」
「それはっ、そうかもしれないけど………じゃあ今は?」
「……どうだろうね、私先に帰るね、またね」
クラスに沈黙が流れる。
「結局は加藤の気持ち次第だろ、少なくとも俺は、今は翔の方が上にいると思うぞ」
「そーだよ!だってキスされたんでしょ!絶対八神君の事意識してるって!」
「………そうかな、うん、もっと頑張ってみる!」
* * * * *
それにたぶん、避けられていた。
自業自得だしそうなる事はわかっていたのに、俺はショックとやるせ無さでどうにかなりそうだった。
「おはよー!」
「おはよ」
「ん?蒼馬元気ないね」
「そんな事ないよ」
「八神の事襲っちゃったから?」
「あれは翔が可愛すぎて……………ってなんで知ってんだよ!ってか襲ったわけじゃない」
なんで湊斗が知ってんだよ、俺湊斗に翔が好きって話した事あったか?
「八神の事好きなんだろ?見てたらわかる」
「………まじ?そんなわかりやすい?」
「やっぱそうなんだ!いや、多分俺以外は気づいてないよ」
湊斗に気づかれるくらいにはわかりやすいって事だろう。これからは気持ちがバレないように気を付けようと思った。
「昨日控室に2人でいただろ?蒼馬は慌てて帰るし、八神は放心状態で教室戻ってくるし、絶対なんかあったのは誰でもわかるよ」
「………翔どんな感じだった?」
「ん?………だから放心状態だったって、それだけ」
「そっか……」
嫌だったって事だろうな、もしかしたら昼も断られるかもしれない。その時に忘れて欲しいと、翔に伝えようと思った。
「気持ちは伝えないのか?」
「伝えないよ、翔好きな子いるって言ってたし」
「………ちゃんと八神の事見てあげたら?鈍感な蒼馬君でも気づく事あるんじゃないですか~」
「なんだよそれ」
湊斗の言っている意味が俺には全くわからなかった。
翔の事をちゃんと………。
翔は俺の事を許してくれるだろうか。
朝はおそらく避けられるだろうと思うから話すのは昼にしよう。そう決めた俺は話題を変えた。
「湊斗はどうなんだ?好きな子とかいないのか?」
「……………いるよ、最近好きになったんだ」
全然気づかなかった、それよりいつもの湊斗とはテンションが違う。
「そっか。湊斗こそ気持ち伝えたりしないのか?」
「しないよ……だって絶対脈ないもん……たまに一緒に帰るけど友達の話ばっかり…その子の事好きなんじゃないかってぐらい」
湊斗と一緒に帰ってる、そしてたまに……、
清水……か?
湊斗は根は明るいからいつも5人くらいで帰っている、でもたまに清水と2人でいるところを見かける。
「………清水」
「そうだよ。脈無しだろ?」
正直わからない。
俺は清水と仲が良いわけじゃないし、思えばちゃんと話した事もない気がする。
「………俺ができる事ならなんでもする。」
「へへっ、ありがとっ。でももう諦めよっかなって思ってる。」
俺はそれ以上何も言えなかった。
でもいつも湊斗には助けてもらっているから、俺も何かしてあげたいなと、清水に話しかけてみる事にした。
* * * * *
〈文化祭1日目の話〉
「翔?どうした、顔真っ赤だけど」
「き、きす、されちゃった」
「「「………えー!!」」」
(なんでみんながいるこの場で言っちゃうかな~、まっ、聞いたの俺だけど)
「それって両思いって事⁉︎」
「わからない…………なんでしたんだろ………」
「まぁ良かったんじゃないか?少しでも八神に気があるって事だろ?」
「………翔君って蒼馬の事好きなの?」
「っ、……好きだよ」
「ふ~ん」
この場にいる全員が美咲がいる事を忘れていた、というより美咲には未練があるかもと思っていたし、美咲は翔の気持ちを知らなかった、その事を忘れていたのだ。
「それ本気?蒼馬の事揶揄ってるとかじゃないよね?」
「揶揄ってない!ずっと前から好きだったんだ!」
「………それを言うなら、私の方が翔君より前から蒼馬の事好きだった。」
「それはっ、そうかもしれないけど………じゃあ今は?」
「……どうだろうね、私先に帰るね、またね」
クラスに沈黙が流れる。
「結局は加藤の気持ち次第だろ、少なくとも俺は、今は翔の方が上にいると思うぞ」
「そーだよ!だってキスされたんでしょ!絶対八神君の事意識してるって!」
「………そうかな、うん、もっと頑張ってみる!」
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