22 / 26
22. もう一つの恋
しおりを挟む
文化祭2日目は翔と話さないまま終わってしまった。
それにたぶん、避けられていた。
自業自得だしそうなる事はわかっていたのに、俺はショックとやるせ無さでどうにかなりそうだった。
「おはよー!」
「おはよ」
「ん?蒼馬元気ないね」
「そんな事ないよ」
「八神の事襲っちゃったから?」
「あれは翔が可愛すぎて……………ってなんで知ってんだよ!ってか襲ったわけじゃない」
なんで湊斗が知ってんだよ、俺湊斗に翔が好きって話した事あったか?
「八神の事好きなんだろ?見てたらわかる」
「………まじ?そんなわかりやすい?」
「やっぱそうなんだ!いや、多分俺以外は気づいてないよ」
湊斗に気づかれるくらいにはわかりやすいって事だろう。これからは気持ちがバレないように気を付けようと思った。
「昨日控室に2人でいただろ?蒼馬は慌てて帰るし、八神は放心状態で教室戻ってくるし、絶対なんかあったのは誰でもわかるよ」
「………翔どんな感じだった?」
「ん?………だから放心状態だったって、それだけ」
「そっか……」
嫌だったって事だろうな、もしかしたら昼も断られるかもしれない。その時に忘れて欲しいと、翔に伝えようと思った。
「気持ちは伝えないのか?」
「伝えないよ、翔好きな子いるって言ってたし」
「………ちゃんと八神の事見てあげたら?鈍感な蒼馬君でも気づく事あるんじゃないですか~」
「なんだよそれ」
湊斗の言っている意味が俺には全くわからなかった。
翔の事をちゃんと………。
翔は俺の事を許してくれるだろうか。
朝はおそらく避けられるだろうと思うから話すのは昼にしよう。そう決めた俺は話題を変えた。
「湊斗はどうなんだ?好きな子とかいないのか?」
「……………いるよ、最近好きになったんだ」
全然気づかなかった、それよりいつもの湊斗とはテンションが違う。
「そっか。湊斗こそ気持ち伝えたりしないのか?」
「しないよ……だって絶対脈ないもん……たまに一緒に帰るけど友達の話ばっかり…その子の事好きなんじゃないかってぐらい」
湊斗と一緒に帰ってる、そしてたまに……、
清水……か?
湊斗は根は明るいからいつも5人くらいで帰っている、でもたまに清水と2人でいるところを見かける。
「………清水」
「そうだよ。脈無しだろ?」
正直わからない。
俺は清水と仲が良いわけじゃないし、思えばちゃんと話した事もない気がする。
「………俺ができる事ならなんでもする。」
「へへっ、ありがとっ。でももう諦めよっかなって思ってる。」
俺はそれ以上何も言えなかった。
でもいつも湊斗には助けてもらっているから、俺も何かしてあげたいなと、清水に話しかけてみる事にした。
* * * * *
〈文化祭1日目の話〉
「翔?どうした、顔真っ赤だけど」
「き、きす、されちゃった」
「「「………えー!!」」」
(なんでみんながいるこの場で言っちゃうかな~、まっ、聞いたの俺だけど)
「それって両思いって事⁉︎」
「わからない…………なんでしたんだろ………」
「まぁ良かったんじゃないか?少しでも八神に気があるって事だろ?」
「………翔君って蒼馬の事好きなの?」
「っ、……好きだよ」
「ふ~ん」
この場にいる全員が美咲がいる事を忘れていた、というより美咲には未練があるかもと思っていたし、美咲は翔の気持ちを知らなかった、その事を忘れていたのだ。
「それ本気?蒼馬の事揶揄ってるとかじゃないよね?」
「揶揄ってない!ずっと前から好きだったんだ!」
「………それを言うなら、私の方が翔君より前から蒼馬の事好きだった。」
「それはっ、そうかもしれないけど………じゃあ今は?」
「……どうだろうね、私先に帰るね、またね」
クラスに沈黙が流れる。
「結局は加藤の気持ち次第だろ、少なくとも俺は、今は翔の方が上にいると思うぞ」
「そーだよ!だってキスされたんでしょ!絶対八神君の事意識してるって!」
「………そうかな、うん、もっと頑張ってみる!」
* * * * *
それにたぶん、避けられていた。
自業自得だしそうなる事はわかっていたのに、俺はショックとやるせ無さでどうにかなりそうだった。
「おはよー!」
「おはよ」
「ん?蒼馬元気ないね」
「そんな事ないよ」
「八神の事襲っちゃったから?」
「あれは翔が可愛すぎて……………ってなんで知ってんだよ!ってか襲ったわけじゃない」
なんで湊斗が知ってんだよ、俺湊斗に翔が好きって話した事あったか?
「八神の事好きなんだろ?見てたらわかる」
「………まじ?そんなわかりやすい?」
「やっぱそうなんだ!いや、多分俺以外は気づいてないよ」
湊斗に気づかれるくらいにはわかりやすいって事だろう。これからは気持ちがバレないように気を付けようと思った。
「昨日控室に2人でいただろ?蒼馬は慌てて帰るし、八神は放心状態で教室戻ってくるし、絶対なんかあったのは誰でもわかるよ」
「………翔どんな感じだった?」
「ん?………だから放心状態だったって、それだけ」
「そっか……」
嫌だったって事だろうな、もしかしたら昼も断られるかもしれない。その時に忘れて欲しいと、翔に伝えようと思った。
「気持ちは伝えないのか?」
「伝えないよ、翔好きな子いるって言ってたし」
「………ちゃんと八神の事見てあげたら?鈍感な蒼馬君でも気づく事あるんじゃないですか~」
「なんだよそれ」
湊斗の言っている意味が俺には全くわからなかった。
翔の事をちゃんと………。
翔は俺の事を許してくれるだろうか。
朝はおそらく避けられるだろうと思うから話すのは昼にしよう。そう決めた俺は話題を変えた。
「湊斗はどうなんだ?好きな子とかいないのか?」
「……………いるよ、最近好きになったんだ」
全然気づかなかった、それよりいつもの湊斗とはテンションが違う。
「そっか。湊斗こそ気持ち伝えたりしないのか?」
「しないよ……だって絶対脈ないもん……たまに一緒に帰るけど友達の話ばっかり…その子の事好きなんじゃないかってぐらい」
湊斗と一緒に帰ってる、そしてたまに……、
清水……か?
湊斗は根は明るいからいつも5人くらいで帰っている、でもたまに清水と2人でいるところを見かける。
「………清水」
「そうだよ。脈無しだろ?」
正直わからない。
俺は清水と仲が良いわけじゃないし、思えばちゃんと話した事もない気がする。
「………俺ができる事ならなんでもする。」
「へへっ、ありがとっ。でももう諦めよっかなって思ってる。」
俺はそれ以上何も言えなかった。
でもいつも湊斗には助けてもらっているから、俺も何かしてあげたいなと、清水に話しかけてみる事にした。
* * * * *
〈文化祭1日目の話〉
「翔?どうした、顔真っ赤だけど」
「き、きす、されちゃった」
「「「………えー!!」」」
(なんでみんながいるこの場で言っちゃうかな~、まっ、聞いたの俺だけど)
「それって両思いって事⁉︎」
「わからない…………なんでしたんだろ………」
「まぁ良かったんじゃないか?少しでも八神に気があるって事だろ?」
「………翔君って蒼馬の事好きなの?」
「っ、……好きだよ」
「ふ~ん」
この場にいる全員が美咲がいる事を忘れていた、というより美咲には未練があるかもと思っていたし、美咲は翔の気持ちを知らなかった、その事を忘れていたのだ。
「それ本気?蒼馬の事揶揄ってるとかじゃないよね?」
「揶揄ってない!ずっと前から好きだったんだ!」
「………それを言うなら、私の方が翔君より前から蒼馬の事好きだった。」
「それはっ、そうかもしれないけど………じゃあ今は?」
「……どうだろうね、私先に帰るね、またね」
クラスに沈黙が流れる。
「結局は加藤の気持ち次第だろ、少なくとも俺は、今は翔の方が上にいると思うぞ」
「そーだよ!だってキスされたんでしょ!絶対八神君の事意識してるって!」
「………そうかな、うん、もっと頑張ってみる!」
* * * * *
2
あなたにおすすめの小説
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
僕の王子様
くるむ
BL
鹿倉歩(かぐらあゆむ)は、クリスマスイブに出合った礼人のことが忘れられずに彼と同じ高校を受けることを決意。
無事に受かり礼人と同じ高校に通うことが出来たのだが、校内での礼人の人気があまりにもすさまじいことを知り、自分から近づけずにいた。
そんな中、やたらイケメンばかりがそろっている『読書同好会』の存在を知り、そこに礼人が在籍していることを聞きつけて……。
見た目が派手で性格も明るく、反面人の心の機微にも敏感で一目置かれる存在でもあるくせに、実は騒がれることが嫌いで他人が傍にいるだけで眠ることも出来ない神経質な礼人と、大人しくて素直なワンコのお話。
元々は、神経質なイケメンがただ一人のワンコに甘える話が書きたくて考えたお話です。
※『近くにいるのに君が遠い』のスピンオフになっています。未読の方は読んでいただけたらより礼人のことが分かるかと思います。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
魔王を倒した勇者の凱旋に、親友の俺だけが行かなかった理由
スノウマン(ユッキー)
BL
スラム育ちの少年二人は、15歳になり神の祝福でスキルを得た事で道をたがえる。彼らはやがて青年となり、片方は魔王討伐に旅立つ勇者として華々しい活躍をし、もう片方はただ彼の帰還を待つ相変わらずスラム暮らしの存在となる。
これは何も持たない青年がただ勇者の帰りを待つ日常を描いた作品です。
無自覚両片想いの勇者×親友。
読了後、もう一度だけ読み直して頂けると何か見える世界が変わるかもしれません。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる