転移少女の侵略譚!〜弱小国家の皇帝になったのでほのぼの内政しようと思っていたら隣国達が(悪い意味で)放っておいてくれないので全部滅ぼす〜

くずは

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魔王編

悩める四天王

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そして長い事乗っているとやっと四天王領に着きました。ここは……どこかの貴族の館のようですね。

四天王さんが国全体に私の特徴を伝えているようですから、それで役所に届けられるはずですね。特徴というのは右腕に特別な腕輪をつけている事です。

目隠しを外されると、ちょっとぽっちゃり……いやかなり太った男の魔族の人がいました。

「ふむ。おい奴隷、とりあえずその腕輪は外せ。そしたら早速仕事をやれ。仕事は……そうだな……」

おや? もしかして腕輪のことを知らないのでしょうか? しかし田舎の人ならとにかく貴族なら全員伝えられているはずですが……。

まぁ仕方ないですね。しっかり対策しているので安心です。私は四天王さんから預かっていた手紙を渡しました。

「すみません。これを読んでください」

これには四天王さんのサインも入ってますし、これで分かってくれ……

「なんだこれは? ああ。これか。私が捨てておこう」

あれれ?期待していた反応と違うんですけど……。

「そんな事をすれば四天王様に怒られますよ」

「私が誰か知らないのか? 公爵のクーズ様だぞ? 四天王の次に偉い私をこれくらいで罰したりはしないさ。そもそもあいつなんか大魔王様の加護を受けただけのやつだ。今に私の部下になるやつに配慮もいるまい?」

もっと野心を隠しましょうよ……。これはいいネタが出来ましたね。四天王に恩を売ってやりましょう。

「そもそも私がそんなことを許すとでも?」

「はっ。奴隷の首輪を着けられたお前に何が出来る」

まさか私の首輪が本物だと思ってるんですか。うわぁ。これが公爵ってもしかして魔族って人材不足なんでしょうか。四天王さんお気持ちお察しします。

「そうですね。例えばこんな事が出来ますよ。バインド! 大爆発!」

私はバインドで相手を縛り、大爆発を私の後ろに発射しました。これでいい感じに怪我をしましたし、まるで私が襲われたように見えますね。すぐに人も来るでしょう。

「おい! クーズ様の屋敷で爆発が起こったぞ! みんな来てくれ!」

早速、兵士達が来たようですね。おっと。忘れずにクーズさんのバインドを解除しておかないといけません。後はぐったりと横たわっていましょう。

「クーズ様が奴隷を攻撃するのに魔法を使ったようだ! なんでわざわざ奴隷にこんな魔法を……その腕輪まさか! クーズ! こっちに来てもらおう! 誰かこの少女を治療して四天王様の所にお連れしてくれ!」

あれれ? クーズさんいくらなんでも捕まるの早すぎでは? ま、まぁ目的は達成しましたしいいでしょう。

全く。変なやつに絡まれましたね。早く四天王さんと話がしたいですね。



「おぉ。桜くん。歓迎しよう。大魔王様の四天王の1人、時空のギンガだ」

「歓迎ありがとうございます」

「いやぁ、クーズの件は済まなかったね」

「気にしてませんよ。そういえばあの人ギンガさんを完全に格下に見ていましたよ。録音した記録もあります」

これにはギンガさんも震え上がるに違いありません。なにせ国の公爵が反乱を企んでいたんですからね。

「おお助かる。これであいつを心置きなく処分出来るな」

あれれ? 公爵に対する反応とは思えないんですけど。なんか評価マイナス行ってませんか?

「まるで知っていたかのような感じですね。そういえば兵士もクーズさんを逮捕するのがやけに早かった気がしますが……」

「いやいや。反乱の事は知らなかったとも。しかし奴は昔から問題ばかり起こしていてね。
下級貴族の子どもをいじめる。領民への弾圧や貴族としての義務の放棄。その他数えきれない犯罪……」

ええ……そんな奴は公爵どころか貴族の地位を剥奪した方がいいのでは……。

「もちろん私もさっさと排除したかったのだがね。奴の祖父は人望があった上に有能だった。
その祖父が遺言で、孫を守ってやってくれ。
そんな事を言ったものだから恩を感じてるやつは処分に反対するんだ。
しかし私への反逆なら十分な理由になるだろう。本当に感謝する」

聞いてるうちにこっちが同情してしまいそうな話でした。ギンガさんも本当に嬉しそうな顔をしています。うんうん私もありましたよそんな事……応援してますね。

いやいや違います。このどさくさで忘れてましたが、今日は外交をしに来たんでした。
どうやらギンガさんも思い出したようです。ホッとした顔から鋭い顔つきに変わります。

「それで……私への重要な話とはなんだね? そのために私も国中に告知などいろいろしたんだ。返答しだいでは排除する相手がもう1人増える事になる」
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