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トラウマ、それより大事なものがあるんです
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4日間俺とポチは角ウサギを狩ったり大きなニワトリを狩ったりしながら進んでいるとついに森へと到着した。
7日歩いてやっと目的地に到着って遠くないかと町を設計した人間を恨みながら歩き続けてやっと到着できた。
俺の恨みは八つ当たりで魔物という危険から遠くに町をつくるのは当然なんだろうがな。
やっと森に着いた、これでやっと冒険者っぽいことを体験できるな。
草原の魔物は大したことなかったので、ポチと獲物の取り合いをしながらここまでやってきた。
この森はマルス大森林という、ランク9に指定されてる森林型のダンジョンらしいので心を引き締めていこう。
ちょっと探索してヤバそうだったら逃げよう。
俺とポチは森に入り、進んで行く。
周りの景色はどんどん緑が深くなっていき、1時間歩く頃にはジャングルになっていた。
途中で大きな気持ち悪い色のカエルや大きなアリと遭遇し次元刀を駆使し仕留めていった。
草原でイキイキとしていたポチはどこに行ってしまったのか、森に入ったポチは怯えながら俺の後を着いてくる。
そしてついにはポチが怯えて、歩くのを止めてしまった。
どう頑張っても動きそうにない。
散歩の途中で歩くのを止めてしまう柴犬のようである。
俺は仕方なく、収納からバッグを取り出し、頭だけを出してバッグに入れる。
このバッグはポチ専用の特注品だ。
無駄にバッグの入り心地にこだわった一品である。一度入ったポチは気に入りすぎてバッグから出てこなくなり、最後は力ずくでバッグから追い出した。
このバッグは犬を駄目にするバッグである。
最近は俺を舐めている時があるから憎たらしいと思ったりもするが、ポチのこういった所を見るとやっぱり可愛らしいなと思う。
こういう所で主人としての威厳を見せておくかな。
俺はポチを背負い歩き始める。
ポチはバッグに入りだいぶ落ち着いたのか、体の震えが止まり少しリラックスした表情になった。
俺はポチを背負いながら、森を歩く。緑が深く、マイナスイオンを感じる気がする。
深く息を吸い込みながら散歩する。
少し経つと急にポチが吠えだした。
「ポチ、うるさいぞ。もう少し静かにな。」
俺が注意してもポチがいっこうに吠えるのを止めない。
さすがにうるさいので、鳴きやまないポチの方を振り返る。
そしてそこには必死に吠えるポチと、ポチが吠える先に俺の天敵がいた。
これは無理、生理的に無理である。
そいつは3m位のサイズで脚が何本もあり、大きい牙を持っていた。日本では10cm位の奴しか見たことなかったが、異世界は次元が違うらしい。
そう、そいつの正体は大きなムカデだった。
俺はムカデに嫌な思い出がある。小さい頃に寝ている時に急に激痛がはしった。
その激しい痛みは熱い鉄の棒を押しつけられたような激しい痛みだった。
痛い所を見ると10cmくらいのムカデがいた。
小さい頃の俺は痛みでパニックになってしまい、その時このまま死んでしまうんじゃないかと思った。
その時から俺はムカデを見ると蕁麻疹がでるようになってしまった。
その天敵が今目の前にいて、どうやら俺達を狙っている。
10cmのムカデであんなに痛かったのに、このサイズのムカデに咬まれたらどんなに痛いんだろう。
想像しただけで震えてくる。
巨大ムカデを見て、少しフリーズしてしまった。その間にもムカデは近づいてくる。
俺は我に返り全力で逃げ出す。
絶対に捕まりたくない、俺は必死に逃げる。
半べそをかきながら、1時間ほどムカデと追いかけっこをしているが諦めてくれない。
そして俺の疲れきった足は木の枝を超えることができずに足を取られ、転んでしまった。
その間にもムカデが迫ってくる。
そしてムカデの牙が俺に届く距離になり、ムカデは嬉しさからなのか牙をカチカチならして襲ってくる。
もう駄目だ俺の人生もここまでか、俺は諦めながら流れに身を任せる。
しかしムカデの牙は俺には届かなかった。
俺のことを守るために、勇敢に立ち向かった勇者がいたのだ。
それはポチだった。
ポチはずっとブルブルと震えていたくせに俺がムカデに襲われそうになった途端、バッグから抜け出し襲ってくるムカデに体当たりをしたのだ。
その際に傷をおい、まだ恐怖で震えているのに必死でムカデに立ち向かっている。
ポチに比べて俺はなんて意気地なしなんだろう。
ポチは怖いなか、俺を助けるために勇気をだして立ち向かってくれた。
俺はどうだ、トラウマくらいで命を投げ出してしまい、結果ポチを傷つけている。
このまま怯えているだけでいいのか?
このままポチを見捨てて、自分の命を投げ捨ててしまっていいのか?
いいはずがない、こんな所で、こんな形で、俺の無謀にポチを道連れにしていいはずが無い。
俺は立ち上がる、まだムカデを見るのすら吐き気がする。
だがポチが傷つけられるのは嫌だ、こんな所で死ぬのは嫌だ。
ムカデが今度はポチに向かって襲ってくる。
ポチは恐怖で足がすくんだのか、体をこわばらせる。
次は俺がポチを助ける番だ。
俺は襲ってくるムカデに対して次元刀を振り下ろす。
ムカデは次元刀に危機を感じたのか、攻撃を止めて必死に避けようとする。
俺の次元刀は直撃することはなかったが、ムカデの右の触角を切り落とした。
ギャー、ムカデの口から悲鳴が漏れる。
トラウマを払拭できた俺は憎しみしか湧かない。
絶対に駆除してやる。
俺はムカデに向けて次元刀を振るう。
しかしムカデの方が一枚上手だったようで、俺の刀は簡単に避けられた。ムカデはそのスキをつき、襲いかかってくる。
俺とポチはなんとかムカデを避けたが、分断されてしまった。
ポチは怪我の影響で動くのもきつそうなので早く合流したい。そう思い、急いでポチの方へ走ろうとするとムカデから予想外の攻撃がきた。
ムカデは後ろ半分の体を使い、薙ぎ払うような形で俺へと襲いかかる。
俺は無様に横っ飛びで緊急回避を試み、なんとか成功する。
俺は素早く立ち上がりながらポチを見ると、そこにはポチへと牙を伸ばすムカデの姿が写っていた。
7日歩いてやっと目的地に到着って遠くないかと町を設計した人間を恨みながら歩き続けてやっと到着できた。
俺の恨みは八つ当たりで魔物という危険から遠くに町をつくるのは当然なんだろうがな。
やっと森に着いた、これでやっと冒険者っぽいことを体験できるな。
草原の魔物は大したことなかったので、ポチと獲物の取り合いをしながらここまでやってきた。
この森はマルス大森林という、ランク9に指定されてる森林型のダンジョンらしいので心を引き締めていこう。
ちょっと探索してヤバそうだったら逃げよう。
俺とポチは森に入り、進んで行く。
周りの景色はどんどん緑が深くなっていき、1時間歩く頃にはジャングルになっていた。
途中で大きな気持ち悪い色のカエルや大きなアリと遭遇し次元刀を駆使し仕留めていった。
草原でイキイキとしていたポチはどこに行ってしまったのか、森に入ったポチは怯えながら俺の後を着いてくる。
そしてついにはポチが怯えて、歩くのを止めてしまった。
どう頑張っても動きそうにない。
散歩の途中で歩くのを止めてしまう柴犬のようである。
俺は仕方なく、収納からバッグを取り出し、頭だけを出してバッグに入れる。
このバッグはポチ専用の特注品だ。
無駄にバッグの入り心地にこだわった一品である。一度入ったポチは気に入りすぎてバッグから出てこなくなり、最後は力ずくでバッグから追い出した。
このバッグは犬を駄目にするバッグである。
最近は俺を舐めている時があるから憎たらしいと思ったりもするが、ポチのこういった所を見るとやっぱり可愛らしいなと思う。
こういう所で主人としての威厳を見せておくかな。
俺はポチを背負い歩き始める。
ポチはバッグに入りだいぶ落ち着いたのか、体の震えが止まり少しリラックスした表情になった。
俺はポチを背負いながら、森を歩く。緑が深く、マイナスイオンを感じる気がする。
深く息を吸い込みながら散歩する。
少し経つと急にポチが吠えだした。
「ポチ、うるさいぞ。もう少し静かにな。」
俺が注意してもポチがいっこうに吠えるのを止めない。
さすがにうるさいので、鳴きやまないポチの方を振り返る。
そしてそこには必死に吠えるポチと、ポチが吠える先に俺の天敵がいた。
これは無理、生理的に無理である。
そいつは3m位のサイズで脚が何本もあり、大きい牙を持っていた。日本では10cm位の奴しか見たことなかったが、異世界は次元が違うらしい。
そう、そいつの正体は大きなムカデだった。
俺はムカデに嫌な思い出がある。小さい頃に寝ている時に急に激痛がはしった。
その激しい痛みは熱い鉄の棒を押しつけられたような激しい痛みだった。
痛い所を見ると10cmくらいのムカデがいた。
小さい頃の俺は痛みでパニックになってしまい、その時このまま死んでしまうんじゃないかと思った。
その時から俺はムカデを見ると蕁麻疹がでるようになってしまった。
その天敵が今目の前にいて、どうやら俺達を狙っている。
10cmのムカデであんなに痛かったのに、このサイズのムカデに咬まれたらどんなに痛いんだろう。
想像しただけで震えてくる。
巨大ムカデを見て、少しフリーズしてしまった。その間にもムカデは近づいてくる。
俺は我に返り全力で逃げ出す。
絶対に捕まりたくない、俺は必死に逃げる。
半べそをかきながら、1時間ほどムカデと追いかけっこをしているが諦めてくれない。
そして俺の疲れきった足は木の枝を超えることができずに足を取られ、転んでしまった。
その間にもムカデが迫ってくる。
そしてムカデの牙が俺に届く距離になり、ムカデは嬉しさからなのか牙をカチカチならして襲ってくる。
もう駄目だ俺の人生もここまでか、俺は諦めながら流れに身を任せる。
しかしムカデの牙は俺には届かなかった。
俺のことを守るために、勇敢に立ち向かった勇者がいたのだ。
それはポチだった。
ポチはずっとブルブルと震えていたくせに俺がムカデに襲われそうになった途端、バッグから抜け出し襲ってくるムカデに体当たりをしたのだ。
その際に傷をおい、まだ恐怖で震えているのに必死でムカデに立ち向かっている。
ポチに比べて俺はなんて意気地なしなんだろう。
ポチは怖いなか、俺を助けるために勇気をだして立ち向かってくれた。
俺はどうだ、トラウマくらいで命を投げ出してしまい、結果ポチを傷つけている。
このまま怯えているだけでいいのか?
このままポチを見捨てて、自分の命を投げ捨ててしまっていいのか?
いいはずがない、こんな所で、こんな形で、俺の無謀にポチを道連れにしていいはずが無い。
俺は立ち上がる、まだムカデを見るのすら吐き気がする。
だがポチが傷つけられるのは嫌だ、こんな所で死ぬのは嫌だ。
ムカデが今度はポチに向かって襲ってくる。
ポチは恐怖で足がすくんだのか、体をこわばらせる。
次は俺がポチを助ける番だ。
俺は襲ってくるムカデに対して次元刀を振り下ろす。
ムカデは次元刀に危機を感じたのか、攻撃を止めて必死に避けようとする。
俺の次元刀は直撃することはなかったが、ムカデの右の触角を切り落とした。
ギャー、ムカデの口から悲鳴が漏れる。
トラウマを払拭できた俺は憎しみしか湧かない。
絶対に駆除してやる。
俺はムカデに向けて次元刀を振るう。
しかしムカデの方が一枚上手だったようで、俺の刀は簡単に避けられた。ムカデはそのスキをつき、襲いかかってくる。
俺とポチはなんとかムカデを避けたが、分断されてしまった。
ポチは怪我の影響で動くのもきつそうなので早く合流したい。そう思い、急いでポチの方へ走ろうとするとムカデから予想外の攻撃がきた。
ムカデは後ろ半分の体を使い、薙ぎ払うような形で俺へと襲いかかる。
俺は無様に横っ飛びで緊急回避を試み、なんとか成功する。
俺は素早く立ち上がりながらポチを見ると、そこにはポチへと牙を伸ばすムカデの姿が写っていた。
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