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強化遠征1日目
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「みんな準備はできたようだね。
あらシェリア、その剣・・・」
「ルーゼ先生、精霊の宿る剣を見つけたんです。
重さもちょうどいいし手に馴染むようです」
『精霊剣か。いいものを見つけたな』
「精霊のソフィアです。
ハイエルフの姫君お初にお目にかかります」
「よろしくね」
『精霊が宿っているならちょうどいい。
強化してやれる。
強靭、重撃、伸縮の術式を込めた魔石だ。
食ってみろ』
「ではいただきます」
ボリボリボリ
「ソフィアどう?」
「美味しいです。この魔石」
『無事取り込めたようだな。
ソフィアは慣れるまでシェリアを補助してやれ』
「わかりました」
ギルドにやってきた。
ギルド内の雰囲気がガラリと変わる。
緊張感に包まれているようだ。
人だかりが受付への道を空けるように避けていく。
ルーゼ先生の目は冷たい。
冒険者は舐められてはいけないと言っていたが明らかにビビりすぎている。
思い当たるとしたら学園での襲撃事件だろうか?
「ようこそルーゼ様」
「1週間この子達の教育実習を行う。
頼んでいた依頼は準備できた?
はい、ルーゼ様出来ております。
こちらが依頼書になります」
討伐から採取まで盛り沢山だ。
「Sランク冒険者の権限でこの子達の試験監督としてCランクの依頼まで引き受ける。
試験が終わり次第この子達をCランクまで引き上げます」
「承知しました。
あと今回ご予定されている。ミレーク大樹海ですが正体不明の魔物が目撃されています。
既に上位の冒険者が数名負傷しています。
調査依頼も併用して行っていただきたいのです。
危険であれば討伐もお願いします。
こちらが詳細内容になっています」
「わかった。引き受けましょう」
【ミレーク大樹海】
魔の大樹海とも言われている。
奥に進むほど魔物が強くCランク冒険者以上じゃなければ立ち入ってはならない決まりになっている。
それでも挑戦者が後を経たないのは未開の地に植生するエリクサーの材料の一つである霊宝草が採取できるからである。
群生地を見つければ一攫千金の大チャンスだ。
3人はEランク冒険者だがSランク冒険者である私が付き添いということで免除されている。
そろそろ実践訓練が必要だと思っていたからちょうどよかった。
森の中をどんどん進んでいく
「ルーゼ先生、方向わかるんですか?」
「ここは自然精霊の生息地だからね。ある程度の方向は教えてくれるし森に何がいるかも教えてくれる」
「さっきから精霊さんがすごい囁いています」
「普通は木に目印をつけたり星や太陽の方角でどこにいるか知ったりするからね」
森が開けたところに出た。
「今日はオークの討伐だよ。
魔力感知は使えるよね?」
「「「使えます」」」
「森の中では常に使うようにして急な襲撃に対応できるようにね」
「魔物がきます。数は3体、人型・・・オークです」
「「「ブモゥッ?!」」」
最初は3人で必ず戦うように指導した。
本当の意味で実践経験はこれが初めてだ。
実力は既にBランク以上はあるが自信をつけさせてやらなければならない。
この子達は今まで頑張ってきたんだ。
結果を勝ち取って欲しい。
「戦闘は戦術プランAで行きます」
シェリアが相手を惹きつけ
ルミナスは補助魔法で強化
アイリスが背後から首を斬り飛ばす最も安定した戦術プランだ。
勇者リンクがあるので3人の息はぴったりだ。
ガキィン
ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ
オークの首が3つ飛び散る。
アイリスは回避型攻撃特化のスタイルに落ち着いた。
認識力がズバ抜けて高く身体強化の扱いが最も上手い。
二刀流にしてもいいかもしれない。
ルミナスは指揮官として優秀でみんなの司令塔だ。
知識欲がすごく魔物図鑑から古代文字がまで殆どが頭に入っている。
時間さえあれば殲滅魔法も使うことができる。
シェリアは防御特化の反撃スタイルで落ち着いた。
相手をとことん攻撃させ弱ったところで反撃をしかける。
ソフィアの援護があれば相手に思わぬ一撃を与えることができる。
「「「やったー。オークを討伐できた」」」
倒したオークから魔石を抜き取る。
「その魔石を吸収してみて」
「「「吸収?」」」
「拳の中で砕いて魔力を取り込むような感じかな?」
バキンッ
「すごい?!力が満ちてくる?!
「身体がポカポカする?!」
「癖になりそう?!」
「勇者の力の一部で倒した相手の魔石を吸収して自分を強化できるようになるの」
「「「そうなんですか?!」」」
「討伐部位は気にしなくていいからどんどん倒していってね」
「「「わかりました」」」
最初は戸惑っていたが徐々に調子をあげ3人それぞれで余裕でオークジェネラルを倒せるようになった。
バチバチバチ・・・
焚き火に火が灯る。
「今日はみんな動きがよかったよ」
「「「ありがとうございます」」」
「明日はもっと奥へ行ってみようか。
その前に晩御飯だね。
今日はオークが沢山討伐できたからね。
オーク肉でステーキにしようか」
ジューーー
「ここにタレとチーズをのせてっと」
肉が焼けるいい匂いがする。
「ここのオークは生存競争率が高いからいい感じに脂がのって美味しいんだよ?」
「そうなんですか?」
「オークはこの森の中で最も弱い分類に入るの。
次に戦うとしたらオーガかレッサーワイバーンな。
今度は多少知力があるからオーガなんかは剣の駆け引きが重要になってくるね。
剣を持っているんですか?!」
「大方冒険者から奪ったんだろうね。
勝てる冒険者もいれば負ける冒険者もいる。
そうならないためにも注意して行動するようにね」
アイリス、シェリア、ルミナスの順番で夜の警戒をすることになった。
今はアイリスと2人きりだ。
「普通冒険者は警戒しながら交代で休んでいくの」
「そうなんですね」
「夜の魔物は活発的になるからね。
3km北に行ったところでフォレストウルフとオークが殺し合ってる」
「そうみたいですね」
「ねぇ私が先生でよかった?」
「よかったと心から思っています。
私たちをここまで育ててくれたのはルーゼ先生のおかげです」
「生徒の成長は嬉しいものだね」
夜明けまでもうちょっと時間があるからもう休むといいよ。
「夜番は慣れるまで大変だからね」
すみません。少し寝させてもらいます・・・」
アイリスはそのままスヤスヤ寝てしまった。
そっと頭に手を乗せてパーフェクトヒールをかける。
これで問題なくいけるだろう。
精霊神紋を起動する。
魔力感知を森中に広げながら次の教育プランを考えていく。
あらシェリア、その剣・・・」
「ルーゼ先生、精霊の宿る剣を見つけたんです。
重さもちょうどいいし手に馴染むようです」
『精霊剣か。いいものを見つけたな』
「精霊のソフィアです。
ハイエルフの姫君お初にお目にかかります」
「よろしくね」
『精霊が宿っているならちょうどいい。
強化してやれる。
強靭、重撃、伸縮の術式を込めた魔石だ。
食ってみろ』
「ではいただきます」
ボリボリボリ
「ソフィアどう?」
「美味しいです。この魔石」
『無事取り込めたようだな。
ソフィアは慣れるまでシェリアを補助してやれ』
「わかりました」
ギルドにやってきた。
ギルド内の雰囲気がガラリと変わる。
緊張感に包まれているようだ。
人だかりが受付への道を空けるように避けていく。
ルーゼ先生の目は冷たい。
冒険者は舐められてはいけないと言っていたが明らかにビビりすぎている。
思い当たるとしたら学園での襲撃事件だろうか?
「ようこそルーゼ様」
「1週間この子達の教育実習を行う。
頼んでいた依頼は準備できた?
はい、ルーゼ様出来ております。
こちらが依頼書になります」
討伐から採取まで盛り沢山だ。
「Sランク冒険者の権限でこの子達の試験監督としてCランクの依頼まで引き受ける。
試験が終わり次第この子達をCランクまで引き上げます」
「承知しました。
あと今回ご予定されている。ミレーク大樹海ですが正体不明の魔物が目撃されています。
既に上位の冒険者が数名負傷しています。
調査依頼も併用して行っていただきたいのです。
危険であれば討伐もお願いします。
こちらが詳細内容になっています」
「わかった。引き受けましょう」
【ミレーク大樹海】
魔の大樹海とも言われている。
奥に進むほど魔物が強くCランク冒険者以上じゃなければ立ち入ってはならない決まりになっている。
それでも挑戦者が後を経たないのは未開の地に植生するエリクサーの材料の一つである霊宝草が採取できるからである。
群生地を見つければ一攫千金の大チャンスだ。
3人はEランク冒険者だがSランク冒険者である私が付き添いということで免除されている。
そろそろ実践訓練が必要だと思っていたからちょうどよかった。
森の中をどんどん進んでいく
「ルーゼ先生、方向わかるんですか?」
「ここは自然精霊の生息地だからね。ある程度の方向は教えてくれるし森に何がいるかも教えてくれる」
「さっきから精霊さんがすごい囁いています」
「普通は木に目印をつけたり星や太陽の方角でどこにいるか知ったりするからね」
森が開けたところに出た。
「今日はオークの討伐だよ。
魔力感知は使えるよね?」
「「「使えます」」」
「森の中では常に使うようにして急な襲撃に対応できるようにね」
「魔物がきます。数は3体、人型・・・オークです」
「「「ブモゥッ?!」」」
最初は3人で必ず戦うように指導した。
本当の意味で実践経験はこれが初めてだ。
実力は既にBランク以上はあるが自信をつけさせてやらなければならない。
この子達は今まで頑張ってきたんだ。
結果を勝ち取って欲しい。
「戦闘は戦術プランAで行きます」
シェリアが相手を惹きつけ
ルミナスは補助魔法で強化
アイリスが背後から首を斬り飛ばす最も安定した戦術プランだ。
勇者リンクがあるので3人の息はぴったりだ。
ガキィン
ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ
オークの首が3つ飛び散る。
アイリスは回避型攻撃特化のスタイルに落ち着いた。
認識力がズバ抜けて高く身体強化の扱いが最も上手い。
二刀流にしてもいいかもしれない。
ルミナスは指揮官として優秀でみんなの司令塔だ。
知識欲がすごく魔物図鑑から古代文字がまで殆どが頭に入っている。
時間さえあれば殲滅魔法も使うことができる。
シェリアは防御特化の反撃スタイルで落ち着いた。
相手をとことん攻撃させ弱ったところで反撃をしかける。
ソフィアの援護があれば相手に思わぬ一撃を与えることができる。
「「「やったー。オークを討伐できた」」」
倒したオークから魔石を抜き取る。
「その魔石を吸収してみて」
「「「吸収?」」」
「拳の中で砕いて魔力を取り込むような感じかな?」
バキンッ
「すごい?!力が満ちてくる?!
「身体がポカポカする?!」
「癖になりそう?!」
「勇者の力の一部で倒した相手の魔石を吸収して自分を強化できるようになるの」
「「「そうなんですか?!」」」
「討伐部位は気にしなくていいからどんどん倒していってね」
「「「わかりました」」」
最初は戸惑っていたが徐々に調子をあげ3人それぞれで余裕でオークジェネラルを倒せるようになった。
バチバチバチ・・・
焚き火に火が灯る。
「今日はみんな動きがよかったよ」
「「「ありがとうございます」」」
「明日はもっと奥へ行ってみようか。
その前に晩御飯だね。
今日はオークが沢山討伐できたからね。
オーク肉でステーキにしようか」
ジューーー
「ここにタレとチーズをのせてっと」
肉が焼けるいい匂いがする。
「ここのオークは生存競争率が高いからいい感じに脂がのって美味しいんだよ?」
「そうなんですか?」
「オークはこの森の中で最も弱い分類に入るの。
次に戦うとしたらオーガかレッサーワイバーンな。
今度は多少知力があるからオーガなんかは剣の駆け引きが重要になってくるね。
剣を持っているんですか?!」
「大方冒険者から奪ったんだろうね。
勝てる冒険者もいれば負ける冒険者もいる。
そうならないためにも注意して行動するようにね」
アイリス、シェリア、ルミナスの順番で夜の警戒をすることになった。
今はアイリスと2人きりだ。
「普通冒険者は警戒しながら交代で休んでいくの」
「そうなんですね」
「夜の魔物は活発的になるからね。
3km北に行ったところでフォレストウルフとオークが殺し合ってる」
「そうみたいですね」
「ねぇ私が先生でよかった?」
「よかったと心から思っています。
私たちをここまで育ててくれたのはルーゼ先生のおかげです」
「生徒の成長は嬉しいものだね」
夜明けまでもうちょっと時間があるからもう休むといいよ。
「夜番は慣れるまで大変だからね」
すみません。少し寝させてもらいます・・・」
アイリスはそのままスヤスヤ寝てしまった。
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これで問題なくいけるだろう。
精霊神紋を起動する。
魔力感知を森中に広げながら次の教育プランを考えていく。
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