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炎と氷を司る弟子
師匠の想い
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俺はおばあちゃんの話を聞いて少し切なくなってしまった。
ここからアハーレ国は近いのか、それともここに流れ着いてきただけなのか。
次の家へ向かう途中、山が虹色に光っているのが見えた。
村人全員その光景を目に焼き付けていた。
「きれい」
どんな魔法を組み込んだんだろ、どんな想いを組み込んだんだろ。
その光を見るだけで暖かい魔法だということが分かった。
「時間がたてば木々や動物が戻るでしょう」
「はい、ありがとうございました」
依頼主がお礼の品を渡していた。
「氷樺、解毒剤は渡せたか?」
「はい、あと1軒です」
「氷樺なの?」
「え?」
1人の女性がこちらに来た。
汚れた服、でも首から提げているのは知っていた。
これは王族の証。
「え? 母上?」
「氷樺」
と抱きついてきた。
うそ…………生きていたなんて…………。
「ああ、本当に氷樺様だ」
「ルイス様、氷樺様まで見つけてくださるなんて、感謝します」
「師匠、これはどういうことですか?」
「この近くにあるのはアハーレ王国だ、今は違う魔物が住み着いているようだがな」
「アハーレ王国の現状を知っていたのですか!!」
俺は大きな声をあげてしまった。
「知っていたとしても俺はあの国に手出しはできない」
「なぜですか! あなたほどの力があればアハーレ王国を復活できるのではないのですか?」
師匠の瞳が揺らいだ。
「氷樺、今日はこの村で過ごしなさい、明日迎えにくるから」
といい師匠は飛び立ってしまった。
その日の晩は村全体でお祭り騒ぎだった。
「母上、俺は師匠に対して牙をむいてしまったのでしょうか」
「黒の魔法使いさんは悲しい表情をしていましたね、その理由はなんとなくでも分かりますか?」
「力ですか?」
「ええ、力で解決してしまえばルイス様はきっとこの世界のバランスを崩してしまう、そのことをはっきりと分かっているからこそ、アハーレ王国は消えてしまった。
でも見て見ぬふりではないでしょ? 彼だってまだ幼かったし」
「はい、そうです、こうして母上とまたお会いできるのも野犬が大量発生したからってことですよね?」
「ええ、この土地は疫病が盛んでね、薬を調合してくれないかと歩いて隣町まで行ったことがあってたまたまそこにいたのがルイス様だったのよ」
「隣町っていうと」
「ドゥーラ王国よ」
「そこには引っ越しは考えてないのですか?」
「ええ、さすがにこの人数がそこに移り住むには護衛が必要でしょうね、危険が多すぎて全滅してしまうわ」
ここからアハーレ国は近いのか、それともここに流れ着いてきただけなのか。
次の家へ向かう途中、山が虹色に光っているのが見えた。
村人全員その光景を目に焼き付けていた。
「きれい」
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その光を見るだけで暖かい魔法だということが分かった。
「時間がたてば木々や動物が戻るでしょう」
「はい、ありがとうございました」
依頼主がお礼の品を渡していた。
「氷樺、解毒剤は渡せたか?」
「はい、あと1軒です」
「氷樺なの?」
「え?」
1人の女性がこちらに来た。
汚れた服、でも首から提げているのは知っていた。
これは王族の証。
「え? 母上?」
「氷樺」
と抱きついてきた。
うそ…………生きていたなんて…………。
「ああ、本当に氷樺様だ」
「ルイス様、氷樺様まで見つけてくださるなんて、感謝します」
「師匠、これはどういうことですか?」
「この近くにあるのはアハーレ王国だ、今は違う魔物が住み着いているようだがな」
「アハーレ王国の現状を知っていたのですか!!」
俺は大きな声をあげてしまった。
「知っていたとしても俺はあの国に手出しはできない」
「なぜですか! あなたほどの力があればアハーレ王国を復活できるのではないのですか?」
師匠の瞳が揺らいだ。
「氷樺、今日はこの村で過ごしなさい、明日迎えにくるから」
といい師匠は飛び立ってしまった。
その日の晩は村全体でお祭り騒ぎだった。
「母上、俺は師匠に対して牙をむいてしまったのでしょうか」
「黒の魔法使いさんは悲しい表情をしていましたね、その理由はなんとなくでも分かりますか?」
「力ですか?」
「ええ、力で解決してしまえばルイス様はきっとこの世界のバランスを崩してしまう、そのことをはっきりと分かっているからこそ、アハーレ王国は消えてしまった。
でも見て見ぬふりではないでしょ? 彼だってまだ幼かったし」
「はい、そうです、こうして母上とまたお会いできるのも野犬が大量発生したからってことですよね?」
「ええ、この土地は疫病が盛んでね、薬を調合してくれないかと歩いて隣町まで行ったことがあってたまたまそこにいたのがルイス様だったのよ」
「隣町っていうと」
「ドゥーラ王国よ」
「そこには引っ越しは考えてないのですか?」
「ええ、さすがにこの人数がそこに移り住むには護衛が必要でしょうね、危険が多すぎて全滅してしまうわ」
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