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2章:どん底からのスタート
6:ジャバダ王国へいったが…
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ここがあの女神が言っていた、ジャバダ王国…か。
俺は地獄から逃れて、このなんとも厳格な雰囲気を放っている国、ジャバダ王国へと来ていた。
正直なところ、俺はまだあの光景のことで少し怯えていた。そして俺の頭の中にある疑問が浮かぶ。中へ入れるのか…と。前に、町へ入ろうとして入れてもらえなかったことがある。あの時は女神がいたから良かったが、今はもういない。
ここで、諦めるわけにはいけないな…
そうだ!もしかしたらあの女神が何か用意してくれているかもしれない。バッグの中を見てみよう。
俺は必死にバッグの中を探した。
見つけた…
今回は先のことを考えてくれたようだ。中にはジャバダ王国の通行証があった。
なんとか道が拓けて安心した俺はその場に座り込んだ。
ふぅ、これでなんとかなりそうだ。少し休憩してから中へ入るか。
そして少し休んで気持ちが落ち着いた俺は立ち上がって、国へ、|世界を救うための道(ケミカルロード)へと一歩歩き出したのだった。
門の近くには2人のいかにも強そうな見た目をした門番が居た。
「ここは通行証がないと入れないぞ!通行証は持っているか?」
1人の門番が低い声で言う。
「はい、これです。」
そう言って俺は1つの紙を渡した。もう1人の若そうな門番がその紙を受け取り、紙をまじまじと見つめて、緊迫した空気が流れる。
そしてしばらく経って、その沈黙を破るように門番が口を開いた。
「はい、たしかに受け取りました。どうぞ、お入り下さい。」
よし、なんとか入れるぞ。
胸が踊るような気持ちになっていた俺に年配の門番が尖った口調で言う。
「最近は冒険者と偽って入ってくる盗賊がよくいる。少しでも変なことをすれば、この国から追い出して二度と入れないようにするからな。」
「わ、わかりました。」
その時から俺はこの国がおかしいと言うことに気づき始めていた。
門をくぐることができた俺はまず、どうすればいいかわからなかったから、王のいるであろう城へと足を進めた。国はさっきまでの町とは大きく違ってとても静かな場所だった。
城の近くへ着き、俺は驚いた。今までにこんな城は見たことがない、というくらいその城は綺麗で胸が高鳴るのが自分でもわかった。遠くで見ても十分綺麗だったが、近くで見るともっと綺麗だな、と思った。
そしてそんな城の入り口の近くには見張りのような人がいた。俺はその人の方へと歩いた。
「あの、少し良いでしょうか?」
俺はその鎧で武装した人に尋ねる。
「旅の者がこの城に何の用だ?」
「俺は異世界から来た者なんですが、この世界を救うよう、女神様に頼まれたのです。そのために、この国で住むことができないかを王に尋ねたいのですが。」
その見張りの人がこわばった表情になり言う。
「それは無理な話だ。最近盗賊がよくこの国に現れているという話をお前も聞いたはずだと思う。国王はそのせいで疑心暗鬼になっておられる。」
「そんな、どうかそこをなんとか出来ないですか?」
「どれだけ言ってもそれは出来ない。国民でさえよっぽどのことでないと入れさせないのに、ましてやお前のような奴を入れるわけにはいかない。」
「世界を救うためなんです!」
「世界を救うって言っているが、平和だぞ?」
ん?何を言っているんだ?たしかに1つの町が魔物の手によって滅ぼされた。もしかしたらジャバダ王国はあの町からとても遠いからそのことを知らない、いや知っていなくて当然か。
でも、盗賊がよく出ている、というのはあの町で起こったことと共通している。まさか、盗賊に何か関係が…
「もう用がないならこの国へ出て行くんだな。宿屋はあるが、お前のような旅人は受け付けていない。」
宿屋も無理なのか?
「なんで宿屋まで?」
「そりゃ、変なことをされたら困るからな。旅人へは武器の商売などしかしていない。あまりにもしつこいと、追放して二度と入れないようにするからな。」
「わかりました…今すぐこの国から出ます。」
そうして俺は国から出た。
これからどうしようか。国へは入ったものの定住はできなくて、住むところがない。
城を見たときにはあんなにも気分が上がっていたのに…
そして途方に暮れて歩いていたとき、ある村の看板が目に入った。
ツアナ街?今なら無料で住む家を貸します、家具付き?
なんだそのキャンペーン中みたいな言い方は。でも今の俺はそんなこと言ってる場合ではない。一刻も早く住む場所を探さないといけない。そんな俺にとっては、とても嬉しい情報だ。
早速俺はその街へと足を進めた。
俺は地獄から逃れて、このなんとも厳格な雰囲気を放っている国、ジャバダ王国へと来ていた。
正直なところ、俺はまだあの光景のことで少し怯えていた。そして俺の頭の中にある疑問が浮かぶ。中へ入れるのか…と。前に、町へ入ろうとして入れてもらえなかったことがある。あの時は女神がいたから良かったが、今はもういない。
ここで、諦めるわけにはいけないな…
そうだ!もしかしたらあの女神が何か用意してくれているかもしれない。バッグの中を見てみよう。
俺は必死にバッグの中を探した。
見つけた…
今回は先のことを考えてくれたようだ。中にはジャバダ王国の通行証があった。
なんとか道が拓けて安心した俺はその場に座り込んだ。
ふぅ、これでなんとかなりそうだ。少し休憩してから中へ入るか。
そして少し休んで気持ちが落ち着いた俺は立ち上がって、国へ、|世界を救うための道(ケミカルロード)へと一歩歩き出したのだった。
門の近くには2人のいかにも強そうな見た目をした門番が居た。
「ここは通行証がないと入れないぞ!通行証は持っているか?」
1人の門番が低い声で言う。
「はい、これです。」
そう言って俺は1つの紙を渡した。もう1人の若そうな門番がその紙を受け取り、紙をまじまじと見つめて、緊迫した空気が流れる。
そしてしばらく経って、その沈黙を破るように門番が口を開いた。
「はい、たしかに受け取りました。どうぞ、お入り下さい。」
よし、なんとか入れるぞ。
胸が踊るような気持ちになっていた俺に年配の門番が尖った口調で言う。
「最近は冒険者と偽って入ってくる盗賊がよくいる。少しでも変なことをすれば、この国から追い出して二度と入れないようにするからな。」
「わ、わかりました。」
その時から俺はこの国がおかしいと言うことに気づき始めていた。
門をくぐることができた俺はまず、どうすればいいかわからなかったから、王のいるであろう城へと足を進めた。国はさっきまでの町とは大きく違ってとても静かな場所だった。
城の近くへ着き、俺は驚いた。今までにこんな城は見たことがない、というくらいその城は綺麗で胸が高鳴るのが自分でもわかった。遠くで見ても十分綺麗だったが、近くで見るともっと綺麗だな、と思った。
そしてそんな城の入り口の近くには見張りのような人がいた。俺はその人の方へと歩いた。
「あの、少し良いでしょうか?」
俺はその鎧で武装した人に尋ねる。
「旅の者がこの城に何の用だ?」
「俺は異世界から来た者なんですが、この世界を救うよう、女神様に頼まれたのです。そのために、この国で住むことができないかを王に尋ねたいのですが。」
その見張りの人がこわばった表情になり言う。
「それは無理な話だ。最近盗賊がよくこの国に現れているという話をお前も聞いたはずだと思う。国王はそのせいで疑心暗鬼になっておられる。」
「そんな、どうかそこをなんとか出来ないですか?」
「どれだけ言ってもそれは出来ない。国民でさえよっぽどのことでないと入れさせないのに、ましてやお前のような奴を入れるわけにはいかない。」
「世界を救うためなんです!」
「世界を救うって言っているが、平和だぞ?」
ん?何を言っているんだ?たしかに1つの町が魔物の手によって滅ぼされた。もしかしたらジャバダ王国はあの町からとても遠いからそのことを知らない、いや知っていなくて当然か。
でも、盗賊がよく出ている、というのはあの町で起こったことと共通している。まさか、盗賊に何か関係が…
「もう用がないならこの国へ出て行くんだな。宿屋はあるが、お前のような旅人は受け付けていない。」
宿屋も無理なのか?
「なんで宿屋まで?」
「そりゃ、変なことをされたら困るからな。旅人へは武器の商売などしかしていない。あまりにもしつこいと、追放して二度と入れないようにするからな。」
「わかりました…今すぐこの国から出ます。」
そうして俺は国から出た。
これからどうしようか。国へは入ったものの定住はできなくて、住むところがない。
城を見たときにはあんなにも気分が上がっていたのに…
そして途方に暮れて歩いていたとき、ある村の看板が目に入った。
ツアナ街?今なら無料で住む家を貸します、家具付き?
なんだそのキャンペーン中みたいな言い方は。でも今の俺はそんなこと言ってる場合ではない。一刻も早く住む場所を探さないといけない。そんな俺にとっては、とても嬉しい情報だ。
早速俺はその街へと足を進めた。
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