異世界でナース始めました。

るん。

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第二章

23.練習(1)

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「おはようございます!」
「おお!おはようスミレ!!!!」


初日を終えて翌日の早朝。
休診日ではあるがソフィアさんが、文字と魔法を教えてくれるとのことで出勤した。

確かにあんなに多忙な中、ソフィアさんはどうやって私に魔法や文字を教えるのだろう?と思っていたが、まさか休みを削って来てくれるなんて思いもしなかった。

「ソフィアさん。本日はお休みですよね?いいんですか……?」
「大丈夫!そんなこと気にしなくていいのよ!!!!むしろ私が教えたいし……。それに、ちょっとズルいけどたんまーーーーり先生からはお給料もらうから!!!因みにスミレもお給料でるってさ!!」

親指と人差し指で円を作ってニコッとするソフィアさん。今日はあくまで出勤という形になっているそうだった。ありがたい。

しかし仕事ではないオフスタイルのソフィアさんも素敵だ。トップスはフリルの着いた可愛らしすぎない黒のノースリーブで、あまりこの国の女性では見かけないパンツスタイルだ。ピタッとした白のストレートパンツがスラッと伸びた長い足を強調させて美しい。前の世界に居たら確実に引っ張りだこのモデルになっていたに違いない。


「じゃあまずは、文字から始めようか!」

ベットがある部屋に机と椅子を並べてくれるソフィアさん。

魔法の練習は魔力切れで気分不快を引き起こす可能性があるため、まずは文字の勉強から始めることになった。

「これ、マーシュ先生が王宮から取り寄せてくれたから使ってみようか!」

ソフィアさんから差し出されたのはA4サイズ位の分厚い本で、表紙には『はじめてのことば』と記載してある。

言語について現在における私の状況は、話し言葉は理解できるしこちらが話していることとを理解してもらうこともできる。文字の読み書きに関しては、文字を見てもその文の意味はわからないのに意味が何故か理解出来るが、書くことは出来ない。という感じだ。


文字が読めて意味が理解出来る状況なので習得は意外と早くできるかもしれない。




「スミレは文字を読むことはできるんだっけ!」
「はい、何故か理解は出来ます。書くことが出来ないです」
「そかそか!そしたらこの本をさらっと見た感じ、基本文字の表が付いてるし文法や簡単な例文ものってるからまずは基本文字の練習からしようか!」


基本文字とは、日本で言う五十音、英語圏で言うアルファベットのようなものであった。

いざ紙に書いてみるとなると、日本語にも英語にも似ていない特殊な文字の形に困惑するがこれは慣れるしかないだろう。

この『はじめてのことば』は児童用であるのか、可愛いイラスト付きでとても分かりやすい。内容もしっかりしていて、基本文字を練習して習得したら次は簡単な文法から学べるように設計されている。

そして私はある事に気がつく。
言語を書く練習はこれさえあれば、わざわざここに来なくても家で出来るのではないか………?

ソフィアさんの時間を割いて、ただ1人黙々と文字を書く必要はあるのか……?

そうなるとさすがに申し訳なさすぎるのでお伝えする。

「……ソフィアさん。思ったんですが、基本文字の練習だけならお家でも出来ますので時間を割いて頂かなくてもいいかもしれません」
「……まって。たしかにそうね!!そしたら、基本文字覚えるまでは無理のない範囲で自宅学習にしてもらって、今日は魔法の練習する???」
「分からないところだけ、お時間がある時に確認したいです。そして、ソフィアさんの時間を頂いてるので、そちらでお願いしたいです」



折角計画を立ててくれたのに申し訳ないが、家で出来ることを今ここでやる必要はないし、魔法の練習に移ることにした。


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