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第6章
家族や兄弟みたいな存在1
「何やってるんだよ、病人が風邪引くぞ」
空耳かなって思った。だって、あいつがこんなところいるわけない。朝だって口ゲンカをしたんだ。
「あんなやつ知らねえ」って思われても、しょうがないことを言ったのに、ここにいるわけがない。
精神的に疲れてるのかな? だから幻聴を聞いたりするんだ……。
そう思って声のしたほうへ顔を向ける。
「おまえ、どうした? 何、泣きそうな顔してるんだよ?」
眉を寄せた隼人が早足でこっちにやってくる。
幻なんかじゃない。大好きな隼人の匂いと爽やかなシトラスのシャンプーの香りがする。
会えて、うれしいと思った。
それなのに鼻の奥がツンとして泣きたくなってしまうのは、どうしてだろう?
隼人は学校の制服じゃなくて私服姿だった。黒い革ジャンに黒いスキニー、こげ茶色の革ぐつを履いている。
もしかして誰かと駅周辺で遊んでたのかな? ……彼女とか? と考えていたら、針で刺されたかのような痛みを胸に感じる。
「隼人、なんでここにいるの? きみ、駅から遠いじゃん。コンビニに買い物ってわけじゃないよね」
「違う」と断言した。「おばさんから聞いたんだ。おまえが、まだ体調もよくないのに『喉をやられたわけじゃないから』って声優の仕事をしに東京へ出かけたって。だから迎えに来た」
お母さん、余計なことしないでよと内心思いながらも、隼人がぼくのことを心配してくれた事実に胸がじんとする。
「迎えに来たって……何時間も待ってたの?」
「んなわけないだろ。おばさんから何時に川越駅に着くのか聞いてから来た。おまえのスマホに連絡入れたんだけど?」
子どもではないけど大人でもない。
ポメラニアンになる回数が多いことを心配したお母さんがLINEで「何時に駅に着く?」と訊いてきたのを思い出す。
「ごめん……電車の中で寝てて気づかなかった」と素直に言えば「しょうがねえな」と隼人が、ため息をついた。
「気づかなかったのは悪かったと思うよ。でも、もうヘトヘトで、すごく疲れちゃったんだ。そもそも、きみから連絡をもらえるなんて思ってなかったし」
下を向いていれば、幼稚園の頃にかけっこをして膝を擦りむいてワーワー泣いたきのように隼人がぼくの手を引いて、歩きだす。
ただ手をつないで歩いているだけ。幼い子どもの頃に経験したはずなのに、ぼくの胸は高鳴り、頬がかっと熱くなる。
「な、何!? 突然、どうしたの!」
「ごめん。朝はガキみたいな態度をとったし、いくらなんでも幼馴染だからって余計な口出しをしたと思ってる」
ぶっきらぼうに謝るところは昔から変わらないなと思った。
「ううん、小さい子みたいにムキになったぼくこそ悪いんだ。ぼくのほうこそ、ごめんね」
「いいよ、こんなの兄弟ゲンカなんかと一緒だろ。赤ん坊の頃からの知り合いなんだ。おまえは、もう家族同然だ」
「……うん、ありがとう」
ぼくたちは赤ちゃんの頃からの幼馴染で家族や兄弟同然に育ってきた。
それなのにぼくは、きみのことを恋愛対象として好きになってしまった。
おまけにヒューマン・トランスフォーマーの人間だ。ポメラニアンになるような男から好意を寄せられたら隼人は、きっと困ってしまう。
だから……もう、この恋を手放さなくちゃいけない。
「隼人って案外やさしいところがあるよね。ケンカしたのに、ぼくのこと迎えに来てくれるなんて……」
「幼馴染のよしみってやつだよ。なんだよ、急に?」と変な顔をした隼人が、こちらを振り向いた。バイクの座席下からヘルメットを取り出す手が止まる。
「きみのそういうところが好きっていう女の子もいるって聞いたから」
「梨花のやつか?」
「うん、そう。今の姿もかっこいいから、びっくりしちゃった! まるでデートするみたいな格好なんだもん」
「えっ……」
「てっきり彼女さんとデートした帰りなのかと思ったよ! ぼく、きみと恋人さんの大切な時間を邪魔しちゃったのかな? って」
楽しくもないのに作り笑顔をしてアハハと笑い声を出す。こういうとき演技をする仕事についていて、よかったなと思う。声優だけじゃなく舞台にも立つお仕事も多少なりもらっている。「大根役者」と悪口を言われたことも、書かれことも一応ないから、きっと隼人は演技だって気づかない。
ヘルメットを手にした隼人が唇を尖らせながら、何かをゴニョっと言った。
よく聞き取れなくて「今、なんて言ったの?」と訊いたらヘルメットを手渡しされる。グローブをしていない指先がちょこっと触れた。
「あっ、ヘルメットありがとう」
そうして受け取ろうとするけど、なぜか隼人はヘルメットを手放してくれない。なんなの? と思って顔を上げれば思った以上に近くに顔があった。
いつも意地の悪い顔や怒っている顔、あきれている顔をしている隼人が勉強をしたり、まじめに授業を受けているときのような真剣な顔つきをしている。
ぼくは息をするのも忘れて隼人の黒い切れ長の目をじっと見る。
「彼女なんていない。なんで、そんなことを言うんだよ……?」
息をするのも苦しんでるような声で告げられる。
口から心臓が飛び出そうだ。
慌てて目線を下げ、ひったくるようにヘルメットを奪って「そうなんだ」と。
空耳かなって思った。だって、あいつがこんなところいるわけない。朝だって口ゲンカをしたんだ。
「あんなやつ知らねえ」って思われても、しょうがないことを言ったのに、ここにいるわけがない。
精神的に疲れてるのかな? だから幻聴を聞いたりするんだ……。
そう思って声のしたほうへ顔を向ける。
「おまえ、どうした? 何、泣きそうな顔してるんだよ?」
眉を寄せた隼人が早足でこっちにやってくる。
幻なんかじゃない。大好きな隼人の匂いと爽やかなシトラスのシャンプーの香りがする。
会えて、うれしいと思った。
それなのに鼻の奥がツンとして泣きたくなってしまうのは、どうしてだろう?
隼人は学校の制服じゃなくて私服姿だった。黒い革ジャンに黒いスキニー、こげ茶色の革ぐつを履いている。
もしかして誰かと駅周辺で遊んでたのかな? ……彼女とか? と考えていたら、針で刺されたかのような痛みを胸に感じる。
「隼人、なんでここにいるの? きみ、駅から遠いじゃん。コンビニに買い物ってわけじゃないよね」
「違う」と断言した。「おばさんから聞いたんだ。おまえが、まだ体調もよくないのに『喉をやられたわけじゃないから』って声優の仕事をしに東京へ出かけたって。だから迎えに来た」
お母さん、余計なことしないでよと内心思いながらも、隼人がぼくのことを心配してくれた事実に胸がじんとする。
「迎えに来たって……何時間も待ってたの?」
「んなわけないだろ。おばさんから何時に川越駅に着くのか聞いてから来た。おまえのスマホに連絡入れたんだけど?」
子どもではないけど大人でもない。
ポメラニアンになる回数が多いことを心配したお母さんがLINEで「何時に駅に着く?」と訊いてきたのを思い出す。
「ごめん……電車の中で寝てて気づかなかった」と素直に言えば「しょうがねえな」と隼人が、ため息をついた。
「気づかなかったのは悪かったと思うよ。でも、もうヘトヘトで、すごく疲れちゃったんだ。そもそも、きみから連絡をもらえるなんて思ってなかったし」
下を向いていれば、幼稚園の頃にかけっこをして膝を擦りむいてワーワー泣いたきのように隼人がぼくの手を引いて、歩きだす。
ただ手をつないで歩いているだけ。幼い子どもの頃に経験したはずなのに、ぼくの胸は高鳴り、頬がかっと熱くなる。
「な、何!? 突然、どうしたの!」
「ごめん。朝はガキみたいな態度をとったし、いくらなんでも幼馴染だからって余計な口出しをしたと思ってる」
ぶっきらぼうに謝るところは昔から変わらないなと思った。
「ううん、小さい子みたいにムキになったぼくこそ悪いんだ。ぼくのほうこそ、ごめんね」
「いいよ、こんなの兄弟ゲンカなんかと一緒だろ。赤ん坊の頃からの知り合いなんだ。おまえは、もう家族同然だ」
「……うん、ありがとう」
ぼくたちは赤ちゃんの頃からの幼馴染で家族や兄弟同然に育ってきた。
それなのにぼくは、きみのことを恋愛対象として好きになってしまった。
おまけにヒューマン・トランスフォーマーの人間だ。ポメラニアンになるような男から好意を寄せられたら隼人は、きっと困ってしまう。
だから……もう、この恋を手放さなくちゃいけない。
「隼人って案外やさしいところがあるよね。ケンカしたのに、ぼくのこと迎えに来てくれるなんて……」
「幼馴染のよしみってやつだよ。なんだよ、急に?」と変な顔をした隼人が、こちらを振り向いた。バイクの座席下からヘルメットを取り出す手が止まる。
「きみのそういうところが好きっていう女の子もいるって聞いたから」
「梨花のやつか?」
「うん、そう。今の姿もかっこいいから、びっくりしちゃった! まるでデートするみたいな格好なんだもん」
「えっ……」
「てっきり彼女さんとデートした帰りなのかと思ったよ! ぼく、きみと恋人さんの大切な時間を邪魔しちゃったのかな? って」
楽しくもないのに作り笑顔をしてアハハと笑い声を出す。こういうとき演技をする仕事についていて、よかったなと思う。声優だけじゃなく舞台にも立つお仕事も多少なりもらっている。「大根役者」と悪口を言われたことも、書かれことも一応ないから、きっと隼人は演技だって気づかない。
ヘルメットを手にした隼人が唇を尖らせながら、何かをゴニョっと言った。
よく聞き取れなくて「今、なんて言ったの?」と訊いたらヘルメットを手渡しされる。グローブをしていない指先がちょこっと触れた。
「あっ、ヘルメットありがとう」
そうして受け取ろうとするけど、なぜか隼人はヘルメットを手放してくれない。なんなの? と思って顔を上げれば思った以上に近くに顔があった。
いつも意地の悪い顔や怒っている顔、あきれている顔をしている隼人が勉強をしたり、まじめに授業を受けているときのような真剣な顔つきをしている。
ぼくは息をするのも忘れて隼人の黒い切れ長の目をじっと見る。
「彼女なんていない。なんで、そんなことを言うんだよ……?」
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口から心臓が飛び出そうだ。
慌てて目線を下げ、ひったくるようにヘルメットを奪って「そうなんだ」と。
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