転生するにしても回りくどくありませんっ?!

あたまんなか

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あっという間だよ

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中学3年生も二学期に入るとだいぶ様相が変わる
受験に向けてそれぞれどんな夏休みの過ごし方をしたかが露骨に出てくる
まだこの時代は私学への進学率もそれほどでもなかった わたしのクラスからはサッチを入れて10名程が希望をしてはいたが、他で私学を受験する生徒は滑り止めくらいの意識だったように思う
なにせ私学への受験は公立よりも時期が早かったから

わたしはと言うと、放課後教室に居残り ユミを含む数名と一緒に勉強をする日々が続いてた
当たり前だが、みんな初めての受験ということで勝手もわからずただただ一生懸命勉強していた
以前はこんなことなかったんだけど、みんなのその真剣に勉強に取り組む様《さま》にいい加減な教え方は出来ないとわたしも必死になっていた
あれだけ必死だった体育祭や文化祭も2年生のときほどの勢いは影を潜めていた
それでもやはり学校行事は勉強の息抜きにはなってたみたいだ
こうして二学期も終わり年末年始を迎える
夏休み以上に大事な冬休みになっていた
わたしは、と言うと…勉強に関しては正直なんの心配もしていなかった
ユミにしても今のままでも間違いなく合格するだろう
結果を知っているから、と言うだけでなくユミの学力はわたしの知っていた以前とは違っていた
当時のわたしはみんながこれほど頑張ってるのを知らなかった もちろんわたし自身も頑張っていたから周りを見る余裕もなかったんだろう
不安を打ち消すためには勉強するしかなかった
まさにそんな冬休みだった

冬休みが明け三学期が始まるとすぐに私学の受験があった 
ここで合格を勝ち得た者たちはそれまでの緊張からいち早く解放される
サッチは滑り止めではなく志望校への合格を果たしたことで本当にスッキリした表情をしていた
ユミはサッチの話しを 目を輝かせて聞いていた
『努力は裏切らない』⋯サッチたまには良いこと言うじゃん
私学合格組、滑り止め合格組を除けばまだ進路が決まっていない生徒たちも多く、皆不安を抱えたままで卒業式を迎える
当時の自分がどう思っていたのかすら推し量ることもできないが 中学3年生が抱える状況としては進路も決まらないまま卒業していくのは不安なもんだと思う
わたし自身も中学校の卒業式はあまり記憶に残っていないのもそういう理由かもしれないな、と感じた
それでも、卒業式では涙で友だちや先生方との別れを惜しみ三年間の学び舎を後にした

そして、いよいよ迎えた入学試験当日!
各々いまの自分の持てる力を全て出し切る!そんな想いで挑んだ入試も終わり…合格発表までの一週間を『心此処にあらず』で過ごしていた

合格発表当日…県立神城南《けんなん》の正門前でユミたちと待ち合わせ一緒に受験番号を探す
あちらこちらで歓喜の声が聞こえる中 わたしとユミも自分の受験番号を見つけた!
大丈夫、とわかっていてもやはり自分の番号を見つけた時にはホッとしてる自分がいた
ユミは番号を見つけると泣きながらわたしに『ありがとう』と伝えてきた
なに言ってんの?ユミの頑張りだよ!胸張ってよ!!
わたしたちはお互い抱き合い泣いていた

その時、わたしの視界の中に見覚えのある姿が入ってきた
合格発表の掲示板の前に見慣れぬ制服姿の女の子
自分の番号があったのか 軽くガッツポーズをして母親らしき人の元へと走ってく…

『マキだ… 間違いない…』

大泉《おおいずみ》眞紀《まき》、彼女の姿を見た時からわたしの想いは高校生活へと馳せていくのを感じた

こうして、わたしの中学時代は幕を閉じた…

中学2年まで遡ったわたしの人生
そのこと自体にも意味はあったけど 起こる出来事に意味を持たせていくのもわたしなんだ
わたしはデスクマットの下に入れた子ども達の似顔絵を見ながら自分の望みを再確認していた…


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