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森下先輩と二人
しおりを挟む二人残されたわたしたち…
「なんだろうね、でも先生たちも4月からの新年度の準備とか忙しいだろうしね」 ズズッ⋯
森下先輩がお茶をすすり、お茶菓子をつまみながら話しかけてくる
「そうですよね… 市原先生あんなに楽しい人だなんて思いもよりませんでした」 ズズッ⋯
わたしもお茶をすすり、お茶菓子をつまみながら話しを続ける
「重命さんも、もうすぐ二年生だね」
「ホントだ、確かに」
「後輩たくさん入ってくるといいね」 ズズッ
後輩? そっか後輩が入ってくるかも知れないんだ! ってことはわたしも先輩の立場かぁ~
これも幽霊部員だった過去《いぜん》にはなかったことになるのか… 嬉しくも なんか複雑⋯
「森下先輩はどうして部長や副部長はやらなかったんですか? みんな推薦してましたよ?」 ズズッ
「あー、そういうの苦手だから」
「進学しないんでしたっけ?」
「ううん、進学組だよ」 ズズッ
「だったら内申点とかあるんじゃないんですか? 部長とかしてたら?」
「そうだね~ でもいいや」 ズズッ
なにを話すとでもない会話が続いてた
聞いたことにはなんでも答えてくれる森下先輩
なんとなく伝わってくる人柄から先輩がどうして部長を辞退したのかがわかる気がした
「僕はね茶道が好きなのかもしれない」 ズズッ
「好きだと思いますよ? 楽しそうだし、なにより森下先輩の所作は綺麗だと思いますし⋯ そういうのってちゃんと茶道に対しての理解が深くないと出てこないと思うんですよ」 ズズズッ
わたしは普段から思ってることをとくに意識もせずに話していた
⋯と、急に森下先輩が静かになった
どうしたんだろう?と森下先輩の方を見ると、
先輩は目を輝かせてわたしを見てた
「不思議だ、重命さんはホントに茶道部に入るまで茶道を習ったことはなかったのかい?」
「は、はい、そうですけど…」
「僕はキミの茶道に対する興味と理解の深さにすごく感心していたんだ ううん、僕だけじゃない、市原先生だってそうだ 市原先生とはよく二人で話すんだけどキミが茶道部に入ってきてからは市原先生はよくキミの話しをするんだよ」
堰を切ったかのように話し出す森下先輩
次から次へと止められないかのようにでてくる森下先輩の言葉に 今まで持っていた印象と随分違うんだな、と感じた
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