魔の導きは性なる秘め事で

ネミルラ

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お話

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 子を成す場所に魔力が溜まる人間の女。
 それは人々を脅かす魔獣の母〝魔母まぼ〟に成り得る〝魔女まじょ〟。

 私が生まれ育った集落は魔獣の親玉〝魔王まおう〟が使わせた魔獣から「魔女を寄こせ」と言われるがまま、私を差し出した。

 集落が存続する為に必要な犠牲と分かっていてもリサの様に『みんなの為に』って思えない私は、逃げる隙を伺っていたけど、拘束された手足に脱走できる程度の自由は無い。

 魔獣に抱えられながら集落を離れて数分が経った頃、魔獣を蹴り飛ばした何者かが手を引き、転げ落ちた私を起こす。
 それは硬質な何かで包まれる人の様な体格の何か。


 魔獣を殺した不審者は自らを「魔導士まどうし」と名乗る。
 魔導士。それは魔女の魔力を導き、戦闘員にする力を持つ男。
 彼の力が有れば、リサを救い出せる。
 そう思った私は出会ったばかりの彼に「私、力が欲しいの。だから、私を導いて!」と求めた。

 「その意味を理解しているのか?」と圧せられたけど、覚悟の上で「知っている。性行為えっちするんでしょ」と言い返す。

 「そうか」と呟く彼は、筒状の剣に全身を包んでいた硬質な鎧を吸収させた。
 驚きから「何、それ?」と聞いた私に裸の彼は「淫魔サキュバスだ」と言う。

 淫魔サキュバスは気に成るけど、それよりも大切な事があるから、今は置いといて。
 私は「してくれるの?」って聞いたら彼は何も言わず私を押し倒した。

 …………。

 行為を終え、中に出された液体の中に溜まる魔力を刺激する。
 初めての感覚に驚きながらも、それを受け入れた私は魔術を習得した。
 自身に溜まる魔力から炎の球体を成す魔術で試し打った魔獣の死体は勢いよく燃える。
 魔獣と戦える力を得た高揚感に酔いしれている私は感謝の気持ちを言葉で伝えようと彼を探す。

 草陰で見つけた彼は股間のブツにハメた淫魔サキュバスを自らの手で持ち、上下に動かしていた。
 「さっき出したのに。もっと出したかったの?」と呆れながら聞いた私は「変身している」と真面目に返答される。
 「変身?」と聞いたら「ああ、古代遺物アーティファクト淫魔サキュバスは魔導士の導きで、姿を変える。先程の鎧や剣は、その一形態だ」と具体的に説明された。

 確かに、鎧を収納した筒は普通じゃないと思うけど、そんな道具は聞いた事が無くて、疑っていると……。
 彼が性なる体液を筒の中で出した様子。
 彼の液体を受けた筒から「起動」と不思議な声が聞こえたと思ったら、その筒は彼の前身を包み込んだ。
 その直後、彼はさっきの鎧に包まれていた。

 …………。

 彼と共に魔獣を狩りながら、魔王の下に辿り着いた私は、彼と力を合わせて魔王を殺す。

 魔王は兵力に成る魔獣を産む母体として魔女を求めていたのか、リサを含め魔女たちは無事だった。

 リサたちを救えた感謝を言おうと彼を探して見渡した時、彼を襲う何者かの姿が見える。
 それは彼が纏う淫魔サキュバスの鎧に似ていた。

 …………。

 謎の襲撃者は淫魔インキュバスに導かれた魔女だった。
 彼女は、魔女を犯す魔王や魔導士を嫌悪し、彼を襲う。
 彼女を止めるには、彼女を気持ちよくしながら導く淫魔インキュバスをその身体から外す必要がある。
 私たちは、彼女を止めることが出来るのか!?



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