キョリとリセイ~恋人は愛の香り~

国府春学

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翌朝 ※性描写アリ

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「おはよ…シェス、生きてる?」
「ふざけるな。この程度で死ぬかよ」

 翌朝、といっても昼に近い時間にようやく目を覚ました二人は、打ち上げられた魚のような互いを見て笑い合った。

 昨夜は睦みあった後、そのまま眠りに落ちてしまった。
「休みだからいいけど、昨日のあのきちっとした姿からは想像もできないな、隊長殿」
「オンオフの切り替えが上手なの、俺は。こんなどろどろになってるとこ、シェスにしか見せられないよ」

 休みが明けたら届け出を出して、二人は正式に婚姻関係になる。
「第九部隊のラシェル隊長には、シェスを帰さなくてごめんなさいって手紙、出さないと」
「俺も書く」
 遠く離れた国境警備の仕事にシェスリタを戻すか、考えた結果、ルートリヤは、城内勤務の期間が終わったらいったん彼を辞職させることに決めた。
「一生そばにいてほしい」
「……うん」
 シェスリタは、微笑んでうなずく。
 
 士官学校に進み、軍人になることを望んでいたが、このまま籍を置いていると、規則どおり、いつか元の場所へ復帰する日が来て、別れ別れになってしまう。
「俺はたぶん、軍じゃなくてもやっていけると思う。兄さんがそうだったように。都の内で、近くにいられる仕事、探すよ」
「えぇ~」
「何が不満なんだよ」
「だって…フェータルヒュームのことが…あるし…」
「抑えてるだろ」
「抑えてても、抑えててもシェスは、魅力的だからっ…」
 不安なんだ、とルートリヤは言う。

「…俺の秘書になってほしい…」
 四六時中、傍らで働いてほしいと、……だだをこねる子どものようだ。
「どうしようもないな、おまえは」
「シェスが可愛すぎるからだよ」

 言いながら、力強い腕でさらうように抱き寄せ、ルートリヤは彼を、部屋の奥の浴室へ連れていく。
「大浴場ほど広くないけど、こんな格好で廊下に出られないから、今日はここで我慢して」
 下ろされた白いバスルームには、天井付近の窓からの陽の光が注いでいる。

 浴槽に入る前に一度キスをして、舌を絡めながら、ルートリヤは二本の指をシェスリタの後ろに這わせた。昨夜注ぎ込んだ蜜が溢れ出してくるのを探り、水音をたてながらかきだしていく。
「んッ…ぁあ、あッ」
 もう朝なのに、終えた行為の余韻が蘇り、シェスリタの身体は再び火照っていく。

「後始末だよ。もう、しないって決めてるのに」
 耳元で囁き、からかいながら、ルートリヤもしっかり反応していた。
 二人は結局、その場でもう一度交わり、新しい蜜を滑らかな床に滴らせて、疲労した身体を洗い流した。

 浴槽につかるころには意識も思考もとろけきり、無言で身を寄せ合って目を閉じていた。
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