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🎵 100点の天才は、72点の敗者に恋を奪われる
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🎵 100点の天才は、72点の敗者に恋を奪われる
~機械の完璧さより、人間の不完全さ(カオス)が心に響くらしい~
カラオケ店の個室は、ユウキ、アキラ、そしてヒカリの三人にとって、いつしか静かな戦場となっていた。幼馴染である二人の男、ユウキとアキラは、互いにヒカリに恋心を抱いていた。その対立は、カラオケの点数という、絶対的な数字に集約されていた。
ユウキはマイクを握り、ヘッドホンから流れる自分の歌声に意識を集中させていた。画面に映し出された一般的なカラオケ採点システムの【シンクロ率】を示すピッチガイドの線は、彼の声と寸分の狂いもなく重なって進んでいく。
彼は知っていた。この機械的な完璧さが、周囲からの**「ユウキすごい!」「天才かよ!」**という喝采と、アキラの感情的な歌を打ち負かしてきた唯一の証明であることを。
数年前、「技術は素晴らしいが、心に残らない」という残酷な評価を受け、ユウキの心は閉ざされた。**「誰にも認められない」という冷たい絶望から、彼は感情を捨て、歌の全ての要素を機械的に制御する方法を磨き上げた。点数。それこそが、ヒカリの関心を独占し、アキラを打ち負かすための、彼の「価値の証明」**だった。
ユウキが歌い終わり、ディスプレイに100点満点の文字が無機質に輝いた瞬間、彼はすぐにヒカリを見た。
「ユウキ、すごいよ!」
ヒカリは声をあげた。その笑顔は完璧だったが、その瞳には熱量がなかった。まるで、テレビのニュースを見ているように、冷静な、そして少し寂しそうな表情。彼女の心の中で、「ユウキの歌は、ユウキ自身がそこにいないみたい」と感じていることを、ユウキは痛いほど理解した。
彼の100点の価値が、今、目の前で静かに揺らいでいた。この数字は、他の誰のためでもない、ヒカリのためだけに叩き出したものだ。それなのに、なぜ、ヒカリの目はこんなにも冷めているのか。ユウキの焦燥は、喉の奥で乾いた音を立てて詰まった。
アキラがリモコンを手に操作すると、一瞬画面が暗くなった後、**最新式の採点システム『メロディアス・クリア』**のディスプレイが、青い光を放ちながら浮かび上がった。
『メロディアス・クリア』――それは、【シンクロ率】に加え、**「人間らしい面白さ(カオス)」**を評価軸とする、彼が否定し続けてきた「感情」を点数化するシステムだった。
ユウキの喉が詰まった。勝負に持ち込まれたのは、彼が最も避けたかった「感情」の土俵だ。だが、ヒカリの前でプライドを捨てることはできない。
ヒカリは興奮した声を上げた。 「ねえアキラ!その『面白さ』の採点、すごく気になる!ユウキの完璧な歌と、この新しいシステムで勝負してみてよ!」
「...わかった」ユウキは言い放った。「そのシステムで、俺の『正確さ』が、お前の『面白さ』を上回ることを証明してやる」
一. 崩れ落ちた完璧な世界
アキラは同じ曲『スターライト・ランナー』を選び、歌い始めた。
アキラの歌声は、ユウキの耳には粗だらけだった。ピッチは揺らぎ、リズムもわずかに走ったり、感情に任せた**「タメ」が入ったりする。隣で聴いているヒカリは、ユウキの歌の時とは違い、前のめりになって画面を見つめていた。その瞳の輝きは、ユウキが100点を取った時よりも、遥かに熱を帯びていた**。
ユウキは、アキラの歌を聴きながら、内心で舌打ちした。**「雑だ。技術点では絶対に勝てない。」だが、『メロディアス・クリア』のディスプレイの状況は異常だった。アキラの歌声の「音程のふらつき」**を検知した瞬間、画面の【カオス率メーター】が勢いよく上昇し、アバターはボーナスアイテムを獲得している。
ユウキの完璧な歌唱は【シンクロ率】100%を達成したが、ゲーム内では単調な一本道を走るだけで、何の「ドラマ」も生み出さなかったのだ。
「なんだ、この歌は……」
アキラは最終パートで、すべての感情を込めてシャウトした。音程はブレていたが、その声の**「粘り(アフタータッチ)」と「強さ」**は、ユウキの皮膚にビリビリと伝わるようだった。
そして、リザルト画面。 【面白さ:98%】 【シンクロ率】は75%。ユウキが信じた「正確さ」の点数ではアキラは勝てなかった。だが、ユウキが否定した**「面白さ」**が、アキラに勝利をもたらした。
ユウキはリモコンを落とした。リモコンが床に落ちる音だけが、完璧な静寂を破った。
ヒカリは手を叩いた。 「すごかった! 鳥肌立ったよ、アキラ!」
ヒカリがアキラに向けたその心からの賛辞は、ユウキの胸に鋭い痛みを走らせた。ユウキが何年かけても引き出せなかった、あの輝く笑顔が、たった一つの粗いシャウトでアキラに向けられている。ユウキの嫉妬は、機械への敗北よりも、ヒカリの無邪気な反応に向けられた。
ヒカリはアキラの顔を見て、それからユウキの顔を見た。 「ユウキの歌は、いつも通り完璧だったよ。でもね、ユウキ。私はね、アキラみたいに気持ちが伝わってくる歌が聴きたいな」
「気持ちが伝わる……」
ユウキの胸が締め付けられた。彼の100点の努力は、ヒカリにとって「いつも通り」でしかなかった。全身の力が抜け、吐き気に似た感覚が胃の腑を襲う。今まで信じてきた全てが、一瞬で、機械とヒカリによって否定されたのだ。
地面に散らばったガラスの破片のように見える100点の残骸を、彼はただ見つめていた。
二. 採点のない歌
ユウキの視界から、完璧だったはずの100点の数字が消え、ヒカリの失望の言葉だけが残った。彼が求めてきたすべての努力は、ヒカリが望むものではなかった。
彼はゆっくりとマイクを拾い上げた。その冷たい金属の感触だけが、彼を現実に繋ぎ止める唯一のものだった。このまま逃げたら、一生ヒカリの「いつも通り」のユウキのまま、殻に閉じこもることになる。
「もう一度、歌う」
彼は立ち上がり、マイクを握った。選曲画面で同じ曲を選ぶ。 「何をやるんだ、ユウキ。もう勝負はついた」とアキラが言った。
ユウキはディスプレイを見た。画面には、アキラの挑戦で開放された**「ドラマティック・モード」**が表示されている。このモードでは、画面にピッチガイドが表示されない。
「勝負じゃない。ただ、歌う」
彼はマイクを握り、目を閉じた。高音域が迫る。いつもなら反射的に喉を締めて、心のない裏声で音程を完璧にトレースしていた。
だが、今回は違った。彼は喉を開き、感情に任せて声を張り上げた。ピッチはわずかに高くなった。心臓の鼓動がリズムに合わせて早くなるのを感じた。
ディスプレイのメロディンは、当然のように正確な足場を踏み外した。しかし、代わりに【カオス率】が激しく振動する。
彼の歌に、初めて「タメ」が入った。歌い出しに遅れ、画面後方からペナルティの轟音が迫る。スリルと緊張。だが、不思議と楽しい。ユウキは笑った。
サビ。ユウキは、これまでの人生で押さえつけてきたすべての感情を乗せて、力いっぱい声を出す。完璧な技術ではなく、ただ伝えたいという熱量だけを込めた歌だ。
歌い終わったユウキは、息が切れ、声がかすれていた。
リザルト画面。 【シンクロ率】は68%。散々たる数字だ。だが、画面中央には輝く新しいスコアが表示されていた。 【面白さ:72%】
それはアキラの記録には遠く及ばない。だが、ユウキの「歌い癖アバター」の頭上には、初めて「緊張のタメ」というデコレーションが刻まれていた。画面下部にはツッコミコメント。 『あんたもやるやないかい! (歌い出し遅れすぎィ!)』
隣で、ヒカリが手を叩いた。 「ユウキ、今の歌、すごく気持ちが伝わってきた!」
ユウキはマイクを下ろし、ヒカリを見た。 その言葉は、彼がこれまで追い求めてきた100点満点のどの喝采よりも、遥かに重く、温かい真実だった。彼の胸は、過去のすべての孤独と、今得た解放感で破裂しそうになった。
彼はマイクを強く握り締め、初めて、報われたと感じた。この72点の歌の方が、ずっと俺自身だ。
彼の歌の旅は、ようやく始まったのだ。
~機械の完璧さより、人間の不完全さ(カオス)が心に響くらしい~
カラオケ店の個室は、ユウキ、アキラ、そしてヒカリの三人にとって、いつしか静かな戦場となっていた。幼馴染である二人の男、ユウキとアキラは、互いにヒカリに恋心を抱いていた。その対立は、カラオケの点数という、絶対的な数字に集約されていた。
ユウキはマイクを握り、ヘッドホンから流れる自分の歌声に意識を集中させていた。画面に映し出された一般的なカラオケ採点システムの【シンクロ率】を示すピッチガイドの線は、彼の声と寸分の狂いもなく重なって進んでいく。
彼は知っていた。この機械的な完璧さが、周囲からの**「ユウキすごい!」「天才かよ!」**という喝采と、アキラの感情的な歌を打ち負かしてきた唯一の証明であることを。
数年前、「技術は素晴らしいが、心に残らない」という残酷な評価を受け、ユウキの心は閉ざされた。**「誰にも認められない」という冷たい絶望から、彼は感情を捨て、歌の全ての要素を機械的に制御する方法を磨き上げた。点数。それこそが、ヒカリの関心を独占し、アキラを打ち負かすための、彼の「価値の証明」**だった。
ユウキが歌い終わり、ディスプレイに100点満点の文字が無機質に輝いた瞬間、彼はすぐにヒカリを見た。
「ユウキ、すごいよ!」
ヒカリは声をあげた。その笑顔は完璧だったが、その瞳には熱量がなかった。まるで、テレビのニュースを見ているように、冷静な、そして少し寂しそうな表情。彼女の心の中で、「ユウキの歌は、ユウキ自身がそこにいないみたい」と感じていることを、ユウキは痛いほど理解した。
彼の100点の価値が、今、目の前で静かに揺らいでいた。この数字は、他の誰のためでもない、ヒカリのためだけに叩き出したものだ。それなのに、なぜ、ヒカリの目はこんなにも冷めているのか。ユウキの焦燥は、喉の奥で乾いた音を立てて詰まった。
アキラがリモコンを手に操作すると、一瞬画面が暗くなった後、**最新式の採点システム『メロディアス・クリア』**のディスプレイが、青い光を放ちながら浮かび上がった。
『メロディアス・クリア』――それは、【シンクロ率】に加え、**「人間らしい面白さ(カオス)」**を評価軸とする、彼が否定し続けてきた「感情」を点数化するシステムだった。
ユウキの喉が詰まった。勝負に持ち込まれたのは、彼が最も避けたかった「感情」の土俵だ。だが、ヒカリの前でプライドを捨てることはできない。
ヒカリは興奮した声を上げた。 「ねえアキラ!その『面白さ』の採点、すごく気になる!ユウキの完璧な歌と、この新しいシステムで勝負してみてよ!」
「...わかった」ユウキは言い放った。「そのシステムで、俺の『正確さ』が、お前の『面白さ』を上回ることを証明してやる」
一. 崩れ落ちた完璧な世界
アキラは同じ曲『スターライト・ランナー』を選び、歌い始めた。
アキラの歌声は、ユウキの耳には粗だらけだった。ピッチは揺らぎ、リズムもわずかに走ったり、感情に任せた**「タメ」が入ったりする。隣で聴いているヒカリは、ユウキの歌の時とは違い、前のめりになって画面を見つめていた。その瞳の輝きは、ユウキが100点を取った時よりも、遥かに熱を帯びていた**。
ユウキは、アキラの歌を聴きながら、内心で舌打ちした。**「雑だ。技術点では絶対に勝てない。」だが、『メロディアス・クリア』のディスプレイの状況は異常だった。アキラの歌声の「音程のふらつき」**を検知した瞬間、画面の【カオス率メーター】が勢いよく上昇し、アバターはボーナスアイテムを獲得している。
ユウキの完璧な歌唱は【シンクロ率】100%を達成したが、ゲーム内では単調な一本道を走るだけで、何の「ドラマ」も生み出さなかったのだ。
「なんだ、この歌は……」
アキラは最終パートで、すべての感情を込めてシャウトした。音程はブレていたが、その声の**「粘り(アフタータッチ)」と「強さ」**は、ユウキの皮膚にビリビリと伝わるようだった。
そして、リザルト画面。 【面白さ:98%】 【シンクロ率】は75%。ユウキが信じた「正確さ」の点数ではアキラは勝てなかった。だが、ユウキが否定した**「面白さ」**が、アキラに勝利をもたらした。
ユウキはリモコンを落とした。リモコンが床に落ちる音だけが、完璧な静寂を破った。
ヒカリは手を叩いた。 「すごかった! 鳥肌立ったよ、アキラ!」
ヒカリがアキラに向けたその心からの賛辞は、ユウキの胸に鋭い痛みを走らせた。ユウキが何年かけても引き出せなかった、あの輝く笑顔が、たった一つの粗いシャウトでアキラに向けられている。ユウキの嫉妬は、機械への敗北よりも、ヒカリの無邪気な反応に向けられた。
ヒカリはアキラの顔を見て、それからユウキの顔を見た。 「ユウキの歌は、いつも通り完璧だったよ。でもね、ユウキ。私はね、アキラみたいに気持ちが伝わってくる歌が聴きたいな」
「気持ちが伝わる……」
ユウキの胸が締め付けられた。彼の100点の努力は、ヒカリにとって「いつも通り」でしかなかった。全身の力が抜け、吐き気に似た感覚が胃の腑を襲う。今まで信じてきた全てが、一瞬で、機械とヒカリによって否定されたのだ。
地面に散らばったガラスの破片のように見える100点の残骸を、彼はただ見つめていた。
二. 採点のない歌
ユウキの視界から、完璧だったはずの100点の数字が消え、ヒカリの失望の言葉だけが残った。彼が求めてきたすべての努力は、ヒカリが望むものではなかった。
彼はゆっくりとマイクを拾い上げた。その冷たい金属の感触だけが、彼を現実に繋ぎ止める唯一のものだった。このまま逃げたら、一生ヒカリの「いつも通り」のユウキのまま、殻に閉じこもることになる。
「もう一度、歌う」
彼は立ち上がり、マイクを握った。選曲画面で同じ曲を選ぶ。 「何をやるんだ、ユウキ。もう勝負はついた」とアキラが言った。
ユウキはディスプレイを見た。画面には、アキラの挑戦で開放された**「ドラマティック・モード」**が表示されている。このモードでは、画面にピッチガイドが表示されない。
「勝負じゃない。ただ、歌う」
彼はマイクを握り、目を閉じた。高音域が迫る。いつもなら反射的に喉を締めて、心のない裏声で音程を完璧にトレースしていた。
だが、今回は違った。彼は喉を開き、感情に任せて声を張り上げた。ピッチはわずかに高くなった。心臓の鼓動がリズムに合わせて早くなるのを感じた。
ディスプレイのメロディンは、当然のように正確な足場を踏み外した。しかし、代わりに【カオス率】が激しく振動する。
彼の歌に、初めて「タメ」が入った。歌い出しに遅れ、画面後方からペナルティの轟音が迫る。スリルと緊張。だが、不思議と楽しい。ユウキは笑った。
サビ。ユウキは、これまでの人生で押さえつけてきたすべての感情を乗せて、力いっぱい声を出す。完璧な技術ではなく、ただ伝えたいという熱量だけを込めた歌だ。
歌い終わったユウキは、息が切れ、声がかすれていた。
リザルト画面。 【シンクロ率】は68%。散々たる数字だ。だが、画面中央には輝く新しいスコアが表示されていた。 【面白さ:72%】
それはアキラの記録には遠く及ばない。だが、ユウキの「歌い癖アバター」の頭上には、初めて「緊張のタメ」というデコレーションが刻まれていた。画面下部にはツッコミコメント。 『あんたもやるやないかい! (歌い出し遅れすぎィ!)』
隣で、ヒカリが手を叩いた。 「ユウキ、今の歌、すごく気持ちが伝わってきた!」
ユウキはマイクを下ろし、ヒカリを見た。 その言葉は、彼がこれまで追い求めてきた100点満点のどの喝采よりも、遥かに重く、温かい真実だった。彼の胸は、過去のすべての孤独と、今得た解放感で破裂しそうになった。
彼はマイクを強く握り締め、初めて、報われたと感じた。この72点の歌の方が、ずっと俺自身だ。
彼の歌の旅は、ようやく始まったのだ。
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