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Slumber
2:皇都2
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皇都に鎮座する白壁の聖堂。聖堂の礼拝堂の中、聖遺物を模したオブジェを前に副神官長と見習い達が聖書を読み上げている。ステンドグラスから差し込む光が、彼らを照らしている。
「その日、神はお隠れになった」
「その日、神はお隠れになった」
彼らの声が聖堂に響く、隣国である公国の建国神話でも語られる、神の消失の一節。
彼らの言葉を信心深い者たちが、後ろの長椅子に座りながら聞いている。
セイルズは聞き親しんだ聖句を口の中で唱えながら、神官達の聖句を聞いている。聖堂は幾つのかの式典や祭典を除けば一般に開放されており、普段は皇宮で従者をしているセイルズも暇を頂いてはこの聖堂を訪れている。いつもどおりの聖句、いつもと違うのはここに共に訪れていた兄が兵士となり、祈りの中に兄の無事を祈ることが増えたこと。兄がいつも座っていた横の席には、フードを深く被った旅人らしき人が座っている。旅の無事を祈願する旅人や行商人は多い、おそらくはその1人だろうと当たりをつける。
「三日三晩の嵐の後、12の天使が人々の前に現れ告げた『我等は神の代行者である』と」
「三日三晩の嵐の後、12の天使が人々の前に現れ告げた『我等は神の代行者である』と」
フードを被った男の口元が僅かに歪む。「不謹慎な」セイルズは思わず厳しい視線を向けてしまう。視線に気づいたのかフードの男は申し訳ないという身振りをし、聖堂を出ようとする。一瞬躊躇し、セイルズは男を追って聖堂を出る。
「貴方は何故、神聖なる聖句を聞いてお笑いになったのですか」
聖堂の外、セイルズがその背に問いかける。男は足を止め振り返る。男はセイルズの服装を上から下へと眺める。良い所の出なのだろう、多少若さが勝っているがその立ち居振る舞いは堂に入ってる。
「気に障ったなら謝るよ」
口元に浮かんだ笑みを隠す事無く男は答える。
「謝るのならせめてそのフードを取られるべきであろう」
後にセイルズはこの言葉を後悔することになる。男は少しの間考えるようなそぶりをした後、ゆっくりとフードを取る。
「それも然り、申し訳ないな若者よ礼を失した事許されよ。どうも俺達は目立ちすぎる」
セイルズはフードの下から表れた緑色の髪をを見て、自身が震えるのを感じる。
フードをとった男の雰囲気は、それまでとは違い気品すら感じる。
建国12天使、今は12家門と呼ばれる家に産まれた貴種の印。即ちは神話にもっとも近いものの1人の姿がそこにある。緑色の髪、現在存在する貴種のうち最も歳を経て、最も強い力を持つという。
「こちらこそ申し訳ございません。お戻しください」
「じゃあ、そういうことで」
フード再び深く被り男は踵を返し、軽く手を上げる。
「貴方は何故・・・」
再びセイルズは男の背に問いかける。
「神聖なる御身で、聖句をお笑いになったのですか」
似て非なる2度目の問い。今度は男が足を止めることは無く、背中越しに1度手を振るばかり。
セイルズの視界の中に、男とすれ違う兵士の姿が映る。よく知っている顔の兵士。
兵士は聖堂へと駆けて来る。セイルズの横で足を止める。
「兄上、聖堂に何を」
一足先に兵務についた兄と未だ従者をしている弟。共に聖堂に来ていた日が遥か昔に思える。
「任務だ」
誇らしげな兄の顔、そして、それだけを答え聖堂へと入っていく。
「代行者たる、天使達は人間を守護し導くためにアルナスト公国を建国し我等の守護者となった」
「代行者たる、天使達は人間を守護し導くためにアルナスト公国を建国し我等の守護者となった」
開いた扉の奥から聞こえる慣れ親しんだ聖句は、どこか遠くの言葉のように聞こえた。
切り株に座ったままタツマはガルツにいいようにやられるトオルを眺めていた。
「そういう痛そうなのは勘弁かな」
何の虚飾も無い、本音がこの一言だった。タツマにとってトオルのしていることは苦行にしか見えない。何度も起き上がり吹き飛ばされる友人の姿を何の感慨も無く眺めている
(ま、トオルの気持もわからなくは無いかな)
タツマとて妹の生死さえも分からない状況で、何もしない事は出来ないだろうと理屈では分かる。だが、自身にそういう感情が湧きあがることは想像できない。
「お前は実験作さ」
唯一の血縁者である、母が幼い頃に言った言葉。遺伝上の父とは性交渉は無く、試験管の中で掛け合わせたものを母の胎内に還したと聞いた。自分に子供が出来るのかを試したかったとは我が母ながら酷い言い草もあったものだと思う。
輝くことの無い指輪を手で弄びながら欠伸を噛み殺す。
「御二人と違いタツマさん、貴方は魔法の資格をお持ちでないようです」
テシクの村でうけた洗礼でタツマだけは魔法の才能が無かった。他の2人が大小はあれど魔法が使えるようになったというのに、何故自分だけという思いは不思議と浮かばなかった。
(ああ、やっぱり)
試しに魔法を使ってみたかった、その思いはある。ただ、その一方で安堵もしていた。トオルのように目的があるなら、どんな形にしろ力は欲しいところだろう。その一方で、自分はどうかと考えるとタツマには何の目的も無かった。敢えて言うなら、このよくわからない世界について知りたいというぐらいだろうか。
「僕には特に目的も無いしね」
誰に聞かせるわけでもなく呟く。声が聞こえたのか、ガルツが怪訝な表情を浮かべタツマを見る。曖昧な笑みを浮かべタツマは視線を返し、再び起き上がろうとしているトオルを指差す。タツマの方を向いたガルツの後頭部めがけて木刀が振り下ろさる。
「そろそろ身の振り方を考えておくべきかもしれない」
トオルとイツミの前で、昨日、タツマが言った言葉。頭の中の冷静な部分がこれ以上、この異世界人達と関わると面倒なことになると警鐘を鳴らしている。
(僕はともかく、あれだけの力を持つイツミを手放すとは思えないし、トオルも彼らと共に行ったた方がよいと考えるかもしれない)
溜息を付いて思案にふける。2人がこのまま彼らに着いて行く事を選んだとき自身はどうするかまだ決めかねている。
ガルツは背後から来た一撃を振り向きざまに無造作に横に払う、トオルの木刀とガルツの鉄の剣がぶつかり木刀がタツマの方に弾き飛ばされてくる。
「タツマ危ない」
トオルの声に気づくより前に、無意識に木刀を掴みとってしまう。やってしまったと、気づいたときには遅かった。ガルツは一気に距離を詰め、鉄の剣を振り下ろしてくる。切り株から咄嗟に立ち上がりバックステップで避けつつ、掴み取った木刀を握りガルツに切っ先を向ける。
「お前さんの方が動けるんじゃないのか」
口元に笑みを浮かべガルツが言う、その目は笑っていない。
(1度直接、手合わせをしても良いとは思うけど、伏せれる札は伏せおくべきだよな)
木刀をそのままトオルに投げ降参のポーズをする。
「まさか、僕はインドア派ですよ」
ずれた伊達眼鏡を指先で直し、笑みを返した。
副神官長アロセスによって、朗々として読み上げられる聖句に信者達は目を閉じ祈りを捧げている。神殿都市ほどではないが、神を信望する人々は多い。
「そして、御使いの元に1千年の時を経て、神は再びお姿を見せるでしょう」
「そして、御使いの元に1千年の時を経て、神は再びお姿を見せるでしょう」
聖書、第三節『千年祭』を唱え終わったタイミングで、神官達に近づく兵士の姿がある。
「どうされましたか、ガインズさん、セイルズさんなら先ほどまで聖堂にいらっしゃいましたが」
敬虔な信者であるガインズとセイルズの兄弟の顔をアロセスは良く覚えていた。兄弟そろって魔法の資質さえあれば神官か武装神官になりたいと常々言っていた。兄であるガインズは魔法の資質が無かったものの、将来は神殿都市で神殿騎士になると意気込んでいたはずだ。
「ハルファス殿下から、迎えにいってくれとのご命令です」
アロセスは手に持った聖書を閉じ、見習い神官達に向きなおす。
「殿下のご命令です、皆さん準備を」
「その日、神はお隠れになった」
「その日、神はお隠れになった」
彼らの声が聖堂に響く、隣国である公国の建国神話でも語られる、神の消失の一節。
彼らの言葉を信心深い者たちが、後ろの長椅子に座りながら聞いている。
セイルズは聞き親しんだ聖句を口の中で唱えながら、神官達の聖句を聞いている。聖堂は幾つのかの式典や祭典を除けば一般に開放されており、普段は皇宮で従者をしているセイルズも暇を頂いてはこの聖堂を訪れている。いつもどおりの聖句、いつもと違うのはここに共に訪れていた兄が兵士となり、祈りの中に兄の無事を祈ることが増えたこと。兄がいつも座っていた横の席には、フードを深く被った旅人らしき人が座っている。旅の無事を祈願する旅人や行商人は多い、おそらくはその1人だろうと当たりをつける。
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「三日三晩の嵐の後、12の天使が人々の前に現れ告げた『我等は神の代行者である』と」
フードを被った男の口元が僅かに歪む。「不謹慎な」セイルズは思わず厳しい視線を向けてしまう。視線に気づいたのかフードの男は申し訳ないという身振りをし、聖堂を出ようとする。一瞬躊躇し、セイルズは男を追って聖堂を出る。
「貴方は何故、神聖なる聖句を聞いてお笑いになったのですか」
聖堂の外、セイルズがその背に問いかける。男は足を止め振り返る。男はセイルズの服装を上から下へと眺める。良い所の出なのだろう、多少若さが勝っているがその立ち居振る舞いは堂に入ってる。
「気に障ったなら謝るよ」
口元に浮かんだ笑みを隠す事無く男は答える。
「謝るのならせめてそのフードを取られるべきであろう」
後にセイルズはこの言葉を後悔することになる。男は少しの間考えるようなそぶりをした後、ゆっくりとフードを取る。
「それも然り、申し訳ないな若者よ礼を失した事許されよ。どうも俺達は目立ちすぎる」
セイルズはフードの下から表れた緑色の髪をを見て、自身が震えるのを感じる。
フードをとった男の雰囲気は、それまでとは違い気品すら感じる。
建国12天使、今は12家門と呼ばれる家に産まれた貴種の印。即ちは神話にもっとも近いものの1人の姿がそこにある。緑色の髪、現在存在する貴種のうち最も歳を経て、最も強い力を持つという。
「こちらこそ申し訳ございません。お戻しください」
「じゃあ、そういうことで」
フード再び深く被り男は踵を返し、軽く手を上げる。
「貴方は何故・・・」
再びセイルズは男の背に問いかける。
「神聖なる御身で、聖句をお笑いになったのですか」
似て非なる2度目の問い。今度は男が足を止めることは無く、背中越しに1度手を振るばかり。
セイルズの視界の中に、男とすれ違う兵士の姿が映る。よく知っている顔の兵士。
兵士は聖堂へと駆けて来る。セイルズの横で足を止める。
「兄上、聖堂に何を」
一足先に兵務についた兄と未だ従者をしている弟。共に聖堂に来ていた日が遥か昔に思える。
「任務だ」
誇らしげな兄の顔、そして、それだけを答え聖堂へと入っていく。
「代行者たる、天使達は人間を守護し導くためにアルナスト公国を建国し我等の守護者となった」
「代行者たる、天使達は人間を守護し導くためにアルナスト公国を建国し我等の守護者となった」
開いた扉の奥から聞こえる慣れ親しんだ聖句は、どこか遠くの言葉のように聞こえた。
切り株に座ったままタツマはガルツにいいようにやられるトオルを眺めていた。
「そういう痛そうなのは勘弁かな」
何の虚飾も無い、本音がこの一言だった。タツマにとってトオルのしていることは苦行にしか見えない。何度も起き上がり吹き飛ばされる友人の姿を何の感慨も無く眺めている
(ま、トオルの気持もわからなくは無いかな)
タツマとて妹の生死さえも分からない状況で、何もしない事は出来ないだろうと理屈では分かる。だが、自身にそういう感情が湧きあがることは想像できない。
「お前は実験作さ」
唯一の血縁者である、母が幼い頃に言った言葉。遺伝上の父とは性交渉は無く、試験管の中で掛け合わせたものを母の胎内に還したと聞いた。自分に子供が出来るのかを試したかったとは我が母ながら酷い言い草もあったものだと思う。
輝くことの無い指輪を手で弄びながら欠伸を噛み殺す。
「御二人と違いタツマさん、貴方は魔法の資格をお持ちでないようです」
テシクの村でうけた洗礼でタツマだけは魔法の才能が無かった。他の2人が大小はあれど魔法が使えるようになったというのに、何故自分だけという思いは不思議と浮かばなかった。
(ああ、やっぱり)
試しに魔法を使ってみたかった、その思いはある。ただ、その一方で安堵もしていた。トオルのように目的があるなら、どんな形にしろ力は欲しいところだろう。その一方で、自分はどうかと考えるとタツマには何の目的も無かった。敢えて言うなら、このよくわからない世界について知りたいというぐらいだろうか。
「僕には特に目的も無いしね」
誰に聞かせるわけでもなく呟く。声が聞こえたのか、ガルツが怪訝な表情を浮かべタツマを見る。曖昧な笑みを浮かべタツマは視線を返し、再び起き上がろうとしているトオルを指差す。タツマの方を向いたガルツの後頭部めがけて木刀が振り下ろさる。
「そろそろ身の振り方を考えておくべきかもしれない」
トオルとイツミの前で、昨日、タツマが言った言葉。頭の中の冷静な部分がこれ以上、この異世界人達と関わると面倒なことになると警鐘を鳴らしている。
(僕はともかく、あれだけの力を持つイツミを手放すとは思えないし、トオルも彼らと共に行ったた方がよいと考えるかもしれない)
溜息を付いて思案にふける。2人がこのまま彼らに着いて行く事を選んだとき自身はどうするかまだ決めかねている。
ガルツは背後から来た一撃を振り向きざまに無造作に横に払う、トオルの木刀とガルツの鉄の剣がぶつかり木刀がタツマの方に弾き飛ばされてくる。
「タツマ危ない」
トオルの声に気づくより前に、無意識に木刀を掴みとってしまう。やってしまったと、気づいたときには遅かった。ガルツは一気に距離を詰め、鉄の剣を振り下ろしてくる。切り株から咄嗟に立ち上がりバックステップで避けつつ、掴み取った木刀を握りガルツに切っ先を向ける。
「お前さんの方が動けるんじゃないのか」
口元に笑みを浮かべガルツが言う、その目は笑っていない。
(1度直接、手合わせをしても良いとは思うけど、伏せれる札は伏せおくべきだよな)
木刀をそのままトオルに投げ降参のポーズをする。
「まさか、僕はインドア派ですよ」
ずれた伊達眼鏡を指先で直し、笑みを返した。
副神官長アロセスによって、朗々として読み上げられる聖句に信者達は目を閉じ祈りを捧げている。神殿都市ほどではないが、神を信望する人々は多い。
「そして、御使いの元に1千年の時を経て、神は再びお姿を見せるでしょう」
「そして、御使いの元に1千年の時を経て、神は再びお姿を見せるでしょう」
聖書、第三節『千年祭』を唱え終わったタイミングで、神官達に近づく兵士の姿がある。
「どうされましたか、ガインズさん、セイルズさんなら先ほどまで聖堂にいらっしゃいましたが」
敬虔な信者であるガインズとセイルズの兄弟の顔をアロセスは良く覚えていた。兄弟そろって魔法の資質さえあれば神官か武装神官になりたいと常々言っていた。兄であるガインズは魔法の資質が無かったものの、将来は神殿都市で神殿騎士になると意気込んでいたはずだ。
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