12 / 38
クラスメイトの提案
しおりを挟む
「湯田が死んだらしい」
LINKでメッセージが届く。
涼は思わず目を見開く。湯田と言えば、ついこの間に自分をクソリプさんに捧げようとした裏切り者だ。そんな彼が逆に呪いに遭ったというのか?
情報をよこしたのはクラスカーストの上位にいる佐藤翔太からだった。明るいムードメーカーなので、大体の生徒からは好かれている。情報の信頼性は高い。
涼はいくらか混乱しながら返信を打つ。
「死んだ? なんで?」
他の生徒にも「湯田から送られて来たリンクからは絶対に飛ぶな」と注意喚起をしてあった。生きている生徒たちからは了解の旨の返事が届いた。既読すら付かない奴らがどうなったかまでは分からない。
「例のクソリプさんらしい。ラブホで菅野茉凛さんも一緒に死んでいたそうだ」
「何と……」
菅野茉凛は既読が付かない生徒のうち一人だった。まさか湯田と一緒にいて、仲良くクソリプさんの餌食になっていたとは……。見た目はかわいかったので、惜しい人を亡くしたと思う。こんな現実感の無い感想も、まだ彼女が死んだという実感が湧かないせいだろうが。
現場の詳細こそ分かっていないものの、クソリプさんの呪いにかかったということはロクな死に方はしていないはずだ。全身が溶けるとか、全ての関節が折られるなどの悲惨な死に方をしているはず。自分を生け贄にしようとしたとはいえ、湯田がいくらか不憫に思えた。
「分かった。これを知っている人間はどれだけいる?」
「一部の奴だけに教えてある。特に女子には伝えていない。メンタルを削られるだけだからな」
翔太の言うことは正しかった。たしかに結月は精神的にかなり不安定になっている。
「なあ涼」
「なんだ」
「湯田の件といい、俺たちの中にも不信感や不安が広がっている」
「そうだな」
「このまま行けば、またデマに踊らされてお互いを潰し合う結果になりかねない」
「それはたしかに」
「俺たち、いっぺん集まらないか? 今後の方針を決めるためにも」
翔太の提案はある程度予想が出来た。
湯田が身内を引っ掻き回したせいで、俺たちは疑心暗鬼になっている。親も先生もクソリプさんの呪いなんて信じちゃいない。だけど、確実にその呪いは存在している。
つまり、俺たちは自分でクソリプさんの対策を立てねばならない。そんな状況下で仲間割れなんてしている場合じゃない。きっと政府がようやくクソリプさんの怨念を認めた日には、日本国民全員が呪い殺されていることだろう。
そうなれば自分たちの身は自分たちで守るしかない。
バケモノは待ってくれない。奴が来る前に、先に手を打たなければ。
「そうだな、一度集まろう」
遠藤羅魅乃が亡くなってから、初めてのクラス会議が決まった。
LINKでメッセージが届く。
涼は思わず目を見開く。湯田と言えば、ついこの間に自分をクソリプさんに捧げようとした裏切り者だ。そんな彼が逆に呪いに遭ったというのか?
情報をよこしたのはクラスカーストの上位にいる佐藤翔太からだった。明るいムードメーカーなので、大体の生徒からは好かれている。情報の信頼性は高い。
涼はいくらか混乱しながら返信を打つ。
「死んだ? なんで?」
他の生徒にも「湯田から送られて来たリンクからは絶対に飛ぶな」と注意喚起をしてあった。生きている生徒たちからは了解の旨の返事が届いた。既読すら付かない奴らがどうなったかまでは分からない。
「例のクソリプさんらしい。ラブホで菅野茉凛さんも一緒に死んでいたそうだ」
「何と……」
菅野茉凛は既読が付かない生徒のうち一人だった。まさか湯田と一緒にいて、仲良くクソリプさんの餌食になっていたとは……。見た目はかわいかったので、惜しい人を亡くしたと思う。こんな現実感の無い感想も、まだ彼女が死んだという実感が湧かないせいだろうが。
現場の詳細こそ分かっていないものの、クソリプさんの呪いにかかったということはロクな死に方はしていないはずだ。全身が溶けるとか、全ての関節が折られるなどの悲惨な死に方をしているはず。自分を生け贄にしようとしたとはいえ、湯田がいくらか不憫に思えた。
「分かった。これを知っている人間はどれだけいる?」
「一部の奴だけに教えてある。特に女子には伝えていない。メンタルを削られるだけだからな」
翔太の言うことは正しかった。たしかに結月は精神的にかなり不安定になっている。
「なあ涼」
「なんだ」
「湯田の件といい、俺たちの中にも不信感や不安が広がっている」
「そうだな」
「このまま行けば、またデマに踊らされてお互いを潰し合う結果になりかねない」
「それはたしかに」
「俺たち、いっぺん集まらないか? 今後の方針を決めるためにも」
翔太の提案はある程度予想が出来た。
湯田が身内を引っ掻き回したせいで、俺たちは疑心暗鬼になっている。親も先生もクソリプさんの呪いなんて信じちゃいない。だけど、確実にその呪いは存在している。
つまり、俺たちは自分でクソリプさんの対策を立てねばならない。そんな状況下で仲間割れなんてしている場合じゃない。きっと政府がようやくクソリプさんの怨念を認めた日には、日本国民全員が呪い殺されていることだろう。
そうなれば自分たちの身は自分たちで守るしかない。
バケモノは待ってくれない。奴が来る前に、先に手を打たなければ。
「そうだな、一度集まろう」
遠藤羅魅乃が亡くなってから、初めてのクラス会議が決まった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
M性に目覚めた若かりしころの思い出 その2
kazu106
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、終活的に少しづつ綴らせていただいてます。
荒れていた地域での、高校時代の体験になります。このような、古き良き(?)時代があったことを、理解いただけましたらうれしいです。
一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。
M性に目覚めた若かりしころの思い出
kazu106
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、それをはじめて自覚した中学時代の体験になります。歳を重ねた者の、人生の回顧録のひとつとして、読んでいただけましたら幸いです。
一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる