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あの後ジェリーからきいた

どうやらあの義獣人を確保するのは本来ポチの仕事だったんだけど、それをジェリーがやることになったんだと

秋元のおじさんが言うには


「親子らしく二人でお出かけしてもらいたかったから

義獣人の保護の仕事をジェリーに任せたのだ」


……と

それに関してはポチも本当に知らなかったらしくジェリーに謝っていた。

だけど結果はとんでもない事に

ジェリーが到着する前に私とポチが義獣人と遭遇してしまいそのままポチは職務を全うしたのだ。

私は勝手に行動して義獣人にぶっ飛ばされてしまって二日も眠ることになったけど…


だけど今は楽しいからどうでもいい


とうとうそう考えるようになってしまった。


「…ポチ」

「ん?どうしたリューコ」


夜、就寝する前にまだ仕事を片付けているポチの元に私は来た

ただ会いたかっただけだと言ったらきっとポチは怒るだろうな

だからわざわざここに来た理由を今考えてそれを言うんだ


「また…一緒にお出かけに行きたいな

今度は私とポチだけじゃなくてニコやジェリーも一緒に行きたいな…なんて」


コーヒーを飲みながら私の話をしっかりと聞いてくれたポチの笑顔はとても優しかった

コーヒーカップをテーブルに置いて私に近づくと優しく抱きしめて頭を撫でる

やっぱりいいな

ポチからはカフェインと柔軟剤のいい香りがする

それをポチだと認識出来る大好きな匂いだ


「急に部屋に来たかと思ったらお出かけのお誘いかい?

また行こう

一回だけなんて言わないよ

何十回でも行こうね」

「……うん」


十分に満足した私はドアに近づくと去り際に首だけをポチに向けて言うんだ


「おやすみ…お母さん」

「…!

おやすみ…」


明日頑張るために今日はもう寝よう

ポチのためにコーヒーを淹れよう

ニコが褒めてくれるようなことをしよう

そうすればきっと次の日もそのまた次の日も私なら頑張れるから


自分の部屋に戻った私は胸の中で感じる暖かい気持ちを忘れないように覚えて布団の中に入った。


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