1 / 32
0等星・入学式とオリンピア参加権
しおりを挟む
桜が入学を祝福するかのように花弁を散らす。
‘星河一天学園’
能力があれば誰でも入れる、学校に行けず成人した人でも通うことができる。
この学園の1番面倒なことは血の気が多い者ばかり集まることでも有名。
「面倒な事がなければいいな」
教室に向かう少女はそう呟いた。
_______
俺っちは烏野 羽白、今日は高校の入学式で教室に向かっている。
クラスメイトはどんな奴が居るんだろうな~、楽しみ過ぎるぜ!
「確か俺っちは1-α、おっ、ここだ」
教室の前で深呼吸をして、いつものテンションでドアを開ける。
「おっはよう!俺っちは烏野羽白、皆仲良くして...くれ...」
周りを見ると机と椅子が3つずつ横に並べられて、教室が寂しく感じた。
教室を間違えたのかと思い、廊下の教室の表札を確認するも1-αとなっていた。
「おいおい、3人だけってどんな理由があるんだよ」
教室に戻り、考えているとドアが勢い良く開けられる。
後ろを振り返ろうとした次の瞬間、大声で挨拶される。
「おはよう!俺は五角 英理空だ!」
「英理空!?」
大声で叫んだ男、五角英理空はこの学園の中学部に通っていた友人だ。
英理空も驚いた顔をしていたが、すぐに嬉しそうに俺っちの手を握り上下に振る。
「羽白!お前も同じクラスだったのか!」
「そうだ、ところでこの教室に変なとこあるよな」
英理空は止まり教室を見渡す、そして大きい声で机と椅子が3つしかない!と言った。
こいつと一緒なのはともかく、1番嫌な事が頭を過る。
「俺っち、野郎だけでこのクラスになれって言われたらお断りだ!」
「もう1人は一体誰だろうな!」
ドアを開けて入って来たのはスーツ姿の男、俺っちはがっかりして膝を着く。
この教室に華がないのかと悲しくなっていると、スーツの男に心配された。
「大丈夫?私はこのクラスの担任・ホメロス」
「担任なのか...」
「ああ、初めて自分のクラスを持てるなんて嬉しいな」
顔を上げれば、ホメロス先生はニコニコと笑っていた。
この人が担任だってことはともかく、女子がここに来る期待はないかもしれねぇと呟く。
英理空は誰が来るんだろうと子供のようにわくわくしていた。すると、さっきよりドアが静かに開く。
「!羽白、英理空」
水色の髪を揺らし、俺っちたちを見るなり駆け寄る女子。
「「オリオン!?」」
同じ学園の中学部に通っていた親友、女だからと言って侮っちゃならねぇ、俺っちと戦って能力を使わずに倒した。
それ以降、英理空とも知り合い、俺っち3人組が誕生した。
「お前等もαだったんだな、それにしても」
この教室は3人だけなんだなと言うと、英理空が嬉しそうに手を握る。
「やっぱりオリオンも一緒だったか!俺は嬉しいぞ!」
「私もだ、お前等が居て安心した」
俺っちたちは中学の時に能力使って、喧嘩を売ってきた高校生たちを病院送りにしたことを思い出す。
「ひょっとしてこのクラス、去年問題を起こした奴等だけの教室か?」
「そうじゃないよ」
「はい!それじゃあ何ですか!」
俺っちが聞くと違うらしい。
英理空はなんで楽しそうに聞けるんだよと心の中で思いながら、ホメロス先生の返答を待った。
「実は私も知らないんだ!」
俺っちは知らねぇのかよ!!とツッコみ、英理空はそうなんですね!と笑っていた、オリオンは初めてクラスを受け持つ人が知ってるわけないだろと冷静に言う。
言われてみればそうか、ましてや問題児(仮)かもしれないおれっちたちを相手することになる。
「ホメロス先生は俺っちたちのこと知らねぇのか?」
「ん?ああ、噂で高校生を病院送りにした中学生が居たって...えぇっ!」
君だったのと驚くホメロス先生に悪戯を仕掛けてやろうと考え、合ってるけど俺っち1人じゃねぇしと言えば。
まさか君もと言い英理空を見る、そうです!あともう1人居ます!と答えた。
「それじゃあ...君も...」
無言で立っていたオリオンが溜息をついて答えた。
「元々私が売られた喧嘩を買って、それを見た2人が助けに入ってくれた」
ただそれだけと言う、これで確実に俺っちたちを怖がるだろうと笑みを浮かべていた。
ホメロス先生は何故か嬉しそうな顔をして俺っちを見る。
「私は君たちに逢いたかったんだよ!」
まさか初めてクラスを受け持つ生徒が、私の逢いたかった子たちだなんてと笑って言う。
思っていたことの斜め上をいく反応ありがとう、俺っちはそれを聞いて逆に引いた。
英理空に関しては、俺もです!と隣で熱く返す。オリオンはそうですかと一言。
「しかし、なんで学園長は君たちだけにしたのだろう」
マジかよ、あの学園長が俺っちたちだけのクラスにしたのは、何か裏があるなと察する。
横でオリオンは嫌そうな顔をしていた。こいつの父親は海神・ポセイドンで、ゼウスは叔父さんらしい。
「とりあえず、闘技場に行こうか!」
そろそろ入学式が始まると言いホメロス先生が教室のドアを開けて出ようとした、何故か転ぶ。
全員その場で立ち尽くしていると、体を起こしてこけちゃったと笑って言う。オリオンは手を前に出す。
「あっ、ごめんね」
手を引いて立ち上がるホメロス先生、オリオンが怪我は?と聞くと平気だよと返す。
それじゃあ気を取り直して行こうといい闘技場に向かった。
_______
ホメロス先生が持っていたパスを使い、中に入る。
少し歩くと闘技場内に着いた。
「結構広いな、ここで入学式をするのか」
「凄いな!」
「…」
オリオンは別のクラスを見ると、何かに気付いたらしい。
俺っちがどうした?と聞く、他の生徒を見て違和感はないかと言われた。
確かに他の奴は制服じゃなくて体操着だった。
「おいおい、俺っちたちだけ制服だぜ」
「ホメロス先生、学園長から何か言われてませんか」
「?いや、特に言われていないけど」
私はあっちに居るから、また後でねと言い行ってしまった。
すると、雲の上に乗っている全知全能の神・ゼウスが現れる。
さっきまで喋っていた生徒全員、一瞬で静かになった。
咳払いをしてマイクを持つ、誰もが緊張していると第一声が...
「おっはよー新入生諸君!我はゼウス、この学園の学園長をしているぞ!」
俺っちたち以外は全員ポカンとしていた、そりゃそうだ、あの全知全能の神がこんなおちゃらけな神だからな。
オリオンはまたやってると、横で溜息をついていた。
「今回も沢山の生徒が入って来たね~、我も嬉しいよ!」
「学園長、お話は手短に」
ゼウスの横に立って言う男にいわれ、残念そうにわかった~と返す。
どんだけ話すつもりだったんだよ。
「それじゃあ、そんな新入生諸君にゲームをしてもらおう!」
「ゲーム?」
「ただのゲームとは違うぞ、今回企画しているオリンピアの参加資格を獲得できる!」
その言葉を聞いて新入生はざわついた、まさかあのオリンピアに出れる。
分からない奴に説明しよう、オリンピアとはゼウスの思いつきで始まった大会。
4年に1度と開催されるはずだったが、最近になっては稀にしかやらない。
理由は簡単だ、死者が出たとも噂されているからだ。
「しかし、出れるのは代表して9人だけだ。それじゃあゲーム説明をしよう!」
ルールは簡単、我の妻・ヘラが喜ぶ花を探してくれと言いだした。
その言葉に全員驚きが隠せなかった、自分の奥さんに贈る花を探せだなんてな...
「制限時間は45分、それじゃあ...スタート!」
周りの奴等は闘技場を出て行く。俺っちたちも行こうと能力を使おうとしたら、オリオンに止められる。
「なんでだよ、急がねぇと先越されちまうぞ」
「私たちに話すことがあるのではないですか、学園長」
オリオンが振り返ると、雲の上からいつの間にか降りているゼウスが立っていた。
‘星河一天学園’
能力があれば誰でも入れる、学校に行けず成人した人でも通うことができる。
この学園の1番面倒なことは血の気が多い者ばかり集まることでも有名。
「面倒な事がなければいいな」
教室に向かう少女はそう呟いた。
_______
俺っちは烏野 羽白、今日は高校の入学式で教室に向かっている。
クラスメイトはどんな奴が居るんだろうな~、楽しみ過ぎるぜ!
「確か俺っちは1-α、おっ、ここだ」
教室の前で深呼吸をして、いつものテンションでドアを開ける。
「おっはよう!俺っちは烏野羽白、皆仲良くして...くれ...」
周りを見ると机と椅子が3つずつ横に並べられて、教室が寂しく感じた。
教室を間違えたのかと思い、廊下の教室の表札を確認するも1-αとなっていた。
「おいおい、3人だけってどんな理由があるんだよ」
教室に戻り、考えているとドアが勢い良く開けられる。
後ろを振り返ろうとした次の瞬間、大声で挨拶される。
「おはよう!俺は五角 英理空だ!」
「英理空!?」
大声で叫んだ男、五角英理空はこの学園の中学部に通っていた友人だ。
英理空も驚いた顔をしていたが、すぐに嬉しそうに俺っちの手を握り上下に振る。
「羽白!お前も同じクラスだったのか!」
「そうだ、ところでこの教室に変なとこあるよな」
英理空は止まり教室を見渡す、そして大きい声で机と椅子が3つしかない!と言った。
こいつと一緒なのはともかく、1番嫌な事が頭を過る。
「俺っち、野郎だけでこのクラスになれって言われたらお断りだ!」
「もう1人は一体誰だろうな!」
ドアを開けて入って来たのはスーツ姿の男、俺っちはがっかりして膝を着く。
この教室に華がないのかと悲しくなっていると、スーツの男に心配された。
「大丈夫?私はこのクラスの担任・ホメロス」
「担任なのか...」
「ああ、初めて自分のクラスを持てるなんて嬉しいな」
顔を上げれば、ホメロス先生はニコニコと笑っていた。
この人が担任だってことはともかく、女子がここに来る期待はないかもしれねぇと呟く。
英理空は誰が来るんだろうと子供のようにわくわくしていた。すると、さっきよりドアが静かに開く。
「!羽白、英理空」
水色の髪を揺らし、俺っちたちを見るなり駆け寄る女子。
「「オリオン!?」」
同じ学園の中学部に通っていた親友、女だからと言って侮っちゃならねぇ、俺っちと戦って能力を使わずに倒した。
それ以降、英理空とも知り合い、俺っち3人組が誕生した。
「お前等もαだったんだな、それにしても」
この教室は3人だけなんだなと言うと、英理空が嬉しそうに手を握る。
「やっぱりオリオンも一緒だったか!俺は嬉しいぞ!」
「私もだ、お前等が居て安心した」
俺っちたちは中学の時に能力使って、喧嘩を売ってきた高校生たちを病院送りにしたことを思い出す。
「ひょっとしてこのクラス、去年問題を起こした奴等だけの教室か?」
「そうじゃないよ」
「はい!それじゃあ何ですか!」
俺っちが聞くと違うらしい。
英理空はなんで楽しそうに聞けるんだよと心の中で思いながら、ホメロス先生の返答を待った。
「実は私も知らないんだ!」
俺っちは知らねぇのかよ!!とツッコみ、英理空はそうなんですね!と笑っていた、オリオンは初めてクラスを受け持つ人が知ってるわけないだろと冷静に言う。
言われてみればそうか、ましてや問題児(仮)かもしれないおれっちたちを相手することになる。
「ホメロス先生は俺っちたちのこと知らねぇのか?」
「ん?ああ、噂で高校生を病院送りにした中学生が居たって...えぇっ!」
君だったのと驚くホメロス先生に悪戯を仕掛けてやろうと考え、合ってるけど俺っち1人じゃねぇしと言えば。
まさか君もと言い英理空を見る、そうです!あともう1人居ます!と答えた。
「それじゃあ...君も...」
無言で立っていたオリオンが溜息をついて答えた。
「元々私が売られた喧嘩を買って、それを見た2人が助けに入ってくれた」
ただそれだけと言う、これで確実に俺っちたちを怖がるだろうと笑みを浮かべていた。
ホメロス先生は何故か嬉しそうな顔をして俺っちを見る。
「私は君たちに逢いたかったんだよ!」
まさか初めてクラスを受け持つ生徒が、私の逢いたかった子たちだなんてと笑って言う。
思っていたことの斜め上をいく反応ありがとう、俺っちはそれを聞いて逆に引いた。
英理空に関しては、俺もです!と隣で熱く返す。オリオンはそうですかと一言。
「しかし、なんで学園長は君たちだけにしたのだろう」
マジかよ、あの学園長が俺っちたちだけのクラスにしたのは、何か裏があるなと察する。
横でオリオンは嫌そうな顔をしていた。こいつの父親は海神・ポセイドンで、ゼウスは叔父さんらしい。
「とりあえず、闘技場に行こうか!」
そろそろ入学式が始まると言いホメロス先生が教室のドアを開けて出ようとした、何故か転ぶ。
全員その場で立ち尽くしていると、体を起こしてこけちゃったと笑って言う。オリオンは手を前に出す。
「あっ、ごめんね」
手を引いて立ち上がるホメロス先生、オリオンが怪我は?と聞くと平気だよと返す。
それじゃあ気を取り直して行こうといい闘技場に向かった。
_______
ホメロス先生が持っていたパスを使い、中に入る。
少し歩くと闘技場内に着いた。
「結構広いな、ここで入学式をするのか」
「凄いな!」
「…」
オリオンは別のクラスを見ると、何かに気付いたらしい。
俺っちがどうした?と聞く、他の生徒を見て違和感はないかと言われた。
確かに他の奴は制服じゃなくて体操着だった。
「おいおい、俺っちたちだけ制服だぜ」
「ホメロス先生、学園長から何か言われてませんか」
「?いや、特に言われていないけど」
私はあっちに居るから、また後でねと言い行ってしまった。
すると、雲の上に乗っている全知全能の神・ゼウスが現れる。
さっきまで喋っていた生徒全員、一瞬で静かになった。
咳払いをしてマイクを持つ、誰もが緊張していると第一声が...
「おっはよー新入生諸君!我はゼウス、この学園の学園長をしているぞ!」
俺っちたち以外は全員ポカンとしていた、そりゃそうだ、あの全知全能の神がこんなおちゃらけな神だからな。
オリオンはまたやってると、横で溜息をついていた。
「今回も沢山の生徒が入って来たね~、我も嬉しいよ!」
「学園長、お話は手短に」
ゼウスの横に立って言う男にいわれ、残念そうにわかった~と返す。
どんだけ話すつもりだったんだよ。
「それじゃあ、そんな新入生諸君にゲームをしてもらおう!」
「ゲーム?」
「ただのゲームとは違うぞ、今回企画しているオリンピアの参加資格を獲得できる!」
その言葉を聞いて新入生はざわついた、まさかあのオリンピアに出れる。
分からない奴に説明しよう、オリンピアとはゼウスの思いつきで始まった大会。
4年に1度と開催されるはずだったが、最近になっては稀にしかやらない。
理由は簡単だ、死者が出たとも噂されているからだ。
「しかし、出れるのは代表して9人だけだ。それじゃあゲーム説明をしよう!」
ルールは簡単、我の妻・ヘラが喜ぶ花を探してくれと言いだした。
その言葉に全員驚きが隠せなかった、自分の奥さんに贈る花を探せだなんてな...
「制限時間は45分、それじゃあ...スタート!」
周りの奴等は闘技場を出て行く。俺っちたちも行こうと能力を使おうとしたら、オリオンに止められる。
「なんでだよ、急がねぇと先越されちまうぞ」
「私たちに話すことがあるのではないですか、学園長」
オリオンが振り返ると、雲の上からいつの間にか降りているゼウスが立っていた。
17
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
クロワッサン物語
コダーマ
歴史・時代
1683年、城塞都市ウィーンはオスマン帝国の大軍に包囲されていた。
第二次ウィーン包囲である。
戦況厳しいウィーンからは皇帝も逃げ出し、市壁の中には守備隊の兵士と市民軍、避難できなかった市民ら一万人弱が立て籠もった。
彼らをまとめ、指揮するウィーン防衛司令官、その名をシュターレンベルクという。
敵の数は三十万。
戦況は絶望的に想えるものの、シュターレンベルクには策があった。
ドナウ河の水運に恵まれたウィーンは、ドナウ艦隊を蔵している。
内陸に位置するオーストリア唯一の海軍だ。
彼らをウィーンの切り札とするのだ。
戦闘には参加させず、外界との唯一の道として、連絡も補給も彼等に依る。
そのうち、ウィーンには厳しい冬が訪れる。
オスマン帝国軍は野営には耐えられまい。
そんなシュターレンベルクの元に届いた報は『ドナウ艦隊の全滅』であった。
もはや、市壁の中にこもって救援を待つしかないウィーンだが、敵軍のシャーヒー砲は、連日、市に降り注いだ。
戦闘、策略、裏切り、絶望──。
シュターレンベルクはウィーンを守り抜けるのか。
第二次ウィーン包囲の二か月間を描いた歴史小説です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる