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夜が明けて、三人は町へと歩を進める。道中、また悪魔に出くわす事もあったが、さほど苦戦する事もなく、森を抜ける。
昨日ウルゴが言っていた通り、悪魔は特別日光に弱いという事もないようで、この日は開けた広原でも悪魔が現れ、三人に襲い掛かってきた。
「昨日よりも強襲が多くないか?」
「恐らく昨日悪魔と多く対峙したのが原因でしょう。理由はわかりませんが、悪魔を相手すれば、それだけ他の悪魔も寄せ付けてしまうのです」
リボルバーで応戦しながら、モモが答える。結局教団も、悪魔の全容を解明できていないようだ。
それでも昼前には町の門に辿り着くことが出来た。入って早々、修道士に声を掛けられ、門の中に作られた聖堂へと案内される。
「それでは禊をさせていただきます」
禊は三人まとめて行われた。聖堂の中央に集められ、囲うように修道女が並ぶ。彼女らの手にはそれぞれ小瓶があった。
彼女らとは別に、ここに案内した修道士が祈りの言葉を唱える。それに合わせるように周囲の修道女らも口を開いた。モモとウルゴは慣れているのか、静かにそれを見守っていたが、ムートは何が起きるかわからず、キョロキョロと辺りを見渡していた。
「不浄の者よ。我ら主の力を持って、汝らを浄化する」
修道士が言葉を締めると、修道女らは手に持った瓶の口を三人に向け、中に入った清水を浴びせた。
「うっ⁉」
清水は思った以上に冷たく、ムートは思わず声を漏らす。囲っていた修道女らはすぐに解散し、修道士が三人に近づく。彼の持つお盆の上に、なみなみと清水が注がれた杯が三つあった。
「最後にこちらを飲み干してください。それで、禊は終了です」
モモがムートに説明すると、彼女はお盆の杯を受け取り、一気に飲み干した。ウルゴも同じく続いたので、ムートもまた清水を一気にあおる。
「あなた方に、主の御心があらんことを」
修道士の言葉を最後に、三人も聖堂を後にする。
「それじゃあ僕はこれで」
ムートはすぐに二人と別れる。昨日の経験をもとに、また研究に励むつもりだ。
「一応、礼は言っておくよ。ありがとう」
「どういたしまして。あなたの研究が、世界の平和に繋がることを心から願っております」
微笑みを浮かべるモモに、ムートは鼻を鳴らして背を向けた。教団の人間に応援されるのは、変な気分だった。
ムートと別れた二人は、そのまま教会へと向かった。
昨日ウルゴが言っていた通り、悪魔は特別日光に弱いという事もないようで、この日は開けた広原でも悪魔が現れ、三人に襲い掛かってきた。
「昨日よりも強襲が多くないか?」
「恐らく昨日悪魔と多く対峙したのが原因でしょう。理由はわかりませんが、悪魔を相手すれば、それだけ他の悪魔も寄せ付けてしまうのです」
リボルバーで応戦しながら、モモが答える。結局教団も、悪魔の全容を解明できていないようだ。
それでも昼前には町の門に辿り着くことが出来た。入って早々、修道士に声を掛けられ、門の中に作られた聖堂へと案内される。
「それでは禊をさせていただきます」
禊は三人まとめて行われた。聖堂の中央に集められ、囲うように修道女が並ぶ。彼女らの手にはそれぞれ小瓶があった。
彼女らとは別に、ここに案内した修道士が祈りの言葉を唱える。それに合わせるように周囲の修道女らも口を開いた。モモとウルゴは慣れているのか、静かにそれを見守っていたが、ムートは何が起きるかわからず、キョロキョロと辺りを見渡していた。
「不浄の者よ。我ら主の力を持って、汝らを浄化する」
修道士が言葉を締めると、修道女らは手に持った瓶の口を三人に向け、中に入った清水を浴びせた。
「うっ⁉」
清水は思った以上に冷たく、ムートは思わず声を漏らす。囲っていた修道女らはすぐに解散し、修道士が三人に近づく。彼の持つお盆の上に、なみなみと清水が注がれた杯が三つあった。
「最後にこちらを飲み干してください。それで、禊は終了です」
モモがムートに説明すると、彼女はお盆の杯を受け取り、一気に飲み干した。ウルゴも同じく続いたので、ムートもまた清水を一気にあおる。
「あなた方に、主の御心があらんことを」
修道士の言葉を最後に、三人も聖堂を後にする。
「それじゃあ僕はこれで」
ムートはすぐに二人と別れる。昨日の経験をもとに、また研究に励むつもりだ。
「一応、礼は言っておくよ。ありがとう」
「どういたしまして。あなたの研究が、世界の平和に繋がることを心から願っております」
微笑みを浮かべるモモに、ムートは鼻を鳴らして背を向けた。教団の人間に応援されるのは、変な気分だった。
ムートと別れた二人は、そのまま教会へと向かった。
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