VariantCircus

文刀利

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Second story

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「うぅ酔った.......」

イルに無理やり引っ張られて着いた所には大きな木があった。

「座長ー!元気ー!!」

イルが木に向かって話しかけている。もしかして、この木が座長?

「あ、あの初めまして、私アリシア・ムーンライトと言います。」

イルを真似て木に話しかけるすると

「そこじゃないよ」

頭上から声が聞こえた。ゆっくりと上を向くと、白い服を着た小人.......??妖精?の様な人が私を見ていた。

「あ、座長!あのねーこの子家に帰りたいらしいよー!」
「へぇ、そうなのかい」

そう言うと彼?彼女?は腰掛けていた枝から静かに飛び降りた。

「帰りたいの?」

私に話しかける。

「はい、家に、両親のいる所に帰りたいです。」
「残念ながらここは君がいた世界とは異なっていてね。それに、君は、記憶を無くしているよね?その世界が君とっていい世界かも分からない、それでも本当に帰りたいのかい?」
「私の記憶にある両親はいい人です。」
「分かったよ。でも、残念ながら帰る方法は私にもわからないんだ。すまないね」
「そう、ですか」
「何とか、帰れる方法を探してみるよ」
「ありがとうございます。」
「そう決まったら、今日から君はこのサーカスで働いてもらうよ。」
「えっ.......」
「だって君、行くとこないだろう?」
「あ.......はい」
「じゃあ、君は雑用係として働いて貰うからね。イル、連れてってあげて」
「はーい!わかった!!」
「あの!まだ質問g「行くよ!」

そして再びあの地獄へと変わるのであった.......

────────────────────────

「座長様、あれで良かったのですか?」

私の後ろから彼が話しかけてくる。全く、彼の観察眼には敵わないな。

「貴方ほどであれば、彼女を元の世界に送り届けるなんて埃を払うのと同じくらいでしょう。それに、記憶だって貴方でなくても私の能力で思い出させる事も可能なはずです。」
「君は私を買い被りすぎだ。私なぞただ長生きしているだけの年寄りにしか過ぎない。そして、覚えておくといい、人には時に思い出してはいけない記憶があると」
「ええ、貴方がそうおっしゃるのなら。」

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