8 / 18
8話 紳士マンと冤罪
しおりを挟むやあみんな、紳士マンだ!
最近話数をまたいでることが多かったから
久しぶりの挨拶がちょっと新鮮に感じないかい?
うん、そうか!
少しでも声があがるってことは、この挨拶も段々浸透してきているってことかな!
それじゃあ今日も…
ああーーー!!見つけたぞこの紳士ヤロー!!
やあ、あなたは以前コラボしたハナさん!
密着24時でもお世話になりました!!
って何をそんなに興奮しているんですか?
どうしたもこうしたもなーーーい!
あんた、この前私の友達にセクハラしたでしょ!!
その子が泣きながら私に電話してきたわよ!!
一体全体どういうつもり!?
ん…?一体何のことを言ってるんですか?
私は紳士マン、そんな邪の道を歩むようなことはこの紳士的振る舞いに誓って行っていませんよ!
はああ!?何ふざけてんの!?
大体ね、あんたのその振る舞い前から気に入らなかったのよね、紳士マンだなんて名前も胡散臭いし
本当は助けたフリしてそうやって見返りを求めていたんじゃないの?
男ってそういう目的で近づいてくる猿ばかりなんだから、ほんっと汚らわしい
オイオイ黙って聞いていれば…
本当に身に覚えがないんだよ
本当に私だったのかい?
なんなら一度その子を連れてきてくれないか?
何言ってんのよ、あんたにセクハラされて傷を負ったのに会わせるわけないじゃない!
とにかくどうしてくれるのよ!!
そう言われたってなあ…本当にそんなことをするような場面はこれまで一切なかったはずなんだがな…困った…
あくまでシラを切るつもりなの?
あの子、あんたにセクハラされてから人間不信になって外にも出られなくなっちゃったのよ!!どう責任とるつもりなの?
(考えろ紳士マン…仮にハナさんの言うことが正しいとしよう、いつ粗相をした??
基本的にそんなシチュエーションになることなんてない…女性にベタベタ触るなんて紳士的行動に反する、唯一触れたというならば密着24時でカメ子さんの介抱をしただけ…ん!?まさか…)
ちょっと!罪を認めたくないからって黙秘に走るなんてもう認めているようなものよね!
わかったぞ…その友人って言うのは密着24時でお世話になったカメ子さんのことだな!!
あら、被害者の名前を堂々と言うなんてついに白状したのね!
待て待て聞いてくれ!
確かにあの日は取材で丸一日一緒にいた
だが途中でカメ子さんは酒で酔い潰れてしまったので、宿屋を経営している知り合いから部屋を用意してもらいそこまで運んで行った
ただそれだけだ!!
それ以上のことはこの紳士マンの紳士的心得においてなにもしていないことを誓おう
何言ってんのよ!無防備な彼女を宿に連れ込んでそこからピーーーでもしたんでしょ!!
酔わせてから行動に移すなんて計画的でなんて卑劣なの!!
ま、待ってくれ
あの時カメ子さんは眠っていたがカメラは回し続けていたはずだ!!
だからその日の撮影データを見たら私が手を出していないことがわかるはずなんだ!
ふん、そうね…その時のデータが残っているならそれが一番真実を写しているに違いないわね
じゃ、じゃあ…
私がカメ子からそのデータをもらってくるわ!!
それで隅々までデータを見てアンタの悪行を暴いてやるんだから!!!
のぞむところだ!!
断じてそんな場面は無いと誓おう!!
フンッ…
そう言ってハナさんは去っていった
それにしてもカメ子さんがそんなことを言うなんて意外だった…
あの日も結局夜中に目覚めたのであろう、置き手紙を残して先に帰ってしまったから撮影後の打合せや収録データの使用可否な部分の話し合いも後手後手で放送日ギリギリに完成したらしいからな。。
うっかりやなのは仕事を通じてわかったが、勘違いというか誤解を生むことは勘弁してほしいな
…
22:00
カメ子のアパートに着いたハナ
ドンドンドン
カメ子!!カメ子ーー!!!開けるわよ!!
ガチャガチャ
ハナちゃん、シーー!📷
お隣さんに迷惑かかるから静かに!📷
慌ててアパートから出てきたカメ子はささっとハナを家に入れる
押しかけて悪いわね、ところで例の話だけど密着取材の生データ残ってるわよね??
えっ…まだあるけど、何で?📷
アンタこの前言ってたじゃない!!
密着取材でやらかしてその後の仕事もぐちゃぐちゃになってトラウマになってるって!!
う、うん📷
そのやらかしって紳士ヤローにそそのかされたからでしょ!?
シチュエーション的にどう考えてもそれしか有り得ないし!!!
えっ!?えっ!?📷
だ、か、ら、実際にやらかした証拠のデータを見つけてアイツに突きつけてやるのよ!!
それで慰謝料ふんだくってやればいいの!!
ま、待って待って!!!何がどうして!?📷
何がって今話したことが全てよ、アンタの名誉のために…
違うっ違うってば!!
私のやらかしは仕事中に泥酔してしまって、夜中に目覚めたんだけどあまりの恥ずかしさにその場から消えてしまいたくて、その後の打ち合わせとか全部すっぽかして帰っちゃったってことなの!!📷
えっ!?でもその泥酔してる時に紳士ヤローからゴニョゴニョ…
そ、れ、は、ない!!!📷
えっ…じゃあその落ち込んでいたのは単に仕事でミスして自暴自棄になってただけって…こと?
…はい、その通りです📷
うそ…ってことは私、とんでもない勘違いを紳士ヤローにぶちまけてたって…こと?
うわあ…どうしよう最悪な女だ…最低だ…とんでもないことしちゃった…ウゥッ…グスグス…
ハナちゃん…ごめん、勘違いとはいえ私のことを思って行動してくれたんだよね📷
私こそ責任があるから明日紳士マンさんに一緒に謝りにいこう…📷
グスッ…うん、ありがとうカメ子
翌日
…という勘違いから生まれたのが今回の経緯です、申し訳ありません📷
そうか、やはり勘違いからきていたんだな!!
それを聞いて安心した!!
よし、これで一件落着だな!!
本当にごめんなさい!!!
一番関係のない私が暴走しちゃったせいでおふたりにはご迷惑をかけてしまって…
最初に聞いた時は流石に驚いたが、まあでもハナさんがそれだけ友人のことに全力投球できる一面も見ることができたから、それはそれでいいんじゃないかな!!
紳士マンさん…あなたは本当に優しい人ですね
私も見習わないといけない部分が沢山あります
本当に勝手ばかりで申し訳ないのですが…これからも時々お声がけしてもいいですか?
ああ、今まで通りいつでも呼んでくれたまえ!
なんたって私は紳士マンだからなHAHAHA
こうして紳士マンの疑いは晴れてひと段落を得た
(こういったすれ違いが最終的に大きな摩擦を生むことになるのだろうか…気をつけなければ…)
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる